目次
GMARCH入試では、どのように英検利用できるのか?
この記事を読んでいる皆さんの中には、「英検は入試で使える」と聞いたことがある方もいらっしゃるかと思います。実際、GMARCHをはじめ入試で英検利用できる大学は増えてきており、英検の活用の幅はますます広がっていると言えます。この記事では、GMARCH入試の英検利用に焦点を当て、出願条件等の詳細についてご説明します。
GMARCH入試における英検利用のパターン
GMARCH入試における英検利用には下記の通り4つの基本パターンがあり、場合によっては、複数のパターンを組み合わせて出願条件が設定されています。
【パターン1:入試への出願資格となる】
最も基本的なパターンが、英検が入試の出願資格として利用されるパターンです。例えば、「英検2級以上で出願可能」といった条件が設けられているパターンがこれに該当します。
【パターン2:英語試験が免除される】
一定の基準(「英検準1級以上」など)を満たすことで、大学独自の英語試験が免除となるパターンです。英語試験の受験が免除され、残りの科目のみで合否判定されるパターンなどが代表例です。
【パターン3:英語試験で得点換算される】
取得した英検のレベルに応じて、大学独自の英語試験の点数へ換算されるパターンです。例えば、「英検準1級合格で満点(100点)×0.9として換算」といった条件が設けられている場合、英検準1級を所持していれば、英語試験で90点を得点したものとして換算されます。
【パターン4:点数が加算される】
取得した英検のレベルに応じて、大学独自の英語試験やその他の科目の合計点へ加算されるパターンです。例えば、「英検2級合格で大学独自の英語試験へ10点加算」といった条件が設けられている場合、英検2級を取得していれば、自身の英語試験の得点に10点が加算されます。
GMARCH入試で英検利用するために必要なレベル
GMARCH入試で英検利用するためには、英検の受験級だけでなく、CSE2.0スコアについてもチェックしておく必要があります。これは、大学によっては受験級の合否に関係なく、CSE2.0スコアのみを出願基準として設定する場合があるためです。
具体例として、下記のようなケースについて考えてみましょう。
(例)
- 英検準1級(合格基準スコア2304)を受験したが不合格
- CSE2.0スコアは2250であった
- 志望校の出願条件は「CSE2.0スコア2200以上」
⇒英検準1級の試験自体は不合格ですが、志望校の出願条件は満たしています。
このように、自分が受験した級に不合格であったとしても、その際に獲得したCSE2.0スコアにより英検利用できる可能性があるため、CSE2.0スコアもしっかりとチェックしておくことが重要です。
【英検CSE2.0スコアとは】
英検CSE2.0スコアとは、「Reading」「Listening」「Speaking」「Writing」の4技能の習熟度を示すスコアのことを指し、このスコアが受験級の合格基準スコアに達しているかどうかで最終的な合否が判定されます。
【どのレベルからGMARCH入試で英検利用できるのか】
大学·学部·学科によって英検利用する際の条件が異なるため一概には言えませんが、英検2級(合格基準スコア1980)程度から英検利用で受験可能なケースが多いようです。
GMARCH入試で英検利用できる学部·学科
GMARCHの各大学入試で英検利用できる学部・学科を紹介致します。今回は英検利用とどのような点数扱いになるかをメインで紹介します。受験情報や日程については、それぞれの大学情報をご確認ください。
学習院大学で英検利用できる学部
【国際社会科学部】
国際社会科学部では、プラス試験にて英検利用で受験可能です。この試験では英語試験が免除となり、下表の通り英検スコアに応じて英語試験(150点満点)の得点へ換算されます。
取得級 CSE2.0スコア | 英検1級 2630 | 英検準1級 2540 | 英検準1級 2304 | 英検2級 2260 | 英検2級 2120 | 英検2級 1980 |
換算点数 | 150 | 140 | 130 | 120 | 110 | 100 |
※取得した級の合格に加え、CSE2.0スコアが基準点以上の場合のみ対象となります。
明治大学で英検利用できる学部
【経営学部】
経営学部は、学部別入学試験(英語4技能試験活用方式)または全学部統一入学試験(英語4技能3科目方式)にて、英検利用で受験可能です。
- 学部別入学試験(英語4技能試験活用方式)
「英検CSE2.0スコア2200」の基準を満たすことで出願可能です。英語試験が免除となり、さらに所定の基準を満たす場合は、CSE2.0スコアに応じた得点が加算されます。
CSE2.0総合スコア | 各技能スコア | ||||
Reading | Listening | Speaking | Writing | ||
出願基準·加算なし | 2200 | 530 | 530 | 530 | 530 |
20点加算 | 2467 | 570 | 570 | 570 | 570 |
30点加算 | 2630 | 610 | 610 | 610 | 610 |
※CSE2.0総合スコアだけでなく、各技能スコアの基準も全て満たす必要があります。
※受験級(合格·不合格)ではなく、CSE2.0のスコアが基準となります。
- 全学部統一入学試験(英語4技能3科目方式)
「英検2級合格かつCSE2.0スコア1980」の基準を満たすことで出願可能です。英語試験が免除となり、所定の等級またはスコアに応じて英語試験の得点に換算されます。
等級·スコア基準 | 英検2級合格かつCSE2.0スコア1980 | 英検2級合格かつCSE2.0スコア2088 | 英検準1級合格 |
得点換算 | 120点 (満点の0.8倍換算) | 135点 (満点の0.9倍換算) | 150点 (満点換算) |
※英検準1級以上の等級を所有している場合は、CSE2.0スコアは活用されません。
【国際日本学部】
国際日本学部は、学部別入学試験(英語4技能試験活用方式)または全学部統一入学試験(英語4技能3科目方式)にて、英検利用で受験可能です。
- 学部別入学試験(英語4技能試験活用方式)
「英検準1級以上合格」の基準を満たすことで出願可能です。英語試験が免除となり、その他科目の総合点で合否が判定されます。
- 全学部統一入学試験(英語4技能3科目方式)
「英検2級合格かつCSE2.0スコア1980」の基準を満たすことで出願可能です。英語試験が免除となり、所定の等級またはスコアに応じて英語試験の得点に換算されます。
等級·スコア基準 | 英検2級合格かつCSE2.0スコア1980 | 英検2級合格かつCSE2.0スコア2088 | 英検準1級合格 |
得点換算 | 160点 (満点の0.8倍換算) | 180点 (満点の0.9倍換算) | 200点 (満点換算) |
※英検準1級以上の等級を所有している場合は、CSE2.0スコアは活用されません。
【商学部】
商学部は、学部別入学試験(英語4技能試験利用方式)にて、英検利用で受験可能です。
- 学部別入学試験(英語4技能試験利用方式)
「英検2級以上」の基準を満たすことで出願可能です。英検は出願資格としてのみ利用され、大学独自の英語試験を受験する必要がある点に注意しましょう。
【総合数理学部】
総合数理学部は、全学部統一入学試験(英語4技能4科目方式)にて、英検利用で受験可能です。
- 全学部統一入学試験(英語4技能4科目方式)
「英検2級合格かつCSE2.0スコア1980」の基準を満たすことで出願可能です。英語試験が免除となり、所定の等級またはスコアに応じて英語試験の得点に換算されます。
等級·スコア基準 | 英検2級合格かつCSE2.0スコア1980 | 英検2級合格かつCSE2.0スコア2088 | 英検準1級合格 |
得点換算 | 40点 (満点の0.8倍換算) | 45点 (満点の0.9倍換算) | 50点 (満点換算) |
※英検準1級以上の等級を所有している場合は、CSE2.0スコアは活用されません。
【農学部】
農学部は、全学部統一入学試験(英語4技能3科目方式)にて、英検利用で受験可能です。
- 全学部統一入学試験(英語4技能3科目方式)
「英検2級合格かつCSE2.0スコア1980」の基準を満たすことで出願可能です。英語試験が免除となり、所定の等級またはスコアに応じて英語試験の得点に換算されます。
等級·スコア基準 | 英検2級合格かつCSE2.0スコア1980 | 英検2級合格かつCSE2.0スコア2088 | 英検準1級合格 |
得点換算 | 80点 (満点の0.8倍換算) | 90点 (満点の0.9倍換算) | 100点 (満点換算) |
※英検準1級以上の等級を所有している場合は、CSE2.0スコアは活用されません。
青山学院大学で英検利用できる学部·学科
【国際政治経済学部(国際政治学科·国際コミュニケーション学科)】
国際政治経済学部(国際政治学科·国際コミュニケーション学科)では、一般選抜(個別学部日程)のB方式にて、英検利用で受験可能です。「英検準1級以上合格」の基準を満たすことで出願可能で、英検の受験級は出願資格としてのみ扱われ、大学入学共通テストの得点および大学の独自問題の合計点にて合否が判定されます。
【総合文化政策学部】
総合文化政策学部では、一般選抜(個別学部日程)のA方式にて英検利用で受験可能です。「CSE2.0スコア2100点以上」の基準を満たすことで出願可能で、CSE2.0スコアの総合点が基準を満たしていれば、受験級ならびにその合否は問われません。英検スコアは出願資格としてのみ扱われ、大学入学共通テストの得点および大学の独自問題の合計点にて合否が判定されます。
立教大学で英検利用できる学部
【全学部共通】
立教大学の全学部では、大学入学共通テスト利用入試(英語資格·検定試験利用制度)および一般入試にて、英検利用で受験可能です。立教大学では大学独自の英語試験は原則実施されず(※)、英検等の英語資格・検定試験のスコアまたは大学入学共通テストの英語の得点が活用されます。英検のCSE2.0スコアを利用して出願する場合、出願に必要な最低スコアの設定はありません。
「Reading」「Listening」「Speaking」「Writing」の4技能のスコアがあれば出願可能で、受験した級の合格·不合格は不問です。英検スコアは統計的な処理を経て得点化され、大学入学共通テストの英語試験の得点と比較し、より高得点の方が合否判定に使用されます。
※文学部のみ、大学独自の英語試験を実施する日程があります。
中央大学で英検利用できる学部
【経済学部】
経済学部では、英語外部試験利用方式にて英検利用で受験可能です。「CSE2.0スコア1728以上」の基準を満たすことで出願可能ですが、受験級は2級以上に限られている点に注意が必要です。(ただし、受験級の合否は問われません)この方式では大学独自の英語試験が免除となり、英検スコアに応じて5点刻みの得点(150点満点)に換算されます。
【理工学部】
理工学部では、英語外部試験利用方式にて英検利用で受験可能です。「Reading」「Listening」「Speaking」「Writing」の4技能全てにおいて下表の要件を満たすことで出願可能で、英検スコアは出願資格としてのみ使用されます。なお、受験級は準1級以上に限られている点に注意が必要です。(ただし、受験級の合否は問われません)この方式では大学独自の英語試験が免除となり、その他科目の総合点で合否が判定されます。
Reading | Writing | Listening | Speaking | ||
【数学科】 【情報工学科】 | 左記除く8学科 | 【数学科】 【情報工学科】 | 左記除く8学科 | ||
575以上 | 575以上 | 575以上 | 495以上 | 575以上 | 495以上 |
【文学部】
文学部では、英語外部試験利用方式にて英検利用で受験可能です。「英検準1級以上の合格」の基準を満たすことで出願可能で、英検の合格級は出願資格としてのみ使用されます。この方式では大学独自の英語試験が免除となり、その他の科目の総合点で合否が判定されます。
【総合政策学部】
総合政策学部では、英語外部試験利用方式にて英検利用で受験可能です。「CSE2.0スコア2304以上」の基準を満たすことで出願可能で、受験級やその合否は問われません。この方式では、英検スコアに応じて5点刻みの得点(50点満点)に換算され、大学独自の英語試験の得点に加算されます。
【国際経営学部】
国際経営学部では、英語外部試験利用方式にて英検利用で受験可能です。「CSE2.0スコア1980以上」の基準を満たすことで出願可能ですが、受験級は2級以上に限られている点に注意が必要です。(ただし、受験級の合否は問われません)この方式では大学独自の英語試験が免除となり、英検スコアに応じて5点刻みの得点(200点満点)に換算されます。
【国際情報学部】
国際情報学部では、英語外部試験利用方式にて英検利用で受験可能です。「CSE2.0スコア2300以上かつ各技能500以上」の基準を満たすことで出願可能で、英検スコアは出願資格としてのみ使用されます。なお、受験級は準1級以上に限られている点に注意が必要です。(ただし、受験級の合否は問われません)この方式では大学独自の英語試験が免除となり、その他の科目(国語)の得点で合否が判定されます。
法政大学で英検利用できる学部·学科
【法学部(国際政治学科、法律·政治学科)、国際文化学部、文学部英文学科、経済学部国際経済学科】
上記の学部·学科では、英語外部試験利用入試にて英検利用で受験可能です。「英検準1級以上合格」の基準を満たすことで出願でき、大学独自の英語試験が免除となることで、1科目の得点のみで合否が判定されます。
【社会学部、人間環境学部、キャリアデザイン学部、スポーツ健康学部、生命科学部、情報科学部、デザイン工学部、理工学部】
上記の学部では、英語外部試験利用入試にて英検利用で受験可能です。「英検2級以上合格」の基準を満たすことで出願でき、大学独自の英語試験が免除となることで、1科目の得点のみで合否が判定されます。
【現代福祉学部】
現代福祉学部では、英語外部試験利用入試にて英検利用で受験可能です。「英検2級以上合格かつCSE2.0スコア2150点以上」の基準を満たすことで出願でき、大学独自の英語試験が免除となることで、1科目の得点のみで合否が判定されます。
【GIS(グローバル教養学部)】
GIS(グローバル教養学部)では、英語外部試験利用入試またはA方式入試(個別日程)にて、英検利用で受験可能です。「英検準1級以上合格かつCSE2.0スコア2500点以上(英語外部試験利用入試)」または「英検準1級以上合格かつCSE2.0スコア2350点以上(A方式入試(個別日程))」の基準を満たすことで出願でき、下表の通り、英検受験級およびスコアに応じて英語試験の得点へ換算されます。
<英語外部試験利用入試の場合>
受験級·スコア | 英検準1級以上合格かつCSE2.0スコア2500点以上 | 1級以上 |
得点換算 | 130点 | 140点 |
<A方式入試(個別日程)の場合>
受験級·スコア | 英検準1級以上合格かつCSE2.0スコア2350点以上 | 1級以上 |
得点換算 | 175点 | 185点 |
GMARCH入試で英検利用する際の注意点
GMARCH入試で英検利用する際の注意点をご紹介します。
試験成績の有効期間が定められている場合あり
GMARCH入試で英検利用する場合、基本的に英検の試験成績に有効期間が設けられているため注意しましょう。例えば、明治大学2022年度入試では、2020年1月1日以降に受験した試験の成績しか利用できない旨が定められています。
受験する回によっては入試利用できない場合あり
大学によっては、英検の特定の受験回について、試験成績の利用を認めていない場合があるため注意しましょう。例えば、立教大学2022年度入試では、「英検S-CBT 2021年度第3回」の試験成績について、入試での利用を一律不可としています。(同回を受験した場合、試験成績書が大学に到着するタイミングが出願締切後となる可能性があるため)
◆ AXIV ACADEMY(アクシブアカデミー)の概要
「生徒の人生を真剣に考え、全力でサポートする」
「変わりたい。」を叶えるを実現するために、今までの常識にとらわれない、新しい形態の予備校を運営しています。私たちは、生徒自らが夢や目標を定め、なぜ勉強が必要かを理解できるように正しい情報を提供し、進路指導に時間をかけて受験戦略を立ち上げ、受験で必要な全科目に対して学習計画を練り、進捗管理を行っています。最高の「環境」「指導」「ツール」を提供すべくWebやiPadを活用し、全国のどの地域からでも受講できるように遠隔での指導を行っています。東大の隣にオフィスを構えており、指導チームを中心に、受験に精通した経験豊富な専属スタッフが受験まで1:1でサポートします。
◆ AXIV ACADEMY(アクシブアカデミー)へのお問い合わせこちら
私たちといっしょに「質の高い学習時間」を伸ばしませんか?
●30秒で簡単!まずは資料請求・お問合せください →お問い合わせ&資料請求はこちら
●【無料】受験相談と体験授業も実施中 →無料受験相談&無料体験授業に申し込み
●アクシブアカデミー公式LINE登録で書籍無料プレゼント!! →LINE友達登録はこちらから