旧帝大の穴場学部・穴場学科はどこ？全大学の比較的受かりやすい学部を紹介

旧帝大を目指している方の中には「どうしても旧帝大に受かりたい！」「入りやすい学部を知っておきたい！」と考えている人もいるかもしれません。「何としてでも旧帝大に入りたい！」と考えている方にとって、穴場学部・学科はおさえておきたい情報ですよね。そこで今回は、旧帝大の穴場学部・穴場学科についてご紹介します！旧帝大への受験を考えているみなさんは、是非参考にしてください。

旧帝大とは？

旧帝大とは「旧帝大国大学」の略称で、

• 東京大学
• 京都大学
• 名古屋大学
• 東北大学
• 北海道大学
• 大阪大学
• 九州大学

の7校を指す言葉です。

「帝国大学」は1886年に日本政府が交付した「帝国大学令」によって設立された大学。その帝国大学のうち、今も残っている国内の大学を「旧帝大国大学（略称：旧帝大）」と呼ぶようになったのです。

穴場学部・学科とは？

「穴場学部」「穴場学科」とは、その大学の中でも合格しやすい学部・学科を指します。では、どのような数値をみて判断すればよいのでしょうか？たとえば以下の3つの学部があったとします。

• 偏差値が60のA学部
• 偏差値が67のB学部
• 偏差値が65のC学部

この場合、A学部は偏差値が低く入りやすいと考えられるため、穴場となります。

また偏差値だけでなく、倍率によっても穴場かどうかを判断することができます。

• 偏差値が60で倍率が7倍のA学部
• 偏差値が62で倍率が1倍のB学部

この場合、偏差値はA学部の方が低いですが、倍率は圧倒的にB学部の方が低くなっています。そのため、B学部の方が穴場学部といえるのです。

さらに、合格最低点や共通テスト得点率でも比較することができます。

• 偏差値60で最低点300のA学部
• 偏差値60で最低点280のB学部

であれば、より低い点数でも合格できるB学部の方が穴場といえます。これら「偏差値」「倍率」「合格最低点やセンター得点率」の3要素をふまえて、穴場学部を探してみましょう。

旧帝大の7大学それぞれの穴場学部・穴場学科をご紹介！

それではここから、旧帝大の7大学について、それぞれの穴場学部・穴場学科をご紹介していきます。

東京大学

東京大学の穴場学部・学科は、以下のものがあります。

（偏差値：河合塾の調査から引用）
（倍率：前期日程（二段階）の数値）

東京大学の穴場学科は、理系では「理科二類」そして文系では「文科一類」です。「理科二類」は共通テスト得点率が「84%」となっており、母集団のレベルとしては他の理系学科と比べ高くないことが分かります。「文科一類」は共通テスト得点率が「81%」となっており、文系の他学科と同じ数値です。しかし合格最低点が「総：334.7778（550点満点）」となっており、他文系学科より低い数値となっているため、穴場といえます。

倍率のみでみると「理科二類」よりも「理科一類（2.7倍）」の方が低くなっていますが、これは募集人数が他学科と比べ2倍程度の1108名に設定していることが影響しています。倍率としては理科二類、文科一類よりも理科一類の方が低いですが、合格最低点や共通テスト得点率は理科一類の方が高いため、受験者のレベルとしては理科一類の方が高いといえるでしょう。

しかし東京大学は全学部・学科の偏差値が高く、共通テスト得点率なども高いです。穴場学部であってもかなりの学力が必要なレベルとなっています。

京都大学

東京大学の穴場学部・学科は、以下のものがあります。工学部、農学部は学科ごとの募集人員が設定されておらず、学科ごとの倍率データも出ておりません。そのため工学部と農学部は学部単位でのデータを用いて比較します。

京都大学の穴場学科は上記の5つです。

まず工学部では「工業化学科」が穴場です。偏差値や共通テスト得点率も比較的低く、受験者層のレベルとしても低めとなっています。倍率も京都大学の中では平均的で、入りやすい学科といえるでしょう。また農学部では「資源生物科学科」「食料・環境経済学科」「森林科学科」が穴場となっています。農学部は全体的に偏差値・共通テスト得点率が低めで、高偏差値層からはあまり人気がないようです。

そして医学部では「人間健康科学科」が穴場です。同じ医学部でも「医学科」が偏差値72.5、共通テスト得点率85%であることを考えると、難易度としては易しめと考えられます。しかし東京大学と同じく、京都大学の穴場学部・穴場学科も難易度としては高めです。今回ご紹介した学科に関してもかなりの学力が必要でしょう。

名古屋大学

名古屋大学の穴場学部・学科は、以下のものがあります。

まず理学部の「理学科」は、名古屋大学の穴場学科のひとつです。名古屋大学は偏差値60代の学科も多い中で、理学科は偏差値57.5、共通テスト得点率も71%と比較的低く入りやすい学科となっています。また農学部は全体的に入りやすい傾向です。特に「資源生物科学」「応用生命科学」「生物環境科学」などは穴場となっています。

そして医学部の「保健－理学療法学」「保健－作業療法学」も穴場です。同じ医学部の「医学科」は偏差値67.5、共通テスト得点率82%であることを考えると、上記の2学科は比較的入りやすいといえます。また医学部の保健ー看護学科も偏差値が52.5と低めですが、共通テスト得点率が85%と比較的高めとなっているため、母集団のレベルが高い可能性があります。

東北大学

東北大学の穴場学部・学科は、以下のものがあります。

東北大学の穴場学科では、まず農学部の「農学科」があります。旧帝大の中で農学部は比較的穴場になりやすいですが、東北大学の農学部も全体的に入りやすい傾向です。そして理学部の「地球科学系学科」も穴場です。地球、生命、環境、宇宙の4つを主要テーマとして研究していく学科です。

そして歯学部「歯学科」、医学部「保健ー放射線技術科学」「保健ー検査技術科学」「保健ー看護学」なども穴場です。しかしこれらは専門性が高いため、本当に医療分野に進みたいかしっかりと考える必要があります。

北海道大学

北海道大学の穴場学部・学科は、以下のものがあります。

北海道大学では、まず水産学部の「水産学科」は穴場です。北海道大学はほとんどの学部が札幌キャンパスで授業を行っていますが、水産学部は札幌から250km離れた函館キャンパスとなっているため、比較的入りやすい学部となっています。

そして歯学部「歯学科」、医学部「保健－理学療法学科」「保健－看護学科」「保健－作業療法学科」なども穴場です。医学部の「保健－検査技術科学」「保健－放射線技術科学科」などが偏差値55、倍率2〜3倍であることを考えると、比較的入りやすいといえます。

しかし北海道大学の穴場はいずれも専門性が高いです。また他学部も旧帝大の中では比較的入りやすいため、難易度でなく志望度の高い学部をしっかりと見極めることが重要でしょう。

大阪大学

大阪大学の穴場学部・学科は、以下のものがあります。

大阪大学の外国語学部は20以上の学科があります。その中でも「フィリピン語学科」「ヒンディー語学科」「ウルドゥー語学科」「スワヒリ語学科」は比較的穴場となっています。これらの言語は他言語と比べると馴染みがなく、キャリアプランも想像しにくいというのが理由のひとつでしょう。

また医学部の「保健ー看護学科」「保健ー放射線技術科学科」も穴場のひとつです。旧帝大の他の大学でも看護系や放射線技術科学科は穴場となっており、大阪大学も他の医療系と比べると入りやすい傾向です。

九州大学

九州大学の穴場学部・学科は、以下のものがあります。

まず医学部の「保健ー放射線技師科学科」「保健ー検査技術科学科」「保健ー看護学科」は偏差値や共通テスト得点率が比較的低く、穴場となっています。他の旧帝大と同じく、これらの学科は軟化傾向にあります。そして工学部「IV群」も穴場です。この学科は船舶海洋工学や地球資源システム工学、土木工学などを学ぶ学科で、比較的大規模な研究を行っています。

さらに芸術工学部「芸術ーインダストリアルデザイン学科」「芸術ー未来構想デザイン学科」も穴場です。これらは建築や製品など様々なもののデザインを学ぶ学科で、デザインコンペなどで受賞する学生も多く輩出しています。農学部「生物資源環境学科」も穴場です。旧帝大の他大学と同じく、九州大学の農学部も比較的入りやすい難易度となっています。

まとめ

旧帝大の各大学について、穴場学部を紹介してきました。どの大学でも穴場となっている学部・学科はある程度決まっていることがわかります。一方で、そうした穴場となりやすい学部は専門性が高いところも多く、自分が本当に学びたい分野であるのかはしっかりと見極める必要がありそうです。難易度や大学のブランド名だけでなく、自分の理想を実現できる大学かどうかをしっかりと考えた大学選びをしましょう。

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