関西でも屈指の人気を誇る難関私立大学といえば関関同立です。関関同立を志望している受験生の中には共通テストを利用して受験をすることを考えている人もいるのではないでしょうか。この記事では関関同立の受験で共通テストを利用する際のボーダーライン得点率と共通テストを利用するメリットデメリットを解説していきます。この記事を読むことで関関同立を志望する受験生が共通テストを利用する方がいいのか？また共通テストを利用するのではなく一般入試で勝負する方がいいのかを具体的にイメージすることができるようになるしょう。
目次
関関同立の共通テスト利用入試とは
共通テストといえば国公立大学を志望する際に必要なテストになりますが、私立大学でも共通テストの入試結果を利用して受験することができます。これは関関同立の入試でも同様です。
関関同立の共通テスト利用入試には「単独型」と「併用型」の2種類の入試形式があります。「単独型」は共通テストの得点のみで出願することができ合否判定を受けます。「併用型」は共通テストの得点と大学独自の個別試験を受験し合否判定を受けます。大学や学部によって共通テスト利用入試に必要な教科数や科目数が異なってきます。受験生は志望する大学学部でどの教科や科目が必要か確認しておくことが必要です。
関関同立の共通テスト利用のメリット
ここでは関関同立の受験で共通テストを利用するメリットを紹介します。
共通テストの対策をするだけで複数の大学を受験することができる。
共通テストを受けるだけで複数の志望大学に出願することができます。通常は大学個別の一般入試となりますので大学ごとに入試問題の傾向を考えて対策をしていかなければなりません。つまりは共通テスト利用するということは共通テストの対策だけで志望大学を受験できるということになります。複数の大学を志望している受験生にとってこのメリットは大きいのではないでしょうか。
一般入試と共通テスト利用入試の併願ができる。
大学個別の一般入試と共通テスト利用入試の併願をすることもできます。共通テストは例年1月中旬に実施されます。（2022年は1月15日と16日、2021年1月16日と17日）その一方で大学個別の一般入試の出願締切は共通テスト試験が終わった後に締切が設定されている大学があります。つまりは共通テスト利用で受験をしようとしていたが共通テストの結果が思わしくなくて志望校のボーダーライン得点に届かないとなった、そのような場合は一般入試を後から出願できることになります。
注意点としては、大学によって一般入試の出願期間はことなりますので必ず志望大学の入試要項を確認ください。例えば2022年度の関西大学の一般入試の出願期間は1月18日（火）までです。その一方で同志社大学の一般入試の出願期間は1月11日（火）までです。共通テストの自己採点の結果を見てから一般入試に出願する方法は関西大学のみ可能となります。
共通テストの受験料が安い
共通テスト自体の受験料は18,000円です。共通テストは3教科以上を受験する場合は18,000円、2教科以下を受験する場合は12,000円の2段階の受験料の設定となっています。関関同立の共通テスト利用入試は大学によっては2教科のみで合格できるところもありますが大学学部の枠としては少ないです。（主に共通テスト併用入試に限られます）その一方で関関同立の一般入試の受験料は35,000円となっています。
関西大学の受験料
一般入試 1出願ごとに35,000円、2出願目以降は15,000円
共通テスト利用入試（前期・後期） 1出願ごとに18,000円
共通テスト利用入試（併用）1出願ごとに35,000円、2出願目以降は15,000円
関西学院大学の受験料
一般入試 1出願ごとに35,000円
共通テスト利用入試（1月出願・3月出願） 1出願ごとに18,000円
同志社大学
一般入試 1出願ごとに35,000円
共通テスト利用入試 1出願ごとに25,000円または15,000円（学部により異なります）
立命館大学
一般入試 1出願ごとに35,000円 2併願目は10,000円
共通テスト利用入試 18,000円
関関同立の共通テスト利用のデメリット
ここまでは関関同立の共通テスト利用のメリットを紹介してきましたがデメリットや注意点についても紹介します。
合格の難易度が高い
合格の難易度は一般入試と比較して高いと言えます。この理由はそもそもの募集枠が一般入試よりも少ないことにあります。例えば関西大学法学部の2022年の一般入試の定員数300名に対して共通テスト利用入試では105名でした。また受験料も一般入試に比べて安いため応募数も多くなり倍率が上がります。
共通テストは国公立大学を志望する受験生は必ず受けておりこのような受験生も共通テスト利用を出願します。「募集枠が少ない」＋「応募数が多い」＋「受験生の学力が高い」この3つの要素が重なるため合格の難易度が高いと言えます。
対策する教科数が多い
対策する教科数が一般入試と比較して多いのもデメリットです。一般入試では2教科または3教科での合否判定がほとんどです。大学によって異なりますが共通テスト利用の入試は3教科～7教科まであります。（共通テストで受験している教科数が多い方が有利な場合があります）例えば立命館大学の共通テスト利用入試の5教科型では「外国語」＋「国語」＋「数学、公民、地理歴史、理科の中から高得点3科目を採用」のように教科数が多く、たくさんの教科を受験していると得意教科で勝負することができます。一般入試と比べ対策する教科が増えることはデメリットと言えます。
関関同立の大学別ボーダーライン
これまで共通テスト利用入試のメリットとデメリットを紹介してきました。ここでは関関同立の大学学部別のボーダーライン得点を紹介します。ボーダーラインとは「この得点を取れば50％の確率で合格できる」得点ラインのことです。
関西大学
関西大学の共通テスト利用入試のボーダーライン得点率は55％～84％と幅広いです。学部ごとに紹介しますので志望学部のボーダーラインを確認してください。
| 学部 | 得点率 |
| 法学部 | 65％～76％ |
| 文学部 | 70％～77％ |
| 経済学部 | 73％～80％ |
| 商学部 | 80％～82％ |
| 社会学部 | 71％～84％ |
| 政策創造学部 | 66％～76％ |
| 外国語学部 | 79％～80％ |
| 人間健康学部 | 74％～83％ |
| 総合情報学部 | 69％～76％ |
| 社会安全学部 | 55％～60％ |
| システム理工学部 | 65％～74％ |
| 環境都市工学部 | 67％～71％ |
| 化学生命工学部 | 62％～67％ |
関西学院大学
関西学院大学の共通テスト利用入試のボーダーライン得点率は63％～93％とこちらも幅広いです。全体的に関西大学よりやや高めのボーダーライン得点率になります。
| 学部 | 得点率 |
| 神学部 | 71％～78％ |
| 文学部 | 69％～82％ |
| 社会学部 | 73％～80％ |
| 法学部 | 68％～81％ |
| 経済学部 | 69％～76％ |
| 商学部 | 75％～82％ |
| 人間福祉学部 | 73％～80％ |
| 国際学部 | 79％～93％ |
| 教育学部 | 67％～81％ |
| 総合政策学部 | 69％～74％ |
| 理学部 | 63％～72％ |
| 工学部 | 66％～79％ |
| 生命環境学部 | 63％～77％ |
| 建築学部 | 67％～75％ |
同志社大学
同志社大学の共通テスト利用入試のボーダーライン得点率は60％～88％とこちらも幅広いです。全体的に関西学院大学と似たような高めのボーダーライン得点率になります。
| 学部 | 得点率 |
| 神学部 | 84％ |
| 文学部 | 78％～87％ |
| 社会学部 | 71％～84％ |
| 法学部 | 74％ |
| 経済学部 | 77％ |
| 商学部 | 74％ |
| 政策学部 | 80％～82％ |
| 文化情報学部 | 74％～76％ |
| 理工学部 | 79％～88％ |
| 生命医科学部 | 78％～86％ |
| スポーツ健康学部 | 70％～79％ |
| 心理学部 | 86％ |
| グローバル地域文化学部 | 84％～88％ |
立命館大学
立命館大学の共通テスト利用入試のボーダーライン得点率は66％～91％とこちらも幅広いです。70％後半の得点率がないと合格は厳しい学部が多くなっています。
| 学部 | 得点率 |
| 法学部 | 79％～85％ |
| 産業社会学部 | 72％～89％ |
| 国際関係学部 | 83％～91％ |
| 文学部 | 73％～83％ |
| 映像学部 | 79％～83％ |
| 経営学部 | 71％～86％ |
| 政策科学部 | 76％～87％ |
| 総合心理学部 | 72％～79％ |
| 経済学部 | 68％～78％ |
| スポーツ健康学部 | 67％～80％ |
| 食マネジメント学部 | 72％～79％ |
| 理工学部 | 66％～75％ |
| 情報生理学部 | 69％～77％ |
| 生命科学部 | 67％～74％ |
| 薬学部 | 78％～82％ |
まとめ
関関同立を共通テスト利用で受験をするメリットとデメリット、また大学や学部ごとのボーダーラインを紹介してきました。本記事が関西難関私立大学である関関同立を志望している受験生にとって共通テストを利用することのメリットとデメリットを具体的にイメージできたのではないでしょうか。一般入試での受験しか考えていなかった受験生にとって新たな選択肢にもなったのかと思います。大学受験はどの大学をどの入試形式で受験をするか、得意教科に絞って勉強をするか、苦手教科を克服するため勉強するか、このように戦略次第で大学受験の結果は大きく変わってきます。本記事を読んだ全ての受験生が自分に合った戦略で受験し合格できることを願っています。
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