- 参考書名
- 入門英文問題精講(4訂版)の使い方・レベル・勉強法など特徴を徹底解説!
- 出版社
- 旺文社
- 発売日
- 2019/7/22
- ページ数
- 176
- 科目
- 英語
- タイプ
- 英文解釈・和訳
- レベル
- 基礎-標準ランク
- 目安時間
- 36時間
こんにちは、アクシブアカデミーです。プロ講師と、東大・早慶をはじめとする難関大生によるアクシブアカデミーの分析チーム「Axiv Lab」による参考書分析です。今回は「入門英文問題精講(4訂版)の使い方・レベル・勉強法など特徴を徹底解説! 」を解説しています。大学受験用の参考書は、たくさんあって現状の自分の学力や志望校にどれがあっているのか選ぶのが難しいですよね。そんな方へ向けて「入門英文問題精講(4訂版)の使い方・レベル・勉強法など特徴を徹底解説!」を参考書のレベル、特徴、使い方、勉強法、を解説していきます!
目次
入門英文問題精講(4訂版)の基本情報
参考書レベル・難易度
基礎-標準ランク
英文解釈のレベルとしては高校での英文法を終了後のレベルから日東駒専などの中堅私大レベルへと対応している。上記レベルバーでは私大で日東駒専からMARCHレベルの中間レベルに届くレベルで、本書を修了することは受験英語の基礎力が要請されるレベル感といえるでしょう。共通テストではリーディングで70点付近を狙うレベルになるでしょう。
リスニングも音声DLができるので、活用することでレベル上昇が見込めます。音声の活用は速読にも繋がる力をつけることができます。英文法の参考書としては書かれていないので、英文法の基礎力養成にはおすすめできません。
習得までに必要な目安時間
36時間
英文解釈の教材としては平均的な時間を要する教材です。同程度のレベルの『入門英文解釈の技術70』などと問題数も近いことから、レベルに見合った標準的な分量で構成されていることがわかります。
一方で、基本的な英文解釈力を身につけたのちに新たに本書に取り組むことは時間の観点からは最適とはいえません。現状と次に取り組むべき教材のジャンルはどれかをしっかりと見極めて取り組みましょう。
入門英文問題精講(4訂版)の概要
これまでに培ってきた英文法の知識を読解に繋げるための英文解釈力を養成できる1冊です。受験英語に限らず、英文を正確に理解するために必要な知識や構文の基礎が収録されています。
本書は、短い文章を和訳しながら進めていく形式ですが、重要語句や文章構造、ポイントとなる文法を掲載しています。音声ダウンロードができるようになっているので、音読をすることで英文を定着することに取り組みやすい点も本書をオススメできるポイントです。また、英単語などにも解説が施されていることも多く、英語自体への好奇心が刺激されることも少なくないでしょう。
本書で英文解釈力を養成したのちは、さらに高い英文解釈力を求めるか、長文読解の演習に進めていきます。志望校のレベルや、残された時間などから最適な取り組み方を模索しましょう。
入門英文問題精講(4訂版)はこんな生徒におすすめ
- 英文を読む際にどこから手をつけて良いかわからない生徒
- 英文法の基礎を修了し次のステップを求めている生徒
英文解釈の分野における必ず把握しておかねばならない考え方や事項が掲載されていることから、英語学習をする生徒の全てが対象となります。特に、英文法の基礎を理解した生徒が対象となりますが、ひと通り英文解釈の学習を進め長文読解の演習もしたが思うように読めるようにならない生徒にも強く推薦できる参考書です。
レベル的にも基礎レベルから中堅〜難関私大レベルまで見込めるので、難関レベル以上を目指す生徒であっても、時間があまりない生徒は英文解釈に関しては本書1冊を極めることで対応できる点は大きな利点となるでしょう。
入門英文問題精講(4訂版)の特徴
入門レベルから受験レベルまで引き上げる構成
本書はシリーズ3部作の1冊目の立ち位置に存在しています。その中で本書は高校基礎レベルから中堅私大レベルを担当しています。(3部作目の『英文標準問題精講』は現在の大学受験において必要となることはほとんどありません)
王道の英文解釈本
全問について構文解説が施され、英文解釈の際の注意点が詳細に解説されています。説明はわかりやすく、模範解答も高校生が取り組みやすいレベルで書かれています(類書にはレベルが高すぎる模範訳が掲載されているものもあることは注意が必要です)。
充実したキーワード解説
本書の問題編には全問題の重要な単語や表現が解説されています。なぜそうした意味になるのかが単語や熟語のイメージなどのアプローチからも解説されているので、英語自体への理解が深まることが期待できます。
入門英文問題精講(4訂版)の使い方と注意点
基本的には、問題を1番から順番に72番まで解いていきましょう。その際に、専用のノートを作成し、英文を書き写しSVOCや修飾関係を書き込んで和訳を作成すると効果的です。また、単語や熟語、構文、また英文法の知識でまとめる必要があれば積極的にメモをとっていく習慣をつけることが大切です。本書の目的は英文解釈力の基礎力を養成すること、つまり英文の文型や修飾関係を見抜き、そうした文法知識に基づいた和訳を作れるようになることが目的であることを意識して進めましょう。
英文を分析し和訳を作成することができたら解説に進みます。解説ではどこから手をつけても構いませんが、必ず全ての説明に目を通し理解するように努めることが必要です。自分では難なく読めた部分でも文法的に不適切な感覚に頼った読み方になっている可能性があるからです。文法的な説明に基づいて読める文章を増やすためにも、細かい説明も見逃さないように注意しましょう。また、講義動画もインターネット上にアップされているので、こちらは気になる問題があり、周囲に質問できる環境がなければ活用するとよいでしょう。
最後に復習の方法を紹介します。インターネットを通じてダウンロードが可能な音声データを活用するようにしましょう。具体的には、音声に合わせた音読を繰り返しましょう。音読を繰り返すことで英文の型が定着しやすくなり、速読にも繋がります。また闇雲に読むのではなく英文の構造を意識しながら音読をするようにしましょう。英文の分析と和訳を通して身につけた考えれば読める状態から、経験的に構造が理解できスラスラ読める状態に移行できるよう1文1文を丁寧に復習するようにしましょう。
入門英文問題精講(4訂版)の分析者コメント
英文解釈の参考書として万人に向けておすすめできます。基礎力を養成することに対して過不足ない情報がわかりやすく掲載されています。講義動画と音声DLもできるので痒い所に手が届く構成と言えるでしょう。一方で、解釈の手順から詳細に解説しているとは言えない部分があるので、手順に関しても詳説している参考書を先にやる必要があるかもしれません。(慶應義塾大文学部)
癖がなく、英文解釈を網羅した平均的な参考書といえます。英文解釈では量をこなすことも大事ですが、本書は演習に向いている一冊です。文法を軽く復習できる箇所もありますが、後半になるにつれて難しくなっていくので、詰まってしまったら文法書なども参照しながら進めましょう。(お茶の水女子大文教育学部)
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