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照井式問題集 有機化学 問題文の読み方の使い方・レベル・勉強法など特徴を徹底解説!

参考書名
照井式問題集 有機化学 問題文の読み方
出版社
学研プラス
発売日
2016/10/11
ページ数
230
科目
化学
タイプ
理解本
レベル
基礎ランク
目安時間
19 h

こんにちは、アクシブアカデミーです。プロ講師と、東大・早慶をはじめとする難関大生によるアクシブアカデミーの分析チーム「Axiv Lab」による参考書分析です。今回は「照井式問題集 有機化学 問題の読み方 」を解説しています。大学受験用の参考書は、たくさんあって現状の自分の学力や志望校にどれがあっているのか選ぶのが難しいですよね。そんな方へ向けて「照井式問題集 有機化学 問題の読み方」を参考書のレベル、特徴、使い方、勉強法、を解説していきます!

照井式問題集 有機化学 問題の読み方の基本情報

参考書レベル・難易度

基礎ランク

教科書をわかりやすくした説明とそれに対応する問題を掲載した、理解本と問題集の複合形態をとっています。本書を習得すれば、日東駒専・産近甲龍・共通テストレベルの化学力がつきます。化学を始める上でのスタートダッシュ的な位置付けの問題集です。とはいえ、教科書に載っているより情報量が少ないので、本書のみを用いて化学をゼロから学ぶのは不向きであるといえます。ゼロから化学を学びたい人は「宇宙一わかりやすい高校化学」などの理解本を使っていきましょう。

ちなみに、本書は化学の内容なので、共通テスト対策をしたい文系生にとっては本書はオーバーワークとなります。「リードLight化学基礎」など、化学基礎に特化した参考書や問題集を選びましょう。

習得までに必要な目安時間

19時間

理論編、有機編と合わせると85.5時間となります。一日に2時間ほど進めていくとして一週間程度で終わる分量となっています。かなりコンパクトです。授業に合わせて問題集を進めていくのも良いですし、期末テストの直前に取り掛かるのも良いでしょう。化学の基礎の部分ですから、本書を解いただけで二次試験も解けるようになる、という類のものではありません。本書の後には「エクセル」や「化学の良問」といったより難しい問題集に取り組む必要があります。MARCHなどの難関大を志望する生徒であれば高二までに、日東駒専レベルを志望していたとしても夏休み前には終わらせておきたい問題集です。

照井式問題集 有機化学 問題文の読み方の概要

有機化学を1.脂肪族化合物 2.酸素を含む脂肪族化合物 などの5のPartにわけ、それをさらにいくつかのテーマに分割して説明しています。テーマは全部で30です。

それぞれのテーマに導入の文章と例題が一つずつあります。導入部分においては、問題を解くための考えやつまずきポイントを説明しています。例題を解くために必要な知識は別冊の「知識の整理カード」にまとめられています。日々の暗記に「知識の整理カード」を使うと便利です。

生徒が化学を学習する上で苦手となりやすいポイントをピックアップし、詳しく解説するという親切設計になっていますが、ある程度は知識を一度入れていることが前提となっており、ゼロから化学を学ぶのにはやや不向きな問題集であると言えます。

照井式問題集 有機化学 問題文の読み方はこんな生徒におすすめ

  • 日東駒専レベルの大学を志望する生徒
  • 知識はついているが有機化学の点数が伸び悩んでいる生徒

照井式は教科書をさらに噛み砕いた説明が載っています。教科書や授業で学んだ後にいまいちわからなかった部分の理解を補う、という使い方に向いている問題集です全くゼロの状態から学ぶのに使う、というよりは、ある程度化学を学んだ上で、より基礎を定着させ、オーソドックスな解法をインプットするのに向いているでしょう。導入の文章にしても、「一度はそのテーマにまつわる問題を解いたことがあり、どの部分がどのように苦手だ、と分かっている」生徒を対象にして書かれています。有機化学を一通り学んだ生徒が問題集に移っていくための橋渡し的な立ち位置と言えます。

また、本書は有機化学の問題の取り組み方を根本的かつ詳細に説明しています。暗記はできているが点数が伸び悩んでいる……という生徒も、本書を読めば有機化学の解き方のコツがわかるはずです。

照井式問題集 有機化学 問題文の読み方の特徴

有機の問題全般のコツが掴める

本書のコンセプトは「有機の問題の流れを掴む」というものです。有機の問題は文章が長くなりがちで、一体どこから手をつけていいのか受験生は混乱しがちですが、本書では、文章をまるで英語の文章のように一つ一つ分解して読み解いていき、情報を整理します。これによって、問題の解き方が明瞭になるのです。

随所にある豆知識

本書は名称の由来や化学物質の細かな特徴など、「へえ!」となるような面白い豆知識が掲載されています。無味乾燥に勉強をするのではなく、楽しみながら化学を学ぶことができます。有機は暗記が多い単元ですから、他の知識と紐付けて多角的に知識を覚えることで定着率を深めることができます。

照井式問題集 有機化学 問題文の読み方の使い方と注意点

化学は、暗記、思考力の二つが求められる上に、計算の確かさも必要です。解法を思いついただけで終わるのではなく、正しく計算する必要があります。ですから、解き方を思いついたとしてもきっちり最後まで数値を出し切るようにしてください。

化学は大きく「理論」「無機」「有機」の三つに分けられ、無機と有機は理論を土台として成り立っています。本書は「有機」を扱う問題集です。有機は知識を覚えることは前提としてありますが、その知識をどう使うかというところでコツが必要となる分野です。本書はその「コツ」の部分を凝縮して教えてくれます。

ただし、本書はなまじっか会話形式になっていて単純に文字数が多いので、ダラダラと読んでいてはなかなか頭に入ってきいません。自分で重要だと思った部分には鉛筆で線をひきながら読むようにしましょう。アンダーラインを引くように意識しながら文章を頭に入れることで主体的に情報を取り込むことができます。

本書の導入部分はあっさりと目を通しましょう。例題をまずはヒントなしで解いて、その後に解説を読み、思考プロセスが自分のものとあっているのかどうか確認します。問題を解く際に自分が見落としていた部分があれば、説明のところに戻ってもう一度頭に入れます。どの知識を使うのか本書は解説に番号が振ってありますから、もし忘れていた場合には別冊に戻って確認しましょう。

本書の問題解説はとても丁寧です。有機化学を解き始めたうちはこの問題で解説されている方法で解いていくと良いでしょう。ただ、文章を細かく分解しながら解いていく本書のやり方では試験本番のスピードについていくことはできません。本書を読んでハウツーを掴んだあとは、時間制限を設けてもっと難易度の高い問題をスピーディーに解けるよう訓練する必要があります。『化学頻出!スタンダード問題230選』『化学 重要問題集 化学基礎 化学(A問題)』などの難易度を上げた問題集に取り組みましょう。

照井式問題集 有機化学 問題文の読み方の詳細な進め方

教科書をわかりやすくした理解本とそれに対応する問題集。日東駒専・産近甲龍・共テの過去問と戦うことができる。詳細な解法で理解を深める。この参考書のあとは問題演習のみ!

理解本を併用する場合:S01-10は勉強時間を30分追加(理解度に応じて時間は調整)し、理解本と資料集の該当箇所を学習する。

勉強法

  • 脂肪族炭化水素 問題4題 1.5h
S011.5h
問題1,2,3,4
→チェックテストNo.11-1
  • 酸素を含む脂肪族化合物 問題7題 2.5h
S021.0h問題5,6,7
S031.5h
問題8,9,10,11
→チェックテストNo.12-1
  • 芳香族化合物 問題10題 3.0h
S051.5h
問題12,13,14,15,16
S061.5h
問題17,18,19,20,21
→チェックテストNo.13-1
  • 糖類 問題3題 1.0h
S071.0h問題22,23,24
  • アミノ酸とタンパク質 問題2題 4.5h
S081.0h問題25,26
  • 核酸 問題1題 0.5h
S090.5h問題27
  • 合成高分子化合物 問題3題 1.0h
S101.0h
問題28,29,30
→チェックテストNo.14-1
  • 復習 5.0h
S111.0h
S47,48,49,50の復習
→チェックテストNo.11-2
 
S121.0h
S51,52,53の復習
→チェックテストNo.12-2
 
S131.0h
S54,55,56,57の復習
→チェックテストNo.13-2
 
S141.0h
S58,59,60,61,62,63の復習
→チェックテストNo.14-2
 
S151.0h
PartテストNo.3-1を解く
→合格なら間違えた箇所を確認して次の講へ進む
→不合格ならS11に戻る(時間は同じ)
→PartテストNo.3-2
 
  • 修了後に復習する場合
R018.5h
問題集の△☓?が2つある箇所(有機)

 

照井式問題集 有機化学 問題文の読み方の具体的な勉強法

解法20分→問題20分→解法暗記20分→間違えた問題復習20分

  1. 理論化学:『解法』2,3『問題』7ページ、無機:『解法』2,3,6,7『問題』7ページ、有機:『解法』2,3,6,7『問題』7ページを読み(それぞれ冊ごとに確認)、参考書の構成を理解
  2. 『解法』を理解しながら読む→「解法カード」で確認
  3. 『問題』の「知識」をみてから「例題」を解く。「例題」以外を隠して問題をノートに解く。
    理論化学:応用問題は単元の最後にやるので飛ばす。
    無機:チャレンジ問題は単元の最後にやるので飛ばす。

    答え合わせをして、アクシブチェック。【無印】△×?をつける。
    <アクシブチェック>問題を解いた時のチェック記号
     【無印】:初見で解けた
     △:方向性はあってたけどケアレスミスなどで間違えた
     × :解けなかったが指針・解説・映像授業を見ると理解できた
     ?:解説や映像授業を見ても理解できなかった
  4. △×の場合はもう一度、解答などを隠して問題をノートに解く。(?の場合は戦略面談または個別指導で質問し、理解する)ここではアクシブチェックは不要。何も見ずに自力で正解できるまでやりこむこと。この一手間で化学の力は上昇しやすい。
    有機:知識をまとめた別冊があるので、それも良く理解すること。
  5. もう一度『解法』を読んで暗記する。
  6. 『問題』を「【無印】は解かずに復習、△×?は解いて復習」
  7. チェックテストで間違った問題はもう一度確認して、もう一度解く。
  8. S◯の復習はそれまでの復習。「【無印】は解かずに復習、△×?は解いて復習」で復習を実施し、チェックテストNo.◯-2を実施。アクシブチェックの記号をもう一つつける。
  9. Partテストや修了テストで80%正解で合格!
  10. 合格できない場合は間違った問題に該当する箇所を復習「【無印】は解かずに復習、△×?は全部解く」
  11. 模試などで公式が抜けているなと感じたらR01を実施

 

照井式問題集 有機化学 問題文の読み方の分析者コメント

確かに有機化学の問題は英語にも似ている。知識を覚えていても、どう解くかのコツが分かっていないとだめだ。一つずつ問題文を分解してくれるので初学者にはわかりやすいと思った。(東京大学理学部)

 

化学の計算問題は頻出パターンが存在するため、これを押さえていくことができるのは良いです。また、有機化合物の構造決定のような問題にはヒントとなる定型文があり、これらを指摘しながら解説してくれるという良さもあります。初期の教材としてとても優れているだろう。 (東北大学工学部)

 

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