診療放射線技師になるためには国家資格に合格する必要がありますが、受験資格を得るには文部科学省が指定している養成学校で専門知識や技術を学ばなければなりません。一般的には、高校卒業後に診療放射線技師試験の受験資格を得られる大学か専門学校へ進学します。進学先の決定には様々な理由がありますが、学費を気にする受験生も多いはずです。今回は、診療放射線技師を目指すために必要な学費を大学と専門学校で比較していきます。奨学金に関する知識も説明していくので、あわせて参考にしてください。
目次
診療放射線技師を目指すのに必要な学費を国立大学・私立大学・専門学校で比較!
診療放射線技師を目指すには養成校で専門知識と技術を修得して、国家資格の診療放射線技師免許を取得する必要があります。そのためには高校卒業後に大学や専門学校に進学するのが一般的な進路になっています。ここでは、診療放射線技師の養成校である大学や専門学校で必要になる学費について説明をしていきます。あくまでも学費を比較対象にしているので、その他のメリットやデメリットに関する比較は対象外になります。
診療放射線技師を国立大学で目指すときに必要な学費
診療放射線技師を目指すときに国立大学へ進学するのは、学費面を考えるともっとも費用面を抑えられる選択肢になります。診療放射線技師の受験資格を得られる国公立大学は10校ありますが、今後の変更等も考えられるので常に最新の情報を確認することをオススメします。
国立大学の学費
入学金 282,000円
授業料 535,800円(年間学費)
国立大学の場合は、入学金と授業料が一律になっています。この金額の他に受験料が発生しますが、全体的に見て私立大学や専門学校よりも費用面を抑えることができます。学費面を見ると国立大学への進学が理想的になりますが、自宅からの通学と一人暮らしでは大きく費用面に差がでます。国立大学は全体的に数も少ないので、全ての受験生にとって費用面のメリットがあるとは言い切れません。
公立大学の場合は授業料こそ国立大学と同額ですが、入学金と諸経費が異なります。入学金は県内出身者と県外出身者で、約20万円~30万円の差があります。入学金の詳細は直接大学の公式サイト等で確認することをオススメします。また、国立大学の学費等も今後変更になる可能性があるので、注意が必要です。
診療放射線技師を私立大学で目指すときに必要な学費
深慮放射線技師を目指すときに私立大学に進学する場合は、国公立大学や専門学校よりも学費面でもっとも高くなることが考えられます。また、私立大学の場合は医学部のある大学病院系列の大学とその他の大学にも差額があるので注意が必要です。
私立大学の学費
入学金 200,000円~300,000円
授業料 900,000円~1,500,000円
設備費 350,000円~750,000円
私立大学の学費は各大学によって様々です。一般的に文系学部よりも理系学部は、学費が2倍になると言われていますが、医学部や医療系学部は特に高額な印象があります。1年間の学費面だけで考えると専門学校と大きな差はありませんが、3年制の専門学校と比較すると学費の総額が高くなります。
診療放射線技師の受験資格を得られる私立大学は18校ありますが、学部や学科の併合や新設なども考えられるので、常に最新情報を入手することをオススメします。私立大学の学費は、今年と同じ学費という訳ではありません。授業料や設備費の変更は比較的よく見られるので、入試要項や公式サイトで確認することをオススメします。
診療放射線技師を専門学校で目指すときに必要な学費
診療放射線技師を目指すときに専門学校に進学する場合の学費は、国公立大学よりは高くなりますが私立大学よりは費用を抑えることが期待できます。
専門学校の学費
入学金 約350,000円
授業料 約300,000円~約500,000円
設備費 約100,000円~
専門学校の場合は、3年制と4年制の違いや昼間と夜間という違いもあります。また、授業料や設備費も学校によって、差額があるので事前確認が必要になります。
学費面の比較ということを考えると夜間3年制の専門学校がもっとも費用を抑えることができます。その他の面でデメリットもありますので、総合的な面で推奨はできませんが費用面でのメリットは大きいのは確実です。
学費以外にも必要な費用も考えよう!
診療放射線技師を目指すには養成校である大学や専門学校に進学するのが一般的な方法ですが、学生自身だけでなく保護者も気になるのが費用面になります。入学金や授業料などの学費面は既に説明していますが、実際に必要になる費用は学費だけではありません。ここでは、学費以外に必要になる費用について説明をしていきますので、進学先を選択する参考にしてください。
通学状況による違いを考慮
大学や専門学校にかかる費用は授業料や設備費だけではありません。費用面を進学先のポイントに選ぶ場合は、通学状況による交通費や生活費なども考えて候補を考えるべきです。
地元の私立大学に自宅から通学するのと、一人暮らしをして国立大学に通うときの費用は一概に国立大学だから安くなるわけではありません。一人暮らしにかかる生活費は大学のある地域や家賃によって異なりますが、計算にいれないと後悔することになります。
細かい話になりますが、同じ自宅通学の場合でも最寄り駅から徒歩の大学とバスを利用する場合は大きく交通費に差が出ます。バスも学校専用のバスと一般のバスでは、金額が異なることもあるので事前に確認することをオススメします。
一番大事なことは自分に適した環境の進路先を選ぶことですが、費用面を重視しなければならない場合は学費以外にかかる費用にも注目してください。
医学系の専門書は費用が高い
費用面の計算をするときに、学校で利用する教科書や参考書の費用を比較から外しているという人もいるのではないでしょうか?確かに授業料や入学金よりも費用面でみると安くなりますが、大学や専門学校で利用する教科書代は思っているより高価なものが多くなっています。
特に医学系の書籍は、一般的な学部で利用される教科書や参考書よりも高価なことが少なくありません。教科書代だけで総額10万円を超えることも多いので、事前に計算にいれておくことをオススメします。教科書以外にも、専門書や国家試験対策用の問題集などを購入することも視野にいれるべきです。必須のものではありませんが診療放射線技師試験の合格を目指すのであれば、国家試験対策に過去問題などを購入するのは妥当な考え方になります。
臨床実習や研究室の費用も考えよう
進学先にもよりますが、臨床実習のときに費用がかかる場合もあります。大学と専門学校のどちらに進学をしても臨床実習をおこなうので、現地までの交通費やその他の費用もかかることになります。臨床実習をおこなう場所は施設の整った病院で実施するのが一般的です。指定された病院で、実習をおこなうケースと学生自身の希望先で実施できることもあります。
また大学の場合は、研究室に所属をして活動をする場合もあります。大学によって必須ではありませんが、研究室でおこなう専門的な研究や講義は大学の魅力のひとつです。大学の研究室で必要になる費用は、一概に数字を出すのは難しいのが本音です。ほとんど費用がかからない研究室もありますが、思っている以上に費用が必要になる研究室もあるので注意が必要になります。
受験生本人や親御さんは入学までにかかる費用や授業料などを調べるのに夢中になってしまう傾向があります。その他に必要な費用もかなりあるので、慎重な対応をオススメします。
学費に困ったら奨学金の活用を検討しよう!
ここまでは、大学と専門学校を学費やその他にかかる費用で比較してきました。親御さんの気持ちや受験生本人の気持ちを考えると少しでも、自分に適した進学先にしたいはずです。学費の支払いに不安のあるご家庭のために、様々な奨学金や教育ローンが存在します。ここでは、奨学金や教育ローンの基本情報を解説していきますので、必要に応じて検討することをオススメします。
奨学金や給付金の種類と基本知識
奨学金や教育ローンを利用して、大学や専門学校に通っている学生は決して少なくありません。奨学金や教育ローンを理解したうえで利用しているのであれば良いのですが、返済のことを全く考えていない人もいるのが現状のようです。奨学金や教育ローンの種類を説明する前に、奨学金や教育ローンの基本知識を説明しておきます。活用を検討する場合は、内容をよく理解したうえで利用することをオススメします。
まず、最初に理解しておくことは、一般的に言われている多くの奨学金や教育ローンは、卒業後に返済が必要な「借金」だと認識する必要があります。もちろん、給付型の奨学金や特待生向けの奨学金のように返済不要の奨学金も存在しますが、基本は返済義務があるものが多くなっています。
奨学金や教育ローンで意識することは返済時期や返済の有無はもちろんですが、債務者が誰であるかということです。基本的に学生本人の場合か保護者になるのが一般的ですが、今回は債務者にも注目をして奨学金を紹介していきます。
奨学金には、公的機関の奨学金と民間の奨学金がそんざいします。さらに、返済義務のある貸与型(利子有)・貸与型(利子なし)・給付型・減免型がありますので、自分が利用できる奨学金を慎重に選択する必要があります。
国の修学支援新制度とは?
国の修学支援新制度は、2020年から採用された新しい支援制度になります。大学・短期大学・専門学校への進学を希望する学生向けの制度ですが、全ての学生が利用できる制度ではありません。
基本的に住民税非課税世帯が対象になっている制度なので、限られた経済状態の学生のみが対象の制度です。対象者が少ない制度といっても貸与型の奨学金が基本になっている日本の支援制度を考えると大きな進歩であることは間違いない制度なので、今後に期待が持てると考えられます。
債務者が親または保護者・親族の奨学金の種類と基本知識
債務者が親または保護者・親族の奨学金や教育ローンを紹介していきます。債務者が親や保護者になる場合は、債務者の収入が審査の重要なポイントになります。
日本政策金融公庫の教育ローン
親や保護者が債務者になる教育ローンでもっとも知名度のある奨学金(教育ローン)制度が日本政策金融公庫の教育ローンです。一般的に国の教育ローンとも呼ばれている教育ローンで、幅広い用途に活用できます。国の教育ローンの魅力は、審査基準と金利の低さになります。利用限度額は基本的に350万円までになっていますし、日本学生機構の奨学金との併用も可能なので入学金用として活用することもできます。
保護者の収入が一定上になると申し込みができません。日本政策金融公庫の教育ローンが基本的に国の教育ローンという位置づけなので、年収上限があるのは理解できると思います。日本政策金融公庫の教育ローンは、申し込みが随時可能になっています。不合格や入学時に不必要になった場合はキャンセルもできるので、安全のために申し込みをするご家庭も少なくありません。
金融機関の教育ローン
日本政策金融公庫の教育ローンが利用できないご家庭のなかでも、収入が多いご家庭の倍は、銀行などの金融機関の教育ローンを利用することが期待できます。もともと収入には問題がない家庭事情でも、入学金の問題が解決していないことも考えられます。金融機関の教育ローンは、一定以上の年収が必須になりますので事前に相談することをオススメします。
債務者が受験生(本人)の奨学金の種類と基本知識
債務者が受験生(学生本人)の奨学金の種類と基本知識を説明していきます。債務者が学生本人の場合は、保護者の収入と本人の成績が審査の基準になることが多いようです。
日本学生支援機構の奨学金
日本学生支援機構の奨学金は利用者がもっとも多い奨学金で、日本の奨学生制度の主軸になっている制度です。日本学生機構の奨学金には「給付型」「第一種奨学金」「第二種奨学金」「入学時特別増額貸与奨学金」が主な種類になります。
給付奨学金
2020年4月から採用されている制度の給付型奨学金です。日本学生支援機構の給付型奨学金は保護者の収入が審査基準ですが、何よりも学生本人の学習意欲が重要になります。また、日本学生支援機構の給付型奨学金の対象になれば、先ほど紹介している国の修学支援制度の対象にもなります。詳細は、在学校や日本学生支援機構にお問い合わせすることをオススメします。
第一種奨学金
第一種奨学金は貸与型の奨学金ですが、無利子で借りることができるので優先的に活用したい奨学金のひとつです。第一種奨学金は学力と家計状況が審査の対象になっていますので、希望者全員が受けられる奨学金ではありません。
第二種奨学金
第二種奨学金は有利子の貸与型の奨学金になります。学力と家計状況による審査はありますが、第一種よりもゆるい審査になっているので利用者も多くなっています。
入学時特別増額貸与奨学金
第一種奨学金か第二種奨学金に加えて申し込みができる奨学金ですが、日本政策金融校校の教育ローンの審査に通らなかった学生向けの奨学金です。ただし、家計の状況によって国の教育ローンに申し込みをしなくても良いケースもあります。第一種奨学金と第二種奨学金の併用も可能です。入学時特別増額貸与奨学金の入金時期は、入学後になるので注意が必要になります。
日本学生支援機構の奨学金は、現役生は高校在学時で浪人生は卒業高校で事前予約が可能になっています。事前予約をしていると入学後に申し込みをするよりも早く奨学金の入金が開始されるのでオススメです。大学や専門学校の在学生は、所属している学校から毎年申し込む必要があります。日本学生支援機構の奨学金は保護者の収入や学生本人の成績が審査基準になっています。
学校独自の奨学金の特徴と基本知識
学校独自の奨学金は私立大学の多くが設けている制度です。専門学校でも採用しているケースはありますが、大学よりも少額になっています。大学の奨学金にも給付型と貸与型が存在します。学校独自の奨学金は日本学生支援機構よりも審査基準が難しくなると思いますが、入学後の奨学金に対しての対応は比較的敷居が低くなっています。
近年は大学独自の奨学金も給付型を多くする傾向になっていますが、成績優秀者という理由以外にも基準を設けていることが多いようです。大学の奨学金に関する情報は各大学の公式サイトや奨学金情報等を確認してください。
まとめ
今回は診療放射線技師になるために、必要な養成校である大学と専門学校を学費面で比較してみました。国立大学の学費は一律になっていますが、私立大学や専門学校は授業料や設備費に差があります。診療放射線技師を目指すために費用面だけで進学先を選ぶのは決して良い方法ではありません。後半説明をしている奨学金制度などもあるので、慎重に進学先を検討することをオススメします。
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