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システム英単語(5訂版)の使い方・レベル・勉強法など特徴を徹底解説!

参考書名
システム英単語<5訂版>
略称
システム英単語(5訂版)
出版社
駿台文庫
発売日
2019/11/10
ページ数
386
科目
英語
タイプ
単語
レベル
標準-難関ランク
目安時間
標準ランク66時間 / 難関ランク48時間

こんにちは、アクシブアカデミーです。プロ講師と、東大・早慶をはじめとする難関大生によるアクシブアカデミーの分析チーム「Axiv Lab」による参考書分析です。今回は「システム英単語(5訂版) 」を解説しています。大学受験用の参考書は、たくさんあって現状の自分の学力や志望校にどれがあっているのか選ぶのが難しいですよね。そんな方へ向けて「システム英単語(5訂版)」を参考書のレベル、特徴、使い方、勉強法、を解説していきます!

システム英単語(5訂版)の基本情報

参考書レベル・難易度

標準-難関ランク

高校英単語を基礎から覚えたい人にも、別の英単語帳をマスターした上でさらに磨きをかけたい人にもお勧めできる一冊です。この単語帳のStage1〜3、5を習得すれば中堅私大に、さらにStage4やその他のステージの派生語まで完璧にしておけばMARCHや関関同立以上の大学に十分対応できるほどの実力がつくでしょう。

 詳しくは後述しますが、つい覚えるのを後回しにしてしまいがちな多義語(Stage5)にいかにたくさん触れられるかによっても実力に差がつきます

習得までに必要な目安時間

標準ランク66時間 / 難関ランク48時間

 難関ランクのほうが目安時間は短いですが、難関ランクでは派生語や多義語、難単語を中心に学習していくので1700語くらいの一語一義を学習済みであることが前提となっています。そのため、難関大学を志望していて、尚且つ高校英単語を一から学習するという人は、標準レベルの手順とあわせて100時間超はかかる可能性がありますただし、毎日1時間半学習すれば3ヶ月ほどで終わる計算なので、なるべく早い時期から焦らずコツコツ進めましょう。

システム英単語(5訂版)の概要

 Stage1〜5の5章からなる構成の英単語帳です。

 Stage1〜4では、入試頻出単語約2000語がそれぞれ一語一義(+α)や「ミニマル・フレーズ」の形で掲載されていますStage5には多義語が約180語掲載されており、基本的な単語の多義語を覚えていきます中堅私大を志望している場合はStage1〜3の一語一義とStage5の基本的な多義語を押さえておけば問題ないでしょう。MARCHや関関同立、あるいはそれ以上の難易度の大学を目指す場合はStage4の難単語やStage1〜3の派生語・多義語までしっかり触れるようにしてください。

 また、無料で音声をダウンロードすることができます。ミニマル・フレーズの音声は有料のため、そちらも使いたい人は別途購入する必要がありますが、無料音声でも十分に活用できるでしょう。単語学習は音声学習が必須のため、必ず音声を聴く時間をとるようにしてください

システム英単語(5訂版)はこんな生徒におすすめ

  • 基本的な英単語を漏れなく押さえたい生徒
  • 中堅私大やMARCH・関関同立以上の大学を目指す生徒

 高校英単語をマスターするには十分な一冊となっています。共通テスト〜中堅私大レベルを目指す人は後述する標準ランクの勉強法(Stage1〜3、5の一語一義)を、MARCHや関関同立といった難関私大を目指す人は難関ランクの勉強法(派生語などを含めたすべての範囲)を参考にしてみてください。

 単語帳には、一語一義に特化したものや英文と共に覚えるものなど様々な種類がありますが、本書は様々な暗記方法の良いところをまとめたような参考書です。難関大学を目指す場合でも、分厚い参考書を使用しなければいけないわけではなく、本書のように派生語や多義語まで網羅されている単語帳で学習するのもおすすめです。最難関大学を目指す人でも本書をマスターしておいて損はありません。初歩的な単語帳のワンランク上にも、難しい単語帳に進むための下準備にもなる、いわば万能単語帳です。

 

システム英単語(5訂版)の特徴

レベル別、品詞別で分類

 約2000単語がレベル別に掲載されていますが、1章の中でさらに動詞、名詞、形容詞、副詞・その他と細かく分けられていますそのため、狭い範囲を集中して暗記する際の区切りがつけやすく便利です。 

「ミニマル・フレーズ」で丸ごと暗記

 一語ごとにやや長めの例文が載っている『英単語ターゲット1200』などの単語帳と決定的に違うのが「ミニマル・フレーズ」が掲載されている点です。「ミニマル・フレーズ」とは、単語と頻出のコロケーションを含んだごく短い例文です。一語一義のみならず、こういった例文も押さえておくことで、長文の中で使われる単語の形や一緒に出てきやすい語句を把握することができます。

 

ダウンロード音声で発音もチェック

 無料のダウンロード音声を用いることで、音声に続いてミニマル・フレーズをシャドーイングしたり通学中に聴いて覚えたり、といった学習方法の幅が広がります。また、発音を確認することでリスニング問題の実力アップも目指すことができます。

システム英単語(5訂版)の使い方と注意点

ここまでで何度も紹介していますが、本書は一般的な単語帳のような一語一義のみならず、ミニマル・フレーズまで掲載されているのが強みになっています。単語を暗記する際、ただ意味を覚えるだけではなく、どのような形で、どんな単語(前置詞、名詞など)と一緒に出てくることが多いのかまで目を通すようにしてみましょう

 例えば「graduate」という単語は、「卒業する」という意味の動詞ですね。さて、この単語は自動詞でしょうか、他動詞でしょうか?

 『シス単』のミニマル・フレーズを確認してみると、「graduate from high school/高校を卒業する」と掲載されています。ここからは、「graduate」が前置詞「from」を伴って初めて「〜を卒業する」という表現ができる自動詞だということがわかります。このように、ミニマル・フレーズに目を通すことで正しい使い方を学習することができるのです。また、最終的にはミニマル・フレーズで使われた例だけでなく、他の訳や類義語、派生語もよく確認するようにしましょう。そうすることで、単語全体のニュアンスを掴むことができます。加えて、各セクションの末尾にまとめられているジャンル別英単語にも目を通すと学習の効果がさらに高まることを期待できます。

 ただし気をつけてほしいのは、最初から単語一つ一つの細かい情報まで覚えようとするととても時間がかかってしまうということです。下記の「具体的な学習方法」にあるように、アクシブではある程度のレベルまではミニマル・フレーズを使いながら一語一義で学習する方法を推奨しています。まずは最低でも一語一義がわかる状態の単語数を増やし、それから上のレベルを目指すことになったら詳しい情報と共に派生語を頭に入れていくといった手順です。最初の段階での一語一義は、ミニマル・フレーズを使用することで品詞や文中での位置などの用法も目に入ってくるので、一語一義といってもただの暗記になりにくいのがポイントです。また、重要な多義語はStage5にまとまっているので、これだけを早めに学習しておけばかなり効率的に即戦力の語彙力を身につけられるでしょう。

システム英単語(5訂版)の詳細な進め方 

~標準ランク~

Stage1(1-600)1周目10.5h100語/S
Stage1(1-600)2周目7.5h200語/S
→Part復習/Partテスト
Stage2(601-1200)1周目10.5h100語/S
Stage2(601-1200)2周目7.5h200語/S
→Part復習/Partテスト
Stage3(1201-1700)1周目9.0h100語/S
Stage3(1201-1700)2周目6.5h200語/S
→Part復習/Partテスト
Stage5多義語(1-184)1周目6.0h100語/S
Stage5多義語(1-184)2周目4.5h200語/S
→Part復習/Partテスト
→全体復習/修了テスト

 

~難関ランク~

Stage1(1-600)ポイントチェッカー7.5h200語/S
→Part復習/Partテスト
Stage2(601-1200)ポイントチェッカー7.5h200語/S
→Part復習/Partテスト
Stage3(1201-1700)ポイントチェッカー6.0h200語/S
→Part復習/Partテスト
Stage4(1701-2027)1周目6.0h100語/S
Stage4(1701-2027)2周目・ポイントチェッカー4.5h200語/S
→Part復習/Partテスト
ジャンル別英単語 1周目6.0h約100語/S
ジャンル別英単語 2周目5.5h約200語/S
→Part復習/Partテスト
→全体復習/修了テスト

 

システム英単語(5訂版)の具体的な勉強法

標準ランク

1周目 S01-07,12-18,23-28,33-36

Stage1(1-600)1周目 100語/S 10.5h

S01 1.5h 1-100→セルフテスト

S02 1.5h 復習セルフテスト→101-200→セルフテスト

S07 1.5h 復習セルフテスト→Stage1(1-600)のルーズリーフ復習

 

Stage2(601-1200)1周目 100語/S 10.5h

 

Stage3(1201-1700)1周目 100語/S 9.0h

 

Stage5 多義語(1-184)1周目 100語/S 6.0h

 

2周目 S08-11,19-22,29-32,37-38

Stage1(1-600)2周目 200語/S 7.5h

 

S08 2.0h 1-200→セルフテスト

S09 2.0h 復習セルフテスト→201-400→セルフテスト

S011 1.5h 復習セルフテスト→Stage1(1-600)のルーズリーフ復習

       → PartテストNo.1-1

 

Stage2(601-1200)2周目 200語/S 7.5h

 

Stage3(1201-1700)2周目 200語/S 6.5h

 

Stage5 多義語(1-184)2周目 200語/S 4.5h

 

難関ランク

ポイントチェッカー S01-12,17-19

Stage1(1-600)ポイントチェッカー 7.5h S01-04

S01 2.0h 1-200→セルフテスト

S02 2.0h 復習セルフテスト→201-400→セルフテスト

S03 2.0h 復習セルフテスト→401-600→セルフテスト

S04 1.5h 復習セルフテスト→Stage1(1-600)のルーズリーフ復習

 

Stage2(601-1200)ポイントチェッカー 7.5h S05-08

 

Stage3(1201-1700)ポイントチェッカー 6.0h S09-12

 

Stage4(1701-2027)2周目・ポイントチェッカー 4.5h S17-19

 

1周目 S13-16,20-23

Stage4(1701-2027)1周目 100語/S 6.0h

 

S13 1.5h 1701-1800→セルフテスト

S14 1.5h 復習セルフテスト→1801-1900→セルフテスト

S15 1.5h 復習セルフテスト→1901-2027→セルフテスト

S16 1.5h 復習セルフテスト→Stage4(1701-2027)のルーズリーフ復習

 

ジャンル別英単語 1周目 約100語/S 6.0h

 

S20 1.5h ジャンル別1~8→セルフテスト

S21 1.5h 復習セルフテスト→ジャンル別9~15→セルフテスト

S22 1.5h 復習セルフテスト→ジャンル別16~23→セルフテスト

S23 1.5h 復習セルフテスト→ジャンル別英単語のルーズリーフ復習

 

2周目 S17-19,24-26

Stage4(1701-2027)2周目 200語/S 4.5h

 

S17 2.0h 1701-1900→セルフテスト

S18 1.0h 復習セルフテスト→1901-2027→セルフテスト

S19 1.5h 復習セルフテスト→Stage4(1701-2027)のルーズリーフ復習

 

ジャンル別英単語 2周目 約200語/S 5.5h

 

S24 2.0h ジャンル別1~12→セルフテスト

S25 2.0h 復習セルフテスト→ジャンル別13~23→セルフテスト

S26 1.5h 復習セルフテスト→ジャンル別英単語のルーズリーフ復習

 

共通する基本的な流れ

1周目

  1. 発音と意味の確認

    無料の音声をダウンロードして聴き、日本語で意味が曖昧なものや知らないものを辞書で調べます。

    ※Stage5のみ音声なし

     

    ー確認するときの注意事項ー

    ・ミニマル・フレーズをみて単語の用法も確認する

    ・音声を流しながら確認する

    ・Stage5は青文字の★や☆まで目を通す。

     

    ミニマル・フレーズの訳と無料音声で読み上げられる訳が異なる場合があるので、注意して確認しましょう。

     

  2. 音声を流しながら2周する

    ミニマル・フレーズの右側を隠し、単語部分の意味を答えていきます。

     

    ー音読するときの注意事項ー

    ・まずは1つの単語につき1つの意味を覚える!

    ・英語と日本語の両方を読み上げよう。

    ・発音にこだわりすぎず、時間を守る。

     

    ヘビロテ暗記で周回するときの最低スピード感を確認します。

     

  3. ヘビロテ暗記

    60分間でなるべく多く周回しましょう!

    ・音声は使わない(が、そのスピード感で)
    ・ミニマル・フレーズの右側を隠し、単語部分の意味を答える
    ・英語と日本語の両方を読み上げる
    ・暗記しきれないと思っても次へ!
    ・90%ほど暗記できたと思ったら60分経たずにセルフテストへ!
    ・多義語学習の際は複数答えよう

  4. セルフテスト

    間違えた単語の数を正の字で数えて正答率を計ります。

     

    ※ きちんとできていれば80〜90%取れるはず!

    ※ 正答率が低くても先へ進むが、上記を目安に習熟度をはかる。

     

    ここであまりにも点数が取れなかった場合、学習方法を見直す必要があります。

     

    (1ステップは大体ここまでです。また、目安時間にはここまでが含まれています。)

  5. 復習セルフテスト(翌朝)

    ①~④で学習した範囲をセルフテストし、間違えた単語を書き出します。

    →スキマ時間にヘビロテしましょう!

 

2周目

手順は1周目とほぼ変わらず、目安時間がやや異なります。

また、1ステップの語数が100語から200語に増えます。

 

  発音と意味の確認 (難関ランクの場合、ここでStage4のポイントチェッカーを確認します)

  1.  音声を流しながら2周する
  2.  ヘビロテ暗記(60分間→50分間に変更)
  3.  セルフテスト
  4.  ①~③をもう100語
    (目安時間にはここまでが含まれています)
  5.  復習セルフテスト(翌朝)

 

システム英単語(5訂版)の分析者コメント

学校単位で購入するような、よく使われる一冊です。単語とその意味を丸暗記するのではなく、ミニマル・フレーズで頻出の形まで覚えられるので、とても使いやすい単語帳です。また、ほぼ出てこない用例については「まれ」「超まれ」などの注意書きも添えられており、暗記の優先順位をつけやすいのもメリットといえるでしょう。(慶應義塾大学文学部)

 

様々な単語帳を分析しましたが、効率よく身につけることを考えた時にかなりおすすめできる参考書です。重要な多義語をまとめていたり、派生語までしっかり学習できるようなレイアウトになっている単語帳は多くないので、段階的に学習することができます。ただし、しっかり使い方を考えなければ活かしきれないかもしれないので、使うときはぜひ勉強法を参考にしてください。(お茶の水女子大文教育学部)

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