大学受験において、知名度の高さや就職の強さから人気のGMARCH(学習院大学・明治大学・青山学院大学・立教大学・中央大学・法政大学)ですが、どの大学も言わずと知れた難関校です。そのため、GMARCHの受験を考えている方は日頃からしっかりと対策をたてて学習する必要がありますが、学力が身についていく中で、もう少し手を伸ばしてGMARCHの上の偏差値帯の大学も候補として検討したいという方もいらっしゃるかと思います。そこで今回の記事では、GMARCHの上の偏差値帯に所属する大学群・大学の難易度や特徴について紹介しますので、ぜひ志望校選びの参考にしてみてください!
※各大学の偏差値や共通テスト得点率は、大手予備校の河合塾が公表している「私立大 2022年度入試難易予想一覧表」および「国公立大 2022年度入試難易予想一覧表」を参照。
目次
GMARCHの上に位置する大学群・大学とは?
GMARCHの上に位置する大学を大学群別に紹介していきます。偏差値や共通テストなどを比較して、GMARCHの上に位置していると言える大学は以下のものがあげれらます。これらの大学群をそれぞれ紹介していきます。
- 旧帝大
- 東京一工
- 早慶上理
旧帝大
最初に紹介する大学群は「旧帝大」です。
旧帝大とは?
北海道大学・東北大学・東京大学・名古屋大学・京都大学・大阪大学・九州大学から成る大学群で、国公立の難関大学と言える大学で構成されています。国内で最も歴史と伝統がある大学群の一つとされており、今なお日本の大学群の中ではトップクラスの知名度・難易度を誇ります。難易度としてはGMARCHの上かつ早慶上理の上に位置し、受験においては最難関の大学群の一つと言えます。
各大学の難易度と特徴
旧帝大の大学別偏差値および共通テスト得点率(ボーダー)は下表の通りです。
大学名 | 2次試験・偏差値 | 平均偏差値 | 共通テスト得点率 |
北海道大学 | 50.0~65.0 | 57.9 | 61~82% |
東北大学 | 52.5~67.5 | 59.2 | 61~81% |
東京大学 | 67.5~72.5 | 68.3 | 81~88% |
名古屋大学 | 52.5~67.5 | 59 | 64~82% |
京都大学 | 60.0~72.5 | 65.2 | 72~89% |
大阪大学 | 57.5~70.0 | 60.9 | 66~84% |
九州大学 | 52.5~67.5 | 57.7 | 64~81% |
※2次試験偏差値および共通テスト得点率は前期のものを掲載。
北海道大学の特徴
平均偏差値では旧帝大の中で下から2番目に位置していますが、一般的にはGMARCHの上の難易度とされています。学部全体で見ると、医学部医学科が偏差値65.0と最も難易度が高くなっています。北海道という立地を背景に、水産学部や獣医学部といった珍しい学部が設置されている点が特徴的です。また、日本一広大なキャンパスを有していることでも有名で、メインキャンパスである札幌キャンパスは都心部へのアクセスも良いうえに豊かな自然も楽しめるため、キャンパスそのものが大学の魅力の一つとして数えられています。
東北大学の特徴
平均偏差値では旧帝大の中で中位に位置しており、一般的にはGMARCHの上の難易度とされています。学部全体で見ると、医学部医学科が偏差値67.5と最も難易度が高くなっています。1907年に日本で3番目に設立された大学で、文系4学部・理系6学部で構成されています。募集人員の面で見ると、約3分の1の学生が工学部で学び、医学部の学生と合わせると半数近くの学生が理工系の学部で学んでいることからも分かるように、理工系の名門大学として知られています。
東京大学の特徴
もはや説明不要なほど、名実ともに日本最難関の大学として知られています。平均偏差値では旧帝大の中で最上位に位置しており、文句なしでGMARCHの上の難易度と言えるでしょう。全体で見ると、理科三類が偏差値72.5と最も難易度が高く、東京大学の中でも最難関として有名です。
世界最高水準の研究を行う教員による教育が行われており、文字通り日本トップレベルの教育環境と言えます。また、大学1~2年次の前期課程は全学生が教養学部に所属し、その後、いわゆる「進振り(しんふり)」制度を経て、大学3~4年次の後期課程は自身が希望する学部・学科へ進む形をとっており、入学後に学部・学科を選択可能な点も東京大学ならではの魅力です。
名古屋大学の特徴
平均偏差値では旧帝大の中で中位に位置しており、一般的にはGMARCHの上の難易度とされています。学部全体で見ると、医学部医学科が偏差値67.5と最も難易度が高くなっています。日本産業の中心地とも言える東海地方に立地しており、産業界とのつながりを背景に、青色LEDの発明など様々な技術革新を起こしてきた高い研究開発力が特徴です。日本でのノーベル賞受賞者と聞くと東京大学や京都大学のイメージが強いかもしれませんが、名古屋大学でもこれまで6名のノーベル賞受賞者を輩出しており、まさに世界最高水準の研究開発環境があると言えます。
京都大学の特徴
平均偏差値は東京大学に次いで旧帝大の中で2番目に高く、こちらも文句なしでGMARCHの上の難易度と言えます。学部全体で見ると、医学部医学科が偏差値72.5と最も難易度が高く、日本最難関学部の一つとして知られています。
東京大学と双璧をなす日本トップレベルの大学であり、iPS細胞や霊長類研究所(※)の研究に代表されるように、世界最先端の研究を行う大学として知られています。また、学生・教職員ともに自由な校風を重視する文化があることでも有名で、入学試験や卒業式といったイベント時にコスプレをしたり、ユニークな立て看板を設置したりする伝統が知られています。※組織再編により2022年3月31日で活動終了。研究内容は分野ごとに各部局へ引き継がれています。
大阪大学の特徴
平均偏差値では旧帝大の中で上位に位置しており、GMARCHの上の難易度と言えるでしょう。学部全体で見ると、医学部医学科が偏差値70.0と最も難易度が高くなっています。京都大学に次ぐ関西No.2の大学として特に理工系学部が有名で、西日本圏を中心に受験生からの人気が高い大学です。教育面での特徴としては、国立大学で唯一外国語学部を設けている点や少人数セミナー型で大学での学習の基礎を学ぶ「学問への扉(愛称『マチカネゼミ』)」という必修科目が用意されている点が挙げられます。
九州大学の特徴
平均偏差値では旧帝大の中で最下位に位置していますが、一般的にはGMARCHの上の難易度とされています。学部全体で見ると、医学部医学科が偏差値67.5と最も難易度が高くなっています。国際交流に力を入れていることで知られており、2021年5月時点で全学生の8人に1人(約12%)が留学生で、国立大学の中では屈指の国際色豊かな大学と言えます。また、9人の学生に対して1人の教員が割り当てられる計算になるほど少人数教育に力を入れている点や、1年次に全学生が修学する伊都キャンパスでは世界レベルの研究環境が整備されている点も特徴です。
東京一工
次に紹介する大学群は「東京一工」です。
東京一工とは?
東京大学・京都大学・一橋大学・東京工業大学から成る大学群で、国公立の最難関大学と言える大学で構成されています。一橋大学と東京工業大学は旧帝国大学を前身としていないため旧帝大には含まれませんが、東京大学や京都大学に並ぶ日本最難関の大学として知られています。もちろん、この大学群の難易度はGMARCHの上かつ早慶上理や旧帝大よりも上で、まさに大学受験で最難関と言える難易度です。
各大学の難易度と特徴
東京一工の大学別偏差値および共通テスト得点率(ボーダー)は下表の通りです。
大学名 | 個別試験・偏差値 | 平均偏差値 | 共通テスト得点率 |
東京大学 | 67.5~72.5 | 68.3 | 81~88% |
京都大学 | 60.0~72.5 | 65.2 | 72~89% |
一橋大学 | 65.0~67.5 | 66.9 | 77~83% |
東京工業大学 | 65 | 65 | 74~79% |
※2次試験偏差値および共通テスト得点率は前期のものを掲載。
一橋大学の特徴
平均偏差値は東京大学に次いで東京一工の中で2番目に高く、文句なしでGMARCHの上の難易度と言えます。学部全体で見ると、社会学部・法学部・経済学部が偏差値67.5と最も難易度が高く、文系学部では日本最難関学部の一つとして知られています。東京大学や京都大学と異なり、文系学部のみで構成される単科大学である点が最大の特徴と言えます。
また、一学年の学生数は1000人前後と、他の国公立大学と比べても非常に少人数です。少人数の特徴を活かしてゼミ教育に力を入れているほか、卒業生の数も他大学と比べて少ない分タテのつながりが強く、「如水会」という名のOB・OG組織が就職活動や大学での授業など様々な面で支援を行っていることでも知られています。
東京工業大学の特徴
平均偏差値は東京一工の中で最も低いものの、世間的に見れば十分過ぎるほど高い偏差値のため、文句なしでGMARCHの上の難易度と言えます。全学部の偏差値が65.0と高く、医学部を除く理系学部では日本最難関学部の一つとして知られています。東京大学や京都大学と異なり、理系学部のみで構成される単科大学である点が最大の特徴です。教育の充実度が学生や高校教員から高い評価を受けていることでも有名で、タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)が発表している世界の大学ランキングでは、東京大学や京都大学といった名門校よりも上位となる国内2位を獲得するなど、国内トップレベルの教育環境があります。
早慶上理
次に紹介する大学群は「早慶上理」です。
早慶上理とは?
早稲田大学・慶應義塾大学・上智大学・東京理科大学から成る大学群で、GMARCHの上の難易度とされ、私立大学最難関の大学群です。どの大学も伝統ある名門校で世間でも高く評価されているため、私立大学を志望している方であれば誰もが一度は受験を検討するような人気大学と言えます。
各大学の難易度と特徴
早慶上理の大学別偏差値および共通テスト得点率(ボーダー)は下表の通りです。
大学名 | 個別試験・偏差値 | 平均偏差値 | 共通テスト得点率 |
早稲田大学 | 62.5~70.0 | 65.9 | 73~90% |
慶應義塾大学 | 60.0~72.5 | 66.4 | 実施なし |
上智大学 | 57.5~70.0 | 64 | 75~87% |
東京理科大学 | 55.0~62.5 | 59.1 | 66~78% |
(参考)GMARCHの偏差値・共通テスト得点率
大学名 | 個別試験・偏差値 | 平均偏差値 | 共通テスト得点率 |
学習院大学 | 55.0~60.0 | 57.6 | 72~81% |
明治大学 | 57.5~65.0 | 61 | 71~88% |
青山学院大学 | 52.5~65.0 | 60.4 | 68~92% |
立教大学 | 55.0~67.5 | 60.5 | 68~90% |
中央大学 | 52.5~65.0 | 58 | 67~85% |
法政大学 | 50.0~65.0 | 57.1 | 54~86% |
※国公立大学と私立大学の偏差値は別々に算出されているため、上表の偏差値と「旧帝大」「東京一工」の偏差値を単純比較できない点にご注意ください。
早稲田大学の特徴
平均偏差値では早慶上理の中で2番目に高く、GMARCHの上の偏差値帯に位置しています。文学部・国際教養学部・文化構想学部・政治経済学部・商学部などの主要学部では、一部の選抜方式で70.0という高い偏差値となっており、私立大学最難関の名に相応しい高い難易度を誇ります。
非常に規模の大きい総合大学で多種多様な学部・学科が設置されており、学習フィールドがとにかく広い点が特徴です。課外活動面では日本を代表する選手が数多く在籍する部活動が盛んなほか、日本最大級の規模を誇る学園祭も有名です。自由な校風でも知られ、様々な面で大学生らしいエネルギッシュさを感じられる点が受験生からも人気を博している理由の一つでしょう。
慶應義塾大学の特徴
平均偏差値では早慶上理の中で最上位に位置し、GMARCHの上の偏差値帯に位置しています。早慶上理の中で唯一医学部を設置しており、医学部の偏差値は72.5と非常に高難易度です。また、文系学部では総合政策学部が偏差値72.5となっており、名実ともに私立大学最難関の大学の一つと言えます。
グローバル教育に力を入れており、経済学部では4年間英語のみで経済学を学ぶ「PEARL」というプログラムが導入されているほか、全学部生を対象に、英語等の外国語による授業を一定単位取得した学生へ修了証を与える「GIC」プログラムも導入しています。また、同校の卒業生で構成される「三田会」は、非常に強固な繋がりを持つOB・OG組織としても有名です。
上智大学の特徴
平均偏差値では早慶上理の中では3番手で、GMARCHの上の偏差値帯に位置しています。学部全体で見ると、経済学部の一部の選抜方式が偏差値70.0と最も高い難易度となっています。カトリック系の大学で、講義棟に併設された聖堂ではミサ等が定期的に行われています。グローバル教育に力を入れていることで有名で、外国語学部では様々な言語を専攻できるほか、「教員の6人に1人が外国人教員」「22言語の語学カリキュラムが用意されている」「大学図書館では21カ国約80紙の新聞が用意されている」といった特徴があります。
東京理科大学の特徴
平均偏差値では早慶上理の中では最下位ですが、全体的に見ればGMARCHの上の偏差値帯に位置しています。学部全体で見ると、理学部や工学部の一部の選抜方式が偏差値62.5と最も高い難易度となっています。理工系大学でありながら、経営学部という文系要素のある学部を有している点が特徴的で、同学部は文系科目・理系科目どちらでも受験可能です。
また真に実力を付けた学生のみを卒業させる実力主義をとっており、一部の学部では留年率が30%近くに達する年があるなど、大学側がホームページ上で「少々ピリカラ」と記載するほど厳格な進級制度があります。もちろん、それだけ厳格な制度をとっているからこそ同校の教育力は世間的にも高く評価されています。
まとめ
ここまでGMARCHの上の偏差値帯に位置する大学群・大学を紹介してきましたが、志望校選びの参考になったでしょうか。いずれの大学も受験生から人気であり、文句なしに最難関校の部類に入るため、これらの大学を受験する際は早い段階から志望校を定め、大学の出題傾向に合わせた対策を行うことをおすすめします。
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