日東駒専の入試で英検を利用できる学部と選抜方式を解説しています。
日東駒専とは、日本大学・東洋大学・駒澤大学・専修大学のことを指し、偏差値はおよそ60から65だとされています。
日東駒専は総合大学であり、学部・学科も多種多様です。それゆえ受験者数が他の大学よりも群を抜いて多いことが特徴です。
選抜方法も多種多様で、大学ごとに特色があります。英語外部試験利用制度も取り入れており、今回はその中でも実用英語技能検定試験に焦点を当ててみました。
実用英語技能検定試験は英検の正式名称です。
英検準2級が高校中級程度で英検2級が高校卒業程度と見なされている関係からか、準2級合格から準1級合格までが出願資格とされています。実用英語技能検定試験とは、公益財団法人である日本英語検定協会が主催する日本語を母国語とした人を対象にしている英語のテストのことです。
目次
● 日本大学の入学試験で英検利用できる学部とは
英語外部試験を一般入試で利用できる学部・学科は以下の通りです。
文理学部・経済学部・商学部・国際関係学部です。英検は2級以上の級を受けて4技能のスコアを取得していることが条件です。
<文学部> 参考:文理学部 一般選抜 実施スケジュール
経済学部の一般選抜では、英語外部試験利用が可能ですが、出願時にスコアを提出していても日本大学の外国語科目の受験は可能です。
その場合には、英検のスコアと外国語科目の点数で高い方の得点を使い合否を判定することとしています。
また、経済学科国際コースに出願して国際コースを不合格になったとしても経済学科には合格となることがあります。これは、国際コースの合格者は経済学科の合格者のなかから選抜されているためです。
<経済学部> 参考:経済学部 一般選抜 実施スケジュール
日本大学では学校推薦型選抜という推薦枠で英検を利用できます。
学校推薦型選抜には、二つの種類があり、指定校制と公募制があります。
対象となる学部は、国際関係学部・経済学部・文理学部です。推薦選抜の特徴ですが、「合格した場合、本学部に入学することを確約できる者」と入試要項に記載があり、受験の際は注意が必要です。
国際関係学部では、指定校制と公募制の二つの推薦型選抜が実施されています。
指定校制において、英検が利用できる対象者は、専門(職業)学科を卒業見込みの現役生です。学校の成績が4.0以上であり、その他、英検などに合格していることが出願要件となっています。
英検を利用する場合、準2級以上に合格していることが必要です。
公募制においては、普通科・総合学科・専門(職業)学科の現役生が対象となっています。
学習成績が3.7以上で英検準2級以上の合格が出願条件となります。
<国際学部> 参考:国際学部 一般選抜 実施スケジュール
商学部では、学校推薦型選抜の公募制で英検利用が選択できます。
公募制においては、普通科卒業見込みの現役生が対象です。出願要件は、学習成績が3.8以上で同時に英語が4.0以上であること。
生徒会役員や部活のリーダーを経験していること。英検は2級以上の合格者となっています。
<商学部> 参考:商学部 一般選抜 実施スケジュール
経済学部の国際コースと文理学部の英文学科で実施される指定校制では英検を利用できます。
国際コースにおいては、在籍している高校が普通科か商業高校かで出願要件が若干異なっています。
英文学科においては、学習成績が3.8以上で同時に英語が4.0以上であることが必須です。
国際コースでも英文学科でも英検を利用する場合、英検2級以上の合格が出願要件となっています。
● 東洋大学の入学試験で英検利用できる学部とは
東洋大学の選抜試験では全学部・学科で英語外部試験を利用できます。
東洋大学では、大学入学共通テスト利用前期日程と一般入試の前期日程の2つの日程において、英語外部試験を利用できます。
英語外部試験のスコアは東洋大学の基準により換算され合否の判定に用いられます。
また、英語外部試験のスコアを利用した場合でも、一般入試で英語を受験することができます。
英語外部試験を利用する際に気を付けたいのは、申請方法です。共通テストか一般入試かのどちらかでのみ英語外部試験を利用することができず、異なる外部試験を利用することもできません。英語外部試験の利用申請は、初回のみにしか行えません。
英語外部試験のスコア証明書は、1回の出願に1部を提出します。
出願の都度、スコア証明書を提出する必要があります。これが利用申請の条件です。オンライン画面のスクリーンショット等のコピーは認められていません。提出にはスコア証明書の原本かコピーが必要です。
対象学部は全学部となっています。
大学入学共通テスト利用入試と一般入試の前期日程で受験が可能です。
英検の1級・準1級・2級のどれかに合格していて、スコアが証明できることが必須条件となります。
英検のスコア2304点は共通テストの英語の200点(満点)に相当するとされます。
これは東洋大学の設けた基準により換算され、もし英検のスコアが2150点ならば共通テストの英語180点に、英検のスコアが1980点ならば共通テストの160点に換算されます。
東洋大学が実施する英検の点数の一般入試の点数への換算は下記の通りです。英検のスコア2304点は一般入試の英語の100点に相当するとされます。英検のスコアが2150点ならば一般入試の英語90点に、英検のスコアが1980点ならば一般入試の80点に換算されます。これも東洋大学の設けた基準により換算されるのですが、英検のスコアを「見なし換算」していると言えます。
英語外部試験を利用する際に必要なことが、英語外部試験のスコア証明書の取得と提出です。
東洋大学の入試要項には、英語外部試験証明書の原本かコピーを提出するよう記載があります。
英検を利用する場合には、実用英語技能検定合格証明書の和文形式・英検CSEスコア証明書・実用英語技能検定個人成績表のいずれかを提出する必要があります。入試の出願書類は原則として返却されませんので原本提出の折には注意してください。
「学校推薦入試 基礎学力テスト型」において英検スコアを利用することができます。
対象は全14学部です。2034以上のスコアで100点、2150以上で90点、1980以上で80点とみなし換算されます。
利用できる級は2級以上ですので、従来の英検利用方式と大きく変わらないといえます。
● 駒沢大学の入学試験で英検利用できる学部とは
駒沢大学では一般入試において英語外部試験利用制度があります。
対象となる学部・学科は医療健康科学部を除く全学部となっています。
実用英語技能検定試験を利用する場合、合格証書・合格証明書・CSEスコア証明書のいずれかの提出が必要です。
英検には従来型と新方式がありますが、どちらも利用可能となっています。
また、合格証明書は和文でも英文でも構わないと入試要項に記載があります。ただし、受験した年月日が有効かどうかの確認が必要です。
参考:一般選抜 全学部統一日程選抜|think! by 駒澤大学 (komazawa-u.ac.jp)
実用英語技能検定4技能・TEAP4技能・TEAPCBT・GTEC(CBTタイプ)の試験を利用する場合、
ネット出願画面にある申請書と証明書類を提出することが必須となります。各証明書の原本かコピーで出願可能ですが、コピーの場合には所定用紙をダウンロードし、校長の署名と押印が必要です。
証明書は発行機関から受験者が取り寄せることが原則であり、大学へ提出した出願書類は返却されません。
駒沢大学においての英語外部試験スコアは以下のように取り扱われます。
英語外部試験を利用する場合、各試験のスコアが一定以上取得していると証明されることで外国語試験を75点取得したのと同じことにできます。
実用英語技能検定試験では1950以上のスコアを獲得すると外国語試験の75点に換算されます。
一定のスコアを取得していると、外国語を受験しなくても、受験して74点以下であっても、75点となります。
しかし、外国語を受験して76点以上であった場合には、その点数がそのまま得点となります。
● 専修大学の入学試験で英検利用できる学部とは
専修大学の選抜試験方式には大きく分けて二つの種類があります。
一つ目は全学部統一入学試験であり、二つ目は学部個別入学試験です。
専修大学の学部を横断するような試験方法が全学部統一試験です。学びたい学部が決まっているならば、学部個別入学試験を受験するのが良いでしょう。専修大学は、全学部全学科において英語外部試験利用が認められています。
英語外部試験の利用により英語の試験が免除されるのです。
一般選抜で英語外部試験を利用する際に注意したいことは、対象となる英語外部試験のスコアを出願時に登録・提出する必要があるということです。これにより、試験科目から英語が免除されます。
また、スコアを出願時に登録・提出しても、専修大学の英語を受験することができます。その場合には、高い方の得点が判定に使用されます。
参考:英語外部試験を利用した選考方法に新たな得点区分を追加|専修大学 (senshu-u.ac.jp)
全学部統一入学試験は、3教科同一配点となっています。
対象は、全学部・全学科で、選考方法は、英語・国語・選択科目の3教科を受験し、それらの合計点で合否を判断します。
また、英語外部試験により、「英語」の受験が免除されます。
学部個別入学試験のA方式においては3教科同一配点の対象は全学部・全学科です。
選考方法は英語・国語・選択科目の3教科を受験し、それらの合計点で合否を判断します。
また、英語外部試験により、「英語」の受験が免除されます。つまり、英検利用の選抜方法を選択することで、英検が個別学力試験の英語の代替となっているのです。
参考:専修大学 入学試験要項
日本文学文化学科では、国語重視のD方式という選抜方法があります。
これは、英語・国語・選択科目の3教科を受験するのですが、国語の配点は200点となっています。
国語以外の2教科の配点は100点です。従って、3教科の合計点は400点満点となります。この試験も同様に、英語外部試験を利用することで、「英語」の受験が免除されます。
ネットワーク情報学科では、A方式と共通の配点が100点の英語と、配点が200点の数学の合計が300点満点のF方式という選抜方法があります。英語には基準点があり、得点が上位85%以内であると合格判定対象となります。
この方式でも英語外部試験を利用することで、「英語」の受験が免除されます。
英語英米文学科では、A方式と共通の配点が100点の英語と、配点が150点の総合英語、大学入学共通テストの「英語」を受験し、合計300点満点で選考されるE方式という方式があります。
大学入学共通テストの英語は配点50点のリスニングを含みます。また、英語外部試験の利用により、A方式と共通の英語の受験が免除されます。気を付けたいのは、独自の総合英語と大学入学共通テストの「英語」は、英検利用による免除対象とならないということです。
● 英検は受験した方がいいのか
英検を受験すべきか、受験するならどの級にした方が良いのかを説明します。
結論からいうと、英検2級を受験をするべきです。
日東駒専の一般入試で安定して7〜8割の得点率を出すのは簡単ではありません。一方、英検2級の難易度は「高校卒業程度」であり、日東駒専を目指す受験生にとっては、受験勉強の延長にあるといえるでしょう。
リーディングに関しては一般入試の方が難しいといえます。
英検のリーディングは語彙の知識を問う問題と文章読解からなり、これまでたくさんの受験生がいるため対策もしっかりと練られています。
それに対して日東駒専の一般入試では、大学ごとに傾向が異なる他、全体の分量などにも違いが見られます。
英検受験ではリスニングやライティングのような他技能の能力も求められますが、試験対策で十分に対処できるレベルになっています。
日東駒専の一般入試で準2級を使用できる学部学科はありません。
同時に準1級の合格資格も不要です。先述したように、英検では4技能を満遍なく試験されますので、
大学受験を見据えるならあまり英語に特化して学習するのは得策ではありません。
そのため通常の受験勉強の延長で2級に合格するのが最適だといえるでしょう。
● まとめ
日東駒専の選抜試験で英検を利用できる学部と選抜方法についてまとめてみました。
英語外部試験利用と称される選抜方法には各大学で独自の基準によるものが多く、
詳しく知ることで受験生の役に立つ事があると思われます。
英語外部試験の種類はいくつか存在しますが、おそらく英検が一番身近なのではないでしょうか。
しかし、注意点もあります。例を挙げますと、日大では「各資格・検定試験実施団体の定めるスコア等の有効期限が出願の締切日以降のものに限る」とされています。つまり、スコアの有効期限が過ぎていたら英検を利用した出願を受け入れないとの主旨でしょう。
日東駒専の個別試験と英検利用は併願可能なケースが多く、また、有効期限内ならば何度でも英検を受けることができます。
これらは英検利用を考えてみる利点だと思われます。大学受験では情報を集めることが非常に重要ですので、自分に有利な選抜方法がないか、調べてみることをお勧めします。
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