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読解のための英文法が面白いほどわかる本 難関大編の使い方・レベル・勉強法など特徴を徹底解説!

参考書名
大学入試 肘井学の 読解のための英文法が面白いほどわかる本 難関大編 音声ダウンロード付
略称
読解のための英文法が面白いほどわかる本 難関大編
出版社
KADOKAWA
発売日
2021/6/18
ページ数
240
科目
英語
タイプ
英文解釈・精読・和訳
レベル
難関-最難関ランク
目安時間
73時間

こんにちは、アクシブアカデミーです。プロ講師と、東大・早慶をはじめとする難関大生によるアクシブアカデミーの分析チーム「Axiv Lab」による参考書分析です。今回は「読解のための英文法が面白いほどわかる本 難関大編 」を解説しています。大学受験用の参考書は、たくさんあって現状の自分の学力や志望校にどれがあっているのか選ぶのが難しいですよね。そんな方へ向けて「読解のための英文法が面白いほどわかる本 難関大編」を参考書のレベル、特徴、使い方、勉強法、を解説していきます!

読解のための英文法 難関大編の基本情報

参考書レベル・難易度

難関-最難関ランク

 前作『読解のための英文法が面白いほどわかる本』よりもさらに難易度の高いポイントを押さえた参考書になっており、前作と本作の両方に取り組むことでより難関大学(MARCHや関関同立、あるいはそれ以上)の入試に対応しやすくなります。本作に取り組もうと考えている人は、是非前作も活用するようにしましょう。

 ただし、本シリーズは長文読解の基礎を学習するための参考書であり、実際に長文を用いた演習をするために書かれているわけではないため注意が必要です。あくまでも英文解釈の基礎固めをするための参考書であるということを忘れないようにしてください。標準ランクの長文読解を修得した後、レベルの高い長文読解の問題集に取り組んでいく前に、下準備として取り組んでおくと良いでしょう。

読解のための英文法 難関大編の習得までに必要な目安時間

73時間

 分からなかった単語や文法事項の確認にじっくりと時間をかけながら学習するのが大切です。英文解釈の学習も随分慣れてきたような生徒が取り組むと思いますが基本を忘れずSVOCやカッコを書き込みながら丁寧に解いていきます。既習の単語帳や文法書などと併用し、できなかった部分の補強に努めるようにしましょう。

 また、この目安時間はあくまで「難関大編」のみに取り組む場合のものですので、「必修編」にも取り組んでおきたいという人はこれよりさらに時間がかかることを想定しておいてください。「必修編」に取り組む時より解くスピードは速くなっているはずですが、問題の難易度と文の長さ、問題量などを考慮してやや長めの時間設定になっています。

読解のための英文法 難関大編の概要

 前作『読解のための英文法が面白いほどわかる本』に続き、よりレベルの高い英文解釈のポイントを押さえた参考書です。前作の33のポイントと本作の39のポイントをマスターすることで英文解釈の基礎を完璧に把握し、どの大学の入試問題にも対応できるように書かれています

 また、本書だけでも確認問題・応用問題でそれぞれ62ずつの英文が収録されており、確認問題を解いた後に解釈のレベルを上げた応用問題に取り組むことで、知識の定着・応用力の養成ができるようになっています。全ての英文に図解による文構造の解説も付いているのでより深い学習が期待できます。自力で解釈する力を定着させるためには繰り返し音読することも不可欠ですが、無料の音声ダウンロードがその助けとなるでしょう。

読解のための英文法 難関大編はこんな生徒におすすめ

  • 英文解釈の基礎を終えた生徒
  • 難関大入試で通用する英文解釈力をつけたい生徒

 

 英文解釈をひと通り学習したうえで、難易度の高い長文読解に取り組む下準備がしたいという人におすすめの参考書です。標準ランクの大学を目指すのであれば「必修編」だけで十分ですが、MARCH・関関同立などの難関ランク以上を目指す受験生は、本書でさらにレベルの高い英文解釈力を身につけていきます。本書に取り組んだ後は『レベル別英語長文問題Solution』シリーズで長文を用いて演習をしていきますが、本書のように数センテンスの英文を解釈する練習を挟むと、スムーズに長文読解に取り組めます。受験生が躓きやすい文法、覚えにくい文法をテーマに英文解釈を進めていくので、レベルの高い長文読解に向けた文法事項の確認もできる参考書です。『読解のための英文法が面白いほどわかる本 必修編』などの基礎的な英文解釈の参考書に取り組んでいない場合は、そちらを先に学習するようにしてください。

読解のための英文法 難関大編の特徴

一目でわかる英文図解

 確認問題・応用問題合わせて124の英文全てに図解が付いています。文章による解説と文構造が一目で分かる英文図解のそれぞれに目を通すことで、より深い理解が期待できます。自分で書き込んだ記号と照らし合わせれば、自分の弱点が見えてくるでしょう。

39の英文解釈テーマ+50の補強ポイント

 本書を通してハイレベルな英文解釈テーマ39を身につけることができます。これらのテーマを50のポイントが補強してくれており、ここで英文法をおさらいすることもできます。前作に掲載されている33の英文解釈テーマと併せて覚えていきましょう。

問題は入試から厳選

 問題として使用されている英文は、全て実際の入試問題から厳選されています。基礎を定着させる確認問題と解釈のレベルを上げた応用問題をワンセットとして取り組むと良いでしょう。

読解のための英文法 難関大編の使い方と注意点

 まずは確認問題に取り組みます。この確認問題は、実際に入試問題の下線部和訳などで出題された英文で構成されている、いわば「読解の急所」(本書より引用)を集めたものです。確認問題を解いたら解説を読み込み、ポイントや図解で理解したことを活用しながら応用問題に取り組みます。応用問題も、確認問題と同じく入試問題から厳選されたものです。また、本書には1テーマごとの末尾に重要語彙リストが掲載されています。分からなかった単語はリストを見て確認しましょう。単語帳にメモやチェックを入れるのも良いでしょう。

 英文解釈のポイントを解説を通して理解したら、音声ダウンロードを使って、英文を繰り返し音読しましょう。英文はそれぞれ入試で頻出の型となっているので、音読で型を定着させていきます。音読することで、英語の語順(前から)かつ音声のスピードで英文解釈する力を向上させることができます。巻末には確認問題と応用問題の一覧がついているので、音読の際はこれを活用しましょう。

 その日に学習する範囲がすべて終わったら、口頭でセルフテストしていきます書きながら進めていくと時間がかかってしまうため、音読しながら口頭でチェックをします。この際、SVOCやカッコを書かなくても文法を意識して読めるようにしていきましょう。間違えたものや曖昧なものには印をつけ、次にセルフテストした際に何度も間違えていないかチェックできるようにしてください。

 レベルが上がっているとはいえ、本書はあくまで英文解釈の参考書です。本書で学んだ英文解釈の解法を長文読解に応用できてこそ意味のある勉強になります。長文読解の参考書に入った時には本書の知識やテクニックが活かせているか確認し、身についていないものがあれば随時本書に戻って確認するようにしましょう。

読解のための英文法 難関大編の詳細な進め方 

平均目安:52.5分/テーマ

★テーマ内の①②といったものも1テーマとカウントします。(テーマ01①②=2テーマ)

同シリーズの必修編を既習の場合、「本編に入る前に」は同様の内容のため読まなくても構いません。音声のダウンロードのみ事前に行っておきましょう。また、ステップとは別で翌日にセルフテストの時間を15分設けて計画を組んでください(全体時間は復習時間を抜いて計算)。

1周目 70h

S012.0h序章 SVが発見(テーマ01①②)
S022.0h序章 SVが発見(テーマ01③④)
S032.0h第1章 不定詞の主語・動名詞の主語(テーマ02,03)
S042.0h第1章 付帯状況のwith(テーマ04)、第2章 強調構文(テーマ05)
S052.0h第2章 名詞構文・因果構文(テーマ06,07①)
S062.0h第2章 因果構文(テーマ07②③)
S072.0h第2章 因果構文(テーマ07④⑤)
S082.0h第2章 分詞構文(08①②)
S092.0h章復習(序章〜第2章)
S102.0h第3章 強制倒置(09①②)
S112.0h第3章 強制倒置(09③④)
S122.0h第3章 norとsoの後ろの倒置・if節の倒置(テーマ10,11)
S132.0h第3章 as以下の倒置・As〜, so….(テーマ12,13)
S142.0h第4章 文型倒置(テーマ14①②)
S152.0h第4章 文型倒置・移動(テーマ14③,15①)
S162.0h第4章 移動・ SVMO(テーマ15②,16)
S172.0h章復習(第3章〜第4章)
S182.0h第5章 分離(テーマ17①②)
S192.0h第5章 分離・挿入(テーマ17③,18①)
S202.0h第5章 挿入(テーマ18②)、第6章「AというよりむしろB」(テーマ19①)
S212.0h第6章「AというよりむしろB」・the+比較級〜, the+比較級….(テーマ19②,20①)
S222.0h第6章 the+比較級〜, the+比較級…・クジラの構文(テーマ20②,21)
S232.0h第7章 譲歩のas(テーマ22①②)
S242.0h第7章 譲歩のas・名詞限定のas(テーマ22③,23)
S252.0h第7章 関係代名詞のas(テーマ24)、第8章 関係詞の省略(テーマ25)
S262.0h章復習(第5章〜第8章テーマ25)
S272.0h第8章 接続詞の後ろの省略・thoseの後ろの省略(テーマ26,27)
S282.0h第8章 whateverの後ろの省略・共通要素の省略(テーマ28,29)
S292.0h第8章 what if〜?(テーマ30)、第9章 so〜that…(テーマ31①)
S302.0h第9章 so〜that…・so that S 助動詞(テーマ31②,32)
S312.0h第10章 連鎖関係詞・名詞・前置詞・関係詞・(テーマ33,34)
S322.0h第10章 前置詞・関係詞・不定詞・関係詞の二重限定(テーマ35,36)
S332.5h第11章 第4文型の応用・ 第5文型の応用・知覚動詞の応用(テーマ37,38,39)
S342.0h章復習(第8章テーマ26〜第11章)

全体復習 3.0h

S351.5h序章〜第4章
S361.5h第5章〜第11章
→修了テストを受けるために戦略授業へ

※戦略授業で復習が必要と判断された場合、復習をしてもう一度取り組む(修了テストNo.2)

読解のための英文法 難関大編の具体的な勉強法

この参考書で重視してほしいこと

①確認問題・応用問題の構文解釈、考え方の説明までできるようになる

S01-08,09-16,18-25,27-33

確認問題・応用問題をテーマごとに解く(目安時間:45分/テーマ)

①予習:例題に文構造の記号と和訳を書く。

※文構造=SVOCや意味のかたまりを区切るカッコなど。カッコのつけ方は「本編に入る前に」に記載。

※ノートやルーズリーフに解く。コース生はサポートプリントNo.1を使用。

※まずは何も調べずに書く。知識を思い出して使うという段階のため、間違えても書ききることが重要。

 

②確認:わからない単語や曖昧な部分は、丸つけ前に既習の参考書や辞書で調べる。調べた後に解答を変える場合は青ペンで修正する。

※単語や熟語は、まず既習の参考書で確認する。この際、同じ単語でも異なる品詞として載っている場合もあるため、文脈に則して異なる品詞の可能性も検討する。載っていなければ辞書で調べる。

※基礎動詞や接続詞、前置詞など、文構造に関わる単語は基本的に辞書で確認する。(辞書には単語の用法まで載っているため)

※文構造が取れない箇所は例題の上に記載している要点を参考にして何がわからないかを明確にする。

 

③理解:解答・解説を読み、自分が①で書き込んだ文構造と図解に食い違いがないか、自分の訳と模範解答はどのように異なるかを分析し、赤ペンで修正する。

※解説を踏まえて、次に解くときは何に着眼してどのような手順で解き進めたら間違えないのかを考える。逆に、ここでわからなければ「?」をつけておいてトレーナーなどに質問する。

 

④テーマごとの重要語彙リストをチェックし、10回ずつ音読する。間違えやすいものがあれば印をつけておく。

1ステップが終わったら学習範囲を音読で定着(目安時間:7.5分/テーマ3周)

★翌日の分を前倒しにする場合も含め、1日の学習範囲がステップを跨ぐ際は、当日分の問題をすべて音読する。

確認問題、応用問題 を音読する。

※本誌の白文を見ながら音読をして、文構造を解説で確認しながら進める。文構造を確認しなくてもいいほど余裕がある人は、巻末の「各テーマの確認問題・応用問題一覧」を見ながらやる。

《手順》

[1] 英文を見ながら音声を流し、一拍遅れてかぶせるように英文を復唱する。

[2] 一度音声を止め、意味を考えながらもう一度英文を復唱し、その後に和訳を声に出す。

※書かなくてよい。和訳を読み上げるのは、なんとなく意味を考えただけで終わらせないようにするため。

[3] [1]と[2]の手順を、音声トラックの構成に沿って確認問題→応用問題の順で進める。 これを3周する。

問題文を暗記する必要はない音声の区切り(≒意味のかたまり)や緩急を文構造と紐付けて読むことを重視する。

翌日にセルフチェックテストをする(目安時間:15分 [1問2.5分×4+丸つけ・確認5分])

翌日に確認問題・応用問題を文構造と口頭和訳でセルフテストする。

※範囲の確認問題、応用問題部分をコピーして書き込む。コース生はサポートプリントNo.1を使用。

※音声は使用せず、英文とその和訳を声に出して読む。

文構造も和訳も書き込む

※目安として、2分くらい経ってもわからない問題はできなかった問題として飛ばして次に進む

※間違えた問題は理解度別マーク法に沿って記号を記入し、解説や文構造を確認する。

 

★復習のやり方を変えて効率アップ-理解度別マーク法

問題を解いた時のチェック記号

◯:解説の通り正解できた

△(アウトプット不足):理解してるけど間違えた

✕ (インプット不足):知識がない、暗記できてなくて間違えた

?:解説みても理解できない → 先生に質問!

章復習 S09,17,26,34

①確認問題、応用問題を文構造と和訳でセルフテストする。(目安時間:84分[2分/題+確認20分])

※手順はテーマごとの学習(上記)の⑤と同様に行う。目安時間のみ変更。

上記の理解度別マーク法に沿って、問題ごとに印をつけておく。

 

②確認問題、応用問題を各テーマ2周ずつ音読する。(目安時間:16分[1分/テーマ])

※手順はテーマごとの学習(上記)の④と同様に行う。

全体復習 S35,36

★部分復習とほぼ同じ手順。目安時間のみ確認してください。

 

①確認問題、応用問題のうち、部分復習で△✕?をつけたもののみを文構造と和訳でセルフテストする。(目安時間:60分[1.5分/題+確認15分])

※手順はテーマごとの学習(上記)の⑤と同様に行う。目安時間のみ変更。

 

②①と同じ範囲の問題のみ、2周ずつ音読する。(目安時間:30分)

※音声は使用しない

※英文と日本語訳の両方を声に出して読む。

修了テストの手順

★コース生のみ

 

①授業内で修了テストを解く。

②9割以上取れた場合、間違えた箇所や曖昧な箇所の復習をしてこの参考書は修了する。9割未満の場合、間違えた箇所が多い章を確認して、修了テストのパターン2を解く。

読解のための英文法 難関大編の分析者コメント

各問題の文章が短いので、気持ちとしては比較的楽に取り組める一冊なのではないでしょうか。それぞれの英文が実際に入試で問われたことがあるものであるというのも長所です。ただ、長文自体を扱っているわけではないので、本シリーズの後に長文問題集(同じ著者のものであれば『Solution』シリーズなど)に取り組むことを想定しておくべきです。(慶應義塾大学文学部)

難関大英語では、単語の意味や基本的な文法がわかっていてもなかなか読み進められない問題が出題されます。こういった複雑な英文に対策するには、本書のように複雑な英文について丁寧に解釈する作業を多く行わなくてはなりません。英文解釈に関する参考書の中でも、解説、図解共に見やすく豊富に書かれている良書です。

(東京大学経済学部)

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