【国語】大阪大学の入試概要と対策方法・解き方のコツとは?


この記事では大阪大学の国語入試について、入試概要や対策方法などの合格するために必要な情報をまとめています。東京大学の合格を目指している方は是非参考にしてみてください。

大阪大学の国語について

大阪大学の国語は非常にハイレベルな論理的思考力を問う難易度の高い出題が中心であり、現代文・古文・漢文ともに発展的な知識と高度な読解力、記述力が必要となります。特に現代文、古文は他の旧帝大と比較しても難易度が高く、標準的な国公立対策からさらに一歩進んだ学習が必要です。また、阪大の文系学部では国語の試験が必須ですが、理系学部では個別試験に国語は存在しないことに注意しましょう。 

試験概要

大阪大学の文系学部は国語の受験が必須となっていますが、問題形式は文学部とその他の学部で異なります。出題される問題文も異なるため、注意が必要です。

  • 文学部
    • 問題形式…1.現代文(評論) 2.現代文(小説)    3.古文    4.漢文
    • 試験時間…120分
    • 配点…下記表参照
    • 解答形式…記述式。字数制限なし
  • 人間科学・外国語・法・経済学部
    • 問題形式・・・1.現代文(評論) 2.現代文(評論)    3.古文
    • 試験時間…90分
    • 配点…下記表参照
    • 解答形式…記述式。字数制限有り

 

【配点】

  • 文150/650(400)
  • 人間科学200/1200(600)
  • 外国語学部100/650(500)
  • 法学部150/900(450)
  • 経済a20/600(60)
  • 経済b180/600(540)
  • 経済c100/600(300)

上記のように漢文は文学部のみで出題され、他学部と比べて大問が一つ増えた分試験時間も30分長くなっています。単純計算すると一題当たり30分が解答時間の目安として挙げられますが、問題文が非常に難解であることに加え、設問も自分の言葉を使い的確に記述しなくてはならず、時間が足りない、満足に問題が解けないと感じる人もいるでしょう。正確な読解は前提として、演習の中で処理速度も上げていけるよう対策を積まなくてはいけません。

現代文は評論文の出題が中心ですが、文学部の大問二では物語文が出題されます。また文学部以外の学部では漢字の書き取り問題が毎年出題されています。古文は形式は違えども難易度に大きな差はなく、どちらも現代語訳と前後の文脈を踏まえた内容説明問題の出題が中心です。漢文は阪大国語では最も手の付けやすい範囲です。比較的平易で文章量も少なく、書き下しや現代語訳などシンプルな出題が中心なので、文学部受験生は取りこぼしを避けるよう基本レベルの知識を完璧にして対策に臨みましょう。

出題傾向

現代文・古文・漢文のそれぞれの出題傾向について解説します。

現代文(評論)

【難解な問題文】

現代文の出題の中心は評論文であり、文章、設問ともに難易度が非常に高いことが特徴です。本文は堅い表現や抽象度の高い説明が多用されており語彙力の拡充は必須ですが、文章の論理展開はわかりやすいことが多く、本文の展開を丁寧に追いながら対立軸や具体例などマクロな視点で文全体の構造をつかむことが大切です。難しい概念や思想がテーマになりやすいため、文章の全体像を整理する能力が必要になります。

【自分の言葉を使って記述しよう】

設問は4題前後の出題が多く、記述だけでなく選択肢問題や空所補充問題も出題されることがあります。できるだけ多くの過去問を解くことで対策すると良いでしょう。設問文は東京大学のような簡潔なものではなく、かなり具体的な問題設定がされています。書くべき要素の把握は比較的しやすい反面、出題者の求める要素を的確に解答しなければなりません。また比較的長文(100〜250字程)の記述が求められます。文中の難解な表現をただそのまま利用するのではなく、自分の言葉で説明しなおす必要があります。それぞれの設問について、問題文の指示に従いながら文脈を意識した解答を記述しましょう。

【漢字を侮るな!】

文学部以外の学部入試では大問一で漢字の書き取りが出題されます。難易度の高い現代文では貴重な得点源なので必ず落とさないようきちんと対策しましょう。

古文

【標準レベルだが、正確な読解能力が必要】

阪大国語の古文は現代文に比べると難易度は低く、標準レベルでの出題が中心です難関国公立における古文全般に言えることですが、多義語の意味も含めて古文単語と文法を完璧に暗記したうえで、主語の把握など読解を意識した学力を積んでいきましょう。阪大古文では以上の基礎知識に加えて頻出分野である和歌の読解にも力を入れて対策することが大切です。

【正確な文脈把握が重要】

設問は5題前後であることが多く、現代語訳の割合が多くなっており、続いて説明問題や心情を問う問題が出題されています。いずれも文中の表現技法や登場人物の状況、心情をとらえた上で記述しなくてはならないものが多く、曖昧な理解では得点に結びつきにくくなっています。注やリード文の情報は読解や設問を解くうえで重要になることが多いので、注意が必要です。

漢文

【標準的な出題が多い。得点源】

阪大漢文は文章、設問ともに標準レベルの出題が中心です。読みや書き下し、現代語訳といった基本的な問題が多く出題される傾向にあり、きちんと押さえておきたい大問です。阪大国語全体を通じて顕著な傾向ですが、部分部分を正確に処理することは前提としたうえで、文章をマクロな視点で整理して的確に把握することが大切です。文章の展開を丁寧に追ったうえで、文章全体を通じたテーマや筆者の意見を意識しながら読解するよう心がけましょう。

阪大国語の具体的な対策方法

阪大国語はかなり骨のある出題が中心で、高いレベルでの論理的思考力が必要とされます。特に得点ボリュームの多い現代文では語彙力、読解力、記述力全てにおいて日本最高峰の能力が問われます。全国の受験生の中でも最も対策を積む必要がある大学であるといえるでしょう。

現代文

阪大現代文の問題文は難解な概念や思想がテーマになりやすく、抽象的な表現や例示など現代文らしい堅い文章が多く出題されます。複雑な文章に対応し、正確な記述力まで養成するためには①語彙力②現代文読解法のチュートリアル③演習という流れを辿っていく必要があります。

①語彙力

阪大現代文では大学受験トップレベルの語彙力が前提とされます。意味を知らない語彙が多いとそもそもの読解が困難になってしまうので、キーワード集などを用いて基本的な現代文用語や概念に初めに触れておくとよいでしょう。演習のレベルをあげていくにつれ語彙のレベルも上げていったり、頻出テーマについて理解を深めていけると理想的です。

②現代文読解法のチュートリアル

現代文の勉強の仕方は難しいと思われがちですが、数学や英語と同じように受験現代文においても文章の読み方についてきちんと説明した講義や参考書があります。なんとなく現代文ができているという人はこういった文章の正しい読み方について無意識に掴めているということであり、そういった人もそうでない人もこれを学ぶことで問題文についてある程度システマチックに文章を処理していくことができます。阪大現代文は難解な文章が出題されますが、対立や具体例、言い換えなど受験現代文における重要なファクターである「文章構造」については比較的わかりやすい問題文が出題されるため、正しい読み方をきちんと時間を取って学んでおくことが重要です。

③演習

②で学んだことを意識しながら、問題演習の中で実践に入りましょう。阪大現代文では文全体を通じて内容を正確に理解していることが重要視されます。自分の言葉を使って記述解答しなくてはいけないことからも、曖昧な理解では難解な阪大現代文で高得点を狙うことはできないことがわかるでしょう。

読解能力を効率よく伸ばすため二段階を踏んだ演習が大切です。まずは共通レベルの問題を経てからさらにレベルの高い過去問に移りましょう。阪大現代文の設問は解答の方針が立てづらいものは少ないですが、求められている内容を的確に把握し、自分の言葉を使ってわかりやすくまとめる力が必要です。類似した形式、難易度の大学として京大の過去問も参考にするとよいでしょう。

古文

まずは基本単語、文法が完璧であることを確認しましょう。これら古文基礎が不安定なうちはそもそも問題文が読めないため園主の効果は薄くなります。ただしこれらの知識事項は時間とともに抜けていくものです。演習を通じて曖昧だと判明した部分は基礎に立ち返って確認し、復習するようにしましょう。次に共通レベル→過去問と段階を踏みながら演習に移りましょう。阪大古文では人間関係や出来事の理由と結果に注目し、文章の内容を正しく読み取る能力が問われます。主語、目的語の省略は頻出要素であり、一部読解が難しい部分もあるため全体から推測するなど高度な読解力も必要です。

また和歌に関する設問が頻出するので基本的な修辞法をおさえたうえで、まずは基本の逐語訳ができるようになってから、文中における和歌の背景や詠み手の心情まで正確に捉えるために十分な演習を積みましょう。こちらは阪大過去問を中心に、共通や和歌用の参考書を用いるのが良いでしょう記述に関しては文章の流れや状況を意識しながら、問われていることを正確に把握することを意識しましょう。演習教材として使用した問題は再度精読し、品詞分解を行って基礎知識の確認も習慣化するようにしましょう。

漢文

阪大漢文は標準レベルの出題がほとんどであり、句法を中心とした文法事項を完璧にすることが重要です。基本的な読み、書き下しの出題もされるため基本知識は読解に必須であるだけでなく、得点にも直接結びつきます。さらに一文一文を正確にとらえていくことを前提として、場面状況や登場人物の心情など全体的な視点で内容を捉えていく必要があり、主要な設問形式である現代語訳、説明問題ではこの視点をうまく取り入れた記述を書くことが大切です。

まずは文法を完璧にした後に充実した共通対策を行うことが阪大漢文の近道です。句法をはじめとして漢文の主要な文法知識をきちんと身に着けたうえで阪大に特化した勉強というより共通テストレベルの学力を完璧にしたのち記述中心の一般的な二次対策を積んでいくことが合格への道筋です。アウトプット(過去問演習)では、実践的な読解練習の場であるだけでなく、出会った文法事項を再確認する場であることも忘れずに復習していくようにしましょう。

最後に

阪大国語の対策は以上になります。いかがでしたでしょうか?阪大国語はかなり難易度が高く十分な対策が必要ですが、求められている要素は非常にわかりやすい出題が中心です。受験生の皆さんは時間的にも精神的にもつらい時があるかもしれませんが、基本から焦らず段階を踏んで学習を進めていきましょう!合格を目指して頑張ってください!

 

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