- 参考書名
- やさしい高校数学I+Aの使い方・レベル・勉強法など特徴を徹底解説!
- 出版社
- 学研
- 発売日
- 2012/3/27
- ページ数
- 612
- 科目
- 数学
- タイプ
- 理解本
- レベル
- 基礎‐標準ランク
- 目安時間
- 68~70時間
こんにちは、アクシブアカデミーです。プロ講師と、東大・早慶をはじめとする難関大生によるアクシブアカデミーの分析チーム「Axiv Lab」による参考書分析です。今回は「やさしい高校数学I+Aの使い方・レベル・勉強法など特徴を徹底解説! 」を解説しています。大学受験用の参考書は、たくさんあって現状の自分の学力や志望校にどれがあっているのか選ぶのが難しいですよね。そんな方へ向けて「やさしい高校数学I+Aの使い方・レベル・勉強法など特徴を徹底解説!」を参考書のレベル、特徴、使い方、勉強法、を解説していきます!
目次
やさしい高校数学ⅠAの基本情報
参考書レベル・難易度
基礎‐標準ランク
初めて高校数学を勉強する生徒が数学ⅠAを学ぶのに適した、基本的な参考書です。中学数学の簡単な確認から始まり、基礎的な問題パターンを広く網羅できるような構成になっています。最後まで理解することができれば、初めて勉強する生徒でも、共通テストの簡単な問題を解けるようになるでしょう。また、他の参考書と組み合わせて数学ⅡBなども学習することで、大東亜帝国・摂神追桃レベルの数学に対応できるようになるでしょう。
やさしい高校数学ⅠAは、教科書の補助をするための参考書というよりは、教科書の代わりに読み、分野の基礎を理解するための参考書です。高校数学を始める生徒だけでなく、学校指定の教科書でつまずいた人がこれを参考に学ぶこともおすすめです。ただし、発展的な問題を解けるようになるような参考書ではないので、問題を解けるようになるには別に参考書や問題集が必要になることに注意してください。また、教科書レベルの問題がすでに解ける人には必要ない参考書でもあります。
やさしい高校数学ⅠAの習得までに必要な目安時間
68~70時間
一見時間がかかる参考書に思えますが、数学ⅠAの単元をすべて網羅しているので、妥当な時間と言えるでしょう。自分に必要な単元だけを学習する場合は、はるかに短い時間で終わらせることができるでしょう。難易度も教科書レベルの基礎的な参考書ですから、読めばたいていの内容は頭に入るでしょう。わかった気になるのではなく、手を動かして自分でできるようになることを意識し、基礎を大切にしっかり取り組むことが大事でしょう。
やさしい高校数学ⅠAの概要
中学数学の簡単な復習から始まり、数学ⅠAの全単元を詳細に解説している参考書です。
キャラクター同士の会話を交えながら説明されているので、数学が苦手な人でも単元の導入が読みやすく、文字や数式で埋め尽くされた参考書での勉強に苦手意識がある人にとても合っているといえるでしょう。
教科書のようなオーソドックスな単元に加え、共通テストなどで頻出の基本的な問題パターンも項目になっています。各セクションごとに一つの例題が付いているので、学んだことをその場で手を動かして確認できます。しかし、問題数は多くないので、やさしい高校数学ⅠAは教科書として使用し、他の問題集や参考書を使って問題演習を行いましょう。高校数学の勉強を始める生徒や、学校の教科書でつまずいた人向けの参考書なので、基礎がすでに理解できている人には不要です。
やさしい高校数学ⅠAはこんな生徒におすすめ
- 数学ⅠAを初めて学ぶ生徒
- 数学ⅠAを丁寧な解説で学びたい人
- 大東亜帝国・摂神追桃レベルの大学を目指す生徒
やさしい高校数学ⅠAは、名前の通り、非常に丁寧に解説されている参考書です。教科書を読んでいて、基礎的な内容なのに理解ができないという経験をしたことはありませんか?こういうときは、基礎の前提となる要素を見落としていることが多いです。やさしい高校数学ⅠAでは基礎の基礎から丁寧に解説されているので、初めて数学ⅠAを学ぶのにぴったりな参考書でしょう。
また、大東亜帝国・摂神追桃レベルの大学を目指す生徒におすすめであると書きましたが、それはあくまでも、この参考書を主な教材として大学受験に挑んだ場合の話です。やさしい高校数学ⅠAは基礎を網羅するための参考書ですから、これをもとに発展的な内容の学習へ進んでいけば、日東駒専や関関同立レベルの大学を受ける力を身につけることも可能です。わからない問題が出てきた際に、基礎的な内容を復習するための一冊として持っておけば心強いです。
やさしい高校数学ⅠAの特徴
基礎固めに特化
初心者がつまずきやすい点を徹底的にわかりやすく解説しています。基礎的な内容といえど、つまずきやすいポイントは存在します。1セクションにつき1つの要素を学べるので、無理なく基礎を固められるでしょう。
親しみやすいレイアウト
数学の参考書や教科書には、数式や文字が並んでいて、それらが難しい言葉で説明されているものもあります。数学が苦手な人の中には、そのような参考書のせいで勉強することに気が進まない人もいるでしょう。
やさしい高校数学ⅠAは、イラストが豊富なため見やすく、説明も簡潔な会話形式が多いです。堅苦しい説明が苦手な人でも、ハードルを感じることなく始められる参考書となっています。
典型的な問題の網羅
やさしい高校数学ⅠAは、1つのセクションで1つの例題を扱い、1つのポイントを学ぶようになっています。また、数学ⅠAの各分野を細かいセクションに分け、学びやすく、頻出問題を網羅しやすくなっています。
基礎的な問題を解く中で典型的なパターンを学んでおくと、難しい問題を解く際にも非常に役に立ち、よりスムーズに学習を進められるでしょう。
やさしい高校数学ⅠAの使い方と注意点
やさしい高校数学ⅠAは、数学ⅠAを初めて学ぶ人や、基礎でつまずいた人向けの参考書です。初めて学ぶ人は最初から順に勉強し、基礎でつまずいた人はわからない分野だけ読むという使い方が良いでしょう。
ただ単に読むのではなく、キャラクターたちの会話に自分も参加しているように、一緒に考え、ときには自分の手を動かして確認しながら学習を進めましょう。特に数学Aでは幾何の範囲でたくさんの定理が出てきますが、定理の内容を覚えるだけでなく、自分自身で証明できるようにしておくことが大切です。例題には中間期末の出題度やセンター試験への出題度も書いてありますが、すべて分野の基礎の範囲なので、出題度に関わらずしっかりと勉強するようにしましょう。また、要チェックやポイント、コツとしてまとめてあるところは、何度も繰り返し確認して必ず全て身につけ、忘れないようにしてください。
試験前には掲載問題集を使って、説明を見ないようにして問題を解いてみると、わかっただけでなく、本当にできるようになっているのか確認しやすいでしょう。
数学ⅠAの各分野が細かくセクション分けされているので、1つ1つのセクションを学ぶのはそんなに大変ではないです。自分のペースや授業の進行度にあわせて、一度にどのくらい進めるか決めておきましょう。一日に例題2〜3題ずつ、などと決めておけば無理なく学習できるでしょう。
この参考書では、初めて学ぶ人がつまずきやすいポイントがたくさん書かれています。こういったものに注目しながら勉強することで、そのような間違いをしないように予め意識しながら学習を進められ、また、間違えたときにも、間違えた理由を見つけやすくなります。一度学習を終えた後も、基礎的な内容や頻出問題を確認するための辞書として活用しましょう。
やさしい高校数学ⅠAの詳細な進め方
(S00 2.0h 基礎問必修 0-1~0-18)
※中学のおさらいは気になる人のみやりましょう。
<勉強法>
平均目安:15分/1問
数学Ⅰ
1章 数と式(39題)
S01 10.0h 例題 1-1~1-39 + サポートプリント→ Partテスト No.1-1
2章 集合と論理(10題)
S02 2.5h 例題 2-1~2-10 + サポートプリント→ Partテスト No.2-1
3章 2次関数(30題)
S03 7.5h 例題 3-1~3-30 + サポートプリント→ Partテスト No.3-1
4章 三角比と図形の計量(17題)
S04 4.5h 例題 4-1~4-17 + サポートプリント→ Partテスト No.4-1
5章 データの処理(8題)
S05 2.0h 例題 5-1~5-8 + サポートプリント→ Partテスト No.5-1
復習
S06 5.0h S01の復習
S07 1.5h S02の復習
S08 4.0h S03の復習
S09 2.5h S04の復習
S10 1.0h S05の復習
数学A
6章 場合の数と確率(33問)
S11 8.5h 例題 6-1~6-33 + サポートプリント→ Partテスト No.6-1
7章 整数の性質(17問)
S12 4.5h 例題 7-1~7-17 + サポートプリント→ Partテスト No.7-1
8章 図形の性質(20問)
S13 5.0h 例題 8-1~8-20 + サポートプリント→ Partテスト No.8-1
復習
S14 4.5h S06の復習
S15 2.5h S07の復習
S16 2.5h S08の復習
S17 1.0h 修了テストNo.1-1を解く
→不合格ならS06,14に戻る(時間は同じ)
→修了テストNo.1-2
修了後に復習する場合
S06-10・S14-16と同じ手順で行う
やさしい高校数学ⅠAの具体的な勉強法
S01-05・S11-13
1例題:理解・サポートプリントの問題を解くまで含め15min計算
①説明を読み問題の解き方や考え方を理解する。
読むだけでなく必ず手を動かして、自分のやっている操作と説明を照らし合わせながら行う。
②同じ問題を解説を見ずに解く。
解けた場合は③へ進む、解けなかった場合は①へ戻る。
③サポートプリントの問題を解く(例題の番号とサポートプリントの大問番号が対応している。問題がない番号は類題がないので飛ばす)。例題1-1→大問1、例題1-2→大問2
④答え合わせをする。正解した問題も解説を読み、自分の解き方と同じか確認する。
同じ場合は一つ一つの操作をなぜ行っているのか言葉で説明できるようにする。説明できない場合は先生に確認する。解き方が違う場合は解説の解き方を理解して実際に解説の解き方で解く。
間違っていた場合は解説をよく読み理解してもう一度解く。必要であれば①と②を実施する。
⑤①〜④を繰り返し、各章の最後の問題まで終わったらPartテストを実施。90%で合格!
⑥Partテストで間違った問題は今一度確認して、もう一度解く。
⑦合格の場合は次のステップに進む。不合格の場合は、もう一度その単元の復習(必要に応じて掲載問題集やサポートプリントを解く)をしてPartテスト2にチャレンジする。
S06-10・S14-16
①別冊の掲載問題集で問題をノートに解く。
間違えた問題はS01-05・S11-13の①②を実施する。
② 必要に応じてサポートプリントの問題を解く
S17
①修了テストで8問中7問正解で合格!
②合格できなかった場合は間違った問題が該当する章を復習
やさしい高校数学ⅠAの分析者コメント
数学が苦手で、一人で勉強するのもあまり得意ではないという人でも、一人でも勉強を進められる参考書といえます。その分基礎の部分のみしか載っていないので、早めに終わらせて問題演習のための参考書に移り、力をつけましょう。確実に教科書レベルの問題を解けるようになるので、定期試験前の復習にもおすすめできる参考書です。(東京大学理科一類)
数学ⅠAの内容を教科書以上の丁寧さで学べる参考書です。数学ⅠAの基礎の範囲なので、この一冊でⅠAの学習を終わらせることはもちろんできません。別途発展的な内容を学んでいく必要がありますが、数学は発展的な内容に取り組むときこそ基礎がものを言います。やさしい高校数学ⅠAは基礎を支えるのに最も有用な参考書の一つと言えるでしょう。 (東北大学工学部)
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