【英語】大阪大学の入試概要と対策方法・解き方のコツとは?


この記事では大阪大学の英語入試について、入試概要や対策方法などの合格するために必要な情報をまとめています。東京大学の合格を目指している方は是非参考にしてみてください。

大阪大学の英語について

大阪大学の英語は旧帝大でも指折りの難易度を誇る出題されます。5行前後の和訳や3行前後の英訳、さらに700語ほどの長文などかなり骨のある問題が出題されます。またそれぞれ求められているレベルも高く、対策を始めた辺りでは手が出しづらい問題ばかりです。
焦らず、純粋な和訳、英訳能力に向き合って確かな実力を身に着けていく必要があります。

試験概要

【配点】
大阪大学は全学部英語の受験が必須ですが、学部、学科や配点方式によって配点が異なります。ほとんどの学部では二次得点の3〜4割を占めますが、外国語学部では全体得点の5割弱が英語です。自分の志望する学部、学科についてはきちんと確認しておきましょう。

  • 文150/650(400)
  • 人間科学200/1200(600)
  • 外国語300/650(500)
  • 法学部150/900(450)
  • 経済a20/600(60)
  • 経済b180/600(540)
  • 経済c100/600(300)
  • 理200/1000(700)
  • 医医500/2000(1500)
  • 医保(看)200/1000(400)
  • 医保(放)200/1100(600)
  • 歯300/1650(1200)
  • 薬150/1100(700)
  • 工200/1000(700)
  • 基礎工200/1000(700)

 

【試験時間】
大阪大学の英語はほとんどの学部が90分ですが、例外的に文学部が105分、外国語学部が120分となっています。
問題を解く順序や取り組み方ですが、いずれの問題も時間を使ってよく考える問題となるため、過去問を解く中で自分が最も解きやすいやり方を探す必要があります。読む量が多く時間がかかりやすい長文を最後に持ってくるのが一般的ですが、和訳、英訳に関しても躓いたら一度保留にして他の問題に移っていくなど柔軟に対応していくようにしましょう。

例:大問1(20分)→大問3(15分)→大問4(20分)→大問2(25分)

文学部では大問4の英訳二問のうち一問が文学部用の問題となっており、より難解な英訳問題が出題されます。他の問題に違いはないため、試験時間が伸びた15分は大問4に充てることができると考えてかまいません。

例:大問1(20分)→大問3(15分)→大問4(35分)→大問2(25分)

外国語学部は他学部と試験時間、配点が大きく異なりますが、基本的な問題構成は他学部とほぼ同じものになっています。大問1、3の和訳、自由英作文は他学部と共通ですが、大問2,4の長文読解、英訳の内容が異なるほか、大問5としてリスニング問題が出題されます。試験開始後40分前後から25分程流れます。

例:大問1(20分)→大問3(20分)→大問5(25分)→大問4(20分)→大問2(30分)

 

【出題傾向】

  • 第一問:和訳
  • 第二問:長文読解
  • 第三問:自由英作文
  • 第四問:英訳 

・長文読解

長文はほとんどの学部で700語程度、外国語学部のみ1300〜1500語の文章を読む必要があります。文章もやや難解で、単語、文法ともに標準レベル以上に精通している必要があります。ほとんどの問題が内容説明問題ですが、外国語学部以外の学部では、傍線部と同じ意味を表す表現を選択肢から選ぶ語彙問題も出題されます。分量が多いため速読が基本ですが、内容について問う問題が多いことからもわかるように文章全体の構成を意識しながらきちんと流れを追っていくことが大切です。曖昧に読み流すのではなく、発展レベルの単語帳を用いたり過去問や問題集を通じて語彙力を強化していくことでわからない語彙を減らしたり、対比や言いかえに敏感になることで文章の内容をより理解しやすくなることで結果的に読むスピードが上がっていくような対策をしましょう。

・自由英作文

阪大英語では、例年70語程度の自由英作文が一題出題されます。提示されたテーマに対し同意、もしくは反対の立場を自分で選択したうえで具体例や根拠を述べる一般的な形式です。

・和訳

5〜10行程度の問題文が二つ出題され、それぞれ全文もしくはその内の5行前後に傍線部が引かれており、日本語で表す問題となっています。かなり単語、文法ともに難解な文章が出題されるため、問題文全体を丁寧に精読したうえで、指定された2〜3文について慎重に検討しましょう。勝手な憶測や決めつけは誤読の原因となるため、あくまで文法に忠実に読解するよう心がけましょう。また、対比構造のある文章が頻出であり、わからない単語や表現についてその場で類推しなくてはならないことが多い傾向にあります。

・英訳

ほとんどの学部では6行程度の和文が二題出題され、そのうちの4行前後が英訳箇所として指摘されます。また、外国語学部の場合のみ長文が一題出題され、2〜4行程度の文章が英訳個所として三題出題されます。
特徴として、口語的な表現であったり冗長な文章であったりと、直訳がかなり困難であることが多く、一度文章自体を英訳しやすい形に置き換える必要があります。

阪大英語の具体的な対策方法

阪大英語はかなり特徴的で難解かつシンプルな出題が中心であり、基本的な知識事項を穴なく抑えたうえで、それらの知識を和訳、英訳、読解という状況で使うことのできる実践的な知識に昇華させていく必要があります。それを可能にするのはたくさんの演習であり、またその過程で自分の読解や訳出がうまくいかなかった要因をその都度解消していくことが大切です。

長文読解

阪大英語において出題される問題文は難解ですが、そもそも長文読解自体が多くの受験生にとって躓きやすいポイントの一つであり、長期的な計画を立てて演習を積んでいく必要があります。

  • 単語

知らない単語が多い場合、スムーズな読解ができないばかりかそもそも文章が読めないという事態に陥ります。阪大英語の読解で求められる英単語は標準〜やや難しいものまで含まれます。まずは市販の単語帳を使い標準レベル、さらに発展レベルの単語をきちんと抑えましょう。
市販の単語帳を用いてある程度の単語について確認できた後も日々の問題演習の中で自分の語彙力をアップデートしていくことを忘れないようにしましょう。文章中に出てきたわからなかった単語はそのままにせず、自分で単語帳を使ってそこに書き込んでいくようにしましょう。

  • 文法・英文解釈

文法も同様に、標準レベルの知識を完璧にしておくことが大切です。共通対策も合わせて基本的な文法参考書を用いて一通り文法を確認したのちは、読解の中で知識を確認、更新していきましょう。読めなかった部分は徹底的に確認することが大切です。長文読解の演習レベルを上げていくと、基本的な文法はわかっていてもなかなか読みづらくなっていくものです。そういったときに役に立つものが英文解釈というジャンルです。文中の単語について品詞単位で細かく役割、関係を考えていく練習は、長文読解に大きな効果をもたらします。文章を正しく読めるようになると、迷いも少なくなり読むスピードも早くなります。

  • 演習

長文読解の得点率を上げるには、実際に十分な量の長文演習を行うことが大切です。始めは難易度の低い文章から始めていき、段階的に演習素材のレベルを上げていくと効果的に対応力を伸ばすことができます。また、始めは精読を重視した読解を行い、最終的には二次を意識して時間制限を書けるようにしましょう。阪大英語長文では速読が必要とされるため、他大学に比べて読むスピードが重要です。
前述したとおり演習はその前提である、単語、文法の確認作業としても使用し、知識の拡充を忘れないようにしましょう。

英訳、自由英作文

阪大英語で出題される問題文は口語的な表現が使われていたり冗長な文章であることが多く、直訳がかなり困難であるため一度文章自体を英訳しやすい形に置き換える必要があります。基本的な英訳能力に加えて、文意を的確に読み取り自分の英訳能力にあった文に書き換えるにあたって効果的な学習方法として、基本文例をできるだけ多く暗記していく方法が挙げられます。自分で一から文を作り上げていくことは表現上の些細なミスを生み出しやすく、正確な文例を数多く覚えそれを借用する形で英文を書いていくことが受験英訳において最も効率が良く減点されません。自由英作もこの借用という方法は同じく効果的です。自分が書きたいものより、根拠や具体例を思いつきやすく、英語で書きやすい意見や内容を選択することが大切です。基本文例を覚えながら、実際に演習作業を通じて英訳能力を高めていきましょう。学校や予備校等の先生に採点をお願いすることが最も効果的ですが、解答例や語法、文法の確認をしつつ自分で訂正することも効果があります。

和訳

阪大英語の英文和訳問題は単語、文法ともに難解な文章が出題されることが特徴です。応用レベルの単語、基本的な文法事項をきちんと抑えることから始めましょう。次に英文解釈とよばれるジャンルの参考書を用いて、文章単位で発展的な文法、読解について対策を進めます。文は品詞分解を行い、一語一語についてその役割を正確に捉える意識で読んでいきましょう。以上の一般的な和訳対策に加え、阪大の難解な英文和訳に対応するため、過去問を用いて対比や言い換えなどの文章構造を意識した演習を進めていきます。これらの文章構造はわからない箇所についての推測や、文意を正しくつかむのに役立ちます。演習後は、わからなかった部分についてその原因や自分に足りなかった要素を時間をかけて整理し、自分の知識にしましょう。

最後に

阪大英語の対策は以上になります。いかがでしたでしょうか?阪大英語はかなり難解な問題形式ですが、英語を読む、書く実践的な能力について徹底した出題が中心であり、きちんと実力を反映しやすい試験といえるでしょう。受験生の皆さんは時間的にも精神的にもつらい時があるかもしれませんが、基本から焦らず段階を踏んで学習を進めていきましょう!合格を目指して頑張ってください!

 

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