- 参考書名
- ロジカル・リーディングの使い方・レベル・勉強法など特徴を徹底解説!
- 出版社
- 大和書房
- 発売日
- 2017/12/16
- ページ数
- 224
- 科目
- 英語
- タイプ
- 長文
- レベル
- 難関-最難関ランク
- 目安時間
- 36.5 h
こんにちは、アクシブアカデミーです。プロ講師と、東大・早慶をはじめとする難関大生によるアクシブアカデミーの分析チーム「Axiv Lab」による参考書分析です。今回は「ロジカル・リーディングの使い方・レベル・勉強法など特徴を徹底解説! 」を解説しています。大学受験用の参考書は、たくさんあって現状の自分の学力や志望校にどれがあっているのか選ぶのが難しいですよね。そんな方へ向けて「ロジカル・リーディングの使い方・レベル・勉強法など特徴を徹底解説!」を参考書のレベル、特徴、使い方、勉強法、を解説していきます!
目次
ロジカル・リーディングの基本情報
参考書レベル・難易度
難関-最難関ランク
英語長文の論理展開を分析し、そのパターンごとの論理の構造や読み進め方を学習していくための参考書です。本書の前書きでは、英語が苦手な人でも英語を読まずに論理トレーニングができるようなつくりにしたといった内容のことが記されていますが、英語での読解力を磨きたいのであればまず必要最低限の文法事項は押さえておくことを前提としてください。
パラグラフリーディングやロジカル・リーディングの力は、主に難関ランク以上の大学で出題されるような、ハイレベルな読解問題で求められることが多いです。本書を用いれば、早慶やMARCH・関関同立等の大学の入試で読解問題をより有利に進めることができるでしょう。
また、本書は問題数があまり多くありません。上記のような大学を志望していて論理思考のトレーニングを必要とする場合は、本書に加えてパラグラフリーディングの要素が解説などに含まれている問題集も解くのが望ましいです。
習得までに必要な目安時間
36.5時間
「論理トレーニング」の例題で用いられている英文は、実際の入試問題よりは短いものが大半で、終盤になると英検1級レベルの難問も掲載されているものの、全体としてはそれほど重い量ではありません。そのため、問題を解くだけであればあまり時間はかかりませんが、英文のロジックを読み解くためには、英文を分析して書き込んだり全訳してみたりといった作業も必要になってきます。これらの作業も含めると1回あたりおよそ3.5時間はかかるので、時間にゆとりをもって学習を進めるのが良いでしょう。雑に取り組んでも効果は少なく、かえって時間が無駄になってしまう可能性もあるので、時間は意識しつつも丁寧に取り組むよう注意してください。
ロジカル・リーディングの概要
書名の通り、ロジカル・リーディングの力を養うことを目的とした参考書です。単語・構文・文法といった英文を読むのに最低限必要な知識よりも、むしろ論理思考のトレーニングに重点を置いています。
本書では、全10回の単元で28の論理トレーニングが用意されています。一般的には問題と解答解説が明確に分けられているレイアウトの参考書が多いですが、本書の場合、1回を数セクションに区切りつつも論理の考え方の解説と英文を用いた問題(+その全訳、解答解説)をすべて一続きに掲載しています。1回分を一気に読み進めていく構成になっているので、かなり集中しないとうまく進められずに時間がかかってしまうでしょう。そのため、書き込みをしたり、音読をしたり、線をひいたり、意識的に作業を増やしながら学習してください。内容自体はとても良い参考書のため、自分に合うよう工夫しながら進めましょう。
ロジカル・リーディングはこんな生徒におすすめ
- パラグラフリーディングやロジカルリーディングの勉強をこれから始める生徒
- MARCHをはじめとした難関ランク、早慶などの最難関ランクの大学を志望する生徒
よりレベルの高い読解力を目指し、これから本格的にパラグラフリーディングやロジカルリーディングの学習をしていきたいという人は是非手元に置いておくと良い一冊です。とりわけ、文法の基礎も大方理解しており英語には自信があるという人は読解の参考書の初めの一冊として使うことができるでしょう。難関大学を志望しているものの、いまいち英語の読解には自信が持てないなという場合は、本書の前に『読解のための英文法が面白いほどわかる本 難関大編』などを参照し、英文を読むうえで必要な文法知識を再確認しておくことをおすすめします。日東駒専レベルの長文読解の問題集、MARCHレベルの英文解釈本はマスターしている状態で始められると理想的です。
ロジカル・リーディングの特徴
論理展開のタイプごとに解説
本書では、クレーム(=文章のメインとなる主張)の文章中の位置、問題提起型、複数段落の英文のとらえ方といった具合に文章の展開のされ方で単元を区切っており、1回で1つのタイプについて集中的に学習できます。
例題のトピックに関する背景知識も
一題一題に具体的な読み解き方の解説がついていますが、それのみならず英文に登場した分かりづらいと思われる概念についても背景知識を交えて解説がなされているため、余裕があれば+αの情報も身につけることができます。
徐々に難易度を上げてステップアップ
頭から順に学習を進めていくことでパラグラフリーディングやロジカルリーディングの基本を着実に身につけ、終盤にはハイレベルな問題に挑戦して前半で習得した読解力に磨きをかけていく構成になっています。
ロジカル・リーディングの使い方と注意点
本書に関してまず念頭に置いておいてほしいのが、とにかく解説が長いという点です。ざっと目を通して終わりにしてしまうと、後でもう一度重要な箇所を確認したくなったときにわざわざもう一度単元の頭から読み返さなければいけなくなる羽目になり、二度手間になってしまいます。付箋やマーカーなどを用意し、解説の中で大切だと思った箇所にはその都度目印をつけておくようにしましょう。要点をルーズリーフやノートなどに書き出してまとめておくのも良いかもしれません。
論理トレーニングの英文は、このようにして目印をつけたりまとめておいたりした要点を意識して読むようにしましょう。複数回書き込みができるように、英文の箇所をコピーしておくのがおすすめです。ディスコースマーカーに印をつけたり、クレーム(主張)の箇所に線を引いておいて話題を明確にしたりするなど、最終的には入試本番を想定した読み方ができるようになることが肝心です。読み終えたら(もしくは精読に加えて問題も解き終えたら)日本語訳や解説に目を通し、論理的な読み方を確認します。できていなかった読み方については特に入念にチェックしておきましょう。この段階で、精読ができているかもチェックして随時復習することも忘れないようにしてください。
読解の練習というのは難しく、ポイントを暗記さえしていれば良いというものでもないので、はっきり言ってしまえば一筋縄ではいかないことがほとんどです。だからこそ継続的に問題演習を重ねたり、なるべく毎日英語に触れたりするのが重要になってきます。本書でポイントを押さえたら、先々取り組む読解の問題集や学校で使用している教科書等に載っている文章を読む際にそれをどう活かすかをしっかり考え、有意義な学習の糧にできるようにしていきましょう。
ロジカル・リーディングの詳細な進め方
S01 | 1.0h | まえがき 第1回 ロジカル・リーディングで、英語ネイティブの「心の習慣」を身につける |
S02 | 3.5h | 第2回 クレームが段落の最初にくる場合(1) |
S03 | 3.5h | 第3回 クレームが段落の最初にくる場合(2) |
S04 | 3.5h | 第4回 クレームが段落の最後にくる場合 |
S05 | 3.5h | 第5回 クレームが段落の途中にくる場合(1) |
S06 | 3.5h | 第6回 クレームが段落の途中にくる場合(2) |
S07 | 3.5h | 第7回 問題提起型 |
S08 | 3.5h | 第8回 複数段落の英文のとらえ方(1) |
S09 | 3.5h | 第9回 複数段落の英文のとらえ方(2) |
S10 | 3.5h | 第10回 複数段落の英文のとらえ方(3) あとがき |
S11 | 4.0h | 全体の復習 |
ロジカル・リーディングの具体的な勉強法
共通
論理トレーニングの載っているページを拡大コピーし、文構造などを書き込めるようにする。
※全訳を書くノートに貼ってもよい。
※コース生はサポートプリントNo.1を使用。
自分なりに大切だと思った解説には蛍光ペンやボールペンや付箋を使い目立たせておく
S01
- 「まえがき」と「第1回 ロジカル・リーディングで、英語ネイティブの「心の習慣」を身につける」を一読し、ロジカル・リーディングの基本となる”三角ロジック”を理解する。
S02-10
- 「論理トレーニング」では日本語訳を見る前に、1度目はスピードを付けて通読、2度目はゆっくり通読、3度目は文構造の把握(書き込みも)とノートに全訳する。
※1度目も2度目も、入試本番のように多少の書き込みをする。
※各所要時間を目次に「①○○分・②○○分」と記録する。(①:1度目、②:2度目) - 解説を読み、どのように英文を論理的に読んでいくかを確認する。
- 英文を前から読んでいく際に識別で迷ったところは付箋を付けて後で質問する。
- 「論理トレーニング」の英文を20回音読する。
※音読目安タイム(120wpm)より速いタイムで読めるようにする。
S11
- 1ページ目からすべて読み直す。
ロジカル・リーディングの分析者コメント
ロジカルリーディングの基本について事細かに解説されているので、本書のポイントを押さえておけば難関大学入試の英語長文をよりスムーズに解き進める力がつくことが期待できます。但し、文章メインのレイアウトで解説も端的とはいえないため、人によっては読みづらい、取り組みづらいと感じることもあると思われます。(慶應義塾大学文学部)
本書で解説されている三角ロジックをしっかりと理解すれば、難関大学で出てくるような英語長文を読んだ時に自然とその文章の主張がわかるようになり、問題にもスラスラと答えられるようになります。またいろいろなテーマの話が掲載されており、解説されているので背景知識もつきます。(早稲田大学人間科学部)
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