その知名度の高さや就職の強さから高い人気を誇っており、言わずと知れた難関大学群です。
そのため、GMARCHを志望して勉強を頑張っている受験生も多いかと思いますが、志望校を決める上でGMARCH内での序列がどうなっているのか気になる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、偏差値や就職実績、人気度といった様々な切り口でGMARCHの序列を解説していきますので、ぜひ志望校選びの参考にしてみてください。
目次
偏差値に注目した場合のGMARCHの序列
まずは、偏差値の観点からGMARCHの序列について見ていきましょう。文系学部と理系学部でやや状況が異なるため、個別に分析していきます。
文系学部の最高偏差値・最低偏差値で見るGMARCHの序列
文系学部について見てみると、GMARCH文系学部の中で最も偏差値が高いのは立教大学の異文化コミュニケーション学部(67.5)で、
GMARCHの上の難易度となる早慶上理の難関学部と同レベルの難易度があります。
一方、最も偏差値が低いのは法政大学のスポーツ健康学部の一部の選抜方式(52.5)で、GMARCHの下の難易度となる成成明学獨國武と同レベルの難易度となっています。
文系学部の平均偏差値で見るGMARCHの序列
続いて、各大学の文系学部の平均偏差値についても見てみましょう。
最も平均偏差値が高い大学は青山学院大学(62.4)で、明治大学(62.1)、立教大学(60.9)と続きます。
GMARCHの学部構成は文系学部中心かつGMARCHの中では明治大学が最難関とされることが多いため、文系学部の平均偏差値でも明治大学が最も高いかと思いきや、実際には青山学院大学が最も高い平均偏差値となるのは少し意外な方もいるのではないでしょうか。
また、青山学院大学・明治大学・立教大学の3大学が平均偏差値62前後で拮抗しているのに対して、中央大学(58.6)・学習院大学(58.5)・法政大学(58.1)の3大学は平均偏差値58台で競っている状況のため、前者と後者の大学群で難易度がやや異なると言えるでしょう。
文系学部まとめ
各大学の序列を考えるという観点では、一部の学部だけ偏差値がずば抜けて高い大学よりも、全ての学部が全体的に高偏差値の大学の方が、序列が上と言えるでしょう。これを踏まえると、
と考えるのが妥当です。もちろん、立教大学の異文化コミュニケーション学部のように、学部単体でみれば非常に高い難易度があるケースも多いため、
先述の序列が全てという訳ではありません。
偏差値・難易度は受験方式によっても異なるため、自分の志望する大学・学部・学科があれば、先入観だけで難易度を判断するのではなく、
大手予備校が公表する偏差値表などを活用して難易度を正確に把握するようにしましょう。
理系学部の最高偏差値・最低偏差値で見るGMARCHの序列
次に、理系学部について見ていきましょう。GMARCHの各大学に理系学部が存在しますが、GMARCH自体、どちらかと言えば文系学部がメインの大学群です。そのため、各大学とも理系学部の難易度は文系学部よりも低めとなる傾向があります。
最も偏差値が高いのは、明治大学の総合数理学部・理工学部・農学部の一部の学科・選抜方式(62.5)で、
反対に最も偏差値が低いのは、法政大学の生命科学部の一部の学科・選抜方式(50.0)です。
理系学部の平均偏差値で見るGMARCHの序列
続いて、各大学の理系学部の平均偏差値についても見てみましょう。
最も平均偏差値が高い大学は明治大学(59.7)で、立教大学(56.9)、青山学院大学(56.5)と続きます。
文系学部とはやや状況が異なり、理系学部の平均偏差値では明治大学が頭一つ抜けており、続いて立教大学と青山学院大学が拮抗し、更にその下で中央大学(56.2)・法政大学(55.5)・学習院大学(55.4)が競り合っているという状況です。
理系学部まとめ
文系学部と同様の観点で見ると、
と考えるのが妥当です。また、各大学の中でも特に明治大学の難易度が高いと言えます。
全学部の平均偏差値で見るGMARCHの序列
参考までに、最後に全学部の平均偏差値の観点からもGMARCHの序列を考えてみましょう。
全学部の平均偏差値に着目すると
と言えます。明治大学をトップとして、立教大学と青山学院大学が近いレベルで拮抗しており、
その下で中央大学・学習院大学・法政大学が競っているという意味では、
皆さんがイメージする一般的なGMARCHの序列とほぼ一致するのではないでしょうか。
就職実績に注目した場合のGMARCHの序列
次に、就職実績の観点からGMARCHの序列について見ていきましょう。ここでも、文系学部と理系学部に分けて分析していきます。
【有名企業就職 ランキング】
学習院大学 40位 明治大学 25位 青山学院大学 29位 立教大学 31位 中央大学 37位 法政大学 43位
文系学部の就職率で見るGMARCHの序列
まず文系学部について見てみると、最も就職(内定)率が高いのは学習院大学(97.6%)で、中央大学(96.5)・立教大学(96.4)・明治大学(94.4)と続きます。
偏差値の面で見るとGMARCHで下位に位置する学習院大学や中央大学が、就職面では好成績を納めている点が特徴的です。
GMARCH全体で見ると、就職率が中位となる中央大学・立教大学・明治大学が95%前後を記録しているのに対して、
下位となる青山学院大学(91.5%)と法政大学(90.2%)は90%をやや超えたラインに留まっています。
特に青山学院大学は、一般的にはGMARCHの上位大学としてのイメージが定着しており、実際に偏差値面では先述した通りGMARCH上位の序列と言えるため、
文系学部の就職率がGMARCHで下位に位置づけられるのはやや意外ですね。
文系学部の就職(内定)率の面では、GMARCHの序列は
となります。
理系学部の就職率で見るGMARCHの序列
次に、理系学部について見てみると、最も就職(内定)率が高いのは学習院大学(98.5%)で、中央大学(96.7%)・立教大学(96.3%)・明治大学(95.3%)・青山学院大学(91.7%)・法政大学(90.4%)と続きます。理系学部の平均偏差値では明治大学がトップでしたが、就職率の面では文系学部と理系学部で状況は変わらず、学習院大学がトップの座に君臨しています。
理系学部の就職(内定)率の面でも、GMARCHの序列は
と言えるでしょう。
有名企業就職ランキングで見るGMARCHの序列
最後に、東洋経済新報社が公表している「有名企業への就職に強い大学」ランキングより、各大学の有名企業400社への実就職率の観点からGMARCHの序列について見ていきましょう。
有名企業就職ランキングにて、GMARCHで最も高い順位を獲得しているのは
と続きます。これらの順位は、先述した文理別就職(内定)率による序列とは順位が全く異なっており、一般的なGMARCHの序列イメージと同様の順位となっている点が特徴です。
このデータより、有名企業への就職においては、各大学の就職実績(=例年の就職率、いわば就職の強さ)よりも、各大学のブランド力(=一般的なGMARCHの序列イメージなど)
が効果を発揮していると言えるかもしれません。少し話が逸れてしまいましたが、有名企業就職ランキングの面では、GMARCHの序列は
となります。
人気度に注目した場合のGMARCHの序列
最後は人気度の観点からGMARCHの序列について見ていきましょう。ここでも、文系学部と理系学部に分けて分析していきます。
なお、2022年4月25日時点では2022年度入試の選抜結果を公表していない大学があるため、2022年度入試のデータに関しては参考値として志願者数のみをご紹介します。
志願者数で見るGMARCHの序列
GMARCHの中で最も志願者数が多い大学は
と続きます。トップの明治大学と最下位の学習院大学では約6倍の差がありますが、明治大学は10学部28学科を有するのに対して学習院大学は5学部17学科しかなく、
そもそもの大学の規模が異なるため一概には比較できません。
また、青山学院大学の志願者数は40,124名(2021年度)から47,839(2022年度)へ大幅に増加していますが、これは同大学が入試制度の大幅な変更を行った影響で、昨年度の志願者数が大幅減となっていたことによる反動と見られます。
このように、志願者数の動向は大学の規模や入試制度の変更など様々な要素に影響されるため、単に数字の大小のみで優劣を決められない部分はありますが、
志願者数の点でのGMARCHの序列は
となります。
倍率で見るGMARCHの序列
前項では各大学の志願者数を見ましたが、もちろん志願者数だけが大学の人気度を表す指標ではありません。
単純に考えると大学の規模が大きいほど志願者数は増えるため、志願者数のみで大学の人気度を測ると、数多くの学部・学科を有する「マンモス大学」が有利になってしまいます。
そこで、各大学の人気度を測る上で重要なもう一つの要素が「倍率」です。
例えば、合格者1,000人に対して4,000人が受験した大学(=倍率4.0倍)と合格者10,000人に対して11,000人が受験した大学(=倍率1.1倍)では、後者の方が志願者数自体は多いものの、皆さんが直感的に「人気大学」と感じるのは前者の方かと思います。
このように、大学の人気度を測る上では志願者数だけでなく倍率についても注目する必要があるため、ここでは倍率の観点からGMARCHの序列を考えていきます。
倍率が最も高いのは
と続きます。志願者数の点では最下位だった学習院大学が上位に食い込んでいる点や、反対に志願者数ではトップだった明治大学が下位となっている点が特徴的です。
その一方、法政大学は志願者数と倍率の両方で2位となっており、受験生からの強い人気があることがわかります。
以上を踏まえ、倍率の点で見るとGMARCHの序列は
と言えます。
なお、倍率には隔年現象があり、倍率が高かった年の翌年は倍率が低くなる傾向がある点を最後に付言しておきます。
倍率が高く競争が激しい大学・学部・学科を避け、倍率が低い「穴場」を受験したいという受験生の心理から、
前年度入試で高倍率となった大学・学部・学科は翌年度に倍率が下がりやすい傾向があります。
反対に、前年度入試で低倍率であった大学・学部・学科は「穴場」として人気が高まるため、翌年度に倍率が上がりやすい傾向があります。
このように、倍率は隔年で上下を繰り返す傾向があるため、自分が志望する大学・学部・学科の倍率が調べる際は、長期的なスパンで倍率がどう推移しているかも見てみると良いでしょう。
GMARCHに入るためには
GMARCHに合格するための勉強時間
GMARCHを目指す受験生にとって、どれくらい勉強をやれば合格できるのか気になる方もいるのではないでしょうか。
現状の学力や環境にも左右されますが、目安はおよそ3,000時間です。
一般前期試験が2月の上旬にあるので約300日で計算をすると、1日10時間の勉強をしなければなりません。
受験生からようやくやる気を出してGMARCHに合格したいと思うと中々厳しいと思われます。そのため高校1年生は平均2〜3時間、高校2年生は平均3〜5時間は勉強していくようにしましょう。
受験生になってからは皆勉強します。したがってあまり差がつきません。どこで差がつくのか、それは高校1、2年生の時です。
早い時期から勉強習慣をしっかり確立し、GMARCH合格に向けて1歩近づきましょう。
どのように勉強していくべきか
GMARCHの主な受験教科は、文系は国語・社会・英語、理系は数学・理科・英語です。
学部によって配点が変わるため、どの科目を重点的に学習していくかには注意しましょう。
上の表は法政大学の経済学部の配点です。
この学部では英語の配点が少し高めになっています。残りの大学も主に英語または国語の配点が高い方式が多いため英語と国語を中心に学習していくと良いでしょう。
語数の多い長文から文法やイディオム問題まで幅広く出題されるため早めに取りかかりましょう。
上の表は中央大学の理工学部の配点です。
この学部では数学の配点が少し高めになっています。他の大学・学科によっては英語または同じように数学が他の科目よりも高いところもあるので、
主に数学と英語を中心に学習していくと良いでしょう。
英検2級以上取得しておくと有利に受験を進められます。
例えば、立教大学では英語の点数が、英語検定試験のスコアか大学入学共通テストの点数のどちらかになります。
つまり英検のスコアを使用することができます。2300以上のスコアがあれば85%換算してもらえます。
2024年の立教大学の合格最低点は、共通テスト英語166点と非常に高いです(異文化コミュニケーションの場合)。したがって英検で2300以上のスコアを確保しておくことで英語はかなり有利に進めることができます。
他にも法政大学であれば英検2級を取得しておくことで1教科での受験が可能などメリットしかないため、ぜひ視野に入れておきましょう。
大学や学部、方式によって配点が変わってくるため、まず最初に自分がどこの大学・学部を受験するのかを検討しましょう。
それから科目の勉強時間の比重をつけると効率よく学習していけます。
まとめ
ここまで、偏差値や就職実績、人気度といった切り口でGMARCHの序列を解説してきましたが、志望校選びの参考になったでしょうか。
この記事を読んで頂いた皆さんには、一口に序列と言っても注目するポイントによって順位が大きく変わり、GMARCHの各大学に絶対的な優劣は無いことをご理解頂けたかと思います。
そもそもGMARCH自体が難関校のため、序列が下の大学だからと言って簡単に合格できる訳ではありません。
可能な限り早い段階から志望校を定め、各校の特徴に沿った対策を行うことをおすすめします。
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