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秘伝の物理問題集の使い方・レベル・勉強法など特徴を徹底解説!

参考書名
秘伝の物理問題集の使い方・レベル・勉強法など特徴を徹底解説!
出版社
学研プラス
発売日
2016/4/12
ページ数
580
科目
物理
タイプ
メイン問題集
レベル
標準ランク
目安時間
197.5 h

こんにちは、アクシブアカデミーです。プロ講師と、東大・早慶をはじめとする難関大生によるアクシブアカデミーの分析チーム「Axiv Lab」による参考書分析です。今回は「秘伝の物理問題集の使い方・レベル・勉強法など特徴を徹底解説! 」を解説しています。大学受験用の参考書は、たくさんあって現状の自分の学力や志望校にどれがあっているのか選ぶのが難しいですよね。そんな方へ向けて「秘伝の物理問題集の使い方・レベル・勉強法など特徴を徹底解説!」を参考書のレベル、特徴、使い方、勉強法、を解説していきます!

秘伝の物理問題集の基本情報

参考書レベル・難易度

標準ランク

秘伝問題集は教科書の基礎的な内容を一通り終えた生徒に取り組んでほしい一冊となっています。本書を学習すると日東駒専・産近甲龍・共通テストなど基礎的な内容を出題する大学レベルまで到達できるようになります。ですが物理という科目の特性上、基礎的な内容を完璧にし、問題集でパターン演習を積めば難関大レベルの合格点は狙えます。別売りの「秘伝(電磁気・熱・原子)」や「秘伝(力学・波動)」を用いて基礎的な内容の勉強をすると本書との連携もできているため勉強の効率が上がります。秘伝問題集ハイという別の参考書もありますが本書のほうが難易度は低いのでまずは本書から取りくみましょう。受験においては急に難易度をあげることなく順番に難易度を上げていくのが鉄則です。

習得までに必要な目安時間

197.5時間

本書は580ページあり、かなりボリュームがあります。理科は勉強量を増やすほど点数が延びていく科目なので早めに勉強に取り掛かれることが理想です。理解や暗記をするだけでなく問題演習も必要になるので、ボリュームに圧倒されずにぜひ取り組んでほしいです。

日東駒専であれば夏休み中、MARCHレベルであれば夏休み前、早慶東大志望であれば高三に上がる前に基礎レベルをすべて終わらせ、問題演習や過去問対策に移れると周りと差がついていくでしょう。

秘伝の物理問題集の概要

物理・物理基礎の全単元を網羅しています。力学7テーマ、熱力学4テーマ、波動3テーマ、電磁気7テーマ、原子3テーマ、合計24テーマからなっています。各テーマの冒頭に重要公式が記載されており、その次に問題が載っています。各問題に映像の解説を見るためのQRコードが載っています(全ての問題ではありません。目次部分に、動画付きの問題がどれか示されています)。動画がついているので文章だけでは理解しにくい生徒にはとても役立つでしょう。動画だけでなく文章の解説も非常に丁寧ですが、解説を読んでも理解できなかったら見るようにしましょう。

秘伝の物理問題集はこんな生徒におすすめ

  • 日東駒専や産近甲龍、共通テストで物理を受験科目として利用する生徒
  • 先取り学習、自学自習をしたい生徒
  • 文章を読んで理解することが苦手な生徒

秘伝問題集は基礎的な内容を勉強し、知識を整理し使えるようにするための問題集です。物理は知識を覚えるだけではなく、その知識の使い方を学ぶ必要があり、物理で高得点をとるには物理の勉強を早めに行いたくさんの問題を解く必要があります。ですが、問題演習を行う前の基礎固めをおろそかにしてはいけません。本書の問題は基礎レベルといえるので基礎も固まり問題演習もできるので本書に限らず、優しいレベルの問題演習は必ず行いましょう。映像での解説も見ることができるので、物理が得意でない人でも内容を理解しやすいと思います。より難しい問題に取り掛かるためにも、しっかり基礎を固めていきましょう。

秘伝の物理問題集の特徴

動画解説付き

これは秘伝シリーズ全体に言えることですが、本書の内容を文章で読んで理解することに加えて、映像授業で理解することにより、内容の理解が深まります。映像解説の方が文章を読むよりも頭に入りやすいという生徒は積極的に利用しましょう。一度映像での解説を活用し、より自分が理解しやすいほうで勉強するとよいと思います。もちろん映像と紙面の両方で勉強することが一番理解できると思います。

詳しく手厚い解説

解説ページは、解答の流れをしっかり書いてあることはもちろんのこと、右の欄に多くのコメントを設けて、解答の行間を埋めたり既習事項を確認したりできるようになっています。ところどころに学習の助けとなる補足も記載し、読み進めることで深い理解が得られます。

丸暗記では終わらない重要公式

重要公式をしっかり確認するには講義型の参考書を用いることが一番良いですが、本書は問題集であるにも関わらずイラストが豊富で、物理現象を視覚的にイメージしやすくなっています。

 

秘伝の物理問題集の使い方と注意点

何度も言いますが問題演習に入る前に物理・物理基礎の重要公式を押さえましょう。各単元の重要公式を押さえたら、自分の身につけた知識を定着させ、使えるようにするために、次の単元に行かずにその単元の問題演習を行うことをお勧めします。「秘伝(力学・波動」や「秘伝(電磁気・熱・原子)」を「秘伝問題集」と一緒に勉強すると「秘伝(力学・波動」や「秘伝(電磁気・熱・原子)」に「秘伝問題集」の該当箇所が記載されているので自分の身につけた知識を定着させ、使えるようになりやすくなります。

本書はかなり分厚く、分量もあるため、分厚い参考書を見るとやる気がなくなる人にはあまり向いていません。そのような人は「リードLightノート物理」などの比較的薄い参考書が向いています。また、本書は物理基礎・物理を扱っているため、共通テストで理科基礎のみ受験科目として使う文系の生徒には本書はお勧めしません。そのような生徒は理科基礎のみを扱っている参考書を購入しましょう。

演習としては、本書の内容と関連した問題集「秘伝問題集」と「秘伝問題集ハイ」が別に販売されています。本書には問題集の該当箇所が明記されています。基礎内容を理解した後に問題演習をこなすことで知識が定着しやすくなり、理解も深まります。時間に余裕がある人や物理を得点源にしたい人は同時に取り組むとよいでしょう。「秘伝問題集ハイ」は難易度が上がるため、まずは「秘伝問題集」から取り組んでいきましょう。

共通テストでのみ物理を使う人は本書のみでもよいです。ですが、基本的に共通テストで物理を受験する生徒は国公立2次試験や私大入試でも物理を使うことが予想されます。そのような生徒は本書に加えて、「良問の風」等の基礎的な問題集や難関大を目指す生徒は「名門の森」や「重要問題集」などのハイレベルの問題にも取り組みましょう。

 

秘伝の物理問題集の詳細な進め方

力学 69題 59h

S012.5h問題1,2,3,4,5
S022.5h問題6,7,8,9
→チェックテストNo.1-1
S032.5h問題10,11,12,13,14
S043.0h問題15,16,17,18,19
→チェックテストNo.2-1
S053.0h問題20,21,22,23,24,25
S063.5h問題26,27,28,29,30,31
→チェックテストNo.3-1
S072.0h問題32,33,34,35
S082.5h問題36,37,38,39
→チェックテストNo.4-1
S093.0h問題40,41,42,43,44,45
S103.0h問題46,47,48,49,50
→チェックテストNo.5-1
S113.0h問題51,52,53,54,55,56
S123.0h問題57,58,59,60,61
→チェックテストNo.6-1
S132.0h問題集62,63,64,65
S142.5h問題集66,67,68,69
→チェックテストNo.7-1
S152.5hS01,02の復習→チェックテストNo.1-2
S162.5hS03,04の復習→チェックテストNo.2-2
S173.5hS05,06の復習→チェックテストNo.3-2
S182.5hS07,08の復習→チェックテストNo.4-2
S193.0hS09,10の復習→チェックテストNo.5-2
S203.0hS11,12の復習→チェックテストNo.6-2
S212.5hS13,14の復習→チェックテストNo.7-2
S221.5h
PartテストNo.1-1を解く
→合格なら間違えた箇所を確認して次の単元へ進む
→不合格ならS15に戻る(時間は同じ)
→PartテストNo.1-2

 

熱力学 22題 21.5h

S232.0h問題70,71,72,73
S242.5h問題74,75
→チェックテストNo.8-1
問題76,77
S252.0h問題78,79,80
→チェックテストNo.9-1
S262.5h問題81,82,83,84
→チェックテストNo.10-1
S272.5h問題85,86,87,88
S282.0h問題89,90,91→チェックテストNo.11-1
S292.5hS23,24の復習→チェックテストNo.8-2
S301.0hS25の復習→チェックテストNo.9-2
S311.5hS26の復習→チェックテストNo.10-2
S322.5hS27,28の復習→チェックテストNo.11-2
S331.5h
PartテストNo.4-1を解く
→合格なら間違えた箇所を確認して次の単元へ進む
→不合格ならS29に戻る(時間は同じ)
→PartテストNo.4-2

 

波動 27題 24h

S342.0h問題92,93,94,95
S352.0h問題96,97,98
→チェックテストNo.12-1
S363.0h問題99,100,101,102,103,104
S373.0h
問題105,106,107,108,109
→チェックテストNo.13-1
S382.5h問題110,111,112,113,114
S392.5h問題115,116,117,118
→チェックテストNo.14-1
S402.0hS34,35の復習→チェックテストNo.12-2
S413.0hS36,37の復習→チェックテストNo.13-2
S422.5hS38,39の復習→チェックテストNo.14-2
S431.5h
PartテストNo.2-1を解く
→合格なら間違えた箇所を確認して次の単元へ進む
→不合格ならS40に戻る(時間は同じ)
→PartテストNo.2-2

 

電磁気 60題 51.5h

S442.0h問題119,120,121,122
S452.0h問題123,124,125
→チェックテストNo.15-1
S462.5h問題126,127,128,129,130
S472.5h問題131,132,133,134,135
S483.0h
問題136,137,138,139,140
→チェックテストNo.16-1
S492.0h問題141,142,143,144,145
S503.0h
問題146,147,148,149,150
→チェックテストNo.17-1
S512.0h問題151,152,153,154,
S521.5h問題155,156
→チェックテストNo.18-1
S532.0h問題157,158,159,160,161
S542.0h問題162,163,164,165
S552.5h問題166,167,168,169
→チェックテストNo.19-1
S562.5h問題集170,171,172,173,174
S573.5h問題175,176,177,178
→チェックテストNo.20-1
S582.0hS33,34の復習→チェックテストNo.15-2
S594.0hS35,36,37の復習→チェックテストNo.16-2
S602.5hS38,39の復習→チェックテストNo.17-2
S612.0hS40,41の復習→チェックテストNo.18-2
S623.5hS42,43,44の復習→チェックテストNo.19-2
S633.0hS45,46の復習→チェックテストNo.20-2
S641.5h
PartテストNo.3-1を解く
→合格なら間違えた箇所を確認して次の単元へ進む

→不合格ならS58に戻る(時間は同じ)
→PartテストNo.3-2

 

原子 11題 11.5h

S651.5h問題179,180,181
S661.5h問題182,183
→チェックテストNo.21-1
S672.0h問題184,185,186,187
S681.5h問題188,189→チェックテストNo.22-1
S691.5hS65,66の復習→チェックテストNo.21-2
S702.0hS67,68の復習→チェックテストNo.22-2
S711.5h
PartテストNo.5-1を解く
→合格なら間違えた箇所を確認して次の単元へ進む
→不合格ならS69に戻る(時間は同じ)
→PartテストNo.5-2

 

全体復習  30.0h

R0110.0h力学 S15-S21の復習
R024.0h熱力学 S29-S32の復習
R034.0h波動 S40-S42の復習
R049.0h電磁気 S58-S63の復習
R052.0h原子 S69-S70の復習
R061.0h
修了テストNo.1を解く
→合格なら間違えた箇所を確認して次の参考書へ進む
→不合格ならR01に戻る(時間は同じ)
→修了テストNo.2

 

秘伝の物理問題集の具体的な勉強方法

S01-S14, S23- S28, S34-S39, S44-S57, S65-S68(参考書1周目)

  • 難易度に関わらず、全ての問題に取り組む。
  • 解き直しができるように、問題集の図には書き込みをせず、問題文の内容を頭の中でよく押さえながらノートに自分で図を書き、そこに追加の書き込み(力の図示など)をする。

◎理解・解き直しまで含めて1題30分を目安とし、以下の順序で進めていく。

  1. 答えを見ずにできるところまで解いてみる。
    ・行き詰まったら秘伝(理解本)を参考に解いてみる。
    ・それでも行き詰まったら別冊の解答と、映像が付いているものは映像も見て答えの導き方を確認する。
  2. 大問1問ごとに解答を確認する。
    ・初見で解けて疑問点がない場合、映像は見なくても良い。
  3. 答え合わせが終わったら、アクシブチェックを本書に書き込む。(無印△×?をつける)
    <アクシブチェック>問題を解いた時のチェック記号
     無印:初見で解けた
     △ :方向性はあってたけどケアレスミスなどで間違えた
     ☓  :解けなかったが指針・解説・映像授業(および秘伝の理解本)を見ると理解できた
     ? :解説や映像授業を見ても理解できなかった ➡ 質問をして解決すること
  4. △×の場合はもう一度、解答などを隠して問題をノートに解く。
    ・?の場合は戦略面談または個別指導で質問し、理解する。
    ・ここではアクシブチェックは不要。
    何も見ずに自力で正解できるまでやりこむこと。この一手間で物理の力は上昇しやすい。
  5. 正解したら次の問題へ進む。

 

◎秘伝(理解本)と問題集①〜⑤を繰り返し、テスト範囲まで到達したらチェックテストを30分目安で実施。 

 チェックテストで間違った問題はもう一度確認して、解き直す。

S15-S21, S29-S32, S40-S42, S58-S63, S69-S70(参考書2周目)

  • 1周目で△×?をつけた問題をノートに解く

秘伝の物理問題集の分析者コメント

問題数がとても多いため、基礎固めには適している参考書だと思います。解説動画が問題によってはついているので、物理に苦手意識を持つ生徒でも取り組みやすいだけでなく、物理に対する苦手意識を持ちづらくなると思います。(東京工業大学工学院)

 

秘伝シリーズの魅力はやはり動画であろう。しかも紙の解説もそれに負けず劣らず丁寧である。模範解答は記述の参考になるようにとすっきり読みやすく作り、右側の余白に解答の細かい説明を入れるという工夫も粋である。(東京大学理学部)

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