- 参考書名
- 世界史基礎問題精講の使い方・レベル・勉強法など特徴を徹底解説!
- 出版社
- 旺文社
- 発売日
- 2020/2/20
- ページ数
- 296
- 科目
- 世界史
- タイプ
- メイン問題種
- レベル
- 基礎-標準ランク
- 目安時間
- 60 時間
こんにちは、アクシブアカデミーです。プロ講師と、東大・早慶をはじめとする難関大生によるアクシブアカデミーの分析チーム「Axiv Lab」による参考書分析です。今回は「世界史基礎問題精講の使い方・レベル・勉強法など特徴を徹底解説! 」を解説しています。大学受験用の参考書は、たくさんあって現状の自分の学力や志望校にどれがあっているのか選ぶのが難しいですよね。そんな方へ向けて「世界史基礎問題精講の使い方・レベル・勉強法など特徴を徹底解説!」を参考書のレベル、特徴、使い方、勉強法、を解説していきます!
目次
世界史基礎問題精講の使い方・レベル・勉強法など特徴を徹底解説!の基本情報
参考書レベル・難易度
基礎-標準ランク
問題のレベルはSTEP1が高校の定期テストなどで重点的に出題されるであろう高校基礎レベル、STEP2が日東駒専などの中堅私大レベルとなっています。そのため、本書の問題レベルを習得することで高校基礎レベルから日東駒専レベルである共通テストで7割を超えるレベルまでに至る実力の養成が期待できます。
さらに、本書に収録されている地図を詳しく覚え、解説に掲載されている「精講」でまとめられている内容まで理解することができればMARCHの問題で遅れを取らないレベルである共通テスト8割以上も見込めるように構成されています。
習得までに必要な目安時間
60 時間
世界史の総合問題集としては短い時間で取り組むことが可能で着手しやすいといえるでしょう。世界史問題集では圧倒的な支持率を誇るZ会の『世界史の100題』や本書の姉妹本である『世界史標準問題精講』はそれぞれ75時間ほど周回に時間を要することから見ると本書の取り組みやすさが顕著にあらわれています。
一方で、基礎的な内容の習得にのみ特化した問題集と比べると多くの時間を要するといえます。『スピードマスター世界史問題集』などは本書よりも基礎レベルの習得に特化している分、1周にかかる時間は少なくなります。
世界史基礎問題精講の概要
世界史の基本的な流れと用語を理解及び暗記した後に初めて取り組む問題集として適している参考書です。高校の試験レベルから中堅私大レベルまで、実力を無理なく養成することができます。
また、本書には随所に知識の整理項目が掲載されており、演習をしていく中でこうした項目を丁寧に暗記していくことがその後の世界史の実力アップに繋がる仕掛けとなっています。世界史にあまり時間をかけることができない生徒でも、日々の学習と並行して本書の演習を続ければMARCHレベルの難関大入試であっても、足を引っ張る教科とはならないレベルまで学力を養成できるでしょう。
知識の定着だけではなく解答力も上がるような構成になっており、実際の入試で出題されるような文章題が多く収録されることで、長文を整理しながら要点を押さえて適当な知識を取り出す作業に慣れることができます。ただし解説は詳しくないため、問題を解きながら以前使用した理解本に戻る必要があります。
世界史基礎問題精講はこんな生徒におすすめ
- 基本的な世界史の流れと用語の理解が進んだ生徒
- 大東亜帝国・摂神追桃を目指す生徒
- 日東駒専・産近甲龍を目指す生徒
- MARCH・関関同立を目指しているが世界史にあまり時間を使えない生徒
いわゆる世界史受験をするようであれば必ず把握しておかねばならないレベルの知識について演習することができます。そのため、対象となる志望校は非常に広範囲にわたることとなります。
基礎的な流れや知識は高校の授業や理解本、一問一答などで覚えた上で、取り組みたい問題集です。このレベルの知識が理解した上で使える状態であれば難関大であるMARCHレベルでも合格点を狙うことができるでしょう。もちろん、そのレベルまで実力をつけるには本書を相当程度やり込む必要があります。本書をやり込んだ状態であればよりレベルの高い問題集にも取り組むことができ、本書の習得が難関大世界史入試のひとつのハードルといえます。
一方で、日東駒専レベルまでのレベルを志望する場合であれば本書のレベルがしっかり身についていれば受験で困るkとはまずありません。本書でまとめられている知識を何度も演習することで覚えることが受験の最終目標の一つになるといえるでしょう。
世界史基礎問題精講の特徴
取り組みやすい2段階のSTEP
本書は基礎知識の確認を目的とした”STEP1”、習得した基礎知識を実践的な受験問題を解くことで深めていく ”STEP2”の2段階の構成によって全てのテーマが作られています。これらのSTEPをそのまま解いても良いし、STEP別に解くこともできるので、周回段階によって取り組み方を変えるのも良いでしょう。
受験の勘所を抑えた「精講」
本書はいたるところに「精講」と称した知識の整理が掲載されています。ただ知識がまとめられているのではなく、受験問題の観点からグループ化して覚えたいものが掲載されているのが特徴です。本書のまとめ方に沿って理解と暗記を進めることは受験における近道といえるでしょう。
最もフラットなテーマ設定
本書は全40テーマで構成されているが、その40テーマは世界史の通史に沿ったものであり、最も頻出のまとめ方で問題が構成されています。そのため、どんなカリキュラムで学習していても取り組みやすいように構成されているといえるでしょう。
世界史基礎問題精講の使い方と注意点
本書は基本的に通史の流れに沿って順番に問題を解いていく方法で進めていくのが良いでしょう。もちろん、定期テスト前や自身の弱点分野を重点的に演習したい場合には、分野別に進めて構いません。
具体的な進め方ですが、問題は基本的にコピーをとったりノートにやるなどして復習がしやすいように取り組みましょう。また、各問題について悩んだ問題と間違えた問題はチェックをつけておき、重点的に復習ができる仕組みを作りましょう。悩んだ問題と間違えた問題に関しては、教科書などのいつも使用している参考書で確認することを習慣化しましょう。
STEP1は基礎知識の純粋な確認ができます。従って、ここで間違いがあるようであれば周辺の知識も同時に復習した方が良いでしょう。また、ここで出題されている知識は、その用語自体を説明できるように意識していきましょう。
STEP2は基礎知識を確実に使えるかが問われています。ここでは基礎知識を組み合わせて理解していることが求められるので、悩んだり間違えた問題は教科書などで調べたのちにメモを残すなどの工夫をしていきましょう。
解説編ではただ丸付けをするだけにならないように気をつけましょう。可能な限り、答えを見る前に自分で教科書などで調べ丸付けをするようにできると効果的です。また、「精講」などで知識がまとめられている項目は教科書やノートに内容を書き留めるなどして暗記を進められるような仕掛けをつくりましょう。
問題集全般に言えることですが、なにも考えずに取り組むだけでは効果はほとんどないでしょう。自分の弱い部分はどこなのか、またそこが弱い理由はこれまでの学習のどこに原因があるのかを考える助けとして問題集を使う気持ちが大切になります。
世界史基礎問題精講の詳細な進め方
1日1か2セクションを進めていきましょう。
S01 | 2.5h | 第1章(1-3) |
S02 | 2.5h | 第1章(4-6) |
S03 | 2.5h | 第1章(7-9) |
S04 | 2.5h | 第1章(10-12) |
S05 | 5.0h | S01〜S04まで全体復習 |
S06 | 2.5h | 第2章(13-15) |
S07 | 2.5h | 第2章(16-17) 補講① |
S08 | 2.0h | 第2章(18-19) |
S09 | 5.0h | S06〜S09まで全体復習 |
S10 | 2.5h | 第3章(20-22) |
S11 | 2.5h | 第3章(23-24) 補講② |
S12 | 2.5h | 第3章(25-27) |
S13 | 2.5h | 第3章(28-30) |
S14 | 2.0h | 第3章(31-32) |
S15 | 5.0h | S10〜S14まで全体復習 |
S16 | 2.5h | 第4章(33-35) |
S17 | 2.5h | 第4章(36-37) 補講③ |
S18 | 2.5h | 第4章(38-39) 補講④ 第4章(40) |
S19 | 5.0h | S16〜S18まで全体復習 |
世界史基礎問題精講の具体的な勉強法
p4-7を読み本書の構成を理解する。
S01-15
1周目
- STEP1を解く
- STEP1の丸付けをし、解けなかった問題に✓を入れる。
- 解説をしっかりと読み込む。
※自分なりに大切だと思った解説は付箋やマーカーで目立てせておく
- STEP2を解く
- 丸付けをし、解けなかった問題に✓を入れる。
- 解説・精講をしっかりと読み込む。
- 暗記できていない知識があった場合は自分の使用している理解本や資料集で確認する。
自分が知らない知識があった場合は資料集などに書き込みをし、1冊の参考書に自分の知識を集約させていくようにするとよい。
2周目
- ✓がついた問題を中心に2倍のペースで1周目と同じように進めていく。
世界史基礎問題精講の分析者コメント
世界史の基礎力を確実に養成できるようになっている。「精講」のまとめが非常に良い出来であることが特に評価できる。また、基礎力養成という観点から幅広い志望校の生徒におすすめの1冊といえるだろう。世界史を学習する生徒全てが身につけたい内容となっている。(慶應義塾大文学部)
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