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【2025年度共通テストから開始】歴史総合を徹底解説!


 

 

こんにちは!京都市の四条駅(烏丸駅)徒歩1分にある大学受験専門アクシブアカデミー四条烏丸校です。

 

今回は2025年度から新しい科目として設置された歴史総合について分析・解説をしていきたいと思います。

実際どういう問題が出るのか?いつから対策をすればいいのか?オススメの勉強方法など。
歴史総合についてあらゆる面からご紹介をしていきますので、この記事を読んで歴史総合に対する不安を解消していただければと思います!

 

まずはおさらいから!歴史総合について


歴史総合は2025年度から大学入試共通テストの科目として設定されており、
2024年度の受験生が日本で初めて問題にチャレンジをする世代となります。

歴史総合はこれまでの世界史A・日本史Aに該当する科目で、
最大の特徴は世界史と日本史の近代史以降の範囲がセットになって構成されている点です!
ではそもそも何故歴史総合という科目が出来たのでしょうか?簡単なおさらいをしておきましょう。

歴史総合は遡ること2018年3月に告示された高等学校学習指導要領の中で設置が決まりました。

 

設置理由として指導要領では

近現代の歴史の変化に関わる諸事象について,世界とその中における日本を広く相互的な視野から捉え,
資料を活用しながら歴史の学び方を習得し,現代的な諸課題の形成に関わ
る近現代の歴史を考察,構想する科目

※教育指導要領地理歴史編より抜粋


という科目ということになります。
この指導要領をもとに今年度の歴史総合という科目は問題が作られているため、
まずは科目の特徴を押さえることでどういった問題が出題されるかを事前に知っておくことができるのです!

受験という観点から歴史総合という科目をご紹介


歴史総合は、「歴史総合・日本史探究」「歴史総合・世界史探究」「歴史総合・地理総合・公共」の3つの科目選択で出題されることになっており、
そのうち総合+探究科目は日本史探究と世界史探究によって大問1で出題される歴史総合の出題内容が変わります。

また配点としては全体の25%にあたる25点が歴史総合からの出題となるため、旧課程とは違い探究科目の配点はMAXでも75点となります。

もちろんここから各大学によって傾斜配点がかかるため、歴史総合の実際の点数は皆さんが受ける大学によって違いますが、
ともかく歴史総合は歴史科目を受験する上では避けては通れない科目ということはお分かりいただけたでしょう。

ここまで歴史総合という科目の基本情報について触れてきましたが、いよいよここからは
今年度に既に実施された模試をもとに実際の出題傾向を分析していきます!

 

今年度の模試から出題傾向を分析!

ここからは実際の模試を使って歴史総合の出題傾向を分析していきます。
今回はベネッセが実施している「大学入試共通テスト模試 2024年6月」と河合塾が実施している「全統共通テスト高2模試」を分析しました。


「歴史総合・日本史探究」の場合

進研大学入試共通テスト模試 【2024年6月実施】

歴史総合分野はプロパガンダ(宣伝)ポスターを使った第一次世界大戦〜第二次世界大戦の大衆化の時代についての出題でした。

注目すべき点は全8問の問題の中で日本史知識のみを使って解ける問題は2問のみとなっており、
日英同盟に関する問題と第二次世界大戦開始後の日本軍の動きに関する問題だった点です。
その他、
日本史探究で学習するワードとしてはモダンガールや山東出兵、満州事変などの語句は出てくるものの、
構成のほとんどが世界史範囲の歴史総合から成り立っていました。
また出題形式としては、

【資料読み取り問題が計6問】
イラスト読み取り問題▶︎3問、表・グラフ読み取り問題▶︎2問、資料読み取り問題▶︎1問


となっており、大半がポスターの情報を読み取り、歴史総合の知識と兼ね合わせることで答えを導き出す問題となっていました。
先述した日本史知識を使った問題は資料読み取り問題1問、語句についての内容一致を問う問題が1問となっており、
ほとんどは欧米各国が大戦中に使用した風刺画やポスターを使った問題だったことからも、
世界史分野の知識が必要な問題が多かったことがお分かりになるかと思います。

 

全統共通テスト高2模試 【2024年1月実施】

歴史総合分野は「日本の繊維製品と世界市場の関係」というテーマでの出題でした。
進研模試とは違い、

全8問の問題の中で日本史知識のみを使って解ける問題は5問
松方財政や近代日本の生糸産業、沖縄返還や特需景気など明治から昭和までの幅広い知識を使った出題

特筆すべきは資料読み取り問題のうち2問が、前提知識がほとんどなくても解ける問題であったことです。
1問は明治期の労働環境を文章資料を読んで答える問題、もう1問がグラフの数値から読み取れる説明に答える問題と、
知識ではなく読み取り能力を確かめる問題が目立った印象です。
もちろん太平天国の乱や世界恐慌など世界史分野の知識がなければ解けない問題もありましたが、
進研模試に比べて日本史探究との兼ね合いを意識した問題構成となっていました。

「歴史総合・世界史探究」の場合

進研大学入試共通テスト模試 【2024年6月実施】

歴史総合分野は近代の広告にみる大衆化をテーマにした出題でした。
日本史探究の問題と比較すると、

日本史知識を使って解く問題は8問中4問

興味深いことに日本史探究の歴史総合分野より多い結果となっていました。
語句としてもブラジルへの日本人移民や日露戦争中の日本の国土自由民権運動や大正の労働運動など細かい日本史知識が問われる問題が多かったことも特徴として挙げられます。
また出題形式としては、日本史探究と同じく資料読み取り問題が計6問となっており、
第1問は黒人奴隷の当時の広告から特徴を読み取る問題でほぼ知識がなくても解ける問題となっていました。
詳細な日本史知識が必要な分、世界史探究が得意な生徒には難しく感じる問題だったかと思います。

全統共通テスト高2模試 【2024年1月実施】

歴史総合分野は外国から見た日本像をテーマにした出題でした。
テーマからも分かる通り、

1問目から日米修好通商条約や五榜の掲示など日本史知識をふんだんに使う問題が出題
日本史知識を使う問題は8問中▶︎5問

と上記の進研模試と同様世界史探究の方が日本史知識を使う問題が多いことが特徴として挙げられます。
また出てきた日本史の語句としては、上記の2つに加えて田中義一内閣による第二次山東出兵や労働基本法についてなど、
こちらも進研模試と同様細かい日本史知識が問われる問題が出題されています。
出題形式としては、この模試のみ少しイレギュラーなことに資料読み取り問題が2問と少なくなっており、
多くは歴史事象の説明の正誤を問う問題が6題出題
されていました。
世界史知識についても、1970年代の東西ドイツの国連加盟やトルーマン・ドクトリンなど少し難しめの知識が問われる問題が目立ち、
表面的でなくある程度深いところまで歴史総合を理解・暗記していなければ解けない問題が散見されていました。

分析結果

今回は2つの模試を分析しましたが、大きな特徴としては下記が挙げられます。


今回は2つの模試を使った分析となり、今後新たな模試分析を加えることで出題予想はさらに進んでいきますが、
この特徴を押さえることで、歴史総合の対策が少しでもクリアになればと思います!

さてここからは、歴史総合科目の学習時期や方法についてご紹介していきます。
受験生と高校1年生で内容を分けていますが、共通するテクニックもあるためぜひご一読ください!

歴史総合の対策はいつからがベスト?

受験生の場合

高校3年生から受験勉強を本格的に開始した人は特に、歴史総合という科目が高校1年生の記憶と共に過去のものとなってしまっている方が多いかと思います。
「今更高校1年生の勉強から戻って対策しないといけないのか、、、」と頭を抱えている方や焦りを感じている方もいらっしゃるでしょう。
ですが、ご安心ください!ここで一番上に書いた歴史総合という科目の特徴を思い出してみてほしいのです。

最初に紹介したように、歴史総合は「近現代史」を扱う科目と指導要領に書いてありました。
歴史総合を使う方の多くは

総合+探究の科目で受験する方が多いはず、そして探究科目の近現代史を学校で習う時期は
高校3年生の夏〜秋にかけての方が大半となります。

つまり、探究科目を試験で使う受験生は近現代史を学ぶタイミングが高校3年生の中盤以降でもう一度出てくるのです!

アクシブアカデミーには「科目減主義」という考えがあり、一度に複数の勉強を同時に進めるより
一つの学習要素に絞って短期間で目指すレベルまで勉強を進める方が効率がいいと常々お伝えをしています。

歴史総合と探究がリンクしながら勉強を進められるのであれば、これに勝る効率の良い学習はないでしょう。

 

ここまでの話をまとめると、歴史総合の開始時期として適切なのは「探究科目が近現代史に入ったor終わった段階」つまり受験の直前期となります。
幸いなことに歴史総合は探究科目に対して覚える語句も少なくて済む上に、近現代史は必然的に世界史と日本史の流れがリンクすることも多いため、
探究科目の学習への導入として歴史総合の学習をするのも良し、探究科目が一通り学び終わった後に「世界と日本の関係性を重視」した歴史総合を
復習がてら進めるも良しという科目になっています。

受験生の皆さんには焦ることなく他の主要科目の学習をメインで進め、
自分の探究科目が近現代史に入ってから歴史総合の学習を始めることをオススメします!

大事なのは焦らないことです。

【必見!】高校1年生の場合

受験生と打って変わり、高校1年生では今まさに歴史総合を学校の授業で学んでいる方が多いと思います。
では高校1年生で学ぶ歴史総合はどの程度大事なのでしょうか?

結論からいうと、文系志望の方にとっては自分の受験の成功を左右するほど高校1年生の歴史総合は重要だと考えています!
私が重要だと思っているポイントは2つです。

1つ目 将来試験科目として出てくる歴史総合の勉強ができるのは、受験直前期を除いて今しかないこと。
2つ目 歴史総合への理解を深めることで次に始まる探究科目の学習がしやすくなること。

特に共通テストを将来受験する方は分かりやすいかと思うのですが、
歴史総合・探究科目のうち近現代史の範囲の配点は多くて
40点(歴史総合20点+探究の近現代史20点)と全体の2/5を占めることになります。
高校1年生から受験を意識して今対策をしておくのか、それとも受験生の直前期に慌てて取り組む羽目になるのか。

どちらが良いかは皆さんもお分かりのはず、無論前者ですよね。
高校1年生から歴史総合を勉強し、マスターすることで将来待ち受ける受験勉強のアドバンテージを確保しましょう!

歴史総合オススメの勉強法

ここからは歴史総合の勉強方法について解説していきたいと思います。

定期考査対策

定期考査は基本、学校の授業で習った範囲からの出題となるため、勉強の大半は学校での板書や授業プリントの暗記がメインになります。
ただ歴史総合に限らず、社会科科目で最も壁となるのは「理解すること」です。
歴史は過去の人々がどのような生活、社会を過ごしてきたのかを学ぶ科目であることから、
当時の人々が「なぜ」「どのように」行動をしたのかを理解しなければ暗記を頑張っても問題に答えることができません。
歴史が苦手という高校生の大半はここで止まっていることで暗記ができない、問題が解けない状態に陥っていると言っても過言ではないでしょう。

そこでオススメなのが、「理解本」と呼ばれる参考書を使った学習です!

理解本とは「教科書を分かりやすくした読み物」であり、学校の授業を聞いてもよく分からない、
教科書や授業プリントを読んでも内容が入ってこないという方にはぜひ試してほしい参考書となっています。

上記は歴史総合の理解本ですが、どちらもゼロから歴史総合を勉強する方でも勉強できるような内容となっており、
苦手な人でもとっかかりやすいような説明で歴史総合の解説をしてくれる参考書です。

また理解ができた後はすぐ暗記に入るのではなく、「整理すること」も重要です。
歴史総合は特に、「世界と日本の関係性を重視」した科目となるため、1つの単元に様々な国や人が登場します。

もし自力でノートなどに整理するのが苦手という方は整理用の問題集を使うことも一つの手です!

特に表や地図にまとめたい!という方には予め資料がまとめてある上のような参考書を使うことで効率良く勉強が進められるでしょう。

さて、ここまで暗記と整理の重要性をお伝えしてきましたが、ここまでをやって歴史総合は初めて暗記フェーズに入ります。
理想は理解と整理をテスト2週間前までに完了しておくと、暗記にたっぷり時間を割くことができるのでオススメです!
また暗記はとにかく量をこなすことが大事なので、必要な勉強時間の確保と決めた範囲を何周するかの周回数を重要視しましょう。
これで歴史総合は高得点が取れるようになります!

受験対策

基本的な学習方法は上記で触れた、

「理解→整理→暗記」

を各章で繰り返し進めることで語句暗記はできます。

ここで触れておきたいのが、共通テストに向けた対策方法です。
上の模試分析でお伝えしたように、共通テスト形式の模試で出てくる問題の大半は
イラスト・表・グラフを使った読み取り問題になることが予想されており、ただの暗記だけでなく、
暗記したものを使って資料を適切に読み取ることができるかが大事になります。

実はこの共通テスト特有の問題へのアプローチは、共通テスト形式の問題集でしか身につけることができません。

のような共通テスト形式の問題集をこなすことで資料の読み取り方や語句のアウトプットを鍛えることができるため、
歴史総合で点数を上げたい受験生は遅くとも12月には歴史総合が入った共通テスト形式の問題演習を始めておきましょう。

(余談)私立大学の歴史総合の扱いについて

今回の話をまとめる前に、私立大学の歴史総合科目についても軽く触れておこうと思います。
2025年度入試に向けて各大学が試験方針を打ち出している中、歴史総合は困ったことに各大学によって
使う大学と使わない大学が出てくるという状況になりました。下記の表は主な私立大学の歴史総合の扱い方についてまとめたものです。

早慶上理・MARCH・日東駒専・関関同立・産近甲龍・南愛名中といった有名大学でも対応が全く違うことがお分かりになるかと思います。
また使う大学も実際どの程度歴史総合の問題が出るのかについては実際の試験が始まるまでは分からないと言った状況で、
例えば関西大学のように歴史総合は日本史探究もしくは世界史探究の範囲のみしか出題しないとしている私立大学もあり、
未確定な要素がまだまだ多いのが現状です。
今後新しい情報が解禁になることもあるかもしれませんが、私立大学志望の方は焦らず、まずは探究科目の学習を進めていきましょう。

まとめ

今回は新課程から始まる歴史総合について解説をしました。
まだまだ未知数の科目ではありますが、

歴史総合は理解→暗記→演習というプロセスを適切に学習することで着実に成績を上げることができる科目です

また模試の出題傾向を押さえることで資料の読み取りや探究科目との兼ね合いなども押さえ、効率的な成績UPを成し遂げていくこともできます。
そして歴史総合は今の私たちが暮らす世界から少し前の時代を学ぶ学問であり、
ただ受験やテストで勉強する以外にも現代社会が直面する様々な課題の原因や解決策になるようなヒントを得られる科目でもあります。

この記事で少しでも皆さんの歴史総合への理解と対策方法の一助になれたら幸いです!

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