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数学重要問題集 数学Ⅰ+Ⅱ+Ⅲ+A+B(理系)の使い方・レベル・勉強法など特徴を徹底解説!

参考書名
2021実戦 数学重要問題集-数学I・II・III・A・B(理系)
略称
数学重要問題集 数学Ⅰ+Ⅱ+Ⅲ+A+B(理系)
出版社
数研出版
発売日
2020/11/7
ページ数
280
科目
数学
タイプ
数と式,2次関数,図形と計量,データ分析,場合の数(事象)と確率,図形の性質,整数の性質,式と証明,複素数,図形と方程式,三角関数,指数関数と対数関数,微分法,積分法,ベクトル,数列,複素数平面,式と曲線,複雑な関数,極限,数Ⅲ微分法,数Ⅲ積分法
レベル
標準-難関ランク
目安時間
210時間

こんにちは、アクシブアカデミーです。プロ講師と、東大・早慶をはじめとする難関大生によるアクシブアカデミーの分析チーム「Axiv Lab」による参考書分析です。今回は「数学重要問題集 数学Ⅰ+Ⅱ+Ⅲ+A+B(理系) 」を解説しています。大学受験用の参考書は、たくさんあって現状の自分の学力や志望校にどれがあっているのか選ぶのが難しいですよね。そんな方へ向けて「数学重要問題集 数学Ⅰ+Ⅱ+Ⅲ+A+B(理系)」を参考書のレベル、特徴、使い方、勉強法、を解説していきます!

目次

数学重要問題集(理系)の基本情報

参考書レベル・難易度

標準-難関ランク

この参考書は『黄チャート』『青チャート』シリーズなどで一通りの事項を網羅しており、その上の難関レベルへ到達したい生徒に向けた参考書です。何度も繰り返し解いて復習することで、MARCH・関関同立レベルまで狙うことが十分にできます早慶レベルを目指す生徒にとってはやや物足りないですが、さらに難しい参考書や過去問演習によってこの参考書の後にもレベルアップが期待できる場合には取り組んでもよいでしょう。逆に、共通テストで50~60点前後を目指す生徒にとっては難易度が高すぎる可能性があります。また、本書は難易度別にA,B,C問題に分かれています。参考書に取り組むときの実力に合わせた難易度の問題に取り組むようにしましょう。

数学重要問題集(理系)の習得までに必要な目安時間

210時間

数学の問題集としては標準的な時間です。1冊習得するまでにかかる時間は長く感じるかもしれませんが、他の多くの参考書では数ⅠAから数Ⅲを終えるまでに複数巻にわたっていることを考えると、決して多くはありません。このレベルの他の参考書の目安時間は、『標準問題精講』シリーズが3冊で260時間、『一対一対応』シリーズが6冊で285時間です。他の2シリーズに比べて時間はやや短いため、少しでも時間を短縮したい場合にはこの参考書がおすすめできます。

ただ、目安時間に大きな差はないため、数ⅠAから数Ⅲまでを1冊でまとめて完結させたいか、こまめに冊数を分けて少しずつ取り組みたいかという好みや、レイアウトの読みやすさなどによってどの参考書にするのかを選んでもよいでしょう。

数学重要問題集(理系)の概要

演習が主な目的の参考書です。ある程度難易度の高い問題が掲載されているため、教科書レベルの参考書はもちろんのこと、必ず『黄チャート』『青チャート』『基礎問題精講』シリーズなどで、ひととおりの解法をマスターしたうえで取り組みましょう

この問題集は数学の他に、物理や化学などの科目でもシリーズ出版されています。どの科目も幅広い難易度の問題が数多く出題され、難易度別にA,B,C問題に分かれている点が特徴です。問題の途中でページが変わってしまい読みにくい問題がある点が欠点ですが、解答・解説はシンプルながら分かりやすくまとまっています。他の科目で『重要問題集』シリーズになじみのある人は、慣れた形式で問題演習を進めることができます。

数学重要問題集(理系)はこんな生徒におすすめ

  • ハイレベル校を受験したいが時間が少ない生徒
  • 1冊にまとまっており、かつ問題数の多い問題集で演習を積みたい生徒

 

本書は共通テストより難しいレベルの問題が、MARCH・関関同立レベルから早慶レベルまで幅広く掲載されているため、ハイレベル校の受験のために演習を積みたい生徒に適しています。また、問題数が多いながら1冊にコンパクトにまとまっているため、1冊で効率よく勉強したい生徒にもおすすめできます。

ただし、早慶レベルの問題は掲載はされているものの演習量としてはやや不足するため、早慶以上のレベルを目指す人はより難易度の高い参考書と組み合わせたり、十分な過去問演習をおこなったりすることで不足分を補う必要があります。

数学重要問題集(理系)の特徴

シンプルで分かりやすいレイアウト

本書は問題部分と解答・解説部分が別冊に分かれています。問題部分は章ごとに分かれており、各問題の上に小見出しでテーマが記載されています。別冊解答はシンプルながらも、重要な箇所には赤色が使われているため、読みやすいです。指針と詳解に分かれています。また、右側のスペースには数は多くありませんが補足説明が記載されているので、補足欄もしっかり読むようにしましょう。

レベル別の出題

それぞれの章はA,B,C問題にパート分けされており、各章の前から順番に解いていけば徐々に難しい問題を解くことができます。また、特に重要な問題には「必解」の印がつけられています。

A問題は各章において標準的な問題が掲載されています。出題数が最も多く、内容的にもいろいろなタイプの問題が含まれています。B,C問題はやや難易度の高い問題です。B問題だけでも100題以上掲載されており、物理の重要問題集などと比べるとB問題の比重が大きいです。

過去の入試問題から厳選された問題

この参考書に掲載されている問題はほとんどが実際の入試問題からの出題です。特に出題頻度の高い問題や類似の問題が多い問題など良問がそろっています

問題編の各問題の下に出典が示されているため、実力の確認や自分のモチベーションアップのためにもチェックしてみましょう。

数学重要問題集(理系)の使い方と注意点

前の章から順番に解いていっても、苦手な章から順に潰していってもどちらでも大丈夫です。自分の実力に合わせたレベルの問題を解くのがおすすめですが、まずはA問題を何問か解いてみましょう。A問題をすべて解いてからB問題を解く、というようになるべく早い段階ですべての分野に触れることが望ましいです。C問題は難問なので、無理に取り組む必要はありません。じっくり考える余裕がある場合のみ取り組みましょう。

まずは解答を見ずに、問題を解いてみます。解き方が分からなかった場合でもすぐに答えを見ずに、5分は自力で考えてみましょう。5分考えても分からなかったら解答編の赤い資格で囲ってある「指針」を読みます。解き方の方針を確認したら、もう一度自力で考えてみましょう。

解答を読むときは指針を最初に確認してから詳解を読みます。右側の補足事項にも重要なポイントが書かれていることがあるため、隅々まで確認しましょう。

解答を見た問題は、どうして解答を書いた人がその方針で問題を解こうと思ったのか、問題文の中のどの情報でその方針に決めたのか、など他の似た問題でも自分が解けるように、同じ解法を使う問題との共通点を問題文から見つけてください

逆に自分が使った解法はどうしてうまくいかなかったのか、そのまま計算を続けていけば大変だけれど同じ解法が出るのか、ということを確認し、もしそのまま計算を続けたらできそうなら最後まで答えを出してみるようにしましょう。そして模範解答のやり方との違いを考えてみてください。

この問題集を終えた後、直接過去問演習に入る生徒も多いと思いますが、焦って過去問を解きにいくのではなく、この問題集を何度も解きなおして内容をマスターしてから次のステップに進んでください。

数学重要問題集(理系)の詳細な進め方 

1日1セクションを目安に進めていきましょう。A問題を解き終わってからB問題に進みます。2~3章進めるごとに復習しましょう。

 

1週目 A問題(1~3章)

1章 数と式(7問)

S01  3.5h 問題   1~7→ 復習(△✕?のみ)

2章 関数と方程式・不等式(12問)

S02  6.0h 問題   14~25→ 復習(△✕?のみ)

3章 式と証明(6問)

S03  3.0h 問題   34~39→ 復習(△✕?のみ)

2週目 A問題(1~3章)

S04  1.5h S01の復習(△✕?のみ)

S05  3.0h S02の復習(△✕?のみ)

S06  1.5h S03の復習(△✕?のみ)

1週目 A問題(4~5章)

4章 整数の性質(8問)

S07  4.0h 問題   45~52→ 復習(△✕?のみ)

5章 場合の数・確率(10問)

S08  5.0h 問題   62~71→ 復習(△✕?のみ)

2週目 A問題(4~5章)

S09  2.0h S07の復習(△✕?のみ)

S10  2.5h S08の復習(△✕?のみ)

1週目 A問題(6~7章)

6章 図形の性質(5問)

S11  2.5h 問題   80~84→ 復習(△✕?のみ)

7章 図形と式(12問)

S12  6.0h 問題   87~98→ 復習(△✕?のみ)

2週目 A問題(6~7章)

S13  1.0h S11の復習(△✕?のみ)

S14  3.0h S12の復習(△✕?のみ)

1週目 A問題(8~9章)

8章 三角比・三角関数(8問)

S15  4.0h 問題   105~112→ 復習(△✕?のみ)

9章 指数関数・対数関数(6問)

S16  3.0h 問題   121~126→ 復習(△✕?のみ)

2週目 A問題(8~9章)

S17  2.0h S15の復習(△✕?のみ)

S18  1.5h S16の復習(△✕?のみ)

1週目 A問題(10~12章)

10章 ベクトル(11問)

S19  5.5h 問題   130~140→ 復習(△✕?のみ)

11章 数列(9問)

S20  4.5h 問題   148~156→ 復習(△✕?のみ)

12章 データの分析(5問)

S21  2.5h 問題   164~168→ 復習(△✕?のみ)

2週目 A問題(10~12章)

S22  2.5h S19の復習(△✕?のみ)

S23  2.0h S20の復習(△✕?のみ)

S24  1.0h S21の復習(△✕?のみ)

1週目 A問題(13~14章)

13章 複素数平面(6問)

S25  3.0h 問題   170~175→ 復習(△✕?のみ)

14章 式と曲線(5問)

S26  2.5h 問題   181~185→ 復習(△✕?のみ)

2週目 A問題(13~14章)

S27  1.5h S25の復習(△✕?のみ)

S28  1.0h S26の復習(△✕?のみ)

1週目 A問題(15~16章)

15章 関数(6問)

S29   3.0h 問題   191~196→ 復習(△✕?のみ)

16章 極限(9問)

S30  4.5h 問題   199~207→ 復習(△✕?のみ)

2週目 A問題(15~16章)

S31  1.5h S29の復習(△✕?のみ)

S32  2.0h S30の復習(△✕?のみ)

1週目 A問題(17~18章)

17章 微分法(6問)

S33  3.0h 問題   216~221→ 復習(△✕?のみ)

18章 微分法の応用(14問)

S34  7.0h 問題   225~238→ 復習(△✕?のみ)

2週目 A問題(17~18章)

S35  1.5h S33の復習(△✕?のみ)

S36  3.5h S34の復習(△✕?のみ)

1週目 A問題(19~20章)

19章 積分法(11問)

S37  5.5h 問題   252~262→ 復習(△✕?のみ)

20章 積分法の応用(14問)

S38  7.0h 問題   276~289→ 復習(△✕?のみ)

2週目 A問題(19~20章)

S39  2.5h S37の復習(△✕?のみ)

S40  3.5h S38の復習(△✕?のみ)

1週目 B問題(1~3章)

1章 数と式(5問)

S41  2.5h 問題   8~12→ 復習(△✕?のみ)

2章 関数と方程式・不等式(7問)

S42  3.5h 問題   26~32→ 復習(△✕?のみ)

3章 式と証明(5問)

S43  2.5h 問題   40~44→ 復習(△✕?のみ)

2週目 B問題(1~3章)

S44  1.0h S41の復習(△✕?のみ)

S45  1.5h S42の復習(△✕?のみ)

S46  1.0h S43の復習(△✕?のみ)

1週目 B問題(4~5章)

4章 整数の性質(7問)

S47  3.5h 問題   53~59→ 復習(△✕?のみ)

5章 場合の数・確率(7問)

S48  3.5h 問題   72~78→ 復習(△✕?のみ)

2週目 B問題(4~5章)

S49  1.5h S47の復習(△✕?のみ)

S50  1.5h S48の復習(△✕?のみ)

1週目 B問題(6~9章)

6章 図形の性質(2問)

S51  1.0h 問題   85~86→ 復習(△✕?のみ)

7章 図形と式(5問)

S52  2.5h 問題   99~103→ 復習(△✕?のみ)

8章 三角比・三角関数(7問)

S53  3.5h 問題   113~119→ 復習(△✕?のみ)

9章 指数関数・対数関数(3問)

S54  1.5h 問題   127~129→ 復習(△✕?のみ)

2週目 B問題(6~9章)

S55  0.5h S51の復習(△✕?のみ)

S56  1.0h S52の復習(△✕?のみ)

S57  1.5h S53の復習(△✕?のみ)

S58  0.5h S54の復習(△✕?のみ)

1週目 B問題(10~12章)

10章 ベクトル(6問)

S59  3.0h 問題   141~146→ 復習(△✕?のみ)

11章 数列(6問)

S60  3.0h 問題   157~162→ 復習(△✕?のみ)

12章 データの分析(1問)

S61  0.5h 問題   169→ 復習(△✕?のみ)

2週目 B問題(10~12章)

S62  1.5h S59の復習(△✕?のみ)

S63  1.5h S60の復習(△✕?のみ)

S64  0.5h S61の復習(△✕?のみ)

1週目 B問題(13~16章)

13章 複素数平面(4問)

S65  2.0h 問題   176~179→ 復習(△✕?のみ)

14章 式と曲線(5問)

S66  2.5h 問題   186~190→ 復習(△✕?のみ)

15章 関数(2問)

S67  1.0h 問題   197~198→ 復習(△✕?のみ)

16章 極限(7問)

S68  3.5h 問題   208~214→ 復習(△✕?のみ)

2週目 B問題(13~16章)

S69  1.0h S65の復習(△✕?のみ)

S70  1.0h S66の復習(△✕?のみ)

S71  0.5h S67の復習(△✕?のみ)

S72  1.5h S68の復習(△✕?のみ)

1週目 B問題(17~18章)

17章 微分法(3問)

S73  1.5h 問題   222~224→ 復習(△✕?のみ)

18章 微分法の応用(12問)

S74  6.0h 問題   239~250→ 復習(△✕?のみ)

2週目 B問題(17~18章)

S75  0.5h S73の復習(△✕?のみ)

S76  3.0h S74の復習(△✕?のみ)

1週目 B問題(19~20章)

19章 積分法(12問)

S77  6.0h 問題   263~274→ 復習(△✕?のみ)

20章 積分法の応用(10問)

S78  5.0h 問題   290~299→ 復習(△✕?のみ)

2週目 B問題(19~20章)

S79  3.0h S79の復習(△✕?のみ)

S80  2.5h S80の復習(△✕?のみ)

3週目以降

2週目も△✕?だった問題を繰り返す。

全ての問題が◯になったら過去問へ。

修了後に復習する場合

S01から同じ手順で行う

数学重要問題集(理系)の具体的な勉強法

1周目

①何も見ずに問題をノートに解く。

②わからなくても必ず手を動かして試行錯誤する。

③答え合わせをして、理解度別マーク法をもとに印を本書に書き込む。(◯△×?をつける)

④◯の問題も解説を読み、自分の解き方と同じか確認する。

同じ場合は一つ一つの操作をなぜ行っているのか言葉で説明できるようにする。説明できない場合は先生に確認する。

解き方が違う場合は解説の解き方を理解してプロセス要約法を実施する。

⑤△×?の場合はプロセス要約法を実施する。

⑥正解したら次の問題へ。①〜⑤を繰り返す。

2周目

①1週目と同じように進める(△✕?のみ)

数学重要問題集(理系)の分析者コメント

過去に実際に出題された入試問題で構成されつつも、重要な項目を網羅している参考書です。問題数は多く感じますが、1冊にまとまっているので何度も参考書を買いなおす必要がなく、解きなおしの際にも解きたい問題をすぐ探すことができます。文字が小さめでやや表現が堅いので、不安な場合は問題編と別冊の解答を読んでみて、自分にあっているか確認してから購入することをおすすめします。(早稲田大学創造理工学部)

 

よく出題される実戦的な問題を多く収録している参考書です。A,B,C問題に分かれていることで、自分の実力のレベルや取り組める時間に合った使い方ができます。解説は端的ですが、他の参考書で基礎が身についていれば十分理解できるものになっています。また、公式集がついており、忘れてしまった公式や定義を素早く調べることができる点も良いと思います。(東京大学理科一類)

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