東京海洋大学とは?偏差値・学部や入試情報など基本情報を解説!


今回の記事では、東京海洋大学という国公立大学について、大学情報・入試情報・就職情報などを網羅的にまとめてご紹介していきたいと思います。受験を考えられている方にとっては、大変参考になる情報かと存じます!是非、東京海洋大学の情報を掴みたい際の参考にしていただければと存じます。

東京海洋大学とは

東京海洋大学とは、その名の通り東京都内・港区にメインキャンパスを構える国立大学です。港区はハイソサエティな人々が集う街でいかにも東京らしいキラキラした印象が感じられる街です。そんなハーバータウンにおいて、日本の海洋や海についての研究を進めておられるのがこちらの大学の最大のアイデンティティ。日本は言わずと知れた島国で、周囲を様々な海や海流に囲まれています。

魚の生食文化も盛ん。将来的には地球温暖化の影響による海面上昇などの研究も見据えていく必要があり、そんな日本とは切って切り離せない「海」や「水産資源」といった、必要不可欠な学びの最前線であるのがこちらの東京海洋大学となっています。将来的にも伸びしろの大きい学問を学びたい方や、そういった領域に関心の深い方が集う、素晴らしい大学だと言えます。

東京海洋大学の学部紹介

東京海洋大学の学部は、大きく分けて3つです。名前にもなっている通り、「海」についての勉強が本分で、そのため専門的にそのような学問を学ぶ学部のみが設置されているのですね。海洋生命科学部・海洋工学部・海洋資源環境学部となっています。他の大学でもよく見る理系学部、生命科学部・工学部・環境学部を「海洋」の名の下で特化させた形になっていて、高次で専門的な学問を掘り下げて体得することが可能です。

端的に各学部での学びをご紹介します。

海洋生命科学部

まず海洋生命科学部ですが、こちらは海洋生物資源学科・食品生産科学科・海洋政策文化学科の三つの学科に分かれていきます。海に住む様々な生態系の研究・保存・繁栄を念頭に置いた学部で、海の生物を守るSDGs的な昨今の学びにも繋がる学部であると言えます。

お刺身やお寿司、焼き魚など、海産物は様々な形で我々日本人の食文化から切って切り離せないもので、そういった研究も未来永劫必要不可欠。後々紹介しますが、メーカや飲食関係の研究職としても重宝されます。

海洋工学部

次に海洋工学部ですが、こちらは海洋に携わる機会や工学を主に扱っているというイメージが強いですね。具体的に申し上げると、船の航海システムを組み立てるデッキのプログラミング、純粋に船舶の制御・運航に携わる機械部品などなどです。

就職後の門戸も広く、単純に泥臭い製造業以外の勉強もできることから一定の人気を誇る学部だと言えます。最後に海洋資源環境学科ですが、こちらは海洋生命科学部よりもさらに広く、環境全般を扱う学部です。地球温暖化などの余波が押し寄せる昨今の海において重要な学問であると言えますね。

東京海洋大学の学生数(男女比)

東京海洋大学の生徒数は、2022年現在で2774人になっています。内訳で言うと男性が1843人、女性が901人。比にすると、6割以上が男性になっています。しかしながら、理系的な学部しか設置がないことを踏まえると案外女性が多い印象を受けられる方も多いのではないでしょうか。

実際、こちらの大学では「海」という専門的な学問を学びますので、将来的なやりたいことがその路線にある人にとってはかなりゴール的な位置づけになる大学でもあります。男性・女性問わず、この大学でやりたいことがあるという人がこぞって集う大学という特性があり、志を同じく持つ素敵な仲間と出会えるのではないでしょうか。

東京海洋大学の所在地(キャンパス)

 

東京海洋大学のメインキャンパスは、東京都港区港南4丁目5番7号に所在しています。冒頭でも軽く触れましたが、東京都の港区は日本でも屈指の臨海地域。風通しの良さと景観の美しさから、超一流ビジネスマンやオシャレな女性の方など、多くのセレブの一つの憧れとなっている地域であるとも言えます。そのような地で大学の4年間を過ごせるというのは、大前提として貴重な人生経験となり、もしかしたら二度とは味わえない洗練された生活を過ごすことにも繋がるかもしれません。

学部がぎゅっと凝縮されていますが、東京都の江東区に、越中島キャンパスというもう一つのキャンパスがある点には留意しておきましょう。こちらは海洋工学部にとってのメインキャンパス扱いとなっています。

東京海洋大学の就職情報/大学院進学率

次に皆さんが気になる、卒業後の進路のお話です。就職情報・大学院への進学率、どちらも気になりますよね。

大学院進学

まずは大学院進学のお話からです。

令和2年度のデータを参照しますと、卒業生が796人。大学全体で2800人ほどの生徒さんですので、それを四等分すると自ずとこれぐらいの卒業生数になりますね。その中で大学院進学を目指されるのは、209人とのことです。

卒業生が約800人だとして、実に25パーセントが大学院への進学をされるということで、かなり大きな数値になっていますね。また、こちらの大学の卒業生の進路は、なにも大学院進学のみに留まりません。海洋科学専攻科・乗船実習科と大学内のカリキュラムとして、さらに自身の専攻を深められるプログラムも用意されていて、そちらに進むことも多々あります。前者は23人で。後者は40人。

 

さらに、ストレートに次の進路に進まず、進学の希望を出して努力をされる方なども、そこそこの割合でいらっしゃって、57人ほど。全てを合わせると、就職以外の道を目指される方で半分以上の割合になっています。理系大学であるということを踏まえてもこれはかなりのいびつな比率であることがうかがえます。特に海洋工学部・海洋生命科学部では進学者の方の方がマジョリティとなっていて、かなり特殊な傾向が感じ取れますね。

皆さん、自分の学問領域を徹底的に突き詰めて将来的にその専門性でご飯を食べていきたい、という側面をお持ちの学生さんである傾向が強いとも言えるかもしれませんね。

就職事情

さて、残された約半分の方(数にして455人)の就職事情はというと、まず一番の進路として多いのはやはりメーカーなどの製造業です。具体的にどの業種のメーカーまでかは公式ホームページにも記載がありませんでしたが、前述のように海洋系の食品を扱う食品メーカー、あるいは船舶を創り出すような機械系のメーカーなど、やはりご自身の強みを活かした就職先が多いのではないかと推察されます。

そういったメーカーの開発部でなら、大学の学びなども存分に発揮することができますし。数にして100人程度がその道に進んでおられるようで、約20パーセントの割合となっています。次に多いのが80人程度の運輸・運送業。こちらも明文化こそされていませんが、トラックや航空などの別の運送形態よりは、海上運送の会社様が多いであろうことは容易に推察がつきます。

海外との貿易にも切って切り離せないお仕事であると言え、輸入大国の日本には必要不可欠なお仕事です。海外駐在も多いことから年収も高く、一定の人気を博しているのだと言えます。

 

次に多い就職先としては、学術研究・専門サービス職とあります

こちらに関しても専門的な学問内容を活かした研究職といったイメージで、大学院へ進学せずともこうした込み入った内容での就職ができるのも面白いポイントですね。やはり、大学時代から学問領域を絞って取り組んでいることこそが、社会における差別化にも繋がっていると言え、卒業後の間口も非常に広いと言えるのでしょう。

東京海洋大学の学部別偏差値と倍率

次に東京海洋大学の各学部の偏差値と倍率についてお話をしていきたいと思います。皆さんの多くが気になるところですね。

海洋生命科学部

まずは海洋生命科学部です。海洋生命科学部の偏差値は、52.5~57.5と比較的広くなっています。偏差値の下限は海洋政策文化学科の52.5で、上限は海洋生物資源学科の57.5となります。前者は、社会に出てもそのまま使えるような会社的な知識をつけるという点では一歩後塵を拝し、その点が人気の後退に繋がっているとも考えられます。

倍率は全体で4.8倍とかなり高い印象を受けますが、これを引っ張り上げるのもやはり海洋生物資源学科です。実に4.4倍とかなり高いですね。一方、海洋生物資源学科や海洋政策文化学科は倍率で2倍と少しぐらいになっています。やはりこれからの世の中に最も直結しそうな海洋生物資源学科の人気が高いという結果になりますね。

海洋工学部

次に海洋工学部ですが、こちらは偏差値にして50.0~52.5程度。前述の海洋生命科学部よりは少し抑えめな印象ですね。

工学部全体の傾向として、どうしても泥臭いモノづくりのイメージがあり、力勝負・体力勝負な昔ながらの働き方のイメージが根付いてしまって人気が低下する傾向にありますが、こちらの学部も同様。ベースに工学というものがあるからこそ、一つ人気としてはおとなしめになっているのです。倍率は全体で3.6倍と思っていたより低くはないですが、学科によっては1倍台~2倍台のこともありますので、注意をして見ておきましょう。

海洋資源環境学部

最後に、海洋資源環境学部です。こちらは偏差値52.5~55.0となっています。学科は二つしかなく、海洋資源エネルギー学科が52.5で、海洋環境科学部が55.0となっています。そこまで差がなく、一定した難易度を誇った学部であるとも言えますね。

しかしながら倍率は海洋環境科学部が5.0倍と高く牽引し、海洋資源エネルギー学科は2.5倍とやや抑えめになっています。個人的な肌感で言うとエネルギーの学問は今後も追及の余地が大きくあり、伸びしろも高そうですので、今後人気になっていく可能性もあります。先物買いの感覚で、入学を目指してみるのも面白いかもしれません。

東京海洋大学の入試情報や科目

最後の項目として、入試情報と科目を取り上げていきたいと思います。東京海洋大学を受験される予定のある方は必見です。なお、全ての情報を網羅的に完全に取り扱うことは不可能ですので、さらに調べてみたい点は、公式ホームページなどをご覧くださいね。

海洋生命科学部

まずは海洋生命科学部からです。海洋生命科学部は三学部に分かれていることは前述しましたが、すべての学部でレギュレーションはほぼ一定となっており、前期・後期の受験に分かれています。

5教科7科目での入試がまずはベースになっています。そして個別試験の比率が33パーセントとなっている点も、すべての学科で共通。では何が違ってくるかと言うと、二次試験の内容となっています。

海洋生物資源学科で言うと、二次試験は数学と理科の二教科。数学は数Ⅲ以外の全てから出題で、理科に関しては「物理」「科学」「生物」の中から一科目を選択します。自分の得意な理科科目で勝負をできるため、理科に自信のある方はオススメです。二次試験内の得点比率でも数学・理科共に全く一緒ですし。

 

次に食品生産科学科ですが、こちらは海洋生物資源学科と同じになっています。

そして海洋政策文化学科ですが、こちらは小論文が必須かつ、理科・数学の好きな教科を一つ選択して受験になります。小論文の配点は数学・理科の二倍になっていて、大変比率が高いです。対策は念入りに必要ですね。

後期についてはどうかと言うと、こちらも海洋生物資源学科と食品生産科学科ではほぼ一緒。数学理科英語3教科+小論文となっています。そして海洋政策文化学科は英語のみが必須の、三教科。こちらも小論文が必須になります。共通テストの得点率は、すべての学部で7割いくかいかないかぐらいです

海洋工学部

次に海洋工学部です。こちらも学科間の差はそこまでなく、前期と後期でがらっと方式が変わる傾向に。前期で言うと、すべての学科で5教科7科目からの受験。必須科目はそのため、あってないようなものです。さらに、流通情報工学科・海洋電子機械工学科・海事システム工学科すべて、二次試験も数学と英語の二教科で統一。唯一違う点と言えば、二次試験の配点比率となっています。

流通情報工学科は30パーセント、海洋電子機械工学科は33パーセント、海事システム工学科は38パーセントとかなりの差に。自分の学科に応じて、二次対策の割合も検討する必要がありそうです。共通テストの得点率はというと、こちらも自ずと上下してきます。

流通情報工学科は65パーセント、海洋電子機械工学科は60パーセント、海事システム工学科は59パーセントとされています。二次試験での配点比率が下がれば下がるほど、共通テストの高得点が求められるのは、ある種当然の流れとも言えます。

 

後期に関しては、数学・英語を必須としたうえで3教科からの受験がほぼほぼ。海洋電子機械工学科こそ理科も強制受験ですが、理系の方からすればそこまで大きな差はないでしょう。そして、面白いのは個別試験になると数学が必要でなくなる点。海事システム工学科、海洋電子機械工学科は理科と英語の二教科です。(なお海洋電子機械工学科は英語の配点比率がかなり低いので注意)

流通情報工学科に至っては、英語の一教科が二次試験で課されます。理系受験なのに少し特殊な後期が用意されている点は、抑えておきましょう。

海洋資源環境学部

こちらは、学科ごとの違いが全くなく極めてシンプル。まず前期ですが、こちらは5教科7科目。二次試験は数学・理科(1科目選択)で、二次の配点比率が45パーセントと大きい形になります。共通テストで失敗をしても、二次で取り返す余地がある点には注意しましょう。

次に後期ですが、こちらは数学・理科・英語の三教科完全縛り。二次試験は小論文のみで、配点比率が33パーセントになります。シンプルでありながら、前期後期共に共通テストの得点ボーダーは65パーセント前後と侮れないので注意です。

さいごに

ここまでお読みいただきありがとうございました。東京海洋大学についてよく理解できたのではないでしょうか。これを参考に、受験を検討されてみてください。

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