今回の記事では日本屈指の有名名門国公立大学である「旧帝大」「神戸大」「東工大」「一橋大」を比較し、偏差値の差であったり受験情報がどのように異なっているのかをご紹介していきたいと思います。「旧帝大」は言わずと知れた日本トップの大学群で、東京大学、京都大学、名古屋大学、東北大学、北海道大学、大阪大学、九州大学の7校の総称となっています。全国各地のトップと言っても差し支えなく、トップ受験生たちの憧れの的となっています。そして、他に取り扱う三大学ですが、「旧帝大」と何かと比較されがち。関西地方なら神戸大学は間違いなく、大阪大学に次ぐ序列二位と断言しても問題ないでしょうし、東京工業大学(以下、東工大)や一橋大も圧倒的な難易度とネームバリューを誇ります。しかし、いくらトップ層と言っても、「旧帝大」との差があるのは事実であり。そのレベル感や偏差値の違いについて、横断的にお話しできればと思います。
目次
【旧帝大・文系】さすがは日本のトップオブトップ!
まずは文系学部から比較をしていきたいと思います。2021年度の偏差値の上位ランキングで言うと、京都大学の法学部が一位となります。東大・京大はやはり日本の中でもずば抜けている印象がありますが、特に京都大学は文系が強いイメージですね。
京都大学の法学部は法曹なども多数輩出する名門中の名門で、偏差値にして67.5。紛れもない難易度の高さを感じさせます。以下のランキングで言うと、京都大学の経済学部、京都大学の文学部・人文学科東京大学の文学部、京都大学の教育学部…と続いていきます。すべての偏差値が67.5と算出されており、極めてハイレベルです。
偏差値が少し下がって65.0ぐらいには大阪大学から法学部や文学部、経済学部などがノミネート。偏差値が62.5~60.0ぐらいになってくると、全国各地の大学が多数入り込んできます。名古屋大学の法学部、九州大学の法学部、東北大学の各種文系学部と幅が広いです。
逆に下限はどのぐらいかと言うと、名古屋大学の文学部・人文学科が偏差値57.5となっています。「旧帝大」文系全体で見ると、やはり上位には東京大学・京都大学が順当にランクイン。その少し下は大阪大学が占拠しています。これにはやはり地の利や伝統も感じられ、トップオブトップの二校を度外視すると、自ずと日本で二番目の中枢都市である大阪の大学が浮上してくる形でしょう。
その下に他の地方の大学がノミネートする形で、各大学の文系最難関は法学部であることがほとんどであるという構図になっています。学部すべての比較で言うと、最上位は医学部や農学部といった理系に譲っているものの、全体的にもちろんレベルが高いのが特徴。しかしながら意外にも「旧帝大」と一概に言っても偏差値の差は幅広いという点は抑えておきましょう。
【神戸大学・文系】偏差値で見ると全然引けを取らない!関西序列二位の大学
ここからは各大学の特徴と比較を簡潔に。神戸大学ですが、こちらは旧帝大と比べても一切引けを取りません。文学部・法学部・経済学部・経営学部のどれもが偏差値で62.5を叩き出しており、これは大阪大学の一つの基準である65.0には及ばないものの、その他地方の「旧帝大」の文系学部に匹敵する形です。後期受験で見るとさらに偏差値が上昇します。
やはり関西地方にあるという地の利は想像以上に大きいのでしょう。地方のトップオブトップを狙うよりは、関西地方という日本の中枢地域で2番手となっている神戸大学の方が人気にもなりやすく、偏差値が高騰しやすいのです。
【東工大・文系】文系がなしで比較不能
次に東工大ですが、こちらは文系学部がありません。有名なお話ですよね。旧帝大の理系は上振れも激しい一方、偏差値が控えめになっている学部も多くあります。文系が真ん中ぐらいで安定的に高い偏差値を記録する一方、理系ならではの特徴があります。そうしたお話については、後程記述します。
【一橋大・文系】東京の文系学部のスペシャリスト
逆に一橋大学は文系学部しかない点が対照的。感覚としてだけ持っていただきたいのは、東工大と一橋大が旧帝大のレベルから文系・理系ごとに分離したというイメージですね。一橋大は文系志願者しかいないため、むろん偏差値も高くなります。経済学部・法学部・社会学部はいずれも偏差値が67.5と相当な上振れに。
大学内で最下位である商学部ですら、偏差値にして65.0です。首都である東京にあるという点が、このレベルの高さを演出しているのでしょう。先ほどの旧帝大で取り上げた偏差値で言っても、大阪大学を優に超えていて、東京大学・京都大学と数字自体は並んでいます。文句のつけようがない高難度で、かなりの覚悟が必要。
【旧帝大・理系】上位は太刀打ちできないぐらい高難度も…?
次に理系学部の比較をしていきたいと思います。こちらも先ほどと同じく、2021年度の偏差値の上位ランキングを参考にします。少しだけ前述しましたが、旧帝大の理系は特に上位の差が著しいです。その理由は、やはり医学部や薬学部、農学部といったすべての学部の中でもトップオブトップに立つような、ある種異常な難易度の学部が上位層を引っ張り上げているから。
具体的な数値で検討していくと、やはりトップに君臨するのは京都大学と東京大学の医学部。これらは日本で最も難しい学部と言っても差し支えなく、偏差値にしてなんと72.5を叩き出します。まさに雲の上の世界といった感じですね。その少し下に続くのが、大阪大学のこれまた医学部で偏差値70.0です。偏差値70オーバーというのはいくら旧帝大と言えども文系学部では到達しなかった領域です。
やはり上位は圧倒的な難易度の高さを感じさせますね。これ以下も各大学の医学部や東京大学・京都大学の各種学部が連なっていくのですが、それ以外で次にランクインするのが北海道大学・獣医学部(偏差値65.0)。純然たる医学部ではないですが、やはりそれに近い領域の学問ということでこの位置にランクインしているのだと言えます。
上位と下位差があるため注意
このように、圧倒的な難易度を誇る各大学の学部が自ずと上位を占領する一方、下位では偏差値が控えめになっているケースも。この点で上位との差が大きいです。
例えば九州大学の理学部は「地球惑星科学科」や「生物学科」など、少し卒業後の進路に活かしづらい学問などに領域が細分化されており、偏差値にして57.5であるとされています。他にも北海道大学もいわゆる穴場が多い形。水産学部では偏差値55.0、医学部の中でも看護学専攻の学部であれば偏差値が50.0と、数字だけで見ると非常に入学しやすそうな印象を受けます。
看護はやはり、就職後もしんどいようなイメージがあり、人気の低下に繋がってしまっているのでしょう。また、文系学部でのお話にも通じますが、やはり都心部に近い方が人気になりやすいです。大阪や東京といった都市部から離れることで、地方密着の気運が高まり、相対的な人気は落ちている様子。このように、理系では上位と下位の差がかなり大きく、他の大学でも付け入る隙がありそうです。
【神戸大学・理系】大阪大学との差は開き、文系ほどの難易度の高さはない
まずは神戸大学の理系です。こちらも一番高難度となっているのは、やはり医学部になっています。医学科は偏差値にして67.5。文系比較の所で、大阪大学に追随するような難易度となっているイメージ、というお話をしました。
その構図自体は理系でも同様なのですが、少し差が広がっている印象を受けます。大阪大学以下の旧帝大医学部とほぼ同じぐらいの難易度帯である、ぐらいの認識がふさわしいかと思います。関西という都心部による地の利が大きく、他の旧帝大を凌駕するケースも多かった神戸大ですが、この点は少し意外です。
また、前期受験だけで考えても、工学部は最大で偏差値が60.0。農学部は57.5。海洋政策科学部は55.0となっています。医学部以外は、旧帝大の下限値の偏差値より少し高いか同等ぐらいの値になっていて、一歩後退してしまっている印象です。明確に序列の差が生まれてしまっている点は頭に入れておくべきでしょう。
【東工大・理系】ハイアベレージで安定的に難しい
次に東工大です。先ほども紹介しましたが、東工大は東京にある理系特化の大学。その点、やはりスペシャリスト的に難易度が高くなってしまいます。偏差値はものの見事にどの学部でも65.0だと言われています。医学部がなく、「工学院」や「理学院」といった学部でもこのようなハイアベレージを叩き出しています。これらは京都大学・東京大学・旧帝大各種医学部の次にランクインするような数値となっており、全体的なレベルの高さがうかがえます。
【一橋大・理系】理系学部なし
一橋大学は理系の学部がありません。前述しましたが、東工大と合体したら、並の旧帝大でも太刀打ちできない日本トップの総合大学になりますが。
さいごに
ここまでお読みいただきありがとうございました。文系は旧帝大でも張り合える学部が多く見られた一方、理系では東工大が一人で気を吐く形に。しかしながら、一口に旧帝大と言っても学部・大学ごとの差は非常に大きいですし、一概に「私には無理」と諦めないことが重要です。自分の希望や将来像と勘案し、志望校を絞り込んでいきましょう。
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