こんにちは。アクシブアカデミーです。
今回は、センター試験がなくなり、共通テストがはじまることで、多くの受験生が困惑しているというご相談を受けて、記事を書いています。
特に、浪人をしようか迷っている受験生が多く、
「自分なりに受験勉強頑張ったけれど、第一志望校には行けなかったんです…。『来年から共通テストがはじまってしまうので、センター試験と傾向が変わるから浪人はできない』と周りから言われることが多く、浪人するか迷っているんです。」
などのお悩みは全国から多く寄せられています。
今回はそんな浪人するか迷っている受験生に向けて、記事を執筆しています。
・センター試験と共通テストの違い
・共通テスト対策はどのようにすればいいのか私達が情報収集した上での1つの解決法
・浪人するか、それとも他にも方法があるのか等の情報の掲載
などをお伝えしていきます。
浪人するか、迷っている受験生も含め受験生必見です。
目次
【6月25日最新】大学入学共通テスト最新情報
では早速、実施日時についてご紹介していきます。まずは実施期日です。今年は新型コロナウイルスの影響で共通テストは実施されるのか?不安に思われた受験生も多くいらっしゃるかもしれませんが、2020年度現時点では予定通り実施される予定です。以下現在わかっている情報を追記していきます。
文部科学省は6月17日、大学入学共通テストについて3段構えの実施案をまとめました。以前から、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う学業の遅れが注目され、共通テストをうける受験生をはじめ、大学受験に関わる人たちから不安だといわれていましたが、本試験は予定通り実施します。それだけでなく、同時に共通テスト出願時から選択できる追試験を2週間後に設定しています。そのうえ、さらにウイルス感染などによって追試を受けられなかった受験生を対象に、その2週間後に「追試の追試」をする予定です。
大学入学共通テストについては以下のことがすでに文部科学省から発表されています。
① 入学志願者が新型コロナウイルス感染症の影響に伴う学業の遅れ(以下この項において「学業の遅れ」という。)や同感染症に罹患した場合等にも対応できる選択肢を確保するため,下記②のとおり,日程を設定することとする。(ⅱ)については,学業の遅れを理由に当該日程を選択する者を対象とするとともに,(ⅰ)を疾病等の理由で受験できなかった者の追試験として実施することとし,全都道府県に試験場を設置する。上記の措置に加えて,学業の遅れを理由に(ⅱ)を選択した入学志願者が疾病等を理由に受験できなかった場合に備え,別途,特例追試験を実施する。
② その上で試験期日等は以下のとおりとする(第4 再掲)。
(ⅰ) 令和3年1月16日,17日
(ⅱ) 令和3年1月30日,31日
※(ⅰ)の追試験としても実施。
(ⅲ) 特例追試験 令和3年2月13日,14日
※(ⅱ)の追試験として実施。
③ 各大学は,上記(ⅲ)の受験者が当該大学の大学入学共通テストを利用する選抜に出願で
きるよう配慮する。
つまり、大学入学共通テスト自体は1月16日、17日に実施されますが、追試として1月30日、31日も追試験として実施される予定です。
また、個別学力試験や私立の個別試験でも以下のような配慮がなされる可能性があります。
出題範囲等についても文部科学省からすでに発表がありました。
各大学は,大学入学共通テストの科目指定に関し,第7の3に示す2年程度前の予告・公表の例外として,各大学のアドミッション・ポリシーを踏まえ,例えば,高等学校第3学年でも履修することの多い地理歴史,公民,理科の2科目指定を1科目に減じることや,指定科目以外の科目への変更を認めるなどの配慮を行うよう努めるものとする。
また,各大学の個別学力検査の出題範囲等に関し,高等学校第3学年でも履修することの多い科目(数学Ⅲ,物理,化学,生物,地学,世界史B,日本史B,地理B,倫理,政治・経済など)の個別学力検査において,入学志願者が解答する問題を選択できる出題方法とするなどの配慮を行うことや,教科書において「発展的な学習内容」として記載されている内容から出題しない,あるいは出題する場合においても,設問中に補足事項等を記載するなど,特定の入学志願者が不利にならない設問とすることなどの工夫を行うものとする。
なお、各大学が、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う学業の遅れに配慮する観点からの各大学の配慮については7月31日までに決定し、公表するように、文部科学省からお願いが回っています。7月31日までには各大学で行われる配慮についてまとめられ、公表されていると思います。
※浪人生は学習の遅れに伴って追試(日程が遅いスケジュール)で受けることが出来ない流れになると発表されています。
萩生田光一文部科学相は19日の閣議後の記者会見で、2021年1月に実施する大学入学共通テストの追試験について「学業の遅れが想定されていない既卒者は対象と考えていない」との認識を示した。浪人生については新型コロナウイルスの影響による学習の遅れを理由とする追試の受験は認められない。
センター試験がなくなる、そして共通テストの導入が始まる
では早速、センター試験がなくなり、共通テストの導入が始まる件について紹介していきます。
そもそもなぜセンター試験が廃止となったのでしょうか?
センター試験は、1990年頃からはじまった試験で、高校教員たちの間では受験生が自ら考える力を養うような問題も多数登場していると好評でした。
しかし2020年になり、近年ではAIの発達であったり、グローバル化社会による外国人留学生や外国人労働者の流入などが進んでいます。それだけでなく、ITの発達により今まででは考えられなかったビジネスチャンスなども増加し、人によって今の世の中をVUCA(ブーカ)とよび、現代社会を「複雑で予測不可能な状況」であると言われています。
複雑で予測不可能な状況、今まで当たり前だと思っていたものが当たり前でなくなる可能性が現代社会でもありうると言われています。そのため、これから現代社会で生き抜く人は、これらの複雑で予測不可能な状況の中で、自ら考え問題解決する必要があります。
自ら考え問題解決する人材を育てるための1つの方法として、教育改革があります。というのも、教育改革によって、自ら考え問題解決できる人材を育て、社会で生きていけるようにするという仕組みを作る必要があります。
現在では、高大接続改革という改革がはじまっています。その1つとして、テスト自体を、自ら考える力を受験生1人ひとりが持っているか測定するためのテストに変えようという意図から、センター試験を廃止し共通テスト移行させています。
共通テストでは、受験生の思考力・判断力・表現力を問うような問題が多数盛り込まれ、受験生が単なる暗記にとどまらず、一歩踏み込んで考える力を養ってほしいという意図があります。共通テストはこれまで「試行調査」という形で2年分実際に調査を高校生中心に対して行っています。それらの結果等を踏まえ2021年の1月に実際に共通テストの第1回目が行われる予定です。
※ちなみに、共通テストが導入された場合、「移行1年目に浪人生向けの別の問題を作成するなどの配慮はしない」とすでに文部科学省が発表しています。
共通テストの対策はどうすればいい?|センター試験がなくなり、共通テストの対策はどうすればいい?
ここまで共通テストの解説をしてまいりました。では共通テストの対策はどのようにすればいいのでしょうか?私達が考える共通テストの対策法についてご紹介します。
①大学入学共通テストの試行調査の問題を解いてみる。
実際に大学入学共通テストの問題を解いてみると良いと思います。現在平成29年度分と平成30年度分の試行調査がネット上でも公開されています。実際に解いてみた感想として、センター試験に比べ、複数選択肢を選ぶ問題があり、選択肢を絞り込むのが難しかったり、設問自体が長いので文章読解の力が必要であったりといったところが難しかったと感じています。実際に2年分(科目によっては1年分しか調査されていない科目もあります。)解いてみて、実際に自分はどんな力が足りていないか分析してみることもおすすめです。
②共通テスト等の対策模試を受けてみる。
次に、大手予備校を含む予備校の模試を受けてみることもおすすめです。各予備校では試行調査から分析して各科目の共通テストの傾向を分析しています。そのため、共通テストの模試を受けることで、実際に自分にどの分野の力が足りていないか客観的に知ることができるかもしれません。
参考:【最新情報】共通テストの模試を受けたい受験生へのどの記事よりも豊富な模試一覧
③大手予備校等の講座を受けてみる、もしくは共通テスト対策問題集をやってみる
大手予備校では各講座で共通テストの対策講座を開講している予備校もあるそうです。また共通テストに関しても、試行調査を分析した上で、共通テスト対策教材もあります。それらも教材や大手予備校の共通テスト対策講座を単発で受講してみることも良いかもしれません。ただし、両方お金のかかることではあるので、家計等とよくご相談してみてください。
※弊社では大手予備校で実際に行われている共通テストの対策についてまとめた記事も執筆しています。今後も随時アップしていきますのでそちらもよければご覧ください。
参考:駿台予備校の共通テストに向けた取組みをわかりやすく解説!
④共通テストやセンター試験について分析したサイト等で情報を入手する。
共通テストの試行調査を実際に分析し、センター試験と比較した内容はネット上でもいくつかみうけられます。例えばこのアクシブブログ予備校でも、共通テストの試行調査とセンター試験の比較記事をアップしています。良ければこれらのような記事やコンテンツも参考にしてみると良いかもしれません。
参考:【共通テストとの違いがまるわかり】大学入学共通テストとセンター試験の全科目分析特集
⑤やっぱり基礎を大事にしてみる。
センター試験がなくなり、共通テストがはじまります。しかし、試験科目の学ぶ範囲が大幅に変わるわけではないので、必要となる知識は重複している部分も多くあります。そして、科目によってはセンター試験の傾向と似た問題が出題されている試行調査の問題もあります。これまで通り、センター試験の対策をしっかりやっておく必要もあるでしょう。
「私は浪人したほうがいいの?」|受験に納得がいってない学生必見!
ここまで共通テストの概要や対策についてまとめてみました。続いて、浪人するか迷っている学生に向けて、情報をお伝えします。題して「大学や進学先はあるものの、第一志望への未練が捨てきれない学生に向けて6つの方法」です。まずは大学受験お疲れさまでした。頑張ったけど、それ以外にも色々悩みがあったりで第一志望を合格できなかった人もいるかもしれません。今回はそんな悩みを抱えた人への方法をいくつかご紹介します。
①純粋に浪人する。
まずは、浪人を潔く決める学生もいることでしょう。勉強時間は多く確保することができるので、今までの基礎を再度徹底して成績を伸ばすことができるかもしれません。その一方で、浪人してもどこにも大学等に受からない場合、1年後に進路が未だ未定となる可能性がありリスクも同時にあります。
②大学を休学して浪人する。
純粋に大学受験勉強をすることで、勉強できる時間は多く確保できるので、前の年受からななくても、1年かけて基礎を盤石にすることで、合格に近づけられるかもしれません。また、大学を休学して浪人することで、余計な滑り止めの大学を受けずにすむ(万が一第一志望に落ちてしまっても、最悪の場合休学している大学に復学すればいい可能性があるため)可能性があります。しかしデメリットとして、うからなかったとき、休学している大学に戻る可能性があるので、もし休学する前に、休学していた学校に知人がいると、復学した際に気まずい思いをする可能性があることです。また私立大学の場合、休学する場合も学費が必要となるので注意が必要です。
③仮面浪人をする。
純粋に浪人するほどの経済力等はないけれど、休学して浪人するほど思い切ったことができない…と悩んでいる人は仮面浪人をするケースが多い気がしています。仮面浪人とは、1度は大学に進学する(進学する意思を固める)のですが、大学に所属しながら別の希望の大学に受かるための受験勉強を続け、1年後再び大学受験をする人々のことをいいます。実際に大学に通いながらの受験勉強となるので非常に苦しい部分もあります。時間的制約だけでなく、大学に通っているため、大学で友達ができれば友達との交際にも時間を取られてしまい思うように勉強ができなくなる可能性もあります。その反面で、学校等で人と話す機会を上手に息抜きにすることで、受験勉強を乗り越えたという仮面浪人の先輩もいるようです。また、仮面浪人の末、別の大学に合格した際、前の学校(仮面浪人時に所属した学校)と次に進学する学校で似たような単位を履修する必要があれば、他大学で単位認定される可能性もあり、次に進学する大学で少し余裕をもって学生生活できる可能性もあります。
④大学編入をする。
大学編入という受験を利用する方法もあります。「大学編入」とは、「短期大学や専門学校、高専を卒業した学生及び、4年生大学の2年間在籍し、必要単位数(学校によりけりで違いますが、だいたい62単位であることが多いです。)を取得している大学生が、特定の大学の「大学編入試験」を受験して、試験に合格すれば、新しい大学の新3年生として編入ができる入試制度です。大学編入の場合、日程が連続になってもかまわないと受験生が感じ、お金に関しても余裕がある場合、いくつかの国公立大学を併願しながら受験することができます。また受験科目も各学部にはよりますが、国公立大学の入試の際の、センター試験や共通テストに比べ、科目数が比較的少なく受験することができます。
例えば、神戸大学発達科学部(現在は募集停止)の3年次編入学では、英語と各専門科目と面接の3科目でした。比較的科目の負担は少ないので、1つひとつ丁寧に対策していけます。
その一方で倍率が高くなりがちであったり、大学の状況次第で、若干名と書きつつも合格者が0となる学部学科もあります。また、編入学しても、大学3年生から2年間かけて単位を124単位揃える必要があり、就職等に差し控えるという話も聞きます。加えて、学校によっては編入生を差別する学校もあるため、楽しく安全な大学生活が送れない可能性があります。
⑤大学院入試を受ける。
5つめは大学院入試を受けることです。理系のいくつかの学部、もしくは大学院に行かなければ取得できない資格を目指している受験生(例えば心理学に興味のある学生であれば、公認心理師や臨床心理士等は指定の大学院を卒業していないとこれらの資格の受験資格を得ることができません。)は大学院を受験する可能性があります。
もちろん大学院は研究をする研究拠点の一つなので、たんに大学のネームバリューや有名大学だからこそ、良い教育が受けられるのか、はたまた就職がうまくいくのか、大学院生活を謳歌できるのかはわかりません。しかし、大学院受験をする可能性がある受験生は、大学を純粋に卒業し就職する学生に比べ、社会に出るのが単純計算でも2年遅くなります。そのため、浪人をしないで、大学でしっかり勉強し、大学院受験の対策を丁寧にしつつ志望校を目指して、第一志望の大学院に合格するだけでも学生生活の満足度は高い気がしています。(元に私の知人が、無名の私立大学から東京大学の大学院に進学し、大学院生活を謳歌しています。)
そのため、例えば大学受験で失敗したとしても気持ちを切り替えて大学院で充実した生活ができるように大学でしっかり勉強するだけでも、第一志望に受からなかった悔しさからは少しずつ癒やされ、充実した大学生活を送れる気がしています。
⑥AO入試等を受験する
AO入試等を受験するのも1つの手かもしれません。確かに、現役生のみを募集しているAO入試もありますが、学校によっては、1浪までOK、2浪までOKなどの条件を設けている大学もあります。浪人生となり、高校生等の時に比べ、自由な時間が増える受験生もいるかもしれません。その時間を有意義に使って、何か1つ経験をし、経験したことを強みにAO入試を受けるという手もあります。例えば、起業等に興味がある学生であれば、どこかのベンチャー企業で社長等に弟子入りし、経験を積んで、起業の勉強やビジネスの勉強をする。その経験をAO入試等で「自分は浪人した1年間いろんな経験をしたんだ」という強みにするなどで、AO入試を受けるのも手かもしれません。また、浪人1年間する中で、自分はなぜ大学に行きたいのか?考える可能性もあります。そのため、自分自身の目的意識をより明確にし、その気持ちをAO入試で活かす方法もあるように感じます。
それ以外にも、大学入試で第一志望に入れなかった悔しさを受験でなく別の方法を使って昇華させ、悔しさをバネに成長する先輩もいるようです。
具体的には海外の有名な大学に交換留学するために英語の資格の勉強をしっかりしながらGPAを上げたりする学生。有名な企業やベンチャー企業等でインターンをし、仕事を通して成長していく学生など、今いる環境を飛び出したりとびだせるように努力することで、受験の悔しさを力に変えた受験生はたくさんいます。
またこれらの経験は就活等で、「ガクチカ(学生の間に力をいれたこと)」伝えられる内容かもしれません。そのため、「第一志望に落ちてしまったから、就職活動ももうだめかもしれない」となやむ受験生や学生も、大学に入ってから自分から主体的に行動することで、不安や悔しさは変えていけるのだと思います。
とはいえ、そもそも、浪人するのか?という点も、受験生や学生一人ひとりが何を大事にしたいのか、どんな経済状況なのか、どの程度の学力状態なのかによってかわります。そのため、一概にこれがいいよというアドバイスは難しいです。しかし、これらの情報を元に第三者に聞いてみることで、自分がどうすればいいのか等の方針は立つかもしれません。
※弊社でも受験に対する無料相談を実施しています。良ければご連絡ください。
まとめ
いかがだったでしょうか。今回はセンター試験がなくなり、共通テストがはじまる背景等も合わせてお伝えしました。そしてその上で、浪人するか迷っている方に向けていくつかの方法をお伝えしました。とはいえ、受験という大きな節目で悩むことも多くあると思います。何か受験について困ったことがありましたら良ければアクシブアカデミーにご連絡ください。
皆様が少しでも納得ができる進路選択・進路決定ができますように祈っています。
◆ AXIV ACADEMY(アクシブアカデミー)の概要
「生徒の人生を真剣に考え、全力でサポートする」
「変わりたい。」を叶えるを実現するために、今までの常識にとらわれない、新しい形態の予備校を運営しています。私たちは、生徒自らが夢や目標を定め、なぜ勉強が必要かを理解できるように正しい情報を提供し、進路指導に時間をかけて受験戦略を立ち上げ、受験で必要な全科目に対して学習計画を練り、進捗管理を行っています。最高の「環境」「指導」「ツール」を提供すべくWebやiPadを活用し、全国のどの地域からでも受講できるように遠隔での指導を行っています。東大の隣にオフィスを構えており、指導チームを中心に、受験に精通した経験豊富な専属スタッフが受験まで1:1でサポートします。
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