この記事では、青森県の公立大学である青森県立保健大学について解説していきます。青森県立保健大学の成り立ちなどの基礎情報や学部の紹介、取得可能な医療系の資格情報等、青森県立保健大学についての知識をある程度網羅して紹介していきます。あなたの参考になるよう、順序立てて話を進めていこうと思います。丁寧に解説していきますので、最後までお付き合いください。
目次
青森県立保健大学とは
青森県立保健大学は、1999年に青森県立保健大学として開学し、2008年に公立大学法人化されています。「ヒューマンケアを実践できる人間性豊かな人材育成」「地域に開かれた大学として地域社会、国際社会の発展への貢献」を理念として掲げています。人間性豊かな人材の育成、保健・医療及び福祉の発展に寄与できる人材の育成、地域特性へ対応できる人材の育成、グローバルな視野をもって活躍できる人材の育成、地域社会への貢献の5つを使命とした教育を志しています。
青森県立保健大学の学生数
青森県立保健大学の学生数は、2019年時点で男性157人、女性770人の計927人となっています。 青森県立保健大学の全学年を総計して計算した男女比は、男性が 16.9%、女性が83.1%です。年次別の男女比も同様の傾向で、女性の比率が大きくなっています。日本の大学全体に占める女性の割合は約 43%となっているため、青森県立保健大学の男女比率は大学全体の比率と比べると、女性学生が多くなっています。
青森県立保健大学で取得可能な医療系資格
青森県立保健大学で受験資格が取得可能な医療系資格は、看護師、保健師、助産師、理学療法士の4種類になります。それぞれの概要について解説していきます。
看護師
看護師は、人々の看護をすることが役割です。看護師国家試験に合格し免許を得て、医師の医療補助や傷病者の看護を行います。看護とは、手当てをしたり、世話をしたりすることを指します。人の気持ちや様子を敏感に察知し、やさしさと、時折生じる悲しい出来事にも気持ちを切り替えることができる強さを持ち合わせた人に適性があるとされています。
保健師
保健師は、人々に保健指導をすることが役割です。厚生労働大臣の免許を受け、健康診断・健康指導などの保健指導を行います。保健指導とは、生活習慣病などの病気の予防や健康維持・増進を目的とした、食事、運動、睡眠や喫煙、飲酒などの趣向についての改善提案・助言を行うことを指します。健康問題に関心があり、人のためになることにやりがいを感じ、話をきちんと聴くことができる人に適性があるとされています。
助産師
助産師は、助産行為の専門家です。看護師国家試験及び助産師国家試験に合格し免許を得て、妊娠、出産、産後ケア、新生児ケアなどを行います。助産とは、分娩を助け、産婦や新生児の世話をすることを指します。昼夜問わず対応が求められるため、体力的、精神的な強さを持ち、相手に安心感を与えることができるコミュニケーション力や思いやりの心がある人に適性があるとされています。
理学療法士
理学療法士は、医学的リハビリテーションの専門家です。病気やけがなどで身体に障害がある人や、障害の発生が予測される人に、座る、立つ、歩くなどの基本運動能力の回復や維持、悪化の予防を目的とした支援を行います。療法とは治療の方法を指し、理学的な治療を行う人を理学療法士と呼んでいます。幅広い年齢の患者さんと接するため、コミュニケーションが得意で、人体の運動機能について試行錯誤して治療を試せる探求心がある人に適性があるとされています。
青森県立保健大学の医療系資格が取得可能な学部紹介
青森県立保健大学の学部毎の取得可能な医療系資格の一覧を以下に示しています。看護学科では看護師、保健師、助産師の受験資格が取得可能で、理学療法学科では理学療法士の受験資格が取得可能です。社会福祉学科と栄養学科については医療系資格については対象外となっています。このうち、看護学科と理学療法学科について、詳細に解説を進めていきます。
学部 | 学科 | 取得可能な医療系資格 |
健康科学部 | 看護学科 | 看護師、保健師、助産師 |
理学療法学科 | 理学療法士 | |
社会福祉学科 | – | |
栄養学科 | – |
健康科学部看護学科
健康科学部看護学科では、人間の生涯にわたる健康生活を支え、援助できる人材を育成するとしています。そのため、自ら学ぶことができる力、専門知識と倫理的態度の獲得および援助を実践できる力、獲得した知識や技術を問題解決などに活用できる力、多職種と協働することでの全体をみる総合力の4つの力を獲得するようカリキュラムを設定しています。キャンパスは青森市大字浜館字間瀬58-1が所在地となっており、看護学科を含めすべての学科があります。看護師、保健師、助産師の受験資格が取得可能です。
健康科学部理学療法学科
健康科学部理学療法学科では、障害を有する人たちに対する理解と共感、科学的探究心、責任感および主体的な問題解決能力、また、保健、医療および福祉のシステムの中で、他の専門職と連携・協働して作業できる人材を育成するとしています。ポリシーとしては看護学科と同様に、自ら学ぶことができる力、専門知識と倫理的態度の獲得および援助を実践できる力、獲得した知識や技術を問題解決などに活用できる力、多職種と協働することでの全体をみる総合力の4つの力を獲得するようカリキュラム設定されています。キャンパスは前述のとおり、すべての学科が青森市大字浜館字間瀬 58-1 のキャンパスに集約されています。
青森県立保健大学の学部別偏差値と倍率
青森県立保健大学の学部別偏差値と倍率を一覧にしたものを以下に示します。学科別に偏差値を見ていくと、社会福祉学科の偏差値が低く、理学療法学科の偏差値が高い傾向となっています。理学療法学科を志望する場合は、他の学科に比べて求められる学力が高いため、日々の学習習慣があると有利だと考えられます。
倍率で見ていくと、偏差値と同様な傾向で、社会福祉学科の倍率が低く、理学療法学科の倍率が高めの傾向となっています。後述する入試情報の内容も参考にしつつ、他の志望者との学力の差別化を図っていきましょう。
学部 | 学科 | 偏差値 | 倍率 |
健康科学部 | 看護学科 | 54.0 | 1.6~4.5(平均2.77) |
理学療法学科 | 56.0 | 2.8~3.3(平均3.00) | |
社会福祉学科 | 51.0 | 1.1~3.3(平均2.06) | |
栄養学科 | 54.0 | 1.9~4.7(平均3.26) |
青森県立保健大学の入試情報と科目(医療系資格が取得可能な学科のみ)
青森県立保健大学の入試選抜方法としては、一般選抜、学校推薦型選抜がありますが、本記事では対象者が最も多い一般選別について解説していきます。また、本記事では入試科目情報を抜粋で掲載していますが、受験希望の学部学科の入試科目情報について、大学発行の要綱にて確認するようお願いいたします。都合上、解説対象は医療系資格が取得可能な学部に限定していることをご了承ください。
健康科学部看護学科
健康科学部看護学科の大学入試共通テストの利用教科・科目は、5教科6科目を選択します。社会系の科目として、地歴もしくは公民から各自点数が期待できるものを選べます。個別学力試験は、前期試験の場合、小論文と面接が求められ、後期試験の場合は、面接のみが課されます。後期試験の受験の場合は面接のみとなるため、応答する際の論理性に加えて、実際に面接官がいる場合を想定した、対人での練習が効果的だと考えられます。
参考:健康科学部 看護学科/前期入試科目情報
共通テスト | 5教科6科目(700点満点) 【必】国語:国(100点) 《選》地歴:世B、日B、地理B(100点) 《選》公民:現社、倫理、政経、倫政経(100点) 【必】数学:数I・A(100点) 【必】理科:物、化、生 から2科目選択、または物基、化基、生基から2科目選択。(※1) 【必】外国語:英 ※リスニングを含む。(200点 <リーディング160点、リスニング40点>) 地歴、公民から1科目選択。 ※1 「基礎を付していない科目」2科目200点満点、「基礎を付した科目」2科目100点満点。 理科の「基礎を付した科目」から2科目選択した場合は、合計600点満点を700点満点に換算し、合否判定に用いる。 英語のリーディング又はリスニングのいずれか一方を受験しなかった場合は、出願資格を有しない。 |
個別学力試験 | (200点満点) 【必】小論文・作文 ※小論文。(100点) 【必】面接(100点) |
個別学力試験 配点比率 | 22% |
健康科学部理学療法学科
健康科学部理学療法学科の大学入試共通テストの利用教科・科目は、4教科6科目を選択します。理科の科目として、物理、化学、生物から2科目を選びます。また、看護学科と比較すると、社会系の科目が除外されているのが特徴です。個別学力試験は、前期試験の場合、小論文と面接が課され、後期試験の場合は面接のみが課されます。前期/後期試験どちらにおいても面接が求められますが、個別学力試験の配点比率は約 20%ということもありますので、他の志望者との差別化よりもきっちりと論理的に回答ができるよう準備を進めていきましょう。
参考:健康科学部 理学療法学科/前期入試科目情報
共通テスト | 4教科6科目(800点満点) 【必】国語:国(200点) 【必】数学:数I・A、数II・B(200点) 【必】理科:物、化、生 から2科目選択。(200点) 【必】外国語:英 ※リスニングを含む。(200点 <リーディング160点、リスニング40点>) 英語のリーディング又はリスニングのいずれか一方を受験しなかった場合は、出願資格を有しない。 |
個別学力試験 | (200点満点) 【必】小論文・作文 ※小論文。(150点) 【必】面接(50点) |
個別学力試験 配点比率 | 20% |
おわりに
本記事では、青森県立保健大学について取得可能な医療系の資格についてまとめていきました。また、大学の成り立ちや、学部構成、学生数、およびキャンパス所在地ついて解説し、医療系資格取得までのあなたの姿がイメージできるように記事を構成していきました。青森県立保健大学の受験の際にも参考にできるよう、学部別の偏差値や倍率、入試情報についても整理しました。この記事で、青森県立保険大学に関する基本的な情報から入試の情報まで網羅できるように書かせていただきました。本記事があなたの役に立つ内容となっていれば幸いです。
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