- 参考書名
- リードライトノート化学基礎(4訂版)の使い方・レベル・勉強法など特徴を徹底解説!
- 出版社
- 数研出版
- 発売日
- 2019/2/7
- ページ数
- 112
- 科目
- 化学
- タイプ
- メイン問題集、インプット系問題集
- レベル
- 基礎ランク
- 目安時間
- 61.5 h
こんにちは、アクシブアカデミーです。プロ講師と、東大・早慶をはじめとする難関大生によるアクシブアカデミーの分析チーム「Axiv Lab」による参考書分析です。今回は「リードライトノート化学基礎(4訂版)の使い方・レベル・勉強法など特徴を徹底解説! 」を解説しています。大学受験用の参考書は、たくさんあって現状の自分の学力や志望校にどれがあっているのか選ぶのが難しいですよね。そんな方へ向けて「リードライトノート化学基礎(4訂版)の使い方・レベル・勉強法など特徴を徹底解説!」を参考書のレベル、特徴、使い方、勉強法、を解説していきます!
目次
リードライトノート化学基礎(4訂版)の基本情報
参考書レベル・難易度
基礎ランク
教科書で学んだ内容をしっかりと定着させるために作られた参考書です。難易度は高くなく、基礎を身につけたい方に向いています。書いてある内容も教科書を逸脱するものではありませんので、教科書を読んでから問題をとくことで効果を発揮することができます。難易度としては共通テスト化学基礎レベルです。文系生が共通テスト対策のために使うと良いでしょう。理論化学がよくまとまっているので、まだ理論化学を身につけていない理系生にとってもおすすめの参考書となっています。
習得までに必要な目安時間
61.5時間
授業と並行して進めたり、共通テスト直前に一気に解くのにちょうどいい分量になっています。授業の進度に合わせるのもよし、期末テスト前に解くのもよし、はたまた共通テスト前に解くのもよしです。一日に二時間ほどこの参考書を使うとすれば、ちょうど一ヶ月で解きおわることができます。授業と並行で進めるのであればかかる期間は考えなくとも良いですが、もし共通テスト対策に本書を使うのであれば、共通テスト一ヶ月前は過去問を解くために残しておくとして、少なくとも本番の二ヶ月前には本書を始め、一ヶ月前には終わらせておくようにしましょう。
リードライトノート化学基礎(4訂版)の概要
難易度の説明のところでも触れましたが、本書は教科書の副教材のような位置付けです。化学基礎を2編7章にわけ、さらに各章も細かく分かれています。要項、基礎CHECK、基礎ドリル、Let’s Try、CLEAR、編末問題の順に構成されていて、基礎CHECKと基本例題に関しては問題のすぐ下に解答があるので丸つけのストレスも少ないです。教科書の穴埋めを行うような参考書なので、解答を見るのではなく教科書と見比べながら解答を探して学ぶのもよいでしょう。
穴埋め式の問題を埋めながら化学知識をインプットしていくことで、共通テストの問題に太刀打ちできる程度の化学力がつきます。本書を解いた後に共通テストの過去問に入ればスムーズに化学基礎の対策をすることができます。
リードライトノート化学基礎(4訂版)はこんな生徒におすすめ
- 共通テスト対策をしたい高三文系
- 定期テスト対策をしたい高一高二文系
- 化学知識の暗記が苦手な文系
- 理論化学を学びたい理系
本書の問題は、教科書の副教材としてはぴったりなレベルです。授業後に復習として定期的に使うのでも良いですし、テスト前に一気に解くのでも良いでしょう。難易度としてはちょうど共通テストレベルですから、本書を解いた後はすぐさま共通テスト過去問に移ることができます。
また、本書は穴埋め式です。自分で実際に文字を書きながら覚えていくので、文章を読むだけよりも圧倒的に知識が身につきやすいです。教科書を読むだけではなかなか知識を覚えることができないと悩んでいる生徒にとってはちょうどいい問題集でしょう。ただし、「なぜそうなるのか」の説明はやや少ないように感じます。本書だけで化学基礎を理解するのは難しいので、教科書や講義型の参考書を併用するようにしましょう。
リードライトノート化学基礎(4訂版)の特徴
「化学」ではなく「化学基礎」に特化した内容
本書は、文系の化学基礎対策に特化しています。理系生には本書はあまりおすすめではなく、文系生にはとても有用な参考書となりうる理由はここにあります。共通テスト化学基礎の分野から逸脱しない範囲を、より深く丁寧に取り扱っています。
立式の丁寧な解説
計算問題の解説の手厚さが本書の魅力です。式を羅列するだけではなく、その式にどんな意味があるのかをきちんと説明してくれています。これはどの教科に限らずですが、化学においても、公式を暗記するだけでは意味がなく、自分で意味を理解しながら使って初めて問題が解けるようになります。
直前にもパッと見直しやすいレイアウト
要項で化学の暗記事項や単語がわかりやすくまとまっている上、その次にある基礎CHECK問題は解答がすぐ下にあるので、わざわざページをめくらなくともすぐに丸つけができます。短時間で全分野を見直すにはうってつけです。ここぞという時にパッと目を通すだけで点数アップを図ることができます。より時間を短縮したい方でしたら、問題を解くときにノートに書くのではなく直接本書にオレンジペンで書き込み、2周目以降は赤シートで隠して暗記帳のように使う、というのも手です。
リードライトノート化学基礎(4訂版)の使い方と注意点
本書は難易度や重要度ごとに「リードA」から「リードC+」まで分類されています。まずはリードAからBまでの問題に手をつけましょう。難易度的に簡単だなと思ったら、一周目で一緒に例題、Let’s Tryや編末問題に手をつけても構いません。問題を解く時には、教科書を見ながら解くのではなく、なるべく授業や参考書で学んだ内容を頭の中で思い出しながら解いてください。そうすることによって知識の定着率が上がります。とはいえ、数学などとは違って暗記の多い化学は悩んでも答えが出る類のものではありませんから、思い出せなければすぐに答えを見るようにしましょう。一周目が終わっても、暗記事項は完璧に一度で覚えられるものではありませんから、何度も見直して重要な知識を覚えていってください。
Let’s Tryや編末問題は、基礎CHECKと比べて難易度が高くなっています。本書は解説がとても丁寧ですから、解けなかった問題についてはしっかりと読んでどのように公式を使ったりグラフを読み取ったりするのか理解してください。また、解説の中にも重要な知識がまとめてあることがありますから、例え解けた問題だとしても、解説にざっと目を通しておいて、新たに吸収できる知識があるかどうか確認してください。
単元の中で「これは苦手だな」と感じたら、適宜高校でお使いになっている教科書や講義型の参考書に立ち戻ってください。本書の要項はよくまとまっていますが、やはりメインは問題にありますから、教科書や講義型の参考書の方が説明はわかりやすいことが予想できます。
本書が終わりましたらあとは共通テストの過去問に入っていきましょう。共通テストはまだ過去問がそれほどありませんから、センターの過去問にも取り組んで良いでしょう。
リードライトノート化学基礎(4訂版)の詳細な進め方
①リードA・B暗記 18.0h
S01 | 1.0h | 序章 |
S02 | 2.0h | 第1.2章リードA・B → チェックテストA・B No.1-1,No.2-1 |
S03 | 2.0h | 第3章リードA・B → チェックテストA・B No.3-1 |
S04 | 3.0h | 第4章リードA・B → チェックテストA・B No.4-1 |
S05 | 2.0h | 第5章リードA・B → チェックテストA・B No.5-1 |
S06 | 2.0h | 第6.7章リードA・B → チェックテストA・B No.6-1,No.7-1 |
S07 | 2.0h | S01-03の復習 →チェックテストA・B No.1-2,2-2,3-2,4-2 |
S08 | 3.0h | S04-06の復習 →チェックテストA・B No.5-2,6-2,7-2 |
S09 | 1.0h | 修了テストA・B No.1を解く →合格なら間違えた箇所を確認して次のSへ進む →不合格ならS07に戻る(時間は同じ) →修了テストA・B No.2 |
②リードC・C+ 共通テストレベル 43.5h
S10 | 3.0h | 第1章リードC → チェックテストNo.1-1 |
S11 | 3.0h | 第2章リードC → チェックテストNo.2-1 |
S12 | 3.5h | 第3章リードC → チェックテストNo.3-1 |
S13 | 3.0h | S10-12の復習→チェックテストC No.1-2,2-2,3-2 |
S14 | 1.5h | 第1編 編末問題 |
S15 | 3.0h | 第4章リードC(例題11-77) |
S16 | 3.5h | 第4章リードC(例題15-97) → チェックテストNo.4-1 |
S17 | 3.0h | 第5章リードC(例題18-114) |
S18 | 3.5h | 第5章リードC(例題21-132) → チェックテストNo.5-1 |
S19 | 3.5h | 第6章リードC → チェックテストNo.6-1 |
S20 | 2.0h | 第7章リードC → チェックテストNo.7-1 |
S21 | 4.0h | S15-18の復習→チェックテストC No.4-2,5-2 |
S22 | 2.0h | S19-20の復習→チェックテストC No.6-2,7-2 |
S23 | 1.5h | 第2編 編末問題 |
S24 | 1.0h | 修了テストC No.1を解く →合格なら間違えた箇所を確認して次のSへ進む →不合格ならS17に戻る(時間は同じ) →修了テストC No.2 |
S25 | 1.5h | S14,23の復習 |
S26 | 1.0h | 修了テストC+ No.1を解く →合格なら間違えた箇所を確認して次の参考書へ進む →不合格ならS25に戻る(時間は同じ) →修了テストC+ No.2 |
リードライトノート化学基礎(4訂版)の具体的な勉強法
本書の構成を確認する
S01-06 リードA・B
当日分の暗記 → チェックテスト
- 空欄が出てきたら答えを見ないでルーズリーフに空欄の語句を書いていく(またはコピーして書き込む)。わからない場合は飛ばして読み進める。その章の最後までいったら丸付けをして間違えた空欄箇所はチェックをつける。次にもう一度空欄に赤ペンで答えを本書に埋めながら読み進めていく。その後暗記する。
- リードBは一問一答形式。答えを隠してルーズリーフに解く。丸付けをして間違えた問題はチェック。
- 計算問題は理解できない箇所を質問する。
S07-08
赤シートで隠して、暗記し直す。計算問題は解き直す。 → チェックテスト
S10以降 リードC・C+
◎理解・解き直しまで含めてリードC・リードC CLEARは1題10分、リードC+(編末問題)は1題15分を目安とし、以下の順序で進めていく。
- 例題は解答を隠して問題を解いてみる。
- 解き直しができるように、問題はノートに解く。
- 大問1問ごとに解答を確認する。
- 答え合わせが終わったら、アクシブチェックを本書に書き込む。(無印△×?をつける)
<アクシブチェック>問題を解いた時のチェック記号
無印:初見で解けた
△ :方向性はあってたけどケアレスミスなどで間違えた
☓ :解けなかったが指針・解説を見ると解できた
? :解説や映像授業を見ても理解できなかった ➡ 質問をして解決すること - △×の場合はもう一度、解答などを隠して問題をノートに解く。
・ここではアクシブチェックは不要。
・解答の意味をしっかり理解して、何も見ずに自力で正解できるようになってから次の問題に進む。
→?の場合は戦略面談または個別指導で質問し、理解する。
◎①〜④を繰り返し、テスト範囲まで到達したらチェックテストを30分目安で実施。
チェックテストで間違った問題はもう一度確認して、解き直す。
リードライトノート化学基礎(4訂版)の分析者コメント
穴埋め式で知識を覚えていくので、定着率が高そうだなあと感じた。ただし、どうしてそうなるのかといった説明は載っていないので講義型の参考書との併用を強くお勧めする。化学は成り立ちや理由を理解しないと本当に膨大な量の知識をただひたすらに頭に詰め込むだけになってしまう。(東京大理学部)
まるで暗記帳のような参考書です。用語や基礎知識を定着させるのには優秀です。ただ、その反面、化学の本質的な説明はあまりなされてはいません。ですが、化学基礎の場合複雑な思考が必要となるような難問はそうありません。共通テストレベルの問題であれば単純な暗記だけでもなんとかなるでしょう。自分が目指すレベルをはっきりさせてから使いましょう。(東京工業大学生命理工学部)
化学の参考書分析一覧に戻る
各科目の参考書分析