- 参考書名
- 大学入試 レベル別英語長文問題ソリューション1 スタンダードレベル
- 略称
- レベル別英語長文問題ソリューション1
- 出版社
- かんき出版
- 発売日
- 2020/9/9
- ページ数
- 154
- 科目
- 英語
- タイプ
- 長文読解・速読
- レベル
- 標準ランク
- 目安時間
- 41時間
こんにちは、アクシブアカデミーです。プロ講師と、東大・早慶をはじめとする難関大生によるアクシブアカデミーの分析チーム「Axiv Lab」による参考書分析です。今回は「レベル別英語長文問題ソリューション1 」を解説しています。大学受験用の参考書は、たくさんあって現状の自分の学力や志望校にどれがあっているのか選ぶのが難しいですよね。そんな方へ向けて「レベル別英語長文問題ソリューション1」を参考書のレベル、特徴、使い方、勉強法、を解説していきます!
目次
レベル別英語長文問題ソリューション1の基本情報
参考書レベル・難易度
標準ランク
本書は、音読に最適な300〜400words前後の短い英文のみを扱った長文読解の問題集です。文章のレベル自体はさほど難しくなく、長文読解の学習の中期に使用することができます。『ゼロから英語長文が面白いほどわかる本』のように、初歩的な長文読解の参考書を1冊終えた後に演習として取り組んでいきます。3つにレベル分けされた本シリーズのうち『ソリューション1』は日東駒専・産近甲龍などの私大、地方国公立大のレベルに設定されていますが、それ以上の大学を目指す生徒も段階的に学力を上げることを考え、本書にも取り組みましょう。また、英文読解の着眼点についても説明が詳しく、英文解釈力と読解力を並行して上げていきたい場合にも活用できる一冊です。
習得までに必要な目安時間
41時間
長文読解の問題集と考えると、平均的かやや多いくらいの時間数です。ただ、本書は解くだけではなく全訳や音読など、復習にかける作業と時間が多いためにこれくらいの時間数になっています。収録されている問題は全部で10題のため、そこまで演習量としては多くありません。本シリーズは、10題ずつが1〜3、最新テーマ編3冊もあわせて合計6冊の60題が収録されています。本書だけでは演習が足りないため、本シリーズの他の参考書も併せて取り組むと良いでしょう。もしどうしても時間がない場合は、標準レベルの過去問などでしっかり演習を積むようにしてください。
レベル別英語長文問題ソリューション1の概要
本書は、志望校のレベルに応じて基本となる英文を音読しやすい長さ(300〜400words前後)で選定した英語長文読解の問題集です。
「本書で訓練を積めば、誰でもリーディングが必ず得意になる」というテーマを掲げ、構文図解を含めた英文解釈の詳細な解説を掲載しているだけでなく、英語力の向上に効果的かつ効率的な方法である音読にもフォーカスを当てており、精読力・読解力・速読力、共通テストで必要なリスニング力のすべてを満遍なく高められる構成になっています。
また、出典も国公立・私立、文系・理系のバランスがとれるように選定されており、問題形式もマーク式・記述式の両方が用意されています。長文問題の演習の第一歩としてはとても使いやすい一冊であるといえるでしょう。
レベル別英語長文問題ソリューション1はこんな生徒におすすめ
- 長文読解の演習本1冊目を探している生徒
- 日東駒専・産近甲龍レベルの私大や、共通テスト平均点以上、地方国公立大を志望する生徒
『ソリューション』シリーズは1題あたりの文字数が少なく設定されているので、いきなり本番と同じくらいの分量で演習するのは自信がないという人でも取り組みやすい問題集になっています。先ほども述べたように、英文解釈の目線でも解説してくれるので、英文解釈力にまだ不安がある人にもおすすめです。
また、本シリーズは1冊ごとに志望校別のレベルが設定されており、本書は上記のような中堅私大や地方国公立大、共通テストでの平均点以上を狙う人向けとなっています。ただし、さらに長文読解のスキルを磨くためには、本シリーズを終わらせてからより語数の多い問題を扱った参考書に別で取り組む必要があります。
レベル別英語長文問題ソリューション1の特徴
レベル別かつ音読に適した問題を選定
本シリーズでは、志望校別に「スタンダードレベル」「ハイレベル」「トップレベル」とレベル分けしており、それぞれに合った、なおかつ音読に最適な300〜400words前後の問題を扱っています。音読用の白文やダウンロード音声も付属しています。
4つのポイントで英語力アップ
本シリーズでは、文構造、文と文の繋がり、解法、語彙の4つのポイントで体系化し、様々な角度から英語力を向上させていくことができます。構文の図解や文法事項のメモも付いているので、疑問を自分ですっきりと解消できます。
背景知識を深めるコラム
本シリーズでは、長文問題で扱われやすいトピックに関するコラムを全ての英文について掲載しています。背景知識をつけることでより英文の内容が頭に入りやすくなり、加えて自由英作文にも役立てることができます。
レベル別英語長文問題ソリューション1の使い方と注意点
まずは制限時間を目安に、本番のつもりで問題を解きます。この時、2回解くことを想定して、問題は2部コピーしておきましょう(詳しくは後述)。解答を見る前に、「制限時間を延長して解く」「文構造の記号(SVOC)をふって全訳する」という2段階を必ずふむようにしてください。長文読解の初期段階では、この作業をいかに丁寧にできるかが非常に重要なので、少し時間がかかってもしっかりやっていきましょう。
その後、解答解説を読みながら答え合わせをします。この際「構文」「論理」「解法」「語彙」の4つのポイントをしっかり押さえましょう。また、解説は問題の正誤に関わらず熟読するようにしましょう。
さらに、構文図解と全訳を参考にして、主語・動詞の把握、修飾語のかたまりと役割の把握をし、全文の構文を取っていきます。全文の確認ができたら自分で書いた全訳も添削し、各問題の解説中に掲載されている語彙リストを見ながら、わからなかった単語をチェックします。使っている単語帳と照らし合わせるとなお良いでしょう。
最後に、ダウンロード音声を流した後に繰り返し音読をします。この時、句や節といった意味の切れ目を意識するようにしましょう。回を重ねるごとに、英語を英語のまま理解できるようになっていきます。
本シリーズを使用するにあたって注意したいのが、音読の作業を決して怠らないという点です。既に述べたように、本シリーズはリーディング・リスニングの両方の力をつけられるように作られた問題集となっています。リスニング対策だけでなく、英語の語順で、かつ音声のスピードで英文を理解するためにも、各問題を解いて終わりにするのではなく、上述の音読の作業をしっかり行うようにしましょう。
また、解説が非常に細かく掲載されているので、疑問に思った点はそちらを見て入念にチェックしましょう。解説も読んで終わりにするのではなく、何度も間違えた事項にはアンダーラインを引いたり、目印に付箋を貼ったりするなど、自分なりにひと工夫した復習をしてみるとより読解におけるポイントが身につきやすくなるでしょう。
レベル別英語長文問題ソリューション1の詳細な進め方
S01 | 3.0h | 問題01 280語 制限時間15分 120wpm140秒 150wpm112秒 |
S02 | 3.0h | 問題02 339語 制限時間15分 120wpm170秒 150wpm136秒 |
S03 | 4.0h | 問題03 261語 制限時間20分 120wpm131秒 150wpm104秒 |
S04 | 4.0h | 問題04 324語 制限時間20分 120wpm162秒 150wpm130秒 |
S05 | 4.0h | 問題05 285語 制限時間20分 120wpm143秒 150wpm114秒 |
S06 | 4.0h | 問題06 317語 制限時間20分 120wpm159秒 150wpm127秒 |
S07 | 4.0h | 問題07 297語 制限時間20分 120wpm149秒 150wpm119秒 |
S08 | 4.0h | 問題08 329語 制限時間20分 120wpm165秒 150wpm132秒 |
S09 | 4.0h | 問題09 365語 制限時間20分 120wpm183秒 150wpm146秒 |
S10 | 4.0h | 問題10 356語 制限時間20分 120wpm178秒 150wpm142秒 |
S11 | 3.0h | 全体の復習 |
レベル別英語長文問題ソリューション1の具体的な勉強法
S01-10
※解く前に和訳タイトルを見ないように
- 「別冊問題」を2部コピーする。
※毎回の学習前に行うと面倒なので、まとめて作業しておくとよい(拡大コピー推奨)。 - 1部目のコピーを使って「制限時間」で解く。
※何も参照してはならない。 - 「制限時間」を延長(目安:制限時間×1)して解くのを続ける。
※使用している単語帳や熟語帳や既習の参考書を参照する。 - 文構造の書き込み(SVOC,<名>,(形),[副])とノートに全訳を書き込む。(目安:制限時間×4)
※使用している単語帳や熟語帳や既習の参考書や辞書を参照する。
※英文を前から読んでいく際に識別で迷ったところは付箋を付けて後で質問する。 - 2種類の採点と記号や全訳を添削する。(目安:制限時間×2)
※「論理ポイント」と「解法ポイント」を理解して説明できるようにする。 - 英文を見ながら何度もリスニングして20回音読する。(目安:制限時間×4)
※音読は英文の内容を理解できる範囲で速めのスピードで行う。
※120wpmタイムより速いタイムで読めるようにする。
※音読は、リピーティング、オーバーラッピング、シャドーイングでもよいが、リーディングのためには常に文字情報をインプットしたほうが良いと考えられるので、英文は見ながらが良い。
リピーティング:センテンスやチャンクなど意味のかたまりごとに音声を止め、それを真似て音読する。
オーバーラッピング:英文(スクリプト)を見ながら、音声とほぼ同時に音読する。
シャドーイング:英文(スクリプト)を見ずに、音声にかぶせるようにしてやや遅れて音読する。
S11
- 解法プロセス定着のために、2部目のコピーを使ってもう一度解く。(目安:制限時間÷2)
- 解説を確認し音読を数回行う。(目安:制限時間÷2)
レベル別英語長文問題ソリューション1の分析者コメント
長文読解の問題集で、リーディングとリスニングの両方の力をつけられる作りになっているものは珍しいです。共通テストを想定した学習にはとても向いているといえます。ただし、本番でより長い文章を読むことを要求されることを考えると、リーディングに特化した問題集にも別で取り組む必要があるでしょう。(慶應義塾大学文学部)
問題を解いた後に、ダウンロード音声とともにリスニング対策で音読ができるのはいい点だと思います。また音読をすることでリスニング対策だけでなく、より早く読む練習にもなるので共通テストなど時間が厳しい長文問題の対策にとても良いと思います。ただ本番では文章はこの問題集よりも長いので『ソリューション1』を終えたら、より長い文章の問題に取り組む必要があるかと思います。(早稲田大学人間科学部)
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