病院にいくと医師の診断や治療を受けることになりますが、医師が病名を診断するために重要な存在になるのがコメディカルと呼ばれる業種の人々です。今回は、コメディカルの中から診療放射線技師になる方法や資格に関する基本情報を解説していきます。放射線技師を目指している人は、この記事を読んで進路先を決める参考にしてください。
目次
放射線技師とは?放射線技師の仕事内容や基本知識!
放射線技師は、一般的に「レントゲン技師」や「エックス線技師」などとも呼ばれる放射線を用いた検査をおこなう技師のことです。正式には診療放射線技師という職業ですが、患者の立場で見ると検査をする専門職というイメージが近いかもしれません。ここでは、放射線技師の仕事内容や基本知識について説明をしていきます。放射線技師を目指すのであれば、事前に理解をしておくべきことになります。
診療放射線技師とは?
診療放射線技師は、医療現場ではコメディカルと呼ばれる属性です。コメディカルは医師以外の医療従事者を指す言葉で、看護師や臨床検査技師などもふくまれます。医師や歯科医師の指示を受けて検査や治療に必要な放射線の照射やレントゲン写真の撮影をおこなう医療専門職です。放射線技師と呼ばれていますが、正式には診療放射線技師という名称なので覚えておくことをオススメします。
患者目線だと放射線科医や臨床検査技師との区別がつきにくい部分もありますが、医療現場での役割は異なります。一方で、臨床検査技師とおこなえる検査に共通部分も存在します。放射線技師になるには国家資格の診療放射線技師を取得する必要がありますが、受験資格も定められているので注意が必要です。医療現場の進歩と共に作業内容も変化していますが、医療現場に欠かせない存在になります。
放射線技師の主な仕事とは?
放射線技師の仕事は、医師の指示に従って放射線を使用する検査や治療に携わる専門職になります。この仕事をするためには国家資格を取得することが必要です。患者の立場から見ると検査をおこなう医療従事者というイメージが強いかもしれません。実際にレントゲン、CT、マンモグラフィなどを使用する検査をおこなうのも診療放射線技師の役割です。
検査というと臨床検査技師と混同してしまう人もいるようですが、放射線をあつかう検査に関しては、臨床検査技師がおこなうことはありません。一方で、血液検査や心電図などの検査は臨床検査技師がおこなう検査になっています。MRIをはじめ超音波検査などは、診療放射線技師と臨床検査技師がおこなえるので混同してしまうのかもしれません。基本的に似ている業種ですが、必要な国家資格や守備範囲が異なります。
以下に診療放射線技師の主な業務内容を掲載しておきます。
- 一般X線撮影(レントゲン)
- 乳房X線撮影(マンモグラフィ)
- 消化管造影検査
- 血管造影検査
- CT検査
- MRI検査
- RI検査(核医学検査)
- 骨密度検査
- 放射線治療
この中でも放射線治療は、手術・抗がん剤治療と並んだがんの3大療法として採用されています。
放射線技師と放射線科医の違い
診療放射線技師は、患者さんのレントゲン検査やCT検査などをおこなう専門職です。一方、似ている言葉に放射線科医という専門職がそんざいします。放射線科医というのは、医師免許を取得している医師になります。従ってコメディカルには属さないので、診療放射線技師とは異なる職業だということがわかると思います。
放射線科医は医師ですから患者の治療や病名診断をおこなうこともできますが、基本的に患者さんと直接接する機会は少ないといわれています。放射線科医の主な役割は、診療放射線技師が撮影したレントゲン写真などの読影をして病気の診断や必要に応じて追加検査を主治医に提案します。
放射線技師になるには?学歴・資格・就職状況について!
診療放射線技師になるには、資格を取得する必要があると既に説明しています。医療従事者を目指す場合は、基本的に資格を要するケースが多くなるので必ず事前に確認することをオススメします。ここでは、放射線技師になるために必要な資格・学歴について説明をしていきます。就職状況にも触れているので参考にしてください。
診療放射線技師になるには資格が必要!?
診療放射線技師になるには、既に説明しているとおり「診療放射線技師」という国家資格を取得する必要があります。放射線を用いる検査は取り扱いに関する専門知識を必要としますので、無資格という訳にはいかないのはある意味当然のことです。
受験資格や国会試験の概要は後ほど説明しますが、専門的な知識や技能を修得していることが条件になります。
診療放射線技師になるために必要な学歴とは?
診療放射線技師になるには国会資格が必要だと説明しましたが、専門的な知識や技能の修習を終えていることが受験資格になっています。いくつかの方法がありますが、受験資格を得られる4年制大学か3年制の専門学校を卒業するのが一般的です。
診療放射線技師になる方法(4年制大学の場合)
1高校卒業
2診療放射線技師の受験資格が得られる4年制大学に進学
3診療放射線技師国家試験受験
4国家試験合格 診療放射線技師免許取得
5診療放射線技師として就職
診療放射線技師になる方法(3年制専門学校の場合)
1高校卒業
2診療放射線技師の受験資格が得られる3年制専門学校に進学
3診療放射線技師国家試験受験
4国家試験合格 診療放射線技師免許取得
5診療放射線技師として就職
大学と専門学校の具体的な比較は省略しますが、どちらにしても診療放射線技師として就職するには診療放射線技師国家試験に合格する必要があります。大学や専門学校を卒業しただけでは、診療放射線技師になれるわけではないので注意が必要です。
診療放射線技師の就職状況について!
診療放射線技師の就職先は、主に総合病院やクリニックをはじめ検査専門施設などが多くなっています。また、医療機器メーカーや放射線を扱う電力や原子力関連企業に就職する人もいます。総合病院は規模にもよりますが、大学病院や国立病院などであれば総合的な知識や技術が身につけられます。特に最先端の医療体制を望むのであれば、規模が大きな病院や専門的な病院がオススメです。
検査センター・健診センター・保健所などに就職をすると一般的にレントゲン検査やCT検査などが中心業務です。職場や学校での検診にも携わることもあります。就職状況は良いとは言えませんが、一定数以上の求人があるのが現状です。専門職だけになくならない職業ですが、就職先が限られているのも事実なので早めに行動を起こす必要があります。
放射線技師の試験に関する基本知識
ここまでは診療放射線技師の主な業務内容や放射線技師になる資格や、高校卒業後の進路について説明をしてきました。ここからは、診療放射線技師国家試験の基本知識を説明します。診療放射線技師に興味のある人は、参考にしてほしいと思います。
受験資格・概要
大学受験資格がある人が文部科学大臣指定の学校や養成所で、3年以上診療放射線技師に必要な知識や技能を修習した人が対象になります。一般的には、受験資格が得られる大学・専門学校・養成所が該当します。この他にも受験資格はありますが、現在中学生や高校生の人の場合は上記の内容に該当することが多くなるはずです。
診療放射線技師国家試験概要
:申し込み期間
12月中旬~1月上旬
:試験日
2月中旬
:合格発表
3月下旬
試験内容
試験の出題範囲は大学や専門学校に入学をすれば学ぶことになりますが、以下の14科目が出題内容になります。
- 基礎医学大要
- 放射線生物学(放射線衛生学を含む)
- 放射線物理学
- 放射化学
- 医用工学
- 診療画像機器学
- エックス線撮影技術学
- 診療画像検査学
- 画像工学
- 医用画像情報学
- 放射線計測学
- 核医学検査技術学
- 放射線治療技術学
- 放射線安全管理学
難易度
例年3000人ほどの受験者数がいますが、合格率は74%~85%なので国家資格としてはかなり高い合格率になっています。ただし、専門知識や専門技術を学んでいる人が受験者だということを考慮すると安易な気持ちで受験をすると危険だといえます。2022年の受験結果を見ると新卒者92.7%で、既卒者が52.0%になっています。大学や専門学校の卒業時期に合格をするのが理想的な流れだということが考えられます。
まとめ
今回は診療放射線技師に興味のある人向けに、診療放射線技師の仕事内容や資格取得までの流れなどを説明しました。診療放射線技師は放射線を扱う専門職なので、受験資格のある国家資格を取得する必要があります。病気の診断や治療は医師がおこなっていますが、的確な診断や治療方針は診療放射線技師の撮影技術が必要不可欠になります。医療従事者としては裏方のイメージがありますが、診療放射線技師はなくてはならない存在です。
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