「指定校推薦を受けるべきか迷っている」「本当に自分に合った選択なのか不安」と感じている方も多いのではないでしょうか。指定校推薦は、合格の確率が高い反面、進路を早期に決める必要があるなど、慎重に判断すべきポイントがあるんです。この記事では、指定校推薦のメリットとデメリットをわかりやすく解説し、進路選択で後悔しないためのポイントを紹介します。さらに、指定校推薦をもらうための準備や、どんな人に向いているかについても詳しく説明しています。進路選択は人生の大きな節目です。自分に合った進路を選ぶために、指定校推薦の特徴をしっかり理解していきましょう。
目次
指定校推薦とは?
ここでは、指定校推薦について詳しく解説します。
指定校推薦の概要や進め方を理解することで、進路選択に役立てましょう。
学校推薦型選抜に含まれる入試形態の1つ
指定校推薦とは、学校推薦型選抜の一形態で、高校が特定の大学に推薦する制度で、多くの私立大学で実施されています。
この推薦枠は、学校と大学が事前に協定を結ぶことで成立し、推薦された生徒は、通常の一般入試ではなく、推薦入試を受けることになります。
指定校推薦の大きな特徴は、大学が指定した高校から選ばれた生徒に対して、一定の条件(学業成績や人物評価)を満たしていれば、入試の合格がほぼ確定するという点です。
指定校推薦の試験内容と勉強のポイント
指定校推薦における試験内容は、一般的には大学の要求に応じて異なりますが、主に以下の2つの要素が重要です。
- 面接
面接では、志望動機や自己PR、将来の目標などが問われることが多いです。
面接官があなたの人柄や大学での意欲を見極める場ですので、しっかりと準備して臨むことが大切です。
事前に志望理由を整理し、自分がその大学で学びたい理由や将来のビジョンを明確に伝えられるようにしておきましょう。
- 小論文
一部の大学では、小論文を課すことがあります。
これは、自分の考えを論理的に表現する力を評価するためのものです。
多くの場合、時事問題や社会問題、入学後の専攻科目に関するテーマが出題され、それに対して自分の意見を述べる形式が一般的です。
小論文の対策としては、普段からニュースをチェックして時事問題に関心を持ち、論理的に文章を構成する練習をしておくと良いでしょう。
また、小論文対策に特化した問題集も市販されているため、こちらも活用すると良いでしょう。
書いた小論文は先生や親など、第三者に添削してもらい、改善点を洗い出すのも効果的です。
指定校推薦を受けるまでの流れ
指定校推薦の流れは以下のようになります。
- 推薦枠の確認(6月~7月)
学校がどの大学に推薦枠を持っているかを確認します。希望する大学があるか、その条件を調べることが重要です。
- 推薦対象者の選考(7月~9月)
学校内で選考が行われ、評定平均や学校生活態度を基に推薦対象者が決まります。選考に落ちた場合は、他の受験方法を検討します。
- 推薦書類の提出(9月~10月)
推薦対象者には、学校から推薦書や自己推薦書、志望理由書を提出するよう求められます。
- 試験・面接(11~12月)
推薦を受けた大学で試験や面接が行われ、志望動機や自己PRが求められます。場合によっては小論文や筆記試験もあります。
- 合格通知(12月~)
試験や面接に合格すると、12月に合格通知が届き、その後の入学手続きが行われます。
このように、指定校推薦を受けるためには、早期から進路選択を意識し、学校内での評価を高めることが重要です。
特に、試験や面接に向けての準備を早めに始め、落ち着いて臨むことが合格の鍵となります。
参考元:https://ways-sch.jp/column/45827
指定校推薦のメリット4選
指定校推薦を利用するメリットは多く、進学のチャンスを広げる方法として人気の受験方法です。
ここでは、指定校推薦を受けることで得られるメリットを4つ紹介します。
合格率が高い
指定校推薦の最大の利点は、合格率の高さです。
大学と学校の間で事前に合意があるため、推薦を受けた生徒は高確率で合格します。
試験による競争がなく、基準を満たせば安定して進学先が決まるため、受験のプレッシャーを軽減できる安心な選択肢と言えるでしょう。
受験が早く終わる
指定校推薦の魅力は、早期に合格が決まることです。
一般入試のように長期間の試験を受け続ける必要がなく、早い段階で進学先が確定します。
これにより受験のストレスから解放され、進学準備に集中できるため、余裕を持って計画を立てられるのが大きな利点です。
他の入試方法に比べ受験勉強の量が少ない
指定校推薦では、一般入試に比べて受験勉強の量が少なくて済みます。
一般的な受験生は、広範囲の科目にわたる試験勉強を行いますが、指定校推薦の場合、主に学校の成績や人物評価が重視され、特別に試験を受けるわけではありません。
そのため、通常の学校生活を送りながら推薦を狙うことが可能で、試験直前に集中的に勉強する必要はないのです。
自分が持つ実際の学力より上のレベルの大学を目指せる
指定校推薦のもう一つの大きなメリットは、普段の学力に比べて、より高いレベルの大学を目指せる点です。
一般的には、受験生は自分の学力に合った大学を選ぶものですが、指定校推薦を受けることで、普段の学力では届かないような大学に進学できる可能性があります。
推薦枠には、成績や人物面で一定の基準が設けられているため、自分の学力が一般入試の基準よりも低くても、推薦を受けることで難関大学への進学が実現することがあるのです。
指定校推薦のデメリット6選
指定校推薦には多くのメリットがある一方、いくつかのデメリットもあります。
進路選択してから後悔することのないよう、デメリットについても目を向けていきましょう。
指定校推薦枠がなければそもそも受験できない
指定校推薦を利用するには、学校の推薦枠に選ばれる必要があります。
推薦枠は限られており、契約している大学のみが対象のため、希望の大学が含まれない場合もあります。
そのため進学先の選択肢が狭まり、希望に沿わない場合もあるため、事前の確認が重要です。
早めの段階で1校に絞る必要がある
指定校推薦を受けるためには、早い段階で志望校を1校に絞ることが必要になります。
推薦枠が限定されているため、他の大学を選択肢に入れることができず、最初から1つの大学に決めなければなりません。
もし推薦枠に合わない場合、急遽他の進路に切り替えることは難しくなるため、決断が早い段階で求められます。
校内選考に突破しなければならない
指定校推薦を受けるには、成績や学校生活での評価を基にした校内選考を通過する必要があります。
普段から成績を維持し、授業や学校行事に積極的に取り組む姿勢が求められます。
選考基準は学校ごとに異なるため、事前の確認が大切です。
国公立大学は目指せない
指定校推薦は私立大学限定の制度で、国公立大学にはありません。
国公立大学を目指す場合、一般入試や公募推薦を利用する必要があります。
そのため、国公立志望の場合は指定校推薦のメリットはなく、他の受験方法を検討すべきでしょう。
入学後の勉強についていけない可能性がある
指定校推薦で合格した場合、入学後の学力に差があることがあります。
推薦を受けるために、普段の学業成績や学校での評価が重要視される一方、試験での競争を経ていないため、他の入学者と比較して学力に差が出ることがあるかもしれません。
そのため、入学後に勉強の進度についていけない可能性があります。
大学中退しづらい
指定校推薦で進学すると、合格時の期待から中退や転校が難しくなる場合があります。進学先に不満が生じても選択肢を変えにくいため、後悔しないよう慎重に進学先を選ぶことが大切です。
指定校推薦の注意点|後悔を防ぐために気をつけるべきこと
指定校推薦は魅力的な選択肢の1つですが、注意点を理解しておかなければ後悔することになりかねません。
ここでは、指定校推薦を受ける際に気をつけるべき重要なポイントを解説し、後悔を防ぐためのアドバイスをお伝えします。
指定校推薦だけに頼りすぎない
指定校推薦は効率的な進学手段ではありますが、これだけに頼りすぎるのはリスクが高いです。
推薦枠は限られており、志望する大学に推薦枠がなければ受験できないため、進路選択の幅が狭まってしまいます。
さらに、推薦を受けられなかった場合の代替策を考えておかないと、進路選択に困ることになります。
そのため、指定校推薦を目指しつつも、一般入試や他の受験方法についても準備を進め、万が一に備えておくようにしましょう。
判断基準が評定だけでないこともある
指定校推薦は学力だけでなく、人物評価や学校での活動も重視されます。
単に評定平均が高いだけではなく、学校内での態度や積極性が選考に影響することも多いです。
例えば、部活動や学校行事での活動実績、リーダーシップを発揮した経験なども評価の対象となることがあるため、学業成績だけでなく、日頃からの学校生活にも注意を払い、推薦を受けられるように努めましょう。
科目の評定ラインがある場合もある
指定校推薦を受ける際、大学側が特定の科目に対して評定の基準を設けている場合があります。
例えば、英語や数学などの主要科目で一定以上の評定が求められることがあります。
このため、特定の科目で成績が低いと、推薦を受けられないこともあるでしょう。
普段から全科目にバランスよく取り組み、必要な科目での評定を確保することが大切です。
事前に自分の学校が設定している基準を確認し、対策を講じることが失敗を防ぐための重要なポイントとなります。
指定校推薦に向いている人の特徴4つ
指定校推薦に向いている人には、いくつか共通する特徴があります。
ここでは、指定校推薦を受けるのに適した人物像を4つのポイントで紹介します。
志望大学がはっきりと決まっている
指定校推薦は、専願で受験し、合格後は必ず入学することを前提で選考が進みます。そのため、基本的に合格が決まった後で辞退することはできません。
つまり、校内選考を受ける段階で志望校が明確に決まっている必要があります。指定校推薦は合格率が高いため、第1志望の大学が決まっている方にとって有力な方法です。
まずは志望大学を再確認し、魅力的なら推薦を狙うのがおすすめです。
高校1年生から安定した成績を保っている
指定校推薦では、高校1年生からの成績が重視され、評定平均で評価されます。
成績は高校3年生の1学期までを基に確認されるため、安定した成績維持が必要です。
難関校では基準が高く、継続的な努力が求められます。
外部の試験で優れた成績を収めている
指定校推薦を受ける際、英検やTOEICなどの外部試験で良い成績を収めると有利になります。
学力の証明となり、推薦を受けやすくなるため、志望校の評価基準を確認し、対象の資格試験に挑戦するのがおすすめです。
高校の先生や学校と信頼関係が築けている
指定校推薦を得るには、学校や担当の先生との信頼関係が欠かせません。
日頃から積極的に学校活動に参加し、先生とのコミュニケーションを大切にすることが重要です。
信頼関係を築くことで推薦を得るためのサポートを受けやすくなり、選考が有利に働くことがあります。
早めの準備がカギ!指定校推薦をもらうためにやるべき対策
大学進学を目指すなら、指定校推薦は大きなチャンスです。
ただし、この推薦を得るには、早めの準備と計画的な対策が欠かせません。
ここでは、指定校推薦をもらうためにやるべき具体的な対策を解説します。
早期から志望大学を決める
指定校推薦を受けるには、まず進学したい大学を早期に決めることが重要です。
志望校を決めることで、その大学が提供する指定校推薦枠を調べ、必要な条件を把握することができます。
早期に目標を定めることで、他の入試準備も計画的に進められます。
成績を安定して高く保つ
指定校推薦では、成績が重要な要素となります。
高1から高い成績を維持し続けることが求められます。
そのためには、日々の授業に真剣に取り組むことはもちろん、定期テストや模試をしっかりと対策し、安定した学力を保つことが大切です。
外部試験での実績を積む
外部試験(英検、TOEIC、模試など)で良い成績を収めることも、指定校推薦に有利です。
これらの試験で優れた結果を残すことで、学校側に対して自分の学力をアピールでき、推薦を得るための大きなアドバンテージとなります。
学校や先生との信頼関係を築く
指定校推薦を得るためには、学校や担当の先生との信頼関係が大きな役割を果たします。
日々の学校生活において、積極的に活動し、先生とコミュニケーションをとることが重要です。
推薦枠を得るには、先生のサポートが必要不可欠です。
そのため、今からでもできることを意識し、少しずつ信頼関係を深めるようにしましょう。
指定校推薦を狙うなら塾での対策が効果的
指定校推薦を受けるためには、学校内での成績や活動が重要となりますが、さらに有利な立場に立つためには、塾での対策を取り入れることがおすすめです。
塾では、指定校推薦に必要な学力を高めるための専門的な指導が受けられ、特に苦手な科目や、模試での成績向上を図れます。
また、塾では受験対策だけでなく、試験や面接に必要なマナーやプレゼンテーション力を鍛えるカリキュラムも提供されていることもあり、推薦を受ける際に必要な全体的な実力を高めることが可能です。
さらに、塾での対策は、指定校推薦の枠に応募する際に求められる学校外の試験結果(例えば、英検やTOEICなど)でも重要な役割を果たします。
塾でしっかり準備をしておくことで、推薦を得るための競争力を一層高められるでしょう。
まとめ:指定校推薦はメリットとデメリットを理解したうえで慎重に判断しよう
指定校推薦は、進学のための有力な手段となる一方で、メリットとデメリットをしっかりと理解することが重要です。
メリットとしては、高い合格率や受験勉強の負担軽減、早期に進路が決まる点などが挙げられます。
しかし、デメリットとしては、志望校を絞る必要があり、専願制のため途中での辞退ができないことや、国公立大学には対応していない点も考慮すべきです。
指定校推薦を受けるには、早めの準備が求められ、学校や先生との信頼関係も大切です。
自分の目標大学が決まっており、長期間にわたって安定した成績を維持してきた人にとっては、非常に有利な選択肢となります。
進学先を慎重に選び、自分の目標や将来にどの方法が最適かをしっかりと考えたうえで判断するようにしましょう。



