関東上流江戸桜とは？難易度や就職状況などを解説します

「関東上流江戸桜って何のこと？」と思った人もいるかもしれませんね。首都圏にある私立大学で、難易度が近い大学群がグループ化されており、MARCH（マーチ）や日東駒専が有名ですが、関東上流江戸桜と呼ばれる大学群があります。関東上流江戸桜には関東学園大学、上武大学、流通経済大学、江戸川大学、桜美林大学の5校が含まれていますが、それぞれ特色があります。この記事では、関東上流江戸桜の大学とその特徴、難易度や卒業後の就職状況についてお伝えしていきます。

関東上流江戸桜とは？ 

関東上流江戸桜とは、以下の5大学の頭文字を取って名づけられました。

• 関東：関東学園大学
• 上：上武大学
• 流：流通経済大学
• 江戸：江戸川大学
• 桜：桜美林大学

比較的新しく設立された大学が多く、ほとんどのキャンパスが都心部から離れた郊外にあります。関東は、神奈川県にある関東学院大学と間違われることがありますが、群馬県にある関東学園大学を指します。

関東上流江戸桜の大学は、学問教育だけではなく実学を重視した教育を行っているのが特徴的です。具体的には、簿記や語学、情報関連など資格取得のための課外講座などを多く開講しています。

関東上流江戸桜の難易度やランキング序列

関東上流江戸桜の大学群は以下のレベル順になっていると言われています。

1. 早慶上理（早稲田・慶応・上智・東京理科）
2. GMARCH（学習院・明治・青山学院・立教・中央・法政）→成成明学（成城・成蹊・明治学院）
3. 日東駒専（日本大学・東洋大学・駒澤大学・専修大学）
4. 大東亜帝国（大東文化大学、東海大学、亜細亜大学、帝京大学、国士舘大学）
5. 関東上流江戸桜

関東上流江戸桜の大学は、平均して偏差値40～50くらいの難易度ですが、経済学部や経営学部などは、大東亜帝国の難易度が低い学部を上回る偏差値の場合もあります。関東上流江戸桜の中で見ると、学部によって難易度に差はありますが、全体的には桜美林大学の難易度が一番高くなっています。

関東上流江戸桜の偏差値

それでは、関東上流江戸桜の大学それぞれの難易度を見ていきましょう。以下の偏差値ランキングをご覧ください。学部学科によっても偏差値は異なりますが、最高偏差値が高いものを1位。同偏差値の場合は、最低偏差値が高い方を上位として記載しています。

※河合塾の偏差値をもとに記載しています

各大学の特徴

ここからは、関東上流江戸桜の各大学の特徴について解説していきます。

関東学園大学（群馬県太田市）

群馬県太田市にある関東学園大学は1976年に設立。経済学部のみの単科大学のため、学生数は1000名にも満たない小規模大学ですが、約15万平方メートルの広大な敷地に、教育設備はもちろん、野球場やサッカー場、ソフトボール場などを備えています。

学部は経済学科と経営学科に分かれており、学術教育はもちろん、資格取得のサポート講座も多く開かれています。公務員試験や教員採用試験、宅建試験の合格を目指している学生にとっては嬉しいシステムです。

◎関東学園大学

上武大学（群馬県伊勢崎市・高崎市）

群馬県伊勢崎市と高崎市にキャンパスを持つ上武大学は1968年に設立されました。

ビジネス情報学部（国際ビジネス学科とスポーツ健康マネージメント学科）と看護学部の2学部があり、学生数は2200名ほどです。国際ビジネス学科は留学生が多く、日本人学生と留学生の割合がほぼ半々なのも特徴的です。国際ビジネス学科は伊勢崎市のメインキャンパスで学び、スポーツ健康マネージメント学科と看護学部は高崎キャンパスで学びます。

少人数教育を行っており、1年次からゼミ形式での授業を受講します。看護学部では講師が10人ほどの学生をチューターとして受け持ち、国家試験合格までサポートしています。体育会系の部活動が強く、とくに有名なのは箱根駅伝に出場している駅伝部や、プロ野球選手を輩出している硬式野球部です。

◎上武大学

流通経済大学（茨城県龍々崎市・千葉県松戸市）

茨城県龍ヶ崎市と千葉県松戸市にキャンパスを持つ流通経済大学は、1965年に日本通運の支援を受けて設立されました。

学生数は5500名程度で、龍ケ崎キャンパスと、新松戸キャンパスの好きな方を選べるキャンパス選択制を導入しています（スポーツ健康科学部は龍ヶ崎のみ、社会学部国際観光学科は新松戸のみ）。自宅から近い方のキャンパスに通うことができて便利です。

1年生からキャリア教育や少人数のゼミを実施しており、きめ細やかな教育を行っています。その結果、日本通運をはじめ多様な業種に多数の就職者を送り出し、「就職に強い大学」という評価がされているのも特徴的です。また、スポーツでも有名で、とくにサッカー部、野球部、陸上部が知られています。卒業後もプロスポーツなどで活躍している選手も多いです。

◎流通経済大学

江戸川大学（千葉県流山市）

千葉県流山市にキャンパスを持つ江戸川大学は1990年に設立された新しい大学です。学生数は2600名程度で、全学生に1台ずつノートパソコンが貸与されています。

今ではWi-Fi環境も当たり前になりましたが、江戸川大学では2004年に学内のWi-Fiが完備されました。早くから学生への情報教育を行ってきました。また、国際教育にも力を入れており、学内では無料の英会話教室も開講されています。自習室（アクティブ・ラーニング・スタジオ）には教員が常駐しており、いつでも講義に関する質問などを行うことが可能です。

◎江戸川大学

桜美林大学（東京都町田市・東京都新宿区）

東京都町田市にメインキャンパスを持つ桜美林大学は1966年に設立。キリスト教主義に基づき、国際理解教育に力を入れています。語学教育の評判が高く、留学制度が充実しているのも特徴です。

また、学部ではなく学群で専攻分野を区別しているため、幅広い分野の講義を受けることができ、知見を広げることができます。珍しいところではパイロットの養成コースがあり、4年間全寮制で学びます。2年次の秋学期から3年次のFAAライセンス取得までは、アメリカのアリゾナ州で寮生活をしながら学ぶコースです。

◎桜美林大学

関東上流江戸桜の就職実績

早慶上理やマーチの大学と比べると、いわゆる一流企業への就職者は少なめですが、地元企業や公務員などを中心に、各大学とも100％に近い就職率となっています。以下で、具体的に各大学の就職先をご紹介していきます。

関東学園大学の就職先

地元企業や公務員を中心に高い就職内定率を誇ります。業種別に見ると、卸売業や小売業の割合が高めです。就職情報について詳しくはこちらで確認できますが、以下が主な就職先です。

上武大学の就職先

卸小売業・製造業、金融業への就職が多め。令和2年度の就職情報について詳しくはこちらで確認できますが、以下が主な就職先です。

流通経済大学の就職先

大学の経営母体が日本通運ということもあり、日本通運などの運輸・物流業界への就職が強い特徴があります。就職情報について詳しくはこちらで確認できますが、以下が主な就職先です。

江戸川大学の就職先

メディアコミュニケーション学部のマスコミュニケーション学科は、マスコミ関連企業への就職が約3割。こどもコミュニケーション学科は、84％が保育士などの教育関連機関に就職していますが、一般企業への就職実績もあります。

桜美林大学の就職先

サービス業や商社、流通、金融業など幅広く就職しています。パイロットコースの卒業生には、パイロットとして航空会社に就職している人も見られます。就職情報について詳しくはこちらで確認できますが、以下が主な就職先です。

まとめ

本記事では、関東上流江戸桜の5大学の難易度や大学の特徴、就職先についてお伝えしてきました。難易度は似ていますが、それぞれの大学に強い学部や就職先があるなど、特色があります。「自宅から通学できるから」「自分の学力で入学できるから」といった理由だけではなく、しっかりリサーチを行い、学びたい学部がある、あるいは希望する就職先に強い大学を選んでいきましょう。本記事が、大学受験に向けて努力している受験生の参考になれば幸いです。

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