大学受験では学校の小テストや定期テストのようにすべての範囲を何通りもやりきって、「もうすべて覚えてやることはない」「100点取れる」と自信を持って受験日を迎えるいう人はわずかです。その理由は科目数の多さ、出題範囲の広さと深さにあります。多くの人は受験までの学習時間が圧倒的に足りません。そのため学習時間を増やすことはもちろん、同時に学習の効率化に取り組んでいく必要があります。受験勉強では多くの時間を復習に当てます。でも実はその復習が大きく効率を下げてしまっていることがあります。もう定着している問題を解き、繰り返してしまうことで、できていない問題、新しい問題へのアプローチの時間が足りなくなる人が多くいます。つまり復習のしすぎによって非効率になっているということです。今回はその復習のやり方を変え、復習効率を上げることで、新しい問題への時間を捻出し、成績を向上させる方法をお伝えします。
目次
理解度別マーク法の概要
対象科目:全科目の問題集に使用 ①問題を解く ②解説をみて状況に応じて◯△✕?マークを問題につける ③記号に応じて復習の方法を変える |
理解度別マーク法の手順
一般的な問題集(全科目)の場合
1周目の手順
①問題を解く
理系科目の問題において解法のイメージがわかない場合で、解法の手順やヒントが載っている問題集の場合は確認をして、もう一度チャレンジしましょう。
②答え合わせをして問題に記号をつける
◯マーク:解説に載っている理屈や暗記事項を押さえながら正答を導き出せた
△マーク(アウトプット不足)
文系科目:解説に載っている理屈や知識は理解し、暗記事項は頭に入っているが、それら知識を使えなくて間違えてしまった
理系科目:解答の流れは形にすることができたが不注意や計算ミスによって間違えてしまった、または解答の流れを形にはできなかったがイメージはついている
✕ マーク(インプット不足)
文系科目:そもそも問題に正解するための理屈や暗記事項などの知識を知らなかった、または定着していない
理系科目:解答の流れがイメージできず間違えたが、解答を読めば理解ができた
ヒントや解法手順を見て正解した場合もここに含める
?マーク:解説や解答の流れを見ても理解ができなかった→必ず先生に質問して解決する
答え合わせをしたら問題ごとに記号を付けていきます。大きく分けて文系科目と理系科目で間違え方が異なるので、その科目や参考書に合わせた内容で記号をふってください。記号は大問ごとではなく、問題毎につけましょう。大問ごとにつけると復習範囲が広がってしまうからです。ここで記号をつけることで、自分の間違えを分析することにもなっていきます。「✕」の問題は自分が暗記してきた参考を確認して、知識を集約したり、再発見して定着させていきましょう。「?」の問題は放置していては改善されないので、必ず学校や塾の先生に質問して理解しましょう。その際には聞いて「なるほど」と思うだけではなく、聞いたらその場で自分でもう一度解いてみて、できるということを確認することをお勧めします。その場の解説でわかった気になっていて、あとで実はできないということもあります。
復習(2周目以降)の手順
△✕?の箇所のみ1周目の手順の①と②の工程を繰り返します。前の周で書いた記号の右側に新たな記号を書き足していきましょう。△△と続いた場合はどうすべきか、3周目や4周目で◯になった問題は復習するかどうすべきかなど、詳細は参考書ごとに異なるため、ここでは例を出します。
例えば英文法の問題集だとすると ◯:翌日の復習や2周目などで△と✕がまだ多い時点では、解かずに次の問題へ △△:もう一度正しい解法を理解し直す。可能であれば他の参考書での類題に挑戦 ✕△:改善されているので、次に期待 ✕✕:再度暗記が必要。カード暗記法のカードに書き込み、復習の回数を増やす |
例えば化学の問題集だとすると ◯:翌日の復習や2周目などで△と✕がまだ多い時点では、解かずに次の問題へ △△:もう一度解いてみて、計算の方法などを再検討。必要であれば類題で計算してみる ✕△:改善されているので、次に期待 ✕✕:理解本や資料集で確認した上で、プロセス要約法で要約カード化し、復習する ※連動問題で、1つの大問に(1)(2)(3)と3問あったとして、(3)だけ△×?の記号がついている場合は、(1)(2)の答えは見てから(3)だけ復習するようにしましょう |
用語問題集(全科目)の場合:漢字、現代文重要語、古文単語、1問1答など
漢字、現代文重要語、古文単語、1問1答などの用語問題集は理解度別マーク法はあまり適さない。問題量が多く、問題文が短いものや、復習の回転数が多く取れるものは別の勉強法で学習しましょう。
理解度別マーク法のメリット
復習速度が上がる
確実にできる問題への復習をしないことで、復習時間が減っていく。それによって浮いた時間を間違えた問題に使うことができる。
間違えの分析ができる
ただ、正解不正解だけでなく、何が原因で間違えたかを明確にすることで、知識を入れる際にどこに焦点を当てるべきかわかる。また復習の際にも、以前の間違えから自分がどう成長しているか、前回の間違えの復習箇所も明確になり、その部分も再確認できる。
まとめ
このように目新しい勉強法ではありませんが、この方法を実際に使いこなしているかどうかで復習効率は大きく異なってきます。高校生・受験生は時間が無限ではありません。短時間で確実に合格を掴むため、成長速度を加速させるために、効率を意識した勉強を実践していきましょう。
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