こんにちは!
アクシブアカデミー 東陽町校の及川です!
今回はスマホゲーム依存症についてお話していこうと思います。
スマホゲーム依存症part12の続きとなりますので、まだ読んでいない人はそちらを先にお読みください。
樋口進さんの著書 ”スマホゲーム依存症” を参考にお話します。
目次
スマホゲーム依存を治療する
医療機関で受診すべき状況とは?
オンラインゲームや中心とした従来のネット依存に比べて、スマホゲームへの依存は、静かに、そして素早く進行していきます。
それには、「常に持ち歩いている」というスマホの性質が関係していると考えられます。
仮に、「最近スマホゲームで遊びすぎだ」「スマホゲームが気になって、どうも仕事に身が入らないな」と本人が自覚していても、スマホは、手を伸ばせば届く距離にあります。
スマホゲームにハマっている(あるいはハマりかけている)人が、今すぐ遊べる状況下で、「プレーしたい」という欲求に抗うことはできるでしょうか?
その試みはあるときには成功するかもしれません。
でも、別の機会には、あえなく失敗することもあるでしょう。
私たちは、どのような状態の人を、治療が必要な「依存患者」として捉えればいのでしょうか。
それを判断するためのポイントは、大きく分けて2つあります。
- 明確な体や心の健康問題が生じている
- 明確な家族・社会的問題が生じている
1の「明確な体や心の健康問題が生じている」とは次のような状態を指します。
- 常に苛立ちや焦燥感を感じている
- 昼夜逆転・睡眠障害
- プレーし続けることによる眼精疲労・視力低下
- スマホゲームを優先した結果、引き起こされる食生活の乱れ(欠食・偏食など)
- トイレや入浴がおざなりになり、身なりも気にしない。衛生状態が悪化する
2の「明確な家族・社会的問題が生じている」とは、次のような状態を指します。
- 家族や職場での会話が極端に減る
- 成績が下がる
- 仕事でミスを犯す、能率が下がる
- 家事や育児の放棄
- スマホゲームで引き起こされる問題を過小評価し、嘘をつく
- 仕事に遅刻・無断欠勤する
- 学校に行かない
- 言葉遣いが攻撃的になる
- ゲームを注意されると、家族に暴言をはく・暴力をふるう
以上のような、明確な問題が生じている場合には、専門の医療機関での受診の対象になります。
スマホゲーム依存は多くの場合、早期に発見し、治療を開始することで、治療の成果も早く表れてきます。
逆に、発見が遅れれば遅れるほど治療は難しくなり、回復しにくくなっていきます。
また、治療期間が長引けば長引くほど、社会的、経済的な面での負担も大きくなっていきます。
繰り返しになりますが、依存は病気です。
個人の努力で回復することが難しいだけでなく、依存という病気は本人と家族の生活に重大な師匠をきたします。
1日も早く医療機関で受診し、早期回復を目指しましょう。
依存者は過小評価する
とはいえ、依存の治療における最初の課題は、「依存者自身が自らの依存に気づいていない」ということです。
多くのケースでは、「最近、スマホゲームばかりやっているな」と感じていても、「自分はスマホゲーム依存だ」と自覚することは、まずないといえます。
また、「スマホゲームが気になって仕事に集中できない」と認めてしまうと、スマホの利用を制限されてしまう可能性があるため、依存の初期段階にある人は、現在の自分の状態をできるだけ過小評価し、自らの依存を否定します。
これが依存の特徴である「否認」と呼ばれる状態です。
このような状態にあるため、スマホゲーム依存の疑いのある初心依存者が、治療期間に行くと、医師に笑顔を見せる望みはほとんどありません。
ですから、治療の初期段階では、医師は依存者との距離を一気に縮めようとしたり、いきなりスマホを取り上げるようなことはしません。
逆説的ではありますが、依存者にとってスマホゲームとは、依存するほど好きなものです。
依存者は「もっとスマホゲームをしたい」「仕事など放り出して、全ての時間をスマホゲームに使いたい」と考えます。
周囲の人に「今日なん時間スマホゲームをやったの?」と聞かれたときには、「2時間くらいかな」と答えるかもしれません。
実際には、その何倍もの時間をプレーに費やしているにもかかわらず。
また、家族にたしなめられることを嫌がって自室でこっそりプレーする、スマホゲームのために外出する、といったこともあるでしょう。
そのような状態になると、家族が依存者の異変に気づきにくくなり、発見と治療の開始が遅れることにもつながります。
ご家族は、依存者の状態に積極的に関心を持ち、受診をうながしてくという姿勢を持っていただきたいと思います。
捉えどころのない「灰色」の依存者たち
いかがでしたでしょうか?
今回はスマホゲーム依存の治療についてお伝えしました。
次回 ”スマホゲーム依存症part14” では引き続き「スマホゲーム依存を治療する」についてお話していきます。
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