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宇宙一わかりやすい高校物理【力学・波動】の使い方・レベル・勉強法など特徴を徹底解説!

参考書名
宇宙一わかりやすい高校物理【力学・波動】の使い方・レベル・勉強法など特徴を徹底解説!
出版社
学研プラス
発売日
2012/7/31
ページ数
428
科目
物理
タイプ
理解本
レベル
基礎ランク
目安時間
24 h

こんにちは、アクシブアカデミーです。プロ講師と、東大・早慶をはじめとする難関大生によるアクシブアカデミーの分析チーム「Axiv Lab」による参考書分析です。今回は「宇宙一わかりやすい高校物理【力学・波動】の使い方・レベル・勉強法など特徴を徹底解説! 」を解説しています。大学受験用の参考書は、たくさんあって現状の自分の学力や志望校にどれがあっているのか選ぶのが難しいですよね。そんな方へ向けて「宇宙一わかりやすい高校物理【力学・波動】の使い方・レベル・勉強法など特徴を徹底解説!」を参考書のレベル、特徴、使い方、勉強法、を解説していきます!

宇宙一わかりやすい高校物理【力学・波動】の基本情報

参考書レベル・難易度

基礎ランク

教科書レベルの物理を、わかりやすく噛み砕いて解説しているので、本書を読めば共通テストレベルの物理力を獲得することができます。しかも、教科書に載っていないような物理の解法も載っているので、基礎から応用までを本書で学ぶことができます。ただし、掲載されている演習問題は少なく、同シリーズの別冊を使うか、他の問題集を使って演習に触れる必要があります。

バネの合成であったりふりこのエネルギー保存則であったり、高校物理におけるかなり詳しいところも取り扱っているので、受験生活を通じて長く使うことができます。もっと難易度の高い問題集に取り組むようになった後も、適宜見直して確認する、という使い方ができます。

習得までに必要な目安時間

24時間

同じ難易度の「リードlightノート物理」と比べて分量が多いので、直前期にざっと見直すというような使い方は不向きです。ただし、かなり読みやすい本ですから、見た目よりは習得にかかる時間も少ないかなと思います。本書は物理の基礎を理解し、視覚的イメージを掴むための参考書ですから、同シリーズの「電磁気・熱・原子編」も合わせて、高三に上がる前、少なくとも高三の夏休み前までには終わらせておきたいものです。共通テストでしか物理を使わない人ならば、本書に取り組んだ後、共通テストの過去問にそのまま移ることも可能です。

宇宙一わかりやすい高校物理【力学・波動】の概要

見開きにして読むタイプの本で、左側にはたとえ話をたくさん使ったわかりやすい説明が、右側にはイラストを使った図解が載っています。解説の後には一,二個の例題が載っています。基本的な難易度の例題なのですが、その解説がとても丁寧で、わかりやすく噛み砕かれています。

力学で10チャプター、波動で6チャプターにわかれており、それぞれのチャプターもさらに3~4節に枝分かれしていきます。かなり細かく分類されていると言えるでしょう。ポップでありつつも詳しいところまで解説してくれるのが本書の魅力です。

チャプターごとに「宇宙一キビシイチェック」と呼ばれる内容確認のコーナーがあります。そこで、チャプターのなかで学んだ内容を再確認することができます。

宇宙一わかりやすい高校物理【力学・波動】はこんな生徒におすすめ

  • 文字を読むのが苦手な生徒
  • 物理をイメージで捉えるのが苦手な生徒
  • 日東駒専、産近甲龍レベルを目指している生徒

本書はイラストがたくさん盛り込まれているので、文章を読むのが苦手な生徒にとってもとっつきやすいという利点があります。参考書とは思えないほどポップなデザインです。

また、本書は物理的法則を頭の中で視覚的にイメージするのにも役立ちます。物理法則を説明している文章を読むのは必須なのですが、文章を読んだだけでは理解しづらい部分をイラストが補ってくれます。物理は公式を暗記するだけの教科ではありません。視覚的に物理法則をイメージできるかどうかがとても重要です。是非とも本書を使って物理法則を頭の中でイメージできるようにしましょう。

宇宙一わかりやすい高校物理【力学・波動】の特徴

イラストでの物理解説

先ほども挙げた通りです。本書の豊富なイラストは、イメージ的な物理の理解に役立ちます。また、人間の記憶は視覚や聴覚や触覚といった五感に結びつけるとより深く定着する、という性質が判明しており、イラストと物理の概念を紐付けて学ぶことのできる本書は、記憶の根深い定着に一役買ってくれるはずです。

公式の導出過程

本書は公式を掲載するだけでなく、その計算過程も含めて丁寧に導出しています。物理は公式を暗記するだけでは定着しにくいので、自分でも導出できるようにしましょう。

理解度チェック

本書にはチャプターごとに「宇宙一キビシイチェック」と呼ばれる理解度を測るための質問が設けられています。チャプターを読みながら、「最初の方の内容は忘れてきてしまった」と思えてきたようなタイミングで、チャプター全体の内容を覚えているかどうかの確認が入るため、チャプターごとに学んだ内容をしっかりと思い出し、定着させることができます。

数Ⅲを使わない物理

本書は網羅性の高い講義型参考書ではありますが、解法に数Ⅲを用いません。これはメリットでもありデメリットでもあります。まだ数Ⅲの完成していない生徒でも物理を一通り終わらせることができる一方、難関大学では数Ⅲを用いた物理力が求められますから、本書以外でインプットする必要があります。共通テストレベルの物理しか使わないのであれば本書で十分です。

宇宙一わかりやすい高校物理【力学・波動】の使い方と注意点

本書の冒頭には物理で使う数学の知識であるベクトルと三角関数が簡単にまとめられています。物理は数学の上に成り立っていますから、まずはそれを読んで、自分が物理を始めるにあたり必要な数学の知識が入っているかどうかを確認してください。

本書の中に全部で16あるチャプターの最初の部分には毎回「はじめに」という文章があり、その分野の概観を説明しています。それにざっと目を通してから内容を読んでいきます。

左側は文章、右側はイラストです。左側には「ココをおさえよう!」というその節での要点が書かれているので、まずはそれを読んで理解します。左側の文章を読みながら右側のイラストを眺めてイメージを掴む、という使い方をすると良いでしょう。イラストだけでは正直なところわかりにくいと思いますので、横着せずに文章をよく読んでください。また、出てくる公式はまずは理解をしてなるべくなら導出を自分の手で行うようにしてください。丸暗記するだけでは本番になって忘れてしまいます。理想としては導出の仕方を覚えていることですが、そこまで手が回らない方も多いでしょうから、一度だけ導出して公式の意味を理解する程度でも十分です。

説明が終わったら節ごとに例題がいくつか掲載されています。数は少ないです。

本書は講義形式の参考書ですが、こういった講義形式の参考書は、問題集を併用するとさらに効果的に内容をインプットすることができます。別冊は問題集となっていますので、同時進行で解き進めるようにしてください。物理においては、抽象的な概念を実際に具体的な問題に落とし込む、という操作が必須になります。具体的な問題集としては「リードlightノート 物理」がおすすめです。

本書が読み終わりましたら、「エクセル」や「良問の風」といった問題集へうつっていきましょう。

宇宙一わかりやすい高校物理【力学・波動】の

一日1チャプターを目安に進めていきましょう。

力学(Chapter 1~10)

S12.5hChapter1(確認問題1~7)
S23.0h
Chapter2(確認問題8~12)
+ チェックテスト No.1-1
S31.5hChapter3(確認問題13~16)
S42.5h
Chapter4(確認問題17~20)
+ チェックテスト No.2-1
S52.0hChapter5 (確認問題21~24)
S63.0h
Chapter6 (確認問題24~30)
+ チェックテスト No.3-1
S71.5hChapter7 (確認問題31~33)
S82.5h
Chapter8 (確認問題34~37)
+ チェックテスト No.4-1
S93.5h
Chapter9,10(確認問題38~44)
+チェックテスト No.5-1
S102.0h
S1~S2の復習「【無印】は解かずに復習、△×?は解いて復習」
+ チェックテスト No.1-2
+個別授業をチェックテストで間違えた問題や範囲を中心に実施
S112.0h
S3~S4の復習「【無印】は解かずに復習、△×?は解いて復習」
+ チェックテスト No.2-2
+個別授業をチェックテストで間違えた問題や範囲を中心に実施
S122.5h
S5~S6の復習「【無印】は解かずに復習、△×?は解いて復習」
+ チェックテスト No.3-2
+個別授業をチェックテストで間違えた問題や範囲を中心に実施
S132.5h
S7~S8の復習「【無印】は解かずに復習、△×?は解いて復習」
+ チェックテスト No.4-2
+個別授業をチェックテストで間違えた問題や範囲を中心に実施
S142.0h
S9の復習「【無印】は解かずに復習、△×?は解いて復習」
+ チェックテストNo.5-2
+個別授業をチェックテストで間違えた問題や範囲を中心に実施

 

波動(Chapter 11~16)

S152.5hChapter11(確認問題45~51)
S163.0h
Chapter12(確認問題52~55)+チェックテスト No.6-1
S172.0h
Chapter13,14(確認問題56~59)+チェックテスト No.7-1
S181.5hChapter15(確認問題60~62)
S193.0h
Chapter16(確認問題63~68)+チェックテスト No.8-1
S202.0h
S15~S16の復習「【無印】は解かずに復習、△×?は解いて復習」
+ チェックテスト No.6-2
+個別授業をチェックテストで間違えた問題や範囲を中心に実施
S212.0h
S17の復習「【無印】は解かずに復習、△×?は解いて復習」
+ チェックテスト No.7-2
+個別授業をチェックテストで間違えた問題や範囲を中心に実施
S222.0h
S18~S19の復習「【無印】は解かずに復習、△×?は解いて復習」
+ チェックテスト No.8-2
+個別授業をチェックテストで間違えた問題や範囲を中心に実施
S233.0h
全体の解かずに復習を実施し→修了テスト No.1(9問 チェックテスト範囲ごとに1問)
※S12が不合格の場合↓
S242.0h 合格できない場合は間違った問題に該当する章を復習「【無印】は解かずに復習、△×?は全部解く」
→修了テスト No.2(9問 Sごとに1問)
※S13が不合格の場合↓
S252.0h 合格できない場合は間違った問題に該当する章を復習「【無印】は解かずに復習、△×?は全部解く」
→修了テスト No.1 No.2(18問 Sごとに1問)

 

宇宙一わかりやすい高校物理【力学・波動】の具体的な勉強法

  • ①章の最初にあるはじめにを読み、学習する内容を把握する
  • ②ココを押さえよう!を読む。ここには公式が書いてあるがことがあるが無理に覚える必要はなく、まず理解することに重きをおく
  • ③右ページのイラストを確認しながら左ページの説明を読み進めていく
  • ④左ページに問が出てきたらまず問題文を読み、何を答えるべきなのか把握する。そのあと解きかたを読み、答えにいたる道筋を把握する。次は解きかたを隠して(必要なら図もちゃんと書いて)解いてみる
  • ⑤右ページの下に【ここまでやったら】が出てきたら別冊問題集を開き、該当の確認問題をまず解説を隠して解く。5分考えてわからなそうだったら悩まずにすぐに解きかたをみて理解する。
  • ⑥確認問題にはアクシブチェックをつける。
  • ⑦解説見て理解できたら、必ずもう一度は自力で解けるようにする。
  • ⑧章末に宇宙一キビしいチェックがあるので、理解できたものについてはチェックを付けていく。理解できていない項目に関しては該当箇所の説明を読み直す
  • ⑨チェックテスト受ける
  • ⑩チェックテストで間違った問題は今一度確認して、もう一度解く。
  • S10~S14,S20~S22はそれまでの復習になります。「【無印】は解かずに復習、△×?は解いて復習」で復習を実施し、チェックテストNo.◯-2を実施。全て把握できたら次のステージに進む。個別授業を推奨してるパートの場合は担当講師と相談して実施する。
  • ⑫S23で修了テストで9問中7問正解で合格!
  • ⑬合格できない場合は間違った問題に該当する章を復習「【無印】は解かずに復習、△×?は全部解く」
  • ⑭S24で修了テストで9問中7問正解で合格!
  • ⑮合格できない場合は間違った問題に該当する章を復習「【無印】は解かずに復習、△×?は全部解く」
  • ⑯S25で修了テストで18問中15問正解で合格!

 

宇宙一わかりやすい高校物理【力学・波動】の分析者コメント

正直なところ、本書を読みながら私にとっては情報量が多く感じられてしまった。イラストが多用されているせいでどこが重要なのかわかりづらい。全部重要に見えてしまう。だがこれは私が文章優位型の物事の理解の仕方をする人間だから(つまりは相性が悪い人間だから)であって、本書は物理の基礎を理解する上では類まれなる良著であると思う。物理は視覚的イメージを持っていることが、公式を覚えるのと同じくらい非常に重要だ。本書の豊かなイラストは受験生が物理現象をイメージする大きな手助けとなるはずである。(東京大学理学部)

 

宇宙一物理はイラストや説明がとても多く、知識や考え方をインプットするにはとてもおすすめの参考書です。ただ、アウトプットをしないと知識は定着しづらいので、そこは意識して行いましょう。力学は物理で最初に学ぶ単元であり、私たちと身近な現象の学問です。得意にできると得点源になりやすく、非常に面白いので頑張りましょう。(東京工業大学生命理工学部)

 

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