小論文のおすすめの参考書ルートをわかりやすく解説します。これから小論文の勉強を始める人や小論文が出題される入試を受験する人などの特に参考にしていただきたいです。使い方もあわせて解説していますので、ぜひご覧ください。
小論文の特徴
文章力、論理的思考力、発想力、表現力、知識量などを中心に評価する試験科目です。課題に対する自分の意見を明確に示し、論理的に説明する力が求められます。この際、課題文や資料つきの問題ではそれらが何を主張しているかを読み取る力も重要です。
小論文のテーマは多岐にわたり、社会問題、文化、科学、教育など志望校によって様々です。志望校が扱う分野のトレンドな情報や客観的な事実を押さえ、独自の視点や深い洞察を論理的に展開することが求められます。
小論文の学習について
読解力
特に課題文がある場合は、何に賛成・反対しているのかがわからないと自分の意見を論じることができません。そのため、現代文の参考書を使って読解力や要約力を身につける必要があります。
添削・解き直し
第三者からの添削を受けるだけでなく、解説を読んで自分なりの添削を必ず行いましょう。また、解き直しによるアウトプットも欠かさず行い、一題解くたびに確実なレベルアップを遂げられるようにしましょう。
ネタ帳の作成
志望校が中心的に取り扱うテーマを調べ、その分野について詳しくなりましょう。日常的にそのテーマについての情報をキャッチし、ノートなどにまとめると良いです。また、毎回の演習で読んだ課題文やその解説からも吸収できることが多くあります。どんなことが問題視されているか、それに対してどんな活動が行われているかをメモすることはもちろん、それらについて自分はどう思うか、実際に自分も関係したエピソードはあるのかまでをメモしていきましょう。
ルート種別

どの到達レベルの生徒でも、基本は同じ参考書を通過(当然カスタムすることもあるが、軸は同じ)。ランクを上げる=参考書を追加する。主要科目など、時間をかけて基礎に穴がないように固めていく科目に多い。

到達レベルによって、使用する参考書の組み合わせが異なる。ランクを上げる=参考書がそもそも異なる。副教科など、参考書の種類が多く(理解本・資料集・まとめ本・演習用問題集・一問一答…など)、なるべく少ない参考書数で効率よく終わらせたい科目に多い。
※これら2つの考え方を、同じ科目内で両方使うことも多い。最初に使うインプットの数冊はセット方式、問題集は積み上げ方式、など。
★小論文では、積み上げ方式を採用★
受験する学部によって必要な知識は変わりますが、小論文を書くにあたって必要なスキルは全員同じです。初歩的な段階から、論理的文章が展開できるようになるまで、ルートに沿って学習していきましょう。
学習順(積み上げ方式)
メインルート
【所要時間】10.5h ①小論文書き方本 ②6つの章と4題の練習問題が収録された1冊です。作文用紙の使い方から難易度の高い問題の基本的解法まで、小論文を解くうえでの必須事項が細かくまとめられているのが特徴です。練習問題では様々な形態の問題が取り上げられているため、身につけた知識の活用や苦手分野の発見をすることができます。1冊でしっかりとした小論文の土台を築いてくれるため採用しました。 ③小論文や作文など長文で意見を述べることに慣れていない場合は読み込みましょう。慣れている受験生も一通り目を通して、特別付録の高い完成度を目指して取り組みましょう。
【所要時間】17h ①小論文解き方本 ②5つの基本的なルールと10題の練習問題が収録された1冊です。初学者が最初に身につけるべき基本的な書き方や解き方が圧倒的なわかりやすさで解説されているのが特徴です。練習問題では、今後も自分の知識として有効活用できそうなネタを取り扱う課題文が収録されているため、アウトプットできるだけでなく、新たな知識をインプットできます。小論文の基本的な知識や学び方を定着化させる1冊として採用しました。 ③小論文の慣れ、不慣れ関係なく取り組みましょう。「書くネタ」編は自分が志望する学問領域でなくても、発想力が養われるため取り組みましょう。
【所要時間】17.5h ①小論文解き方本 ②入門編、基礎編、実践編の三段階で構成された対策本です。400字程度の小論文を書き上げることを目標とし、前提知識から基本的な記述方法、思考方法、表現方法が紹介されています。解説の後には練習問題がついているため、インプットとアウトプットが充実しているのが特徴です。本書を通して、自分の中で「身に着けた知識」を「小論文での常識」に変えることができるでしょう。800〜1000字程度のハイレベルな小論文に挑戦する前段階として、基本的な知識を定着させるために採用しました。 ③ある程度慣れてきたら、「目標時間よりも短い時間で取り組む」か「同じ目標時間の中でより完成度の高い解答」のどちらかを目指して取り組んでいきましょう。
【所要時間】23h ①形式別対策本 ②10講義分のテーマで構成された小論文対策本です。小論文の基本である文章の組み立て方から、レベルの高い論理の展開法までが解説されているほか、課題文付き問題やビジュアル問題の解き方までも網羅された1冊です。演習問題も豊富であるため、実践を通して確かな実力をつけることができます。難関大にも太刀打ちできるような強力な表現力を身につけられる1冊として採用しました。 ③最も実践的であるため過去問の前段階として必ず取り組みましょう。標準ランクの大学を目指す受験生は発展問題は取り組まなくて良いです。
【所要時間】35h ①形式別対策本 ②10講義分のテーマで構成された小論文対策本です。小論文の基本である文章の組み立て方から、レベルの高い論理の展開法までが解説されているほか、課題文付き問題やビジュアル問題の解き方までも網羅された1冊です。演習問題も豊富であるため、実践を通して確かな実力をつけることができます。難関大にも太刀打ちできるような強力な表現力を身につけられる1冊として採用しました。 ③最も実践的であるため過去問の前段階として必ず取り組みましょう。難関・最難関ランクの大学を目指す受験生は発展問題にも取り組みましょう。
【所要時間】50.5h ①過去問演習本 ②慶應義塾大学の小論文過去問集です。慶應義塾大学の傾向を的確に掴み、つけておくべき力や知識、準備するべき対策が過不足なく紹介されているのが特徴です。また、学部別に細かく分析された解説がわかりやすく書かれているため、自学自習としても取り組みやすい1冊です。本書を完遂すれば文章の捉え方・考え方・発想力・表現力の自分の型が完成するでしょう。本番レベルの演習、入試への集大成として扱えるため採用しました。 ③最難関ランクの大学を目指す受験生は、慶應大学以外を志望していても取り組むと力がつきます。総合政策学部と環境情報学部は飛ばして良いです。
看護・医療ルート
【所要時間】16h ①小論文解き方本 ②15の基礎知識と25の練習問題が収録された、看護系志望者向けの充実した1冊です。小論文の中でも、特に看護や医療をテーマにした小論文の特有の解き方、考え方が細かくまとめられています。練習問題では、頻出するテーマやトレンドのテーマを取り扱った問題が取り上げられており、練習するだけでなく課題文からも学べることが多くなっているのが特徴です。ただ小論文を書けるだけでなく、看護系に特化した実力がつく1冊として採用しました。 ③小論文の慣れ、不慣れ関係なく取り組みましょう。「看護系の小論文に出る基本知識」は自分が志望する学問領域でなくても、発想力が養われるため目を通しましょう。
【所要時間】10.5h ①形式別対策本 ②8つの章と23テーマから成る特別付録が収録された1冊です。小論文を解くにあたっての必須事項を細かく押さえたうえで、医学・医療系に向けたテクニックがまとめられているのが特徴です。例題ではそれぞれのテーマに沿った問題が取り上げられているため、身につけた知識の活用や苦手分野の発見をすることができます。1冊でしっかりとした医学・医療系の小論文の土台を築いてくれるため採用しました。 ③慣れてきた人は目標時間よりも短い時間で、完成度の高い解答を目指して取り組むことを意識しましょう。
【所要時間】17.5h ①小論文解き方本 ②5つの専門的基礎知識と10題の練習問題が収録された、医療・看護系志望者向けの充実した対策本です。『小論文これだけ!【看護超基礎編】』に引き続き、特に医療・看護をテーマにした小論文の特有の解き方、考え方、知識がより深く、広くまとめられています。練習問題では頻出するテーマやトレンドのテーマを取り扱った問題が取り上げられており、練習するだけでなく課題文からも学べることが多くなっているのが特徴です。ただ小論文を書けるだけでなく、医療・看護系に特化した実力がつく1冊として採用しました。 ③『小論文これだけ!【看護超基礎編】』(東洋経済新報社)の次のステップとして取り組みましょう。
【所要時間】24.5h ①分野別対策本 ②4つの基本的なルールと16題の練習問題が収録されています。看護系の小論文を解くうえで身につけるべき基本的な書き方や解き方が全てまとめられており、練習問題では様々なテーマが取り上げられています。身につけた知識をアウトプットしながらも幅広い知見を得ることができるのが特徴です。他の参考書よりも解説の解像度が深く、演習問題もより深い領域のテーマを取り扱っているので、小論文の比重が高い受験生にオススメの1冊です。 ③第2部は、自分の志望する学問領域についてのみ取り組んでも良いです。
オプション
【所要時間】9h ①小論文書き方本 ②55個のルールで構成された小論文対策本です。入試小論文や総合型選抜での小論文対策として適しており、論述するうえでの前提知識や基本的なスキルが紹介されています。本書特有の知識もあるため、論述に差がつくことが期待できます。意外と知られていないこと、本当は間違いだったことなども多く解説されており、基礎力UPにつながるため採用しました。 ③小論文の優先度が低い人、作文の書き方がわかっている受験生などは省略しても良いです。逆に、小論文の優先度が高めで作文が不慣れな受験生は取り組むと確実な基礎力をつけることができます。
【所要時間】16.5h ①小論文解き方本 ②5つの基本的なルールと10題の練習問題が収録された1冊です。初学者が最初に身につけるべき基本的な書き方や解き方が全てまとめられています。練習問題では様々なテーマが取り上げられており、各問題に3つの解答例が紹介されているため、身につけた知識をアウトプットしながらも幅広い知見を得ることができるのが特徴です。小論文の基本的な知識や学び方を定着化させる1冊として採用しました。 ③『基礎からのジャンプアップノート記述力養成・小論文書き込みドリル(改訂版)』(旺文社)に取り組む前後で小論文に苦手意識や不安がある人は取り組むと確実な知識が身につきます。また、知見をさらに広げたいと考える受験生が第2部から始めることも効果的です。
【所要時間】22.5h ①形式別対策本 ②6テーマと5つの演習問題が収録された、基礎力レベルの対策本です。あらゆる出題形式やテーマに対応しているため、自分の志望大学の傾向に合わせて学習ができるのが特徴です。また、初学者向けの丁寧な解説、参考にできる解答例の掲載などコンテンツが充実しています。本書を通して500〜600字レベルの小論文の記述方法を身につけることができるため採用しました。 ③『吉岡のなるほど小論文講義10(改訂版)』(桐原書店)が難しい場合、前段階として取り組むと効果的です。
【所要時間】9.5h ①小論文解き方本 ②様々な出題形式とテーマを取り扱った小論文対策本です。「典型的な失敗」と「最善の解法」が豊富に紹介されており、入試に向けた基本的な知識を抜け目なく身につけてくれる1冊となっています。また、実際に問題を取り扱って解説がされているため、知識をつけるだけではなく実用例までを知ることができるのが特徴です。本書を通して小論文の多面的な基礎知識をつけることができるため採用しました。 ③とにかく演習を重ねたい受験生が過去問に取り組む前段階に演習として活用できます。
【所要時間】16.5h ①小論文解き方本 ②5つの基本的なルールと10題の練習問題が収録された1冊です。医学・看護・医療系の小論文を解くうえで身につけるべき基本的な書き方や解き方が全てまとめられています。練習問題では様々なテーマが取り上げられているため、身につけた知識をアウトプットしながらも幅広い知見を得ることができるのが特徴です。小論文の基本的な知識や学び方を医学・看護・医療系に適応させる1冊として採用しました。 ③『小論文これだけ!【書き方医学・医療編】』(東洋経済新報社)を取り組む前の時点で、医学・看護・医療分野に限らず小論文に苦手意識や不安がある人は取り組むと確実な知識が身につきます。また、医学・看護・医療分野の知識をさらに増やしたいと考える受験生が第2部から始めることも効果的です。
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