病気の診断や治療は患者側から見ると医師を中心におこなっていますが、実際の現場ではそれぞれの専門職の力が必要な環境になっています。現在の医療現場は、チーム医療が基本ですが、そのなかでも検査のスペシャリストが臨床検査技師です。今回は臨床検査技師になるために必要な養成校は、大学と専門学校のどちらが良いか?を費用面で比較していきます。進路を決めるときに選択基準は様々ですが、学費面の負担も大きな差があるので参考にしてください。
目次
臨床検査技師を目指すのに必要な学費を国立大学・私立大学・専門学校で比較!
臨床検査技師になるためには、国家資格の臨床検査技師試験に合格する必要があります。また、臨床検査技師試験の受験資格を得るためには、養成校である大学や専門学校で専門知識や技術を修得しなければなりません。ここでは、臨床検査技師養成校の国立大学・私立大学・専門学校の学費を徹底比較していきます。学費はあくまでも進学先を決める最優先ではないと考えていますが、事前に理解しておくことが重要です。
臨床検査技師養成校の国立大学・私立大学・専門学校を入学金で比較!
大学や専門学校の学費は「入学金」「授業料」「設備費等」の3つが基本です。まずは、入学金について国立大学・私立大学・専門学校で比較していきます。
入学金
国立大学 282,000円
私立大学 200,000円~1,500,000円
専門学校 100,000円~300,000円
国立大学の入学金は原則282,000円になっているのですが、私立大学や専門学校は個々の入学金が設定されているので受験要項などを確認することをオススメします。私立大学は、金額が幅広くなっています。臨床検査技師養成校のなかでも医学部の大学は、全体的に入学金が高額になるのが特徴のひとつです。
入学金を比較すると私立大学の医学部を除けば大きな差額はありませんが、入学金は支払うタイミングにも注意が必要になります。特に併願校や抑えで受験をした大学を入学辞退する場合は、返金されないのが一般的です。第一志望校であれば入学辞退は考える必要はありませんが、併願校を選択するときに入学手続きの締め切り日も確認することをオススメします。
臨床検査技師養成校の国立大学・私立大学・専門学校を授業料で比較!
大学や専門学校の学費である「入学金」「授業料」「設備費等」の中でも講義や授業の質をはじめ、教授や講師のレベルをはかる意味でも授業料は重要な比較ポイントになります。
授業料
国立大学 535,800円
私立大学 900,000円~1,500,000円
専門学校 600,000円~1,100,000円
国立大学の授業料は原則535,800円になっていますが、定められている範囲内であればこのかぎりではありません。事前に志望校の確認することをオススメします。私立大学の場合は理系学部の大学になることが多いので、文系学部の2倍程度の授業料になります。また、医学部の場合は入学金同様高額になることが多いので注意が必要です。
専門学校の授業料は基本的に私立大学よりは低めに設定されていますが、国立大学と比較すると高額になっているのがわかります。専門学校の授業料も私立大学と同じく、個々の専門学校によって異なるので事前確認が大切です。
併願校などを入学辞退する場合は、大学や専門学校の入学手続きの規定事項に記載されていますが、不安な方は直接確認することをオススメします。多くの大学や専門学校は、入学辞退の授業料は返金しますが入学金は返金しません。入学辞退のときに授業料の返金を認めている大学や専門学校は多いですが、返金時期は遅く設定されているのが一般的なので直接確認することをオススメします。
臨床検査技師養成校の国立大学・私立大学・専門学校を設備費で比較!
臨床検査技師の養成校である大学や専門学校の学費の中でも設備費は、各種設備のほかに実験や実習などにも利用される学費です。その他の学年費などの諸経費とは別に扱っている大学や専門学校が多くなっています。
設備費
国立大学 0円
私立大学 350,000円~400,000円
専門学校 110,000円~450,000円
国立大学は基本的に設備費という項目はありません。一方私立大学や専門学校の設備費は、個々の大学や専門学校によって異なりますが大きな差額は感じられません。
臨床検査技師養成校の国立大学・私立大学・専門学校を学費総合で比較!
臨床検査技師養成校の大学と専門学校の学費を入学金、授業料、設備費に分類して比較をしました。おそらく事前に思っていた通りの差額があったのではないでしょうか?
私立大学 > 専門学校 > 国立大学
純粋に学費だけで見ると上のような結果になります。受験校を選ぶときに学費を比較対象にするのは併願校であれば問題ありませんが、第一志望の場合は他の選択基準も重要になりますので学費だけで第一志望校を決定するのはできるだけ避けたいものです。
大学と専門学校を比較すると学費以外の面が重視されることも多くなりますが、専門学校同士で比較をするのであれば参考になると考えて間違いありません。ただし、専門学校の場合は公式サイトだけで全ての内容を判断するのは難しいので注意が必要です。
大学と専門学校に進学!学費以外にも必要な費用も考えよう!
大学と専門学校を入学金・授業料・設備費という学費面で比較しました。進学先を決めるときに学費などの費用面を重視するのであれば、学費以外に必要になる費用面も考えておkなくてはなりません。ここでは、大学や専門学校にかかる学費以外の費用について説明をしていきます。全ての受験生に関係することではありませんが、該当する場合は参考にしてください。
自宅と一人暮らしだと2倍以上の費用が必要!?
大学や専門学校に自宅から通う人は家から大学・専門学校までの交通費だけになりますが、一人暮らしをする場合は食費や家賃などの生活費全般も必要になるので注意が必要です。国立大学だと学費は抑えられますが、ひとり暮らしをすれば私立大学に自宅から通うのとあまり差がなくなるケースもあります。もちろん第一志望の進学先を最優先させることが重要なので、学費以外の費用も意識して考えることをオススメします。
医学系学部や学科の教科書やテキストは高額!!
臨床検査技師の養成校である大学や専門学校で利用する教科書やテキスト類は、全体的に高額なものが多くなります。必須科目も多い臨床検査技師試験の教科書やテキストを揃えていると1年間で10万円以上になることも考えられます。また、卒業論文や国家試験対策に利用する専門書や過去問題の価格も高額になります。必要になる教科書や専門書は、進学先によって異なるのである程度予算を多めに考えておくことをオススメします。
臨床実習や研究室の必要費用とは??
臨床検査技師の養成学校では、専門知識と技術を修得することで国家試験に受験をする資格を得ることができます。知識面は大学や専門学校の学内による授業や講義をおこなうことになりますが、技術面は学内の実験や実習だけでは不足してしまいます。
大学、専門学校のどちらに進学しても、医療現場による臨床実習をおこなうことになります。臨床実習をおこなう医療施設は全て自由に選択できるわけではありません。実習生を受け入れてくれる医療現場での実習になるので、自宅からの交通費などは自分で用意することになります。その他にも研究室等に所属をしている場合は、別途費用が必要になることもあります。
学費に困ったら奨学金の活用を検討しよう!
ここまで、臨床検査技師の養成校である大学や専門学校で、必要になる学費やその他の費用に関する説明をしてきました。併願校や優先順位の低い受験校を選ぶときは、費用面も選考のポイントになります。色々と工夫をしても、費用面の不足問題は簡単に解決することはできません。また、費用面を理由に第一志望への進学をあきらめるのも得策とは言えません。
ここでは、学費の納入に困ったときの対策方法として一般的に活用されている奨学金や教育ローンについて説明をしてきます。奨学金や教育ローンの利用を検討している親御さんや受験生は参考にしてください。
奨学金の種類と基本知識
高校などで進学費用のことを相談すると奨学金をすすめられることもありますが、利用をする前に奨学金の基本的な知識を身につけておく必要があります。その理由は奨学金の多くは貸与型となっているので、返済義務が発生することを理解しておくことが重要です。
奨学金の中には返済不要の奨学金や給付金が存在しますが、日本の奨学金制度の中心は貸与型になっているので事実上の借金になります。また、奨学金や教育ローンの種類によって、人債務者(お金を借りている人)が異なるので注意が必要です。
現在、私立大学に通う学生のうち約半数は、代表的な奨学金である日本学生支援機構の奨学金を利用しています。特に理系大学や医療関連の学部は、学費面が高くなっているので利用者が多いようです。既に説明をしていますが、奨学金や教育ローンにも様々な種類があります。ここからは、一般的に利用者が多い奨学金や教育ローンを紹介していきますので、検討の参考にしてください。
国の修学支援制度
最初に紹介するのは、国の就学支援制度です。国の就学支援制度は2020年から採用されている制度で、給付型の奨学金の拡充と入学金や授業料の減免を目的につくられた制度になります。国の修学支援制度は、基本的に経済的に厳しい状況の家庭向けの制度です。住民税非課税世帯や収入が少ない家庭が対象になっていることが多いので、全ての学生が利用できる制度ではありません。
給付型の奨学金は、単に経済的な理由だけでは給付されません。入学前はもちろんですが、進学先の成績も審査対象になるので、学業に対する姿勢が重要になります。
日本学生支援機構の奨学金
もっとも多くの学生が利用している奨学金が、日本学生支援機構の奨学金制度になります。奨学金の種類は、給付型と貸与型を含めて全部で4種類ありますので紹介していきます。
給付型奨学金
返済不要の給付型奨学金は、2020年4月から開始した制度です。給付型奨学金の対象者は授業料や入学金の免除か減免対象になります。給付型奨学金は、学生本人の成績と親御さんの資産や収入状況が審査のポイントになります。どちらかが該当していても採用はされないので獣医が必要です。
第一種奨学金
第一種奨学金は貸与型の奨学金ですが、無利子で借りることができる奨学金になっています。利用には申し込みと審査が必要です。主な審査は、学力面と家庭経済面から判断することになっています。学力面は予約採用が高校の成績が基準になりますが、進学後は進学先の成績が基準になります。
第二種奨学金
第二種奨学金は利子のある貸与型奨学金です。有利子なので、第一種よりも利用額や審査基準が易しくなっています。第二種奨学金は、第一種奨学金よりも多くの学生が利用している奨学金です。利用額には幅がありますが、必要以上に借りてしまうと返済が厳しくなるので注意が必要になります。
入学時特別増額貸与奨学金
入学時特別増額貸与奨学金は、入学金用の奨学金になります。基本的に国の教育ローンへの申し込みを優先することになっていますが、状況によって変わります。この奨学金の問題点は、採用されたとしても入学手続きのときまでには支給されないことです。また、入学時特別増額貸与奨学金のみの利用はできませんので、注意が必要になります。
日本政策金融公庫
日本政策金融公庫は、国の教育ローンと呼ばれている利用者の多い教育ローンです。日本学生支援機構の奨学金と併用できますし、受験前に申し込むことができるのも特徴のひとつになります。日本学生支援機構の奨学金と日本政策金融公庫の教育ローンの一番の違いは、日本学生支援機構の奨学金は債務者が学生本人であるのに対して、日本政策金融公庫の教育ローンは保護者(親が一般的)になります。
国の教育ローンの審査基準は、債務者である保護者の経済状態が基本になります。規定の収入よりも多いと審査が通らないこともあるので、事前確認することをオススメします。
金融機関の教育ローン
金融機関の教育ローンは、銀行や信用金庫などで扱っている教育ローンになります。利用には審査があるので、誰でも利用できるものではありません。審査基準は保護者の収入が基本になりますが、一定以上の安定した収入が必要になります。一般的に都市銀行よりも地方銀行や信用金庫の方が、審査があまいといわれています。
学校独自の奨学金
最後に紹介する奨学金は、大学や専門学校独自の奨学金制度です。給付型と貸与型のどちらも存在しますが、審査基準や詳細内容は大学・専門学校によって異なります。
特待生制度などを利用している大学や専門学校もありますが、対象基準に関する情報は不明になっているのが一般的です。基本的に学力面以外にも、評価基準を設けている大学も多いので詳細は各大学や専門学校で確認することをオススメします。
まとめ
今回は、臨床検査技師の養成校である大学や専門学校を学費面で比較してみました。臨床検査技師を目指すには、国家試験を受けるための資格を養成校で修得する必要があります。費用面だけで進学先を決めるのは理想的な方法ではありませんが、併願校の選択や事前の心構えという考え方であれば理解しておくことをオススメします。
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