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名問の森物理(3訂版)【力学・熱・波動I】の使い方・レベル・勉強法など特徴を徹底解説!

参考書名
名問の森物理(3訂版)【力学・熱・波動I】の使い方・レベル・勉強法など特徴を徹底解説!
出版社
河合出版
発売日
2014/3/6
ページ数
224
科目
物理
タイプ
メイン問題集
レベル
難関ランク
目安時間
57 h

こんにちは、アクシブアカデミーです。プロ講師と、東大・早慶をはじめとする難関大生によるアクシブアカデミーの分析チーム「Axiv Lab」による参考書分析です。今回は「名問の森物理(3訂版)【力学・熱・波動I】の使い方・レベル・勉強法など特徴を徹底解説! 」を解説しています。大学受験用の参考書は、たくさんあって現状の自分の学力や志望校にどれがあっているのか選ぶのが難しいですよね。そんな方へ向けて「名問の森物理(3訂版)【力学・熱・波動I】の使い方・レベル・勉強法など特徴を徹底解説!」を参考書のレベル、特徴、使い方、勉強法、を解説していきます!

名問の森物理(3訂版)【力学・熱・波動I】の基本情報

参考書レベル・難易度

難関ランク

物理は一通り習い終わっていることが前提であり、典型問題の解法もある程度インプットしているのが望ましいです。「エッセンス」や「良問の風」といった基本的な問題集を終わらせてから本書に取り掛かってください。

本書を習得すればMARCHレベル以上に対応できる物理力がつきます。本書を解き終わった後に過去問にうつって問題ありません。過去問にかかる期間を計算して、それをもとに逆算して終わらせる期限を決めましょう。

早慶東大レベルを目指している生徒なら、本書をやった上でさらに演習量を重ねたいので、夏休み中には終わらせておきたい難易度です。

日東駒専レベルの志望校であれば本書はオーバーワーク気味となります。

習得までに必要な目安時間

57時間

後編の波動Ⅰ・電磁気・原子と併せてこの時間です。物理を網羅的に扱っている問題集としては短めです。問題はよく精査されていて、タイトル通り名問揃いです。効率的に物理の解き方を一通り学ぶことができます。一日2時間のペースで進めれば、一ヶ月程度という短い期間に終わらせることができます。

問題数の少なさは本書の魅力ですが、物理や化学、生物といった教科は、公式や知識を定着させた後は問題数を重ねれば点数が順当に伸びていく、という節もありますから、もし早慶以上の難関大を目指していて、物理を得意科目にしたい人であれば、本書を解いた後に「重要問題集」などさらに多くの問題の収録されている問題集に手を付けると良いでしょう。

名問の森物理(3訂版)【力学・熱・波動I】の概要

既に基礎を身につけ、標準問題を解けるようになったあと、ある程度高度な問題を選りすぐって解けるようになりたい人に向けて作られています。問題は全体で73問です。そのほとんどが大学の入試問題です。

力学で言えば「放物運動」「剛体の釣り合い」などの単元にわけ、それらの単元ごとに何問かの演習問題がついています。「演習」「Level」「Point&Hint」「Lecture(=解説)」の順番に掲載されていて、「Lecture」の部分には、解法の核となる考え方「Base」がまとめられています。問題のすぐ下に解説があるので丸つけの手間が少ないです。「Lecture」の最後には発展的な問題が追加で出されていて、そちらの解説は本書の末尾に掲載されています。(321)

名問の森物理(3訂版)【力学・熱・波動I】はこんな生徒におすすめ

  • MARCH以上を目指している生徒
  • 発展的な物理の演習に取り組みたい生徒
  • 私立や塾などで先取りして物理を学んでいる生徒


先ほども述べた通り本書はMARCHレベルの物理は問題なく解ける程度の物理力が身に付きます。「良問の風」レベルの問題集は解けるようになったが「重要問題集」レベルの問題集や志望校の過去問はまだ難しい、というような生徒がその橋渡しとして取り掛かるのにちょうどいい問題集です。共通テストでしか物理を使わない、日東駒専レベルの志望校である、という生徒には不必要ですが、早慶や東大を目指す生徒にとっては、夏休みの終わるまでには終わらせておきたい良著です。

また、問題数が少なく解説もしっかりしているので、私立や塾などで物理を早いペースで学んでいる生徒にとって、空いた時間を使って効率的に苦手を潰すのに最適な問題集となっています。

名問の森物理(3訂版)【力学・熱・波動I】の特徴

道筋のわかりやすい解説

本書は「Base」や「Point & Hint」で解法の要点や解法を導くに至る考え方を示している他、至る所にある吹き出しによって、その問題ならではのより細かいポイントを書いています。なぜその解説を選んだのか、わかりやすく書いてあるため、漫然と物理を解くのではなく、問題を分析してその時々で最適なやり方を選択することができるようになります。

他の問題にも応用の効く汎用的な問題

本書は基本問題には見られないような「二体問題」「ばねにおけるエネルギー保存則」など、発展的な問題を多く取り扱っています。しかしそのどれもが尖りすぎているということはなく、難関大学の入試であればよく見るような癖のないものとなっています。解説も定性的に式を導き出していて理解しやすく、本書で解法をインプットすれば幅広い物理の問題に応用を効かせることができるようになります。

名問の森物理(3訂版)【力学・熱・波動I】の使い方と注意点

そもそもの話なのですが、本書を買う前に、同じくらいのレベルの問題集を本屋で手にとって、解説を見比べてみることをお勧めします。物理は問題集ごとに解法がガラリと異なり、相性がわかれます。物理は特に、問題を見てから使う公式を選ぶまでの道筋が問題集ごとに多種多様で、順々に取り組む問題集の難易度をあげていけばいい、というものではありません。自分に合っているかがとても大事です。書店で本書に簡単に目を通して、しっくりと頭に入るようでしたら手をつけるようにしましょう。

ではここからは肝心の内容の使い方となります。

まずは「Point & Hint」を見ずに演習を解いてみます。5分考えて全く解法が思いつかなければ「Point &  Hint」を見てから再チャレンジします。数式の操作も本書の問題はそれなりに複雑になっていますから、解法を思いついたとしても自分で手を動かして答えを出し切りましょう。また、計算過程についても、後から自分の考えを見直しやすいように、答えを書くだけではなくある程度説明も書いておきましょう。計算過程の提出を求められる志望校の生徒ならば回答用紙に計算過程を記述することを想定しながら答案を組み立てていきます。

物理の基礎力が身についていない段階で取り組むと学習効率が悪くなりますから、あまりに解けない分野と出会ったときには「エッセンス」などレベルを少し落とした問題集で一度基礎を固め直してからリトライします。

本書は、「面積速度一定」や「二体問題」といった、「エッセンス」などの基本的な問題集には見られない新しい概念にも触れることができます。そうした時にはなるべく物理の先生に聞いたりネットで調べたりして、その概念を根本的に理解するように心がけましょう。

名問の森物理(3訂版)【力学・熱・波動I】の詳細な進め方

こちらについては、「名問の森 物理 波動Ⅱ・電磁気・原子」も合わせた進め方を書いています。

1問20分程度で解くスピード

S12.5h
力学 1,2,4,7,8,10(全6問)
S22.0h
力学 11,13,14,15,17(全5問)
S31.5h
力学 20,21(全2問)+ チェックテスト No.1-1
S41.5h
力学 25,28,29(全3問)
S52.0h
力学 32,34,38,42(全4問)+ チェックテスト No.2-1
S63.0h
S1~S3の復習「【無印】は解かずに復習、△×?は解いて復習」
+ チェックテスト No.1-2
S72.0h
S4~S5の復習「【無印】は解かずに復習、△×?は解いて復習」
+ チェックテスト No.2-2
+個別授業をチェックテストで間違えた問題や範囲を中心に実施
S81.0h
熱 44,46(全2問)
S92.5h
熱 48,49,50,51,53,54(全6問)
+ チェックテスト No.3-1
S102.0h
波動Ⅰ60,61,62,63,65(全5問)
S111.5h
波動Ⅰ67,68,71(全3問)
S122.5h
波動Ⅱ1,3,5,6,7(全5問)
+ チェックテスト No.4-1
S132.0h
S8~S9の復習「【無印】は解かずに復習、△×?は解いて復習」
+ チェックテスト No.3-2
S143.0h
S10~S12の復習「【無印】は解かずに復習、△×?は解いて復習」
+ チェックテスト No.4-2
+個別授業をチェックテストで間違えた問題や範囲を中心に実施
S151.0h
電磁気 10,11(全2問)
S162.0h
電磁気 16,18,19,20,23(全5問)
S171.5h
電磁気 25,26,27(全3問)
S182.0h
電磁気 28,29,30,31,32(全5問)
+ チェックテスト No.5-1
S192.5h
電磁気 34,35,36,39,40,43(全6問)
S202.0h
電磁気 45,49,50,51(全4問)
+ チェックテスト No.6-1
S212.5h
原子 54,57,61,62,63(全5問)
+ チェックテスト No.7-1
S223.5h
S15~S18の復習「【無印】は解かずに復習、△×?は解いて復習」
+ チェックテスト No.5-2
S232.5h
S19~S20の復習「【無印】は解かずに復習、△×?は解いて復習」
+ チェックテスト No.6-2
S241.5h
S21の復習「【無印】は解かずに復習、△×?は解いて復習」
+ チェックテスト No.7-2
+個別授業をチェックテストで間違えた問題や範囲を中心に実施
S253.0h
全体を解かずに復習を実施
→修了テスト No.1(全7問 : 力学2熱1波動1電磁気2原子1)
※S25が不合格の場合↓
S262.0h
合格できない場合は間違った問題に該当する章を復習
→修了テスト No.2(全7問 : 力学2熱1波動1電磁気2原子1)
※S26が不合格の場合↓
S272.0h
合格できない場合は間違った問題に該当する章を復習
→修了テスト No.1 No.2(全14問)

 

名問の森物理(3訂版)【力学・熱・波動I】の具体的な勉強法

  1. まず解答解説は見ずに問題を解いて、解答解説を読んで丸つけをし、アクシブチェックを行う。【無印】△×?に関係なくその範囲のページの解答・解説を読み、理解を深める。
  2. △×の場合は今一度、解答・解説を隠して問題を解き、答え合わせ。(?の場合は戦略面談または個別指導で質問し、理解する)この際にはアクシブチェックは不要。間違えたら、正解するまで解く。
  3. 正解したら次の問題へ。①〜③をループして、ステージを終えて、公式などを今一度確認してからチェックテストを実施。
  4. チェックテストで間違った問題は今一度確認して、もう一度解く。
  5. S6~S7,S13~S14,S22~S24はそれまでの復習になります。「【無印】は解かずに復習、△×?は解いて復習」で復習を実施し、チェックテストNo.◯-2を実施。
    全て把握できたら次のステージに進む。
    個別授業を推奨してるパートの場合は担当講師と相談して実施する。
  6. S25で修了テストで7問中5問正解で合格!
    →合格できない場合は間違った問題に該当する章を復習「【無印】は解かずに復習、△×?は全部解く」
  7. S26で修了テストで7問中5問正解で合格!
    →合格できない場合は間違った問題に該当する章を復習「【無印】は解かずに復習、△×?は全部解く」
  8. S27で修了テストで14問中10問正解で合格!

 

名問の森物理(3訂版)【力学・熱・波動I】の分析者コメント

私も実際に本書にはお世話になった。確か受験生の夏休みに、苦手だった電磁気を克服するために使ったように記憶している。解説も丁寧で難易度としてもちょうどよかったので重宝した。分量が少ないので、他塾に通っていて参考書は別にもらっている、というような生徒が苦手分野を補う形で使うのも良いと思う。(東京大学理学部)

 

良問の風に比べ問題数が減り、一問一問が思考を要する問題になっています。難関大学入試の基礎といった難易度で、繰り返し取り組みたい問題が集められています。多くの問題で別解があり、様々な見方で問題を考えることができます。難しい問題になればなるほど、図を描いて状況を整理することが大切になるので、問題を解く際はそのことに注意しましょう。(東京大学理科一類)

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