受験生にとって、できるだけ早く試験日の日程を把握し、スケジュールを立てておくことはとても大切です。当記事では、2022年の国公立大学の前期・後期日程の入試概要や日程などを解説していきます。
目次
【2022年度】国公立大学の入試概要
国公立大学では、定員の約8割を一般選抜で募集しています。一般選抜では、大学入学共通テストと個別学力検査で合否判定が行われるため、それぞれの試験対策を講じることが必要になります。
国公立の選抜方法では、共通テストで個別学力試験の受験資格を判断する「2段階選抜」と、前期・後期の2つの日程に募集人員を振り分けて選抜する「分離分割方式」があります。
2段階選抜とは
2段階選抜とは、国公立大学において志願者数が想定より多かった場合に、大学入学共通テストの点数のみで選抜を行い、個別学力試験の受験資格を付与するかを判定する選抜制度です。
志願者数が募集定員よりも大きく上回っている場合に実施されることが多く、すべての大学・学部で実施されるものではありません。
もし実施される可能性がある場合には、募集要項に書かれているのが一般的なので、気になる方は確認しておくと良いでしょう。
分離分割方式とは
分離分割方式とは、前期・後期で分けて受験日程を設けている大学の選抜方式のことを指します。
前期・後期で同じ大学を2回受験することも、別の大学を受験することもできます。
大学入学共通テスト日程別の特徴
多くの大学は、前期・後期日程の両方が設けられていますが、一部の大学・学部では後期日程が採用されていないこともあるので注意が必要です。
一般的に、後期日程よりも前期日程のほうが募集人員が多く、より合格を目指しやすい傾向にあります。
そのため、後期日程を受験する生徒が年々減っていることもあって、後期日程を取りやめる大学が増えてきているのです。
また、一部の大学では、後期日程の合格ラインをあえて高くすることで、大学の合格難易度を引き上げようとしている大学もあるようです。
こうした背景からも、前期・後期日程は同じ大学でも合格難易度が異なることがほとんどです。どの大学を受けるかは、事前にしっかり検討してから出願しましょう。
【2022年度】大学入学共通テストの日程
2022年度の大学入学共通テストの日程は2022年1月15日(土)・16日(日)です。
大学入学共通テスト
出願期間 | 2021年9月27日~10月7日 |
試験日 | 2022年1月15日・16日 |
追試験日 | 2022年1月29日・30日 |
【受験科目】1月15日(第1日)
地理歴史・公民 | 「世界史A」「世界史B」「日本史A」「日本史B」「地理A」「地理B」「現代社会」「倫理」「政治・経済」「倫理、政治・経済」 |
国語 | 「国語」 |
外国語 | 「英語」「ドイツ語」「フランス語」「中国語」「韓国語」 |
【受験科目】1月16日(第2日)
理科1 | 「物理基礎」「化学基礎」「生物基礎」「地学基礎」 |
理科2 | 「数学I」「数学I・数学A」 |
数学1 | 「数学II」「数学II・数学B」「簿記・会計」「情報関係基礎」 |
数学2 | 「物理」「化学」「生物」「地学」 |
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【2022年度】国立大学の前期・後期出願スケジュール
国立大学協会によると、前期・後期日程の出願期間、試験日、合格発表日、入学手続締切期日のスケジュールは下記になります。
個別学力試験
前期日程 | 出願期間 | 2022年1月24日~2月4日 |
試験日 | 2022年2月25日~ | |
合格発表日 | 2022年3月6日~3月10日 | |
入学手続締切期日 | 2022年3月15日 | |
後期日程 | 出願期間 | 2022年1月24日~2月4日 |
試験日 | 2022年3月12日以降 | |
合格発表日 | 2022年3月20日~3月23日 | |
入学手続締切期日 | 2022年3月26日 |
出典:国立大学の入試
【2022年度】公立大学の前期・後期出願スケジュール
公立大学協会によると、前期・中期、後期日程の出願期間、試験日、合格発表日、入学手続締切期日のスケジュールは下記になります。
前期日程 | 出願期間 | 2022年1月24日~2月4日 |
試験日 | 2022年2月25日以降 | |
合格発表日 | 2022年3月6日~3月10日 | |
入学手続締切期日 | 2022年3月15日 | |
中期日程 | 出願期間 | 2022年1月24日~2月4日 |
試験日 | 2022年3月8日以降 | |
合格発表日 | 2022年3月20日~3月23日 | |
入学手続締切期日 | 2022年3月27日 | |
後期日程 | 出願期間 | 2022年1月24日~2月4日 |
試験日 | 2022年3月12日以降 | |
合格発表日 | 2022年3月20日~3月23日 | |
入学手続締切期日 | 2022年3月27日 |
※2段階選抜の場合、大学入学共通テストの第1段階の結果発表は「前期日程」については 2月15日まで、「公立大学中期日程」については2月19日まで、「後期日程」については3月3日までに行う。
出典:公立大学の 2022 年度入学者選抜についての実施要領
【2022年度】私立大学の前期・後期出願スケジュール
出願期間は12月下旬~1月下旬、試験日や合格発表は2~3月になるのが一般的です。
私立大学は国公立大学とは違い、スケジュールが大学によって大きく異なります。そのため、詳しいスケジュールが知りたい方は、志望校の募集要項を確認するのが良いでしょう。
【2022年度】国公立大入試の教科
国公立大学の入試科目の傾向を解説していきます。
共通テスト
受験科目は大学によって異なることが大前提としたうえで、2021年の共通テストでは、多く国公立大学が7科目以上の受験を求めていました。
また、その科目の中でも一定の傾向パターンがあり、下記はそのモデルケースです。
国公立大学の受験科目のモデルケース(共通テスト)
分類 | 必須科目 | 選択科目 |
文系 | 外国語・国語・地歴公民2 | 数・理から3 |
理系 | 外国語・数2・国・理2・地公 | ‐ |
選択型 | 外国語・国語 | 数・理・地公から5 |
個別学力試験
個別学力試験では、学部によっても課される教科や配点比率の傾向が異なります。例えば、文学では外国語や国語が課されることが多く、配点比率も高くなるといったケースがあります。
一般的には前期日程では2~3教科を課す大学が多く、一部の難関大学では4教科になるケースもあります。一方で後期日程では、1~2教科になる分、小論文や面接などを課している大学も増えてきています。
国公立大学の受験科目のモデルケース(個別学力試験)
分類 | 必須科目 |
文系 | 外国語、数学、国語、地歴・公民 |
理系 | 外国語、数学、理科 |
【2022年度】国公立大入試の評価
国公立大学の評価基準は、年々少しずつ変わってきています。その傾向などを知っておくと、「昨年と個別学力試験が違う…!」と焦らなくて済むでしょう。
近年、注目すべき変化基準としては、「主体性等評価」「英語4技能評価」があります。
主体性等評価
国公立大学の一般選抜では、「調査書」「志願者本人が記載する書類(志望理由書、エントリーシート)」「面接」「集団討論」「プレゼンテーション」などを活用し、主体性を評価することが文部科学省より求められています。
この主体性とは、「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」のことを指します。2021年度からこのルールが設けられたため、今後は上記で挙げた選抜方法を実施する大学が増えていくでしょう。
準備に時間がかかってしまうケースも少なくないため、募集要項は最新のものをしっかり確認し、準備も前もって進めておくようにしましょう。
英語4技能評価
4技能とは「読む・聞く・書く・話す」の4つのことを指します。この4技能の評価に民間の英語資格・検定試験を活用している大学もあります。
資格については出願要件にしている大学と、合否判定のときに優遇するにとどめる大学がありますが、後者の方が圧倒的に多くあります。
2021年度には、約1割の国公立大学の入試において、実用英語技能検定(英検®)、ケンブリッジ英語検定といった検定が活用されました。
後期試験に出願する際の注意点
前期日程よりも、後期日程の方が大学によっての特色なども異なるため注意事項が多くあります。後期試験で注意しておきたいポイントは、主に2つあります。
✓志望校は後期日程も実施しているか
✓後期日程の受験対策もできるか
志望校は後期日程も実施しているか
まず、志望している大学・学部は後期日程も実施しているかは要確認しておきましょう。
今、後期日程を実施している国公立大学は減少傾向です。そのため、一部の学部しか後期日程を設けていない可能性もあります。
「昨年までは後期日程もあったのに…」といったことが起こる可能性もあるので、しっかり募集要項で確認しておきましょう。
後期日程の受験対策もできるか
後期日程は、前期日程よりも募集人数が少なくなったり、面接や小論文など前期日程にはない科目が課されることがあります。
そのため、前期日程よりも合格難易度が上がりやすく、対策も困難になります。
事前にしっかり計画を立てて受験対策を検討しておくことが大切です。
まとめ
「提出しなければならない書類の準備が間に合わなかった」「出願日程を勘違いしていた」といったミスは、受験では起こりがちです。
この記事では受験制度の大枠を解説してきましたが、志望校の募集要項もしっかり読み込んでおきましょう。
もし受験制度についてよくわからない点などがあった場合は、学校や予備校の講師にしっかり確認しておくとよいでしょう。
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