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物理標準問題精講(6訂版)の使い方・レベル・勉強法など特徴を徹底解説!

参考書名
物理標準問題精講(6訂版)の使い方・レベル・勉強法など特徴を徹底解説!
出版社
旺文社
発売日
2020/7/15
ページ数
160
科目
物理
タイプ
メイン問題集
レベル
最難関ランク
目安時間
120 h(よりハイレベルを追求し新傾向問題(考察問題)も解く場合は127h)

こんにちは、アクシブアカデミーです。プロ講師と、東大・早慶をはじめとする難関大生によるアクシブアカデミーの分析チーム「Axiv Lab」による参考書分析です。今回は「物理標準問題精講(6訂版)の使い方・レベル・勉強法など特徴を徹底解説! 」を解説しています。大学受験用の参考書は、たくさんあって現状の自分の学力や志望校にどれがあっているのか選ぶのが難しいですよね。そんな方へ向けて「物理標準問題精講(6訂版)の使い方・レベル・勉強法など特徴を徹底解説!」を参考書のレベル、特徴、使い方、勉強法、を解説していきます!

物理標準問題精講(6訂版)の基本情報

参考書レベル・難易度

最難関ランク

地方国公立大〜旧帝大、慶応大・東京理科大の過去問から厳選された問題が掲載されています。本質を理解していないと完答が難しい問題ばかりですが、テーマとしては難関大学で良く扱われてきたテーマのみではあるので、早慶上理・旧帝大・医学部などの難関大学を目指す生徒はぜひ解けるようになってほしい問題集です。

基礎範囲は理解できており、典型問題の演習が終わっていることが前提になっている問題集なので、典型題演習が終わっていない生徒は良問の風などを終わらせてから取り組むようにしましょう。

東大・京大・東工大などでは、今まで身につけた知識を使って、大学物理内容や新技術などが出題背景にあり、誘導がつけられた問題が出題されることも多々あります。この参考書にも5題新傾向問題として高校範囲外の部分が背景の問題もありますが、東大・京大・東工大などを目指す人はそのような問題の演習を他の問題集を使ったり、過去問演習をしたりするなかでもう少し積む必要はあるでしょう。

習得までに必要な目安時間

120時間(よりハイレベルを追求し新傾向問題(考察問題)も解く場合は127h)

95題の問題集としては長い時間がかかるように感じますが、95題で難関大学の出題パターンをほぼ網羅できることを考えれば127時間はそれほど長くないでしょう。良問が集まっているので、一問一問に時間をかけて取り組み、できるだけ多くの内容を吸収できるように集中して取り組みましょう。また、どの問題も毎年難関大学の入試に出てもおかしくない問題なので、次に同じような問題に出会ったら必ず解けるような状態になるまで繰り返し取り組みましょう。

物理標準問題精講(6訂版)はこんな生徒におすすめ

  • 標準的な典型題の演習を終え、過去問演習前に得点力を上げたい生徒
  • 早慶上理・旧帝大・医学部などを目指す生徒
  • 模試や過去問演習で躓いた生徒

難関レベル以上の大学の入試問題は、本質を理解したうえで、解きやすいように問題の状況を自分で図などを描いて整理する必要がある問題が多いです。この問題集はそのような整理の練習になる問題がたくさん集められているので、良問の風レベルの典型題は解けるけれど、模試や過去問などの複雑な状況の問題になると点数がとれない、という生徒にぴったりの問題集でしょう。

しかし、レベルの高い問題が多いので、志望校の入試問題でこの問題集のレベルの演習が必要な人はそこまで多くないでしょう。実際に自分に必要か、よく確認してから始めるようにしましょう。

物理標準問題精講(6訂版)の特徴

難関大学入試から厳選された問題

難関大学入試の過去問で問題が構成されており、実際に出題される形式の問題に取り組むことができます。小問の左側には★印で難易度が示されており、自分の到達度を確認することができるようになっています。また、解答が別冊となっており、解答が目に入ってこない形で演習することができます。

ポイントが整理された精講

「精講」では問題のテーマに関わる考え方や公式が整理されています。特に、「着眼点」では問題を解く際に注目したいポイントや条件がまとめられており、確認することで解説がより理解しやすくなっています。

入試の潮流を反映した新傾向問題

難関大学などで出題される、高校範囲を超えた内容に誘導をつけた問題が新傾向問題として出題されています。誘導にのりながら、落ち着いて求められる答えを出す練習ができるようになっています。

物理標準問題精講(6訂版)の使い方と注意点

まずは問題に取り組んでみましょう。ここで全く手も足も出ない状態なら、まだ標準的な典型問題が定着できていない可能性が高いので、少しレベルが低い参考書に戻って復習してからこの問題集に戻りましょう。無印の問題は解けるけれど、その先がわからないという人はせめて★1までは時間をかけて考え、自分なりに答えを出しましょう。★2は見慣れない形式やかなり難しい問題なので、解けなくても気にせず解答に移っても構いません。また、志望校の解答形式が、途中式を含めた記述式である場合は、記述式の解答を作ってみましょう。過去問演習前から志望校の解答形式に慣れておくことで、過去問演習に移っても戸惑うことなく問題を解き進めることができます。

その後解答に移り、まずは精講を読み、説明されていることをきちんと理解し、頭の中に入れられているか確認しましょう。答えを見て丸付けを行い、×がついたところに対して解説を確認する前にもう一度考えてみて、×がついた理由をはっきりさせましょう。計算ミスであれば計算ミスを起こした原因を突きとめ、精講を読んでそもそも考え方が間違っていることに気づいた場合はもう一度その問題を解きなおしてみましょう。

それでも間違えた原因がわからない場合は解説に進みましょう。この際、自分がどこの部分まで正しくたどり着けていて、どこの部分で躓いたのかをはっきりさせることが大事です。また、〇であった場合も、他の式や考え方をすることでより簡単に解ける場合もあるので丁寧に解説を読み込むようにしましょう。この問題集で別解となっている解法が他の問題で誘導がついて本解となっていることもあるので、別解の部分も必ず読むようにしてください。解説を読む中で、考え方から理解できていない部分が出てきた場合は、前の参考書に戻り確認してみましょう。その上で繰り返し取り組み、できるだけ多くのことをこの問題集から学び取りましょう。

物理標準問題精講(6訂版)の詳細な進め方

1日1セクションを目安に進めていきましょう。

第1章  力学 26h+9h=35h

S013.0h標問 1~3
S023.0h標問 4~6
S033.0h標問 7~9
S043.0h標問 10~12
S053.0h標問 13~15
S063.0h標問 16~18
S072.0h標問 19~20
S082.0h標問 21~22
S092.0h標問 23~24
S102.0h標問 25~26
S113.0h
S01,S02,S03の復習
S123.0h
S04,S05,S06の復習
S133.0h
S07,S08,S09,S10の復習

 

 第2章 熱 10h+3h=13h

S143.0h標問 27~29
S152.0h標問 30~31
S162.0h標問 32~33
S173.0h標問 34~36
S183.0h
S14,S15,S16,S17の復習

 

第3章  波動   19h+6h=25h

S193.0h標問 37~39
S203.0h標問 40~42
S213.0h標問 43~45
S223.0h標問 46~48
S233.0h標問 49~51
S242.0h標問 52~53
S252.0h標問 54~55
S263.0h
S19,S20,S21の復習
S273.0h
S22,S23,S24,S25の復習

 

第4章  電磁気   25h+9h=34h

S283.0h標問 56~58
S293.0h標問 59~61
S303.0h標問 62~64
S313.0h標問 65~67
S323.0h標問 68~70
S333.0h標問 71~73
S343.0h標問 74~76
S352.0h標問 77~78
S362.0h標問 79~80
S373.0h
S28,S29,S30の復習
S383.0h
S31,S32,S33の復習
S393.0h
S34,S35,S36の復習

 

第5章  原子と原子核   10h+3h=13h

S403.0h標問 81~83
S413.0h標問 84~86
S422.0h標問 87~88
S432.0h標問 89~90
S443.0h
S40,S41,S42,S43の復習

 

第6章  新傾向問題   5h+2h=7h

S453.0h標問 91~93
S462.0h標問 94~95
S472.0hS45,S46の復習

 

物理標準問題精講(6訂版)の具体的な勉強法

参考書の取り組み方①

この教材の取り組み方一つ目は、S1~S44(考察問題を解く場合はS47まで)を順番に一通り解いていく取り組み方。各分野の内容をしっかり理解してから次の新しい分野に進めるのがメリットだが、1周解ききるのに少し時間がかかってしまうのが難点。比較的時間があり、一つ一つの分野をしっかり理解してから次に進みたい学生におすすめ。

 

◎この教材に取り組むうえで意識すべきは以下の2点。

  •  難易度に関わらず、全ての問題に取り組む。
  •  教材に直接書き込みをしない。(解き直しができるようにするため。問題文の内容を頭の中で整理しつつノートに自分で図を書き、そこに追加の書き込み(力の図示など)をする。問題の中で条件が変わっていく場合は、その都度図を書き直すことを推奨。)

 

◎各章の復習セクション(例えば、第1章であればS11~S13)以外は、理解・解き直しまで含めて1題1時間を目安とし、以下の順序で進めていく。

  1.  答えを見ずに、自力で解けるところまで解いてみる。
    ・行き詰まったら他の参考書を参考に解いてみる。
    ・それでも行き詰ったら別冊解答の精講を熟読し解いてみる。
  2.  大問1問ごとに解答を確認する。
  3.  答え合わせが終わったら、アクシブチェックを本書に書き込む。(無印、△、×、?マークをつける)
    <アクシブチェック>問題を解いた時のチェック記号
      無印:初見で解けた
      △ :方向性はあってたけどケアレスミスなどで間違えた
      ☓  :解けなかったが解説を見ると理解できた
      ? :解説を見ても理解できなかった ➡ 質問をして解決すること!
  4.  △×の場合はもう一度、解答などを隠して問題をノートに解く。
    ・?の場合は戦略面談または個別指導で質問し、理解する。
    ・何も見ずに自力で正解できるまでやりこむこと。この一手間で物理の力は上昇しやすい。
  5.  正解したら次の問題へ進む。

 

◎復習セクションは、以下の通りに取り組んでほしい。

  • 1周目で△×?をつけた問題をノートに解く。
  • 最終的には1問あたり20〜30分程度で解けるようになるのが理想

参考書の取り組み方②

この教材の取り組み方ニつ目は、1周目は各章の復習セクション(第1章であればS11~S13)を解かずにS43まで(新傾向問題を解く場合はS46まで)一気に解き、2周目に復習セクションのみを解き進める取り組み方。物理の全体像を把握するのに比較的時間がかからないのがメリットだが、1度問題に取り組んでからその問題の復習をするまでに少し時間が空いてしまうのが難点。比較的時間が限られており、短期間で一気に典型問題の解法を学びたい学生におすすめ。

◎この教材に取り組むうえで意識すべきは以下の2点。

  •  難易度に関わらず、全ての問題に取り組む。
  •  教材に直接書き込みをしない。(解き直しができるようにするため。問題文の内容を頭の中で整理しつつノートに自分で図を書き、そこに追加の書き込み(力の図示など)をする。問題の中で条件が変わっていく場合は、その都度図を書き直すことを推奨。)

 

◎各章の復習セクション(例えば、第1章であればS11~S13)以外は、理解・解き直しまで含めて1題1時間を目安とし、以下の順序で進めていく。

  1.  答えを見ずに、自力で解けるところまで解いてみる。
    ・行き詰まったら他の参考書を参考に解いてみる。
    ・それでも行き詰ったら別冊解答の精講を熟読し解いてみる。
  2.  大問1問ごとに解答を確認する。
  3.  答え合わせが終わったら、アクシブチェックを本書に書き込む。(無印、△、×、?マークをつける)
    <アクシブチェック>問題を解いた時のチェック記号
      無印:初見で解けた
      △ :方向性はあってたけどケアレスミスなどで間違えた
      ☓  :解けなかったが解説を見ると理解できた
      ? :解説を見ても理解できなかった ➡ 質問をして解決すること!
  4.  △×の場合はもう一度、解答などを隠して問題をノートに解く。
    ・?の場合は戦略面談または個別指導で質問し、理解する。
    ・何も見ずに自力で正解できるまでやりこむこと。この一手間で物理の力は上昇しやすい。
  5.  正解したら次の問題へ進む。

 

◎復習セクションは、以下の通りに取り組んでほしい。

  • 1周目で△×?をつけた問題をノートに解く。
  • 最終的には1問あたり20〜30分程度で解けるようになるのが理想

 

物理標準問題精講(6訂版)の分析者コメント

この問題集が全て解ければ、どの大学でも物理では合格圏に入れるのではないかというほどかなりレベルが高い参考書です。そのため1問1問が時間のかかる問題になっており、途中で挫折してしまいやすい問題集ではあります。自分のレベルに合っているか、この問題集のレベルが本当に必要なのか吟味してから取り組みましょう。

(東京大学理科一類)

 

かなり難易度が高いです。ですが、その分力は十分つき、最難関レベルの大学も狙えるでしょう。最難関大学になると、典型問題は全て正解するつもりで典型問題を考える必要があります。難関大学特有の思考問題は典型問題を解くうえでの問題の考え方が役に立つこともあります。ですから典型問題はしっかり解けるようにしましょう。

(東京工業大学工学院)

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