臨床検査技師は、検査のスペシャリストとして様々な場所で検査業務をおこなっています。臨床検査技師になるには国家資格を取得しなければなりませんが、国家試験の受験資格は指定の大学または専門学校で専門知識と技術を修得する必要があります。今回は、臨床検査技師を目指している人は高校卒業後の進路を大学と専門学校のどちらを選ぶべきか?について説明をしてきます。この記事を読めば大学と専門学校の違いやメリットとデメリットを理解することができます。
目次
臨床検査技師!大学と専門学校を難易度から考えるメリットとデメリット
臨床検査技師の養成校として大学と専門学校のどちらを選ぶか?を「難易度」を基準にそれぞれのメリットとデメリットを考えていきたいと思います。難易度的には国公立大学、私立大学(医学部)、私立大学、専門学校の順になります。難易度は合格する難しさを基本に考えています。
国公立大学を難易度から考えるメリットとデメリット
国公立大学を難易度から考えるメリット
国公立大学は基本的に受験対策だけでなく、実際の入試も難易度が高くなります。国公立大学の入試を突破している受験生は学力や学習意欲が高い傾向があるので、大学でも継続して臨床検査技師に必要な知識や技術を学べるはずです。臨床検査技師になるには国家資格に合格する必要がありますので、学習意欲や学習の習慣化が身についていない人はかなり不利になります。この点は間接的にメリットになるはずです。
国公立大学を難易度から考えるデメリット
国公立大学は難易度が高いだけに、誰でも入学できるわけではありません。難易度が高いことをデメリットにして良いかは難しいところですが、受験生の立場で考えると試験方式や受験科目の多さはデメリットになると考えられます。臨床検査技師の受験資格が得られる国公立大学は、私立大学や専門学校よりは少ない傾向にあります。競争率が高くなるのは、難易度にも関連するのでデメリットに含まれます。
私立大学を難易度から考えるメリットとデメリット
私立大学を難易度から考えるメリット
私立大学から臨床検査技師を目指す場合は、私立大学(医学部)と私立大学に分類できます。実際に学ぶ内容は同様ですが、医学部系の大学の難易度は高めです。私立大学は数が多いだけに難易度の幅も広くなっていますので、併願校を加えて考えられるメリットがあります。
私立大学を難易度から考えるデメリット
私立大学は難易度的なデメリットはさほどありません。確かに医学部系の私立大学は若干難易度が高くなりますが、医師を目指す学科ほど高くはありません。選択できる大学数も多いので、自分にあった難易度の大学を受験できます。一方で、難易度が低めの大学でも良いと思ってしまうと自身の学力低下につながるので、デメリットになることも考えられます。
専門学校を難易度から考えるメリットとデメリット
専門学校を難易度から考えるメリット
専門学校の難易度や年数を基準に考えるともっとも良い選択肢のように考える人もいると思います。多くの専門学校は入試で学力を求められるケースは少ないので、難易度的にはメリットになります。
専門学校を難易度から考えるデメリット
専門学校を難易度から考えるデメリットは入学の敷居が低いだけに人気のある専門学校だと定員オーバーで入学できない危険性があります。自分の進学したい専門学校が人気校だと申し込みのタイミングによっては、不合格になってしまうかもしれません。
臨床検査技師!大学と専門学校を費用面から考えるメリットとデメリット
臨床検査技師試験の受験資格を得るには大学と専門学校のどちらが良いか?を費用面で考えていきます。それぞれのメリットとデメリットを解説していきます。費用面は学費を基準に考えていますが、その他に必要になる費用のことも視野にいれていきます。受験生の状況によって異なりますので、自分に当てはめて検討してください。
国公立大学を費用面から考えるメリットとデメリット
国公立大学を費用面から考えるメリット
国公立大学は学費で比較をすると、私立大学や専門学校より費用が抑えられるので大きなメリットになります。また、自宅からの通学であれば学費以外の費用を加えても私立大学や専門学校よりも費用を抑えることが期待できます。
国公立大学を費用面から考えるデメリット
学費面では特にデメリットのない国公立大学ですが、自宅から通えない場合は学費以外の生活費などに大きな費用がかかることになります。細かい金額は個人差があると思いますが、地元の国公立に通える学生の少なさを考えるとデメリットになるケースも充分考えられることです。
私立大学を費用面から考えるメリットとデメリット
私立大学を費用面から考えるメリット
私立大学は基本的に学費が高いので費用面のメリットを探すのは難しいですが、国公立大学や専門学校よりも積極的に独自の奨学金制度を設けている大学が多いのはメリットのひとつになります。
私立大学を費用面から考えるデメリット
私立大学の費用面でのデメリットは、なんと言っても学費が高いということです。特に医学部系の私立大学だと入学金や授業料の高さが大きなデメリットにつながります。
専門学校を費用面から考えるメリットとデメリット
専門学校を費用面から考えるメリット
臨床検査技師試験の受験を最短で目指せる専門学校ですが、学費面を考えると私立大学とさほど変わりがありません。年数的に大学よりも1年間短いので、その部分に必要な費用を考えるとメリットになります。
専門学校を費用面から考えるデメリット
専門学校の学費面でのデメリットは、直接的ではありませんが他の基準を考えると学費が高いように感じます。確かに大学よりも1年間短い年数なので総額は抑えることができますが、コストと内容面を考えると微妙です。
臨床検査技師!大学と専門学校を学校生活や就職面から考えるメリットとデメリット
臨床検査技師試験の受験資格を得るには、指定の大学か専門学校で専門知識と技術を修得することが条件になっています。進学先を考えるときに様々な基準がありますが、就職や学校生活を中心に決定する受験生も多いのではないでしょうか?ここからは、大学と専門学校のメリットとデメリットを学校生活や就職面で解説していきます。ここでの学校生活は講義や実習を中心に比較しています。
国公立大学を学校生活や就職面から考えるメリットとデメリット
国公立大学を学校生活や就職面から考えるメリット
国公立大学の講義や実習面は大学によって異なる部分もあると思いますが、高い水準の内容です。大学院や研究室では、高度な知識や資格を得るチャンスもあります。実力社会だと言われている臨床検査技師の世界ですが、国公立大学卒業は就職で大きなメリットになります。特に大規模病院だと学歴は重要です。
国公立大学を学校生活や就職面から考えるデメリット
国公立大学の学校生活や就職面のデメリットはあまりありませんが、地方大学だと地元への就職が有利になる傾向があります。学校生活では学年があがるにつれて学業面で難しくなるので、学生気分を楽しむのは難しいかもしれません。
私立大学を学校生活や就職面から考えるメリットとデメリット
私立大学を学校生活や就職面から考えるメリット
私立大学は講義や実習に各大学の特徴がでます。特に大学病院を併設している医学部などは、チーム医療を意識した実習等に力をいれている大学もあります。就職面においては、私立大学の場合は大学によって差が出てしまいます。専門学校よりは有利ですし、検査センターなどへの就職者も多いようです。
私立大学を学校生活や就職面から考えるデメリット
私立大学の講義や実習面のデメリットは、大学の水準や個人との相性によって異なります。大学だけではありませんが、教授との相性が合わないと苦痛の講義になるので注意が必要です。就職面では、大学によって大きく異なります。臨床検査技師に限らず知名度や難易度の高い大学は、就職で有利になる傾向があるのは当然のことです。
専門学校を学校生活や就職面から考えるメリットとデメリット
専門学校を学校生活や就職面から考えるメリット
専門学校の最大のメリットは大学よりも、1年早く臨床検査技師試験を受けるチャンスがあることです。もちろん試験資格を得るには、一定上の成績を残す必要があります。専門学校の就職面は、大学よりも1年先に臨床検査技師として働くことができることです。収入面も大卒者と大きな差はありませんので、実力勝負のできる職場も存在します。
専門学校を学校生活や就職面から考えるデメリット
専門学校のデメリットは、臨床検査技師試験の資格を得られないケースも少なくないところです。また、就職面においても、もともと大卒が条件という就職先もあります。専門学校で学べることは臨床検査技師試験に必要なことですが、大学のように他の科目や社会人として役立つ科目を学べないのは大きなデメリットになることも考えられます。
臨床検査技師を目指すなら大学と専門学校のどちらがオススメ?
大学と専門学校を「難易度」「費用面(学費)」「学校生活(講義・実習)」「就職」などを中心に比較してきました。職業にもよりますが、基本的に専門学校よりも大学のメリットが多いようです。ここでは臨床検査技師を目指すときに、大学と専門学校のどちらがオススメなのかを解説していきます。また、それぞれのデメリットの解決方法にも触れています。
難易度の問題点を解決!!
難易度でデメリットがあったのは、国公立大学の難易度が高いことです。正直に言ってこれだけは受験生の学力次第という面もあるので、受験対策を徹底するしかないのが本音だといえます。夏から専門学校から私立大学を目指すのであれば、科目を絞れる大学が狙い目です。大学にもよりますが、少ない科目で受験をできる大学もあるので、チャレンジする価値は充分にあります。
費用面の問題点を解決!!
費用面でデメリットとして挙げているのが、私立大学や専門学校の学費面です。費用面の問題解決には親御さんとの相談が必要になりますが、奨学金や教育ローンの利用が解決策につながります。
日本学生支援機構の奨学金を利用する場合は、予約採用に申し込むことをオススメします。また、日本政策金融公庫の教育ローンも不要になった場合は、キャンセルができるので事前に申し込むと便利です。大学の入学金は、入学辞退をしても基本的に返金されません。授業料等は返金されますが、すぐに返金されるわけではありませんので事前に対応する必要があります。
学校生活と就職面を再度比較!!
大学と専門学校の違いでもっとも差がでるのが、講義や実習と就職に関するところです。専門学校の場合は、年数的に1年短いので臨床検査技師試験に受かるための授業が中心になります。大学の講義は、臨床検査技師に必要な講義以外に社会人として必要な講義も学べるので大きなメリットになります。就職後は専門学校と大学の差はほとんどありませんが、大規模病院だと大卒者のみの求人になっていることも多いのが現状です。
臨床検査技師を目指すなら総合的に考えると大学がオススメ
臨床検査技師になるためには国家資格に合格をする必要があります。臨床検査技師試験の受験資格を得るために指定の養成校で知識と技術を修得しなければなりません。臨床検査技師試験の受験資格は大学や専門学校で修得できますが、可能な限り大学への進学をオススメします。臨床検査技師試験対策という意味では、最終的に本人次第です。
大きな違いは、選択科目の履修と就職状況になります。大学の選択科目の中には、経済関連の科目や心理学など社会人になってから役立つ講義を学ぶことができます。就職面の違いは、大卒者と専門卒の違いがあります。就職先の幅を広げるには大学への進学が有利になりますので、可能な範囲で大学への進学をオススメします。
臨床検査技師試験の受験資格が得られる大学・専門学校一覧
最後に臨床検査技師試験の受験資格が得られる大学と専門学校の一覧を掲載しておきます。大学の学部に併合や名称変更などにより臨床検査技師試験の資格が得られなくなることもありますので、常に最新の情報を確認することをオススメします。臨床検査技師を目指せる学部は以下に掲載している大学以外にも多数存在しています。条件はありますが、看護系の学部や獣医系の学部からも臨床検査技師を目指すことは可能です。
臨床検査技師試験の受験資格が得られる国公立大学を抜粋
- 埼玉県立大学
- 東京医科歯科大学
- 弘前大学
- 金沢大学
- 信州大学
- 徳島大学
- 京都大学
- 福島県立医科大学
- 香川県立保健医療大学
- 愛媛県立医療技術大学
- 大阪大学
- 岡山大学
- 神戸大学
臨床検査技師試験の受験資格が得られる私立大学を抜粋
- 東邦大学
- 東海学院大学
- 神戸常盤大学
- 新潟医療福祉大学
- 国際医療福祉大学
- 藤田医科大学
- 北海道医療大学
- 熊本保健科学大学
- 純真学園大学
- 関西医療大学
- 千葉科学大学
- 長浜バイオ大学
- 女子栄養大学
- 東京工科大学
- 文京学院大学
- 群馬医療福祉大学
- 鈴鹿医療科学大学
- 群馬パース大学
- 森ノ宮医療大学
- 修文大学
- 日本医療科学大学
- 九州保健福祉大学
- 川崎医療福祉大学
- 大東文化大学
- 天理大学
- 岡山理科大学
- 岐阜医療科学大学
- 桐蔭横浜大学
- 日本医療大学
- 杏林大学
- 埼玉医科大学
- 帝京大学
- 中部大学
- 北里大学
- 神戸学院大学
- つくば国際大学
- 新潟薬科大学
- 広島国際大学
- 四日市看護医療大学
- 北陸大学
- 順天堂大学
- 京都橘大学
- 倉敷芸術科学大学
- 麻布大学
- 天理医療大学
臨床検査技師試験の受験資格が得られる専門学校を抜粋
- 昭和医療技術専門学校
- 東京医学技術専門学校
- 国際医療専門学校
- 東京電子専門学校
- 大阪行岡医療専門学校長柄校
- 湘央医学技術専門学校
- 日本医療学院専門学校
- 専門学校 東洋公衆衛生学院
- 専門学校 静岡医療科学専門大学校
- 吉田学園医療歯科専門学校
- 北里大学保健衛生専門学院
- 札幌医学技術福祉歯科専門学校
- 大阪医療技術学園専門学校
- 久留米大学医学部付属臨床検査専門学校
- 九州医学技術専門学校
- 西部学園医学技術専門学校
- 栃木県立衛生福祉大学校
- 新潟医療技術専門学校
- 美萩野臨床医学専門学校
- 大分臨床検査技師専門学校
- 京都保健衛生専門学校
まとめ
今回は臨床検査技師になるには、大学と専門学校のどちらが良いのか?を中心に説明をしました。基本的に大学と専門学校のどちらでも臨床検査技師試験の受験資格を得ることが可能です。最終的には受験生である自分自身が決定することですが、講義や就職のことを考えると可能なかぎり、大学への進学がオススメになります。
◆ AXIV ACADEMY(アクシブアカデミー)の概要
「生徒の人生を真剣に考え、全力でサポートする」
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