コラム

過去問勉強法−赤本・共通テスト実戦問題集

過去問や共通テストの実戦形式問題集は見直しも合わせて、下記の計算のように国公立では共通テストの演習で300時間近く、二次試験や私立では100-400時間ほど使うことになります。高校3年生の4月から共通テストまでが約2300時間と考えると、この過去問の学習効率を高めることは受験成功のために非常に重要な要素になります。この過去問演習の効果を最大限に高めるための方法を詳細にお伝えします。実際に指導している中で、よくある質問も後半でまとめてありますので、確認してみてください。

高校3年生の4月から共通テストまでの時間はこちら

 

過去問や実戦形式問題集にかかる時間

共通テスト演習(8月〜1月中旬)学校での実施も含む

英数国:2.5h×20回 理社:2h×20回 

= 国公立なら150h+120h=270h

 

過去問を「分析」−志望校が決まったときの使い方

推奨時期:受験生7月まで

目的:志望校の問題傾向を知る

 

志望校が決まった最初の段階で過去問を解いてください。ここでは過去問に本格的に取り組むというわけではなく、受験校が決まった最初の段階で学年を問わず、まず過去問を「見る」ということです。問題の種類(例:英作文の有無や長文・文法の割合など)を早めの段階で見ることで今後の対策に繋がります。この時点では基礎力が固まっていないと思うので、まだ本格的に取り組まなくて良いです。あくまでも「分析」に徹してください。このときに「分析」する過去問は最新の過去問にしましょう。自分の現在地を明確にするためにすでに学習した範囲や、学年関係なく挑戦できる英語と現代文を解いてみるのも良いでしょう。赤本など過去問には問題の前に「傾向と対策」ページがあります。各科目ごとにどのような問題構成になっているか、難易度はどうか、どのように対策したらよいかなどが載っています。この分析の段階で「傾向と対策」と、実際の問題を見比べながら、どのような勉強が必要かを分析しましょう。

過去問で「差を確認」−基礎力が固まったときの使い方

推奨時期:受験生8-9月

目的:志望校と自分の実力を測り、修正する

 

基礎力が固まった時点で過去問に挑戦しましょう。1度解くと、実際出る問題の種類や傾向が分かります。このときは志望校が決まったときに過去問を「分析」したときと異なり、自分の力と過去問との差が見えてきます。この「合格までの差」をより明確にし、埋めるため、今の自分のMAX点数を出しましょう。この「差を確認」するために過去問を使う場合は、最新版の傾向の中で1年古い問題を扱うようにしましょう。この際に扱う大学は自分の第一志望校だけでなく、興味を持っている大学や、このレベルまでは合格したいと考えている滑り止めレベルの大学など、様々なレベルを解くことをお勧めします。それにより、偏差値だけでは見えない大学のレベルを感じることができ、勉強法の見直しにつなげることができます。

 

この段階ではじめて過去問を解いた場合はおそらく点数が取れず凹むと思います。それでも8-9月あたりであれば下記の基準で考えておきましょう。

 

過去問を解いたときの点数(下記にあるMAX点数ではありません)

合格最低点から-15%:合格可能性あり

合格最低点から-20%:まだ間に合う

それ以下:測定不能

     実力不足なため、まだ判定の基準レベルに達していない

     不足している知識をインプットしてから再チャレンジ

 

MAX点数勉強法

MAX点数とは

 

問題を解いた際に今まで学習した知識(見たことある、参考書に書いてある、計算ミスは正解にする)を正解にした得点のこと。

 

MAX点数とは、「使える知識」に加え「見たこと・習ったことがある」というところまで全て正解とした自分の限界までの点数です。参考書で勉強してきた力と今自分に身についている力には差があるはずです。「見たことがある知識」と「使える知識」は異なります。点数になるのは「使える知識」のみです。これに加えて自分が「見たこと・習ったことがある」ところまで全て取れたところがMAX点数だと考えます。そこをまず過去問の採点をする際に目で見てわかるようにしましょう。

 

MAX点数の出し方

 

実際の回答は赤色で丸付けをする。その後、間違えた問題の中で自分ができたであろう、今後できるであろう問題に青色など別の色で丸付けする。マークや選択問題でたまたま正解していたものは不正解とカウントする。

英語・国語の言語系

単語・熟語・漢字は使用している参考書に載っているものは正解にする。回答時間を終えてから時間を無制限にして解いてみる。時間を超えたあとに解いた問題は印をつけておく。

数学・物化の計算系

計算ミスや参考書に載っているほぼ同じ問題は正解にする(今後できそうにない計算や理解できない計算は不正解のまま)

地歴・公民・生物などの知識系

その知識を忘れてしまっている可能性も高いので、自分が受験までに暗記しようと思っている参考書を見ながら間違えた問題を確認し、参考書に載っていたら正解にする。

 

過去問を解いて不正解でも、実はやったことがある、見たことがあるという問題はあるはずです。こういった問題を探しましょう。また、解いていると「なんか見たことある問題だな」「これ初めて見るな」という感覚はある程度出てくるはずです。この時点でこのような感覚が出ない場合は「知らない問題」とします。

解説を見た際に、見た事のある用語が記載されていれば不正解でも青ペンで丸をつけましょう。これは赤ペンで全体を採点した後に行います。赤・青ペン共に採点が終わると、青ペンで丸がついているところまでの全ての点数がMAX点数となります。これによって今まで使用していた参考書で志望校合格レベルに達することができるかを測ることもできます。どこまで細かくその参考書を学習したらいいかを見るためには、過去問を例えば星3レベルまでで何点取れる、星2レベルなら何点というようにレベルや範囲を分けて分析してみる良いでしょう。

 

MAX点数との差はどれほどあるか

志望校の合格点(合格者平均)にMAX点数が届いている場合

新しい参考書を入れずに使用している参考書の精度を上げる。

MAX点数がその大学の合格者平均点まで到達しているのであれば、現状の点数からゴールまで伸ばせる能力や知識は身についていないだけで持っていることになります。ここで復習を行いましょう。今MAX点数が合格者平均に達しているのであれば、現在取り組んでいる参考書で十分ということなので、新たな参考書に挑戦するのではなく復習に徹してください。

 

志望校の合格点(合格者平均)にMAX点数が届いていない場合

MAX点数が合格者平均に到達していない場合は、使用している既存の参考書や範囲だけではどれだけ復習をしても合格できないため、新しい参考書や範囲を追加する必要があります。その新しい参考書はもちろん難易度の高いものになるはずです。その際の参考書の選択方法は、できなかった問題や用語をまとめておき、その用語が学べるものを選ぶと良いでしょう。

 

MAX点数のまとめ

 

新しい参考書:限界値を底上げするもの

既存参考書の復習:現状と限界値の差を埋めるもの

予想問題・過去問演習:あと一歩(20%差以内)の限界値に届かせ、覚醒させ、限界値を突破させるもの

 

志望校合格にはこのMAX点数を目標点数+10%出せることを意識し続けることです。MAX点数は自分の限界の点数なためです。過去問は解くと同時に分析のツールにもなるため、このMAX点数勉強法を使いこなすようにしましょう。

過去問で「得点力」−解説が理解できるようになったときの使い方

推奨時期:受験生8月以降

目的:大学の傾向に慣れて得点感覚を磨く

解く前に確認すること

学費、定員と倍率、最低合格点の確認

 

合格最低点が書いてある → 合格ラインよりも+5%で設定

合格最低点が偏差値換算の場合や、最低合格点が書いてない場合 → 合格ラインを75%-80%で設定

 

まずは大学情報を確認しましょう。極端に倍率が高い場合はその日程での受験を再検討するかもしれません。特にみてほしいのが、合格最低点です。合格最低点が書いてある場合は、合格ラインよりも+5%でその大学の目標点数を設定しましょう。合格最低点が偏差値換算の場合や合格最低点が書いてない場合は合格ラインを75%-80%で設定すると良いでしょう。滑り止めの大学であれば、合格者平均に+5%を目標とすると良いです。記載されている合格最低点は得点調整後の点数であることが多くあります。得点調整とは選択科目の場合に、科目間の平均点に大きく差が生じた場合、それをなるべく均一にするため、点数を増減させることです。理科社会科目は得点調整が起きやすいですので、目標点よりもさらに+5%を狙いましょう。

 

各科目の傾向や難易度をチェック

次に各科目の問題傾向を確認しましょう。各問題の前にある「傾向と対策」でざっと事前情報を掴んでおきましょう。全学部統一方式と、学部個別方式で問題傾向が大きく違う大学もあります。数年ごとに傾向が変わっている場合、自分が受験の時にも変わると思って過去問に取り組みましょう。基本は直近の傾向と同じ過去の問題から始めましょう。同じ傾向の問題は重点的に回数を積み、対策するとして、それ以前の別傾向も解きましょう。多くの学生が当日見たことのない傾向に出会い、動揺します。そのためにも知らない傾向で、同レベルの問題への抵抗を減らしておきましょう。

 

解く際に

準備

問題はコピーして取り組むようにしましょう。

制限時間は書き込みとマークをする場合は、-5分で設定、マークや解答用紙への書き込みをしない場合は-8分で設定しましょう。-5分で設定しているのは演習では回答の選択を迷いなく行えていても、本番は迷いが生じ時間がかかることが多いからです。また、演習の際マーク形式のものを問題文に丸をつけて済ませる人もいますが、解答用紙にマークするだけでも時間がかかります。実際に共通テストの英語で問題用紙に書いた解答を本番同様マークするだけで時間を測ったところ3分ほどかかります。そのため、演習の際でも本番同様マークをしっかり行ったうえで、5分余らせて解くようにしましょう。解答用紙がない場合は-8分で設定してください。問題数が多いマーク問題はマークミスが起きます。当日マークミスをしないために練習を重ねましょう。制限時間のストレスがあるかどうかで問題の解き方は変わります。もちろん点数も大きく変わります。時間内に解く為にどう組み立てていくかの練習が必要です。

 

数学:書き込むうえにページ数が少ないためコピー推奨

英語、国語:ページ数は多いが、書き込みも多いためコピー推奨

理科:生物以外は書き込みが多いためコピー推奨

社会:書き込みが少ないにも関わらずページ数が多いためコピーしなくても良いが、2度解く可能性があるので直接ではなくノートなどに回答を書き込むことを推奨

 

コピーせず直接書き込むデメリットは、2回目ができないことに加え、単純に厚い赤本ほど解きにくいという点です。入試は本ではなく紙なので、入試の状況に近づけた方が良いです。そのため、科目によって差はありますが、基本的に全科目コピーを推奨しています。

 

入試本番に近づける

 

・始める前に集中力を高める

・途中でなにがあっても中断しない

・本番と同じ様に時計を机の上に置く

・本番と同じ様な筆記用具を使う

・机の上には本番と同じものしか置かない

・静かな集中できる場所で解く(直前期はあえてうるさい場所で解く)

 

実際に解く際には本番に近い状態で解けるように、自分の状態も環境も整えましょう。よくありがちなのが、いつもの勉強の感じのまま過去問を始めることです。しっかり、集中力を出せるように、直前に試合の前の様なアップテンポの曲を聞くなどの自分の集中のルーティンをしてから取り組みましょう。そして途中でうまくできないからやめる、大問1だけで中断するなどはしないようにしましょう。全体を通してペース配分も重要です。できなくて投げ出したくなっても最後までやり遂げましょう。それによってより分析できて、今後の成長に繋がります。

解く場所もカフェやリビングなどではなく、自習室や自分の部屋など静かな集中できるところで解きましょう。ただ、直前期は本番を想定して周りからのストレスも考えて、あえて過酷な環境で練習と積むというのも良いと思います。地方受験をした際に「隣の人が試験官には聞こえないけど、隣の自分には聞こえるギリギリの声で、小声で英語の本文を読んでいて、全然集中できませんでした。」、他にも「隣の人が身体を揺らしていて気になった」、「会場が熱くて集中できなかった」など、様々な声が受験生から聞かれます。そのため、あえて普段とは違う場所で練習するというのも良いでしょう。

 

解き始めたら

問題を解く際にはまず全体像を把握する癖をつけてください。本番で今まで練習してきた問題と全く異なる傾向になっていることもあります。そのため、まず始まったら全体の大問数とどのような問題なのかをざっと確認しましょう。そして全体のペース配分をざっと考えて第一問から手を付けます。この練習を普段からしていると、自分はこの傾向だとどれくらい時間がかかるから、どこで時間を削減するなど、自分の力の把握と問題への対策方法がわかるようになってきます。それにより大きなペース配分の崩れがなくなってきます。時間が足りなかったという状況は訓練で減らすことができます。

 

解いたあとの丸付け

解いたら丸付けをする前に、もし時間がかけれずに消化不良で終わった問題があれば、再度挑戦しましょう。その際に回答が変わった場合は別の色で回答を書きましょう。

 

配点について

実際に点数を出してみます。得点配分が載っていないことが多いので目安で良いです。 記述式であれば、塾や学校の先生などに添削してもらうとさらに良いです。大問ごとに何問中何問正解かで出していき、合計◯%(◯/◯)、として出します。その際に大問ごとに配点の比重がありそうであれば実際はもっと自分の得点よりも低そうだな予想することが必要です。たとえば英語であれば単語穴埋めは9/9でも、長文の正誤問題が1/5なら正誤問題のが配点が高いので、自分に厳しくみるという感じです。記述問題で自分で判断がつかない場合は学校や塾の先生に採点してもらうと良いでしょう。

 

赤本には3種類ある

①上位の大学ほど英語の場合和訳・解答・解説が詳しい

②解答・解説しか無い or 和訳・解答しかない

③答えしか無い

 

過去問では、答えまたは解説見てもわからない人は合格できないと思っていた方が良いでしょう。現状ではまだ赤本に取り組めない、つまり、赤本を自立してできないようではまだ実力不足です。その状態で赤本を解いても力は伸びません。そのまま受験に突っ込むと不合格になる可能性が高いので、参考書に戻り、もっと基礎を固め実力を上げてからもう一度戻ってくるようにしましょう。

 

過去問の得点率で志望校のステータスを決める

解いたあとの分析

過去問を解いたらそのまま放置するのはレベルアップのチャンスを捨てているようなものです。「直し」と「分析」をすることが大切です。過去問演習で記述問題が正しいか確認したり、間違いや、不明点の放置をしているようではそこからの成長ないと思ったほうが良いです。必ず参考書で確認したり、自分一人では解決できない問題は誰かの手を借りましょう。

 

分析ノート勉強法

過去問分析ノートを作り、そこにまとめていくとすぐに見返せます。

 

① 戦略的なミス(時間配分についてなど)があれば、それをかく。難しい問題に時間をかけすぎたなど。

② 間違えた、あるいはたまたま合っていた問題に対して、ランク付けをする。

 

Aランク

注意すれば正解できた問題(計算ミス、問題文の読み落としなど)

Bランク

方針は合っていたが、最後までたどり着けなかった問題 or 解けなかったが解説を読めばすんなり理解できた問題

Cランク

方針もさっぱり分からず解説を読んでも理解するのに時間がかかる問題

 

③ 直前期のように試験本番までおよそ1~2カ月で得点をあげる必要があればA,Bランクの問題を確実に正解できるようにすることが大切です。もし、A,Bランクの問題すべてを正解しても目標点数に届かない場合は、その科目の目標点数を下げ他の科目の目標をあげる。

 

Aランクの問題へのアプローチ

間違えた原因をノートにまとめていき、何が原因でミスをしているのか分析する

Bランクの問題へのアプローチ

どのような解法が自分に足りなくて解けなかったのかを分析し (数学例:多変数関数の問題で、一文字固定法の利用が抜けていた)もう一度、実際に解いてみる

Cランクの問題へのアプローチ

解説を読んで理解する。試験は満点をとらなければいけないものではないので復習はA,Bメインで

 

④ 特に苦手な分野がでてきたら、問題集に戻って確認する。

 

2年目以降は過去問分析ノートにまとめたことを意識しながら解き、上記を繰り返します。分析ノートでのAランクBランクは週末に再度復習するなどして志望校との差を埋めていきましょう。東大京大などの最難関大学は過去問での演習を多くするため、複数周回しますが、それ以外の大学では基本は過去問を通しで解くのは1周で良いしょう。(8月に分析しただけのものを直前期に通して解いたりはします。)最難関大学での2周目は1周目のときにA,Bランクだった問題が解けるようになっていれば問題ないです。あまりにも1周目と変わらなかったらもう一度復習をして3周しましょう。適宜過去問分析ノートは見返すと良いです。 

 

過去問分析ノート例

このように過去問分析ノートを作ると、復習がしやすくなります。様々な大学を受ける場合は、ノートではなく、ルーズリーフとバインダーで大学ごとにまとめていくと、あとで確認が楽になります。

過去問で合格点を取るまでの仕組み

過去問はインプット教材ではなく、アウトプットをする問題集なので、知識量をつけるために使うのは非効率です。大学によって解説の詳しさにも大きな差があり、詳しい説明があるものから答えしか載っていないものまで様々です。過去問を大量に解けば点数が上がると考える人もいますが、基礎力がなく過去問を理解して解ける状態に達していないと、回数を重ねても点数を上昇させることが難しいですし、その状態に達していても点数が上昇し続けるわけではありません。

土台がある状態で過去問を解いていくと、慣れによって得点力が身につき、点数を取るための嗅覚が上昇し、点数は取れるようになりますが、その分インプットの時間が減り、今までの参考書での問題演習と異なり網羅性もなくなっていくため、知識量が下がっていきます。例えば、英語では時間内に読むことが増えることで、文の精読が下手になったり、語彙や文法にかける時間が減ることで知識が抜けていったりするため、過去問演習ばかりしていてもなかなか点数が上昇しなくなったり、逆に解けなくなったりします。参考書で今まで培ってきた知識に追加できる得点力の限界に達すると、嗅覚の上昇スピードが鈍化します。そうなれば、もう自分の限界はここだと諦めるのではなく、MAX点数を分析し、今まで使っていた参考書の復習をすべきか、新しい参考書を入れるべきか、単に注意力不足、演習量不足なのかなどを確認し、次の一手を打ちましょう。するとまた点数が上昇していくはずです。それでも点数が上昇しない場合は参考書を正しく理解できていない場合や、解法の目線が異なる場合があるので、先生に聞いたり、その過去問の解法を教えてもらうなどして、一つずつできない可能性を潰していきましょう。

国公立二次試験の過去問の使い方

国公立は記述や論述が多く、添削が必要なので、学校や塾の先生にみてもらう必要があります。ここをわからないまま放置しないようにしましょう。また、2次試験に必要な点数を共通テストの点数から割り出すことができます。たとえば、2020年の名古屋大学文学部を例に出して考えましょう。

 

共通テスト900点 二次試験1200点 

合計2100点

合格最低点2100点中1384点

共通テストボーダー81%

①共通テスト合計点 × 共通テストボーダー = ボーダー得点

 900点 × 0.81 = 729点

②合格最低点 ー ボーダー得点 = 二次試験で必要な点数

 1384点ー729点=655点(54.5%)

 

まず、大学の配点、共通テストと二次試験の合計での合格最低点、その年の共通テストのボーダーを調べます。合格最低点は過去問やHPなどに掲載されていることがあります。そこから上記のように共通テスト合計点×共通テストボーダーでボーダー得点を出し、先程調べた合格最低点ーボーダー得点をすることで、二次試験で必要な点数を計算することができます。

この計算をすると、実際に共通テスト後に共通テストボーダーを下回っていたとしても過去問を解いてみて、挽回できそうか、難しそうかなど確認することができます。

過去問を何年分やるべきか

私立大学の場合、その私立大学の問題傾向が変わっているかどうかを知る必要があります。早くて3年から5年で傾向が変わるところもあれば、長期間変わらない大学もあります。変わらない大学の場合は、最新版の過去問の演習が終わって、さらに時間あればその大学の過去問をAmazonなどで検索し中古本を買いましょう。最新版からさかのぼり十数年分、さらに余裕がある場合は他学部の問題も解き、過去問演習を行うと問題慣れから合格率が上昇します。実際に滑り止めは不合格でも挑戦校のみ合格したということもあります。それは志望校に向けて、その問題への慣れと、その入試に合わせた対策を繰り返したからです。

問題傾向が違う場合は、数年分の過去問が終わってしまい手持無沙汰になることがあります。しかし試験傾向が変わる可能性があるため、同じ大学の以前の傾向も解きましょう。再び傾向が以前の傾向に戻ることもあります。また出題レベルは大きく変化しないためです。

どちらの傾向の大学であっても、演習できる力があるのであれば多く解いた方が良いです。最新のものを解くことは前提として、5年10年分やれるようにしていくことが必要です。ただし理系科目は指導要領が変わる前とあとでは学習範囲が異なる場合があるので、指導要領変更後を基本は解くようにしましょう。

何年分もの過去問に取り組むには早めに志望大学を決めなければなりません。自分の得意不得意に合っているかどうか色々な大学の過去問を解き、しっかり調査をしたうえで志望大学を決め、志望大学や併願大学の過去問に集中して取り組みましょう。本命にたどり着くまでも多くの時間を要するため、早めに取り組む必要があります。

私立受験校決定までの流れと時期別推奨回数

予想過去問時間数:136-463時間(下記の合計時間)

8月  4ランクのメイン大学を決める

合格予想分類表

偏差値60.0の場合の志望校シミュレーション

自分の学力から、希望校、挑戦校、実力相応校、合格確実校の4ランクを設定します。4ランク毎のメイン大学を大学情報(学費、過去問情報)から決めます。もし同ランクで迷ったら、迷った大学を両方とも解きます。この時点でメイン大学が日程的に受験が可能なことを確認しましょう。(もし日程が被ってたら②へ)

 

ここで迷った大学を解く際に、自分が得意かどうかも見ていきます。大きく傾向の違いが出るのが、英語です。文系は英語を優先して確認し、その後国語、社会は時間がなければこの段階では分析でとどめておいても大丈夫です。理系は英語と数学を優先して確認し、理科も大学によって傾向の違いがあるので可能な限り理科も解くと良いです。このときに現役生は理科社会がまだ未習単元がある可能性があります。その場合は、学習した範囲の中で過去問を解くようにしましょう。

 

予想過去問時間:0-4回×1年分7時間(英国/英数5h+社/理で2h)=0-28時間

 

② 8月-11月末 レベルに到達したらメイン大学の過去問を解く

次にそれぞれのランクのメイン大学が解けるレベルに到達したらそのランクの希望学部の過去問を解きます。その際は全学部日程と学部別日程で問題が異なったり、倍率が異なるため、両方とも解いてください。また、この時点では希望校に対して高得点を取れる人は殆どいないため、まずは下位ランクから解き始めましょう。この時期は第一志望校レベルに自分の力が到達するまで、参考書を中心に学習しながら、それぞれのランクに到達したらそのランクの過去問を解くという流れです。そのため上位ランクの大学は自然と11月など後半に解くことになるでしょう。ここではすべての科目が到達してから解くのではなく、到達した科目から解いていきましょう。

 

予想過去問時間:5-10回×1年分7時間(英国/英数5h+社/理で2h)=35-70時間

(国公立の二次試験の場合は科目数や時間数が大幅に変動するので、私立のみで時間計算しています)

 

③ 9月-受験日まで メイン大学演習

過去問と参考書の推移例

8月早慶レベル参考書MARCHレベル参考書MARCHレベル参考書
9月早慶レベル参考書MARCH合格点突破
(時間無制限)
MARCHレベル参考書
10月早慶合格点突破
(時間無制限)
早慶レベル参考書MARCH合格点突破
(時間無制限)
11月過去問演習+復習早慶レベル参考書早慶レベル参考書
12月過去問演習+復習早慶合格点突破
(時間無制限)
早慶レベル参考書
1月過去問演習+復習過去問演習+復習早慶合格点突破
(時間無制限)

 

まず、志望校の合格基準から目標とする科目比重を設定します。

 

例えば英語150点・国語100点・歴史100点の合計350点 目標点75%の場合

英語80%・国語75%・歴史68% など

 

科目ごとで目標レベルに到達したらメイン大学の過去問演習を開始します。目標レベルとは第一志望校や第二志望校などのここに行きたいというレベルの大学で、滑り止めのレベルではありません。参考書ポテンシャルがその大学の合格最低点を越え、その過去問を時間無制限で合格最低点を超えることができるのが、過去問演習に入る1つの基準だと思ってください。ここで、志望校ランク-1までの2ランクの演習をしていきます。それより低いランクは簡単に合格点を超えることができるため、直前期の確認で十分合格することができます。例えば、早稲田大学を狙うのであれば、早稲田とひとつ下のランクのMARCHメイン大学の過去問演習を開始します。この過去問演習に入った時点でその科目は参考書の比重を下げ、過去問の比重をあげます。その科目は参考書の復習と過去問演習のみになります。そこで得点力を身につけるため時間を意識して過去問演習を続け、弱点が見つければ過去問を止めて、参考書に戻り短期間で補強をし、また過去問演習に戻るという流れです。志望校に対し、余裕を持てている人は9月くらいから演習が開始できます。遅い人は12月くらいになるでしょう。この演習を早い時期からはじめ、長く積むことで、合格率が上がっていきます。

ここまでで、メイン大学と学部が決まり、受験日程まで反映したメインカレンダーを決めることができます。

合格までの推奨ラインとデッドライン

例:早慶狙いの推奨ライン

8月末までに日東駒専の合格最低点を時間無制限で合計点突破

10月末までにMARCHの合格最低点を時間無制限で合計点突破

12月末までに早慶の合格最低点を時間無制限で合計点突破

例:早慶狙いのデットライン

9月末までに日東駒専の合格最低点を時間無制限で合計点突破

11月末までにMARCHの合格最低点を時間無制限で合計点突破

1月末までに早慶の合格最低点を時間無制限で合計点突破

 

例:関関同立狙いの推奨ライン

8月末までに摂神追桃の合格最低点を時間無制限で合計点突破

10月末までに産近甲龍の合格最低点を時間無制限で合計点突破

12月末までに関関同立の合格最低点を時間無制限で合計点突破

例:関関同立狙いのデットライン

9月末までに摂神追桃の合格最低点を時間無制限で合計点突破

11月末までに産近甲龍の合格最低点を時間無制限で合計点突破

1月末までに関関同立の合格最低点を時間無制限で合計点突破

 

1ランク上げためには最短2ヶ月間を必要とすると考えましょう。つまり12月末までに志望校の全体の合格最低点を越えるのがその大学と戦える基準と考えましょう。もちろん12月末で全体の合格最低点に到達していなくても合格できる可能性は十分あります。しかし、そのひとつ下の大学に確実に合格する戦略を練る必要もあるので、12月末までに全体の合格最低点を越えることができなかったランクは希望校だと考えて受験カレンダーを組み立てると良いでしょう。

 

予想過去問時間:2大学5-20回×1年分7時間(英国/英数5h+社/理で2h)=70-280時間

 

まとめ(早慶を狙う場合)

① 志望校の過去問目標点に対して科目比重を決める

② MARCHレベルの参考書

③ 参考書が過去問レベルに達したら科目毎に過去問を解く

④ 科目毎の目標点をクリア

⑤ クリアした科目は次のレベルの参考書に入る

⑥ 全科目目標点をクリアしたら3科目を通して過去問を実施する

3科目過去問通しテストを実施し、不合格だった場合

できなかった箇所の分析>分析に従って科目毎に参考書の復習>別の年度で再テスト

 

④ 11月-12月中旬 サブ大学を受験日程の微調整で迷ったら解く

現役生は調査書の関係もあるので、冬休みに入る前の12月中旬までに受験校をほぼ確定させておく必要があります。実際にここまでに決めたメイン大学の受験だけでなく、自分の受験への姿勢によってサブ大学を設定していく必要が出てきます。

たとえば上記の表は一般を10回受験としたときの受験型別のお勧め受験回数を4ランクに分類したものです。このように受験回数が増えていくとサブ大学の選定が必要になっていきます。この時期は受験カレンダーを微調整しながらサブ大学を選定し、同じ日程で迷う大学があれば解き、サブ大学を確定させていきます。ここではサブ大学の数によりますが、2-10回ほど過去問で分析を行います。その際は①と同様、全受験科目の目視での分析は確実にした上で、文系は英語を優先して解き、その後国語、(社会)。理系は英語と数学、(理科)と解きましょう。

 

予想過去問時間:2-10回×分析時間5h(英国/英数)=10-50時間

⑤ 12月-受験日 サブ大学の過去問演習

③のメイン大学の過去問演習と同様、決まったサブ大学の過去問演習を行います。もちろん回数を重ねることができれば理想ですが、メイン大学の過去演習とその弱点補強に目が行きがちでなかなか多くの回数を重ねることができません。サブ大学は受験をすると確定させるための④で1回、受験日までに余裕があれば1-3回、受験日の近くに傾向の確認で1回は最低解きましょう。

 

予想過去問時間:3-5回×1年分7時間(英国/英数5h+社/理で2h)=21-35時間

 

⑥ 1月中旬- 共通テスト後に微調整入る

共通テスト利用を出している、または出願しようと考えると、共通テストの結果によって受験校の微調整を行う可能性があります。共通テストの点数は自己採点のため、正確な結果はすぐにはわかりませんし、共通テスト利用の合格発表も一般試験の合格発表日と大きく変わらないため、例年の共通テストボーダーから合否を推測するということになります。例えば共通テストで英語がよくできたとすると、共通テスト併用入試を検討することにもなります。そうすると受験カレンダーを動かす必要がありますし、共通テスト利用で合格が取れそうだと予想されれば、合格確実校の回数を減らして、その分希望校や挑戦校の回数を増やすこともあります。ここで、新しい受験校を考えたりすることで、過去問を解くことになります。

よくある質問

Q. 過去問を解いた後に過去問の内容を覚えたほうが良いですか?

A. 過去問で知らない知識に出会ったら、自分の参考書で載っているかどうかを確認しましょう。もし載っているものであれば、今までとは違った印象になり、知識の定着に繋がります。しかし載っていない場合は、社会や理科など知識を参考書に書き込んで暗記する場合もありますが、全てがそうではありません。

注意すべきは英単語や古文単語などの語彙です。過去問に出てきた知らない英単語を覚えたほうが良いですかという質問を多く貰いますが、もちろん覚えられるなら覚えた方が良いですが、単語帳に無い単語をピックアップしていっても大量に溜まっていくだけで実際はなかなか覚えられません。そのため、英単語などの語彙は暗記しようとするよりも知らないものを「推測する」練習にもっていったほうが良いです。出題者もその単語を知っていると思っていないので、推測するテクニックを求めています。あくまでも過去問は問題集であり、暗記本として使うのは望ましくありません。補足で参考書に少し書き込むのは良いですが、分析以外に問題をノートにまとめたりするのは量が多く時間もかかるうえ、消化不良で覚えられません。インプットする知識としては参考書にあることがすべてと考え、参考書の内容を吸収して、それを応用するようにしましょう。あまりにも今使っている参考書で足りないと感じたら参考書のレベルを上げるようにしましょう。

私立は合格最低点が8割となっている場合もありますが、多くは6-7割台です。国公立二次試験の場合は上記の「国公立の過去問の使い方」でも例に出したように5割の場合もあります。出題者は点の取りづらい難しい問題も出題します。科目の得意不得意もあるので、受験生の多くが取れない1,2割の問題は落としても良いという考え、自分の取れる問題をミスせずに取るという考え方をするのが良いと思います。

Q. 過去問がないのですがどうしたら良いでしょうか

A. 推薦などはなかなか入っていない場合もありますが、その時は以下の①~④の入手方法が考えられます。

①赤本に入っている場合がある

②大学のホームページから請求できる場合が多い

③オープンキャンパスでもらえる可能性がある

④同じような偏差値の大学の問題を複数解く(医療系などは①~③に当てはまらない可能性あり)

直接大学に問い合わせるとある場合もあります。大学は皆さんに入学してもらうため色々な試行錯誤をしています。大学には入試の窓口があるため、電話したらとても丁寧に答えてくれます。誰よりも大学に詳しい方々なので、「過去問がないのですが、どうしたら入手できますか」と聞けば入手方法を教えてくれたり、直接送ってくれる場合もあります。そのため、過去問がないと諦めず、恥ずかしがらずに大学に電話してみましょう。

しかし、どれにも当てはまらず入手ができない場合は④の方法で挑みましょう。同じような偏差値の複数の大学の問題を解くことによって、どんなパターンが来てもそのレベルの問題は解けるようになっていきます。この場合は医療・看護系に多いので、医療・看護系の参考書で対策し補って進めていくと良いと思います。解答・解説がない場合も多いですが、その場合は学校や塾・予備校の先生に言って解説してもらいましょう。お金がかかる場合もありますが、過去問の分析は非常に価値のあることです。これをしないと自分が今どのレベルにいるのか分からなくなります。そのため必ず行いましょう。

 

まとめ

冒頭でお伝えしたように多くの時間を過去問に使います。今回お伝えしたような勉強法を使って、過去問の効果を最大限に高めていきましょう。直前期になると過去問を解き、合格点に届かないことが続くとやりたくなくなると思います。でも過去問演習はしっかり使えば確実にみなさんの力を上げてくれます。最後の最後まであがいて、志望校合格に向かって進みましょう!

 

 

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「変わりたい。」を叶えるを実現するために、今までの常識にとらわれない、新しい形態の予備校を運営しています。私たちは、生徒自らが夢や目標を定め、なぜ勉強が必要かを理解できるように正しい情報を提供し、進路指導に時間をかけて受験戦略を立ち上げ、受験で必要な全科目に対して学習計画を練り、進捗管理を行っています。最高の「環境」「指導」「ツール」を提供すべくWebやiPadを活用し、全国のどの地域からでも受講できるように遠隔での指導を行っています。東大の隣にオフィスを構えており、指導チームを中心に、受験に精通した経験豊富な専属スタッフが受験まで1:1でサポートします。

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