今回の記事では、岡山大学について、取得できる資格・大学情報・入試情報などをまとめてご紹介していきたいと思います。岡山大学には「医学部」「歯学部」「薬学部」と三つの医療系学科が設置されています。充実の学びの環境は学生にとってもありがたく、様々な進路を検討することができます。
目次
岡山大学とは
岡山大学とは、岡山県に位置する国立大学。1949年からの長い歴史と充実の研究設備は、岡山という比較的都会から離れた地においても存在感を示します。地方からでもわざわざ受験を検討される方も多く、国公立重視で受験を目指される方には知られた大学です。
岡山大学で取得可能な医療系資格
岡山大学では「診療放射線技師」「医師」「看護師」「保健師」「臨床検査技師」「診療放射線技師」「歯科医師」「薬剤師」などの資格を大学内で取得することができます。
ほとんどの学部で、医療系で取得したい資格が幅広く取得でき、不足はありません。例えば以前別記事で紹介した大阪大学などでは「保健師」や「診療放射線技師」が取得できませんでした。その点で、専門性の面もさることながら学べる学問の領域が全国でもトップクラスに多いのが岡山大学の魅力であり特徴。
岡山大学の学部紹介!どの学部で何の医療系資格が取得できる?
ここからは岡山大学の学部を詳しく紹介していきたいと思います。どの学部で何の医療系資格を取得することができるか、専門性の高いお話についても掘り下げていきますので、資格取得に関心がある方も、是非参考にしてみてください。
医学部
岡山大学の医学部。学科自体は医学科と保健学科の二つに分かれています。前者の医学科は6年制で、こちらで学ぶことで「医師」の国家試験を受験することができます。保健学科には看護学専攻や放射線技術専攻、それに加えて検査技術科学専攻が設置。「看護師」「放射線技術師」「臨床検査技師」などの資格をとりたい方は全員こちらへの入学になるというわけです。他の大学の医学部と体系的にもほぼ一緒でシンプル。
歯学部
こちらの歯学科が一つのみの設置で、6年制になっています。「医師」になる医学科と一緒で「歯科医師」を目指すために、6年制の大学を出てください、という学部です。むろん卒業後も歯科医師としての活躍が望まれます。
薬学部
最後に薬学部。こちらは薬学科と創薬科学科の二つに分かれていて前者が6年制、後者が4年制となっています。医療系に関心がある方で「6年制」と言われれば、もう察しもつきますね。トップオブトップの薬剤師になるには6年制の薬学科の卒業が必須で、ここを卒業することで国家試験の受験が認められるのです。一方の創薬科学科は聞きなじみがないかもしれませんが、名前の通り薬を「創る」ことに特化した学びを深めます。公式ホームページの文言によると、薬の研究開発に携わる人材を養成する学科です。国内外を問わず、製薬企業や大学などで研究を深める、直接的に研究を行う進路が想定されます。
岡山大学の就職情報/大学院進学率
次に、卒業後の進路についてです。令和2年データで見ると医学部は卒業生が医学科で110人、保健学科で158人。歯学部で54人。薬学部の薬学科で44人、創薬科学科で35人となっています。ある程度地方の大学ということで、人数自体はかなりコンパクトでアットホームな雰囲気が売り。
学科ごとの進路についてもお話をしていきます。医学科はと言うと卒業後すぐに、臨床医研修に進む必要があるため、就職にも進学にもなりません(ナビサイト等で見て「その他」が100パーセントとなっているのはそのため)。保健学科から進学をされる人はわずか20人程度に留まっています。残りの方は基本的に就職希望を出して、130人中126人が内定を勝ち取りました。
歯学部も同様に、研修に進む人が100パーセント。進学扱いにも就職扱いにもなりません。そして面白いのは薬学部です。6年制の「医学科」や「歯学科」が100パーセント臨床医研修に進んでいたのに対し、こちらの薬学科は100パーセントが就職希望。その一方で創薬科学科は35人の卒業生中26人も進学を目指されます。6年で学んで就職をするか、大学院にいって専門性を切り拓くか、ということで一番学びの量が多いのはこちらかもしれません。
就職者も8人輩出していますが、やはり研究者になるということでさらなる勉学への探求が求められています。他大学のいわゆる同系統学科ではそういった傾向がないこともあるので、かなり独特の結果と言えますね。また公式ホームページには「どんな病院や医療機関に内定が決まったか」も明示されています。岡山から中部地方が中心ですが、自分のキャリアビジョンを考える上でも、参考にしてみてください。
岡山大学の資格習得率
次に岡山大学における資格の取得状況を確認していきたいと思います。
2022年度のデータを見ると、「医師」は90.7パーセント程度の合格率となっています。また歯科医師の資格は81パーセントとなっています。医師の合格率は平均レベルですが全国取得率の平均が6割程度の「歯科医師」は大幅に強いと言えます。地方の大学にも関わらず、この実績は素晴らしいです。歯科医師を目指したい方にとっては、岡山大学はかなり有力な学び舎となります。また冒頭に様々な学びを深められるのが岡山大学の特徴だとお話をしました。
薬剤師や看護師、保健師の資格についても取得が可能です。看護師は99パーセント、保健師にいたっては100パーセントと極めて高い合格率を誇っています。しかし少し気になるのは薬剤師の資格が86パーセントになっている点。先ほど就職先のところで、薬学科はほぼストレートに就職をするとお話しました。しかし、大学内での取得が86パーセントになるということは、それ以外の人はそもそも薬剤師になるチャンスが無くなったということなのです。難関でもありますが、この点は一つの弱点と言えるかもしれません。
岡山大学·医療系の学部別偏差値と倍率
次に岡山大学の各学部の偏差値と倍率についてお話をしていきたいと思います。医療系の学部を取り上げその他の学部と比較もします。
医学部
医学部ですが、偏差値的には50.0~65.0程度と言われています。「医学科」は偏差値が65.0ですが、保健学科は偏差値50.0となっています。一方の倍率は格差が大きく、医学科が3.2倍、も保健学科に関しては看護学専攻が1倍台、放射線技術科学専攻が2倍台中盤、検査技術科学専攻が1.9倍となっています。わかりやすく医学科が最難関で、数段レベルが抜けています。
歯学部
歯学部は歯学科のみで偏差値が57.5。医学部ほど、卒業後の進路の余地は少ないですが、受験自体はシンプル。しかしながら倍率は全部の選抜の合計が1.9倍と意外に低め。しかし対策は必須です。
薬学部
また薬学部については薬学科の偏差値が60.0、創薬科学学科が57.5です。医学科と保健学科ほどの差はなく、どちらもかなりの難易度と言えます。倍率は前者の前期日程が2.3倍で、後者が1.5倍です。
その他学部との比較
また医療系の学部とその他の学部の偏差値の差を比較します。偏差値の下限は法学部や工学部の一部学科で47.5、上限値が経済学部の57.5も中央値は偏差値55.0ぐらいです。岡山大学内でも医療系は最難関で、もちろん侮ることができません。
岡山大学·医療系の入試情報や科目
最後の項目として、入試情報と科目を取り上げていきたいと思います。受験される予定のある方は必見です。なお全ての情報を網羅的に完全に取り扱うことは不可能ですので、さらに調べてみたい点は、公式ホームページなどをご覧くださいね。
医学部
まずは医学部の入試情報からです。医学部は、医学科と保健学科の専攻ごとに受験の方式が微妙に異なっていて、その中でも前期と後期が分かれています。
どの学科においても、5教科7科目が統一で地歴公民の中から一科目を選択し、理科から二科目が必須となっています。「看護学専攻」なら生物が必須、「放射線技術科学専攻」なら物理が必須となっていますが、基本的には一緒です。二次試験については、医学科・放射線技術科学専攻・検査技術科学専攻が「数学」「理科」「英語」の三教科+面接となります。
看護学専攻は「理科」「英語」+面接となります。二次試験の科目は一緒ではありますが、得点比率は大きく違っていて、例えば医学科が1100点分二次試験なのに対し、残りの二つは600点分に留まります。また面接の結果次第では、成績に関わらず不合格になりますので注意です。
後期は保健学科のみで行われ、共通テストのレギュレーションは前期と一緒。二次試験は小論文と面接が均等配点で行われる点で統一されています。共通テストの得点率も医学科が79パーセントと飛びぬけて難易度が高く、それ以外は放射線技術科学科・検査技術科学科が66パーセント。看護学科は62パーセントとなります。看護学が易しめなのは、どこの大学でも共通ですね。
歯学部
次に歯学部ですが、こちらは、学科は一つで前期と後期の違いのみ。共通テストに関しては、5教科でありながら理科から三科目の選択が必須になります。二次試験の内容自体が違っていて、前期は「数学」「理科」「英語」の三教科と面接の試験。後期は小論文と面接になります。警戒すべきは「英文の資料を用いて出題することがある」との小論文の注釈。大学受験レベルの英語があれば問題はないですが、戸惑わないよう対策は必須です。共通テストの得点率は前期で70パーセント、後期で76パーセントと正直相当高いです。歯学部の中でもかなり難易度が高めと言えます。
薬学部
最後に薬学部ですが、こちらも薬学科と創薬科学科に分かれていますが、共通テストの形はどちらも一緒です。5教科7科目で理科から二科目選択・化学は必須になります。二次試験はと言うと、まず薬学科。「数学」「理科」「英語」の他に「面接」が課されて800点満点とほぼ5割を占めます。創薬科学科は面接が必要でありません。
岡山大学の医療系は、どれも面接が課されてきました。というのも、人と直接携わる機会があるから。ですが創薬科学科から従事する研究開発職はサービス業ではないので、面接が必要でないという判断ですね。
ですがこちらも後期になると小論文と面接になります。こちらは便宜上で、科目数を補うための側面が強いかもしれませんね。共通テストの得点率は薬学科が74パーセント、創薬科学科は69パーセントです。後期になるとどちらも5ポイント程度も上がります。岡山大学は全体的に共通テストの得点率が高めですね。
さいごに
ここまでお読みいただきありがとうございました。岡山大学の医療系受験について、こちらの記事を参考にしていただけますと幸いです。
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