【世界史】東京大学の入試概要と対策方法・解き方のコツとは?


この記事では東京大学の世界史入試について、入試概要や対策方法などの合格するために必要な情報をまとめています。東京大学の合格を目指している方は是非参考にしてみてください。

試験概要

東京大学では共通テストと同様に社会科目の中から二つ選択して受験する必要がある珍しい形式をとっています。かといって他大学の試験と比べて簡単であるということは全くなく、むしろ高い理解度や自分で知識を整理する能力が問われる東大世界史は非常に難解です。特に600文字以内での大論述一題と6題前後の30〜120字の小・中論述合わせて、約1時間で計900〜1100文字ほどの論述が課される東大世界史は、基本的な勉強とは別に受験対策も十分に積まなくては太刀打ちできない過酷な試験形式となっています。

大問

出題形式

解答時間(目安)

配点(例)

目標点数(例)

大論述(540~600文字)

30

20

12

短答、小論述(30~120文字)

25

20

12

一問一答×10問

5

20

18

 

【配点:60点】

科目配点は60点ですが、大問および小問ごとの詳細な配点は公開されていません。配点も諸説あり、大手予備校の一角である河合塾と駿台予備校でも想定配点が異なっています。

  • 河合塾・・・各大問20点
  • 駿台予備校・・・大論述である大問1を重視し、一問一答形式の用語問題である大問3を軽視した30・20・10点

もちろんこれと異なる配点を取る可能性もあります。主観では文系受験者は河合塾に通う方が多いため前者を前提としている人が多いように感じました。

 

【目標点数:40点前後】

自分の志望する科類に応じた合格目安点数から逆算して自分の学習進度や得意不得意などの特性にあった点数配分をすることが重要であり、一概に目標点数を決めることはできません。ですが、学校の進度が遅く冬に入ってもカリキュラムが終了しきっていないことすらある世界史では、現役生と浪人生では全く練度に差がある科目となります。そのため世界史は現役生は対策不足を前提にいかに不足をカバーするか、それに対して浪人生はいかに点を落とさないかがポイントとなります。

  • 現役生35~40点
  • 浪人生45点

筆者は一般的な点数として以上を目標に計画を立てるとよいと感じました。論述中心の東大世界史は一通り範囲の学習を終え、試験対策を進めれば30点までは比較的とりやすいといえますが、50点を取るのはかなりの熟練度が要される上目標点としては確実性に欠けます。直接得点源にするのではなく、抑えるべきところは抑えるイメージで他の受験生に差をつけられないような試験対策を進めていきましょう

 

【試験時間:150分】

地理・世界史・日本史から二科目選択し合わせて150分で解きます。制限時間内はどちらの科目を解いても大丈夫ですし、地理を進めていたが躓いてしまったのでいったん世界史に移る、といったことも可能です。間との闘いになるので、世界史にかける時間、さらに各大問にかける時間をあらかじめ設定しておく必要があります。下の解答時間は一例であり各自時間配分を最適化する必要がありますが、世界史はもう一方の社会科目のために余裕をもって済ませることが望ましいです。特に地理は一番時間的制約が厳しいので、世界史は65分を目標に計画を立てるのがベストです。大論述は時間を多く使いすぎてしまいやすいので、特に時間を意識して解く必要があります。 

大問ごとの出題形式、解き方

大問1

大問1では540〜600文字の大論述が出題されます。使用しなくてはいけない用語や表現が6〜10個指定されており、それらのキーワードを用いて論述します。出題範囲としてはヨーロッパ・アジア、古代〜現代までと時代・地域共にまんべんなく出題されますが、タテやヨコのつながりを意識した問題が出題されているところがポイントです。

例えば2020年には「15〜19世紀末までの東アジアにおける冊封体制とその崩壊」というテーマで中国を中心に東アジアの国際関係を論述させる問題が出題されました。教科書通りのテーマ別の学習から一歩踏み込んで、いろいろな角度から世界史を捉えなおしていくのが東大世界史の特徴です。通史的なテーマの出題がなされることもありますが、政治体制や文化、交流、人の移動など特定の分野に注目してその変遷を追うものが多く、単なる時系列の説明で片が付くような問題とは一味違った出題となっています。また2018年には「19〜20世紀における女性運動」がテーマとして出題されるなど、時事的な要素との関連が深い問題が出題される傾向があります。

大問2

大問2では「宗教」や「少数民族」といった漠然としたテーマに沿って、3問前後の小問が出題され、さらに各小問も2つほどの小問に分かれており、計6問前後の出題がなされています。基本的には30〜120文字の小論述ですが、一問一答形式の用語問題や位置問題なども出題されることもあります。

政治体制や国家、運動などの経緯や概要を答えさせる一般的な記述問題が出題されます。物事の背景や経緯、影響について、選択肢やキーワードに頼らずきちんと理解できているかが大切です。教科書の説明は非常に洗練されていて的確かつ簡潔であるため、教科書の記述をそのまま暗記してしまうほど読み込むところから学習を始めるのがお勧めです。最初から自分の言葉に頼りきろうとすると意図しない語弊や過ちを含んでしまう可能性が有ります。

大問3

大問3では一問一答形式の用語問題が計10問出題されます。東大ということで身構える必要は全くなく、基本的な用語が素直に出題されます。教科書の太字レベル、もしくは一問一答の最重要〜重要レベルの用語がきちんと暗記できていれば答えられる問題であり、満点を目指す必要がある大問です。出題範囲についてかたよりはありません。狭く細かい知識よりすべての単元を穴なく網羅することが東大入試全般にも通用する鉄則です。特に文化史は苦手にしている人も多いかとは思いますが、大問3だけでなく大問1,2で問われることも大いにあるため、曖昧な状態で放置していると痛い失点の原因となります。きちんと押さえておきましょう。

学習・対策方法

まずは教科書・理解本を読み潰し基本レベルの知識を穴なく身に着けることが大切です。東大世界史で問われる知識そのものは特別なものではなく、教科書に掲載されていないことやマニア向けの詳細な知識は必要とはされません。

 

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