早慶上理という言葉を知っていますか?これは「早稲田大学」「慶應義塾大学」「上智大学」「東京理科大学」の4校をまとめた呼び方です。都内にキャンパスをかまえる上記4校は、難関私立大学として高い人気を誇っています。今回はそんな早慶上理4校の偏差値・倍率・特徴について詳しく解説していきます。是非、受験の参考にしてください。本記事は河合塾の情報を参考に作成しています。
目次
偏差値・倍率を簡単に解説
「偏差値」や「倍率」という言葉は、受験関連でよく聞く言葉です。しかし偏差値や倍率を正しく説明できる人は、意外と少ないのではないでしょうか?そこで本題に入る前に、「偏差値」と「倍率」についてご説明します。
偏差値とは?
「偏差値」とは、「ある試験において、自分の得点はどのくらいの位置だったか?」を示す数値です。例えば、あるテストで1回目も2回目も80点だったとします。これだけ見ると高得点のように感じますが、1回目の平均点が70点、2回目の平均点が85点だったらどうでしょうか?これだと1回目は得点が高く、2回目は得点が低い印象になると思います。
このように、得点だけだと「試験を受けた人全員の中で、自分はどのくらいの位置か」が分からないのです。そこで使用するのが、「偏差値」です。偏差値は、その試験の平均点を「50」として、それを基準に算出する数値。そのため、自分の得点が全体から見てどのくらいかが分かりやすくなります。そして、大学受験で使用する「大学ごとの偏差値」は、「その学校に受かった人の偏差値がどのくらいだったか」を示しています。
ベネッセや東進、河合塾など、試験機関によって偏差値が異なるのはこのためです。試験ごとに受験者の平均的なレベルが異なるため、「偏差値50」のレベルが異なり、それに比例して偏差値も異なった結果となっています。
倍率とは?
倍率とは、募集定員に対して、どのくらいの人が受験したかを示しています。例えば、以下のように、偏差値が低くても、倍率が高いと不合格になる確率が高まるのです。
- A.100人の募集定員に対して、100人が受験→倍率1.0倍
- B.100人の募集定員に対して、500人が受験→倍率5.0倍
早慶上理の偏差値や倍率、特徴について!
それでは早慶上理の4校について、偏差値や倍率、特徴をみていきましょう。学部ごとに偏差値や倍率が大きく異なることもありますので、ご自身の行きたい学部はどうか、チェックしてみてください。
早稲田大学の偏差値・倍率・特徴
学部 | 偏差値 | 倍率 | |
2021 | 2020 | ||
政治経済学部 | 70 | 4.2 | 7.1 |
法学部 | 67.5 | 5.1 | 5.3 |
教育学部 | 62.5~67.5 | 6.3 | 6.8 |
商学部 | 67.5~70.0 | 8.9 | 9.0 |
社会科学部 | 67.5 | 8.8 | 11.8 |
国際教養学部 | 70 | 3.4 | 4.9 |
文化構想学部 | 67.5~70.0 | 7.8 | 8.6 |
文学部 | 67.5~70.0 | 7.7 | 8.2 |
基幹理工学部 | 65 | 4 | 4.6 |
創造理工学部 | 62.5~65.0 | 3.7 | 4.1 |
先進理工学部 | 65.0~67.5 | 3.6 | 3.9 |
人間科学部 | 62.5~67.5 | 6.1 | 8.0 |
スポーツ科学部 | 65 | 3.5 | 5.5 |
早稲田大学は、日本最難関レベルの私立大学です。10もの学部があり、文系・理系・スポーツなど幅広い分野の学生が集まっています。偏差値でみると、トップは「政治経済学部」の偏差値70。早稲田大学の看板学部で、ユニクロで有名なファーストリテイリングの代表取締役 兼 社長「柳井 正氏」、元ソニー株式会社社長の「出井 伸之氏」など、数多くの芸能人・国会議員・起業家・金融マンを輩出しています。
また倍率でみると「商学部」「社会学部」「文化構想学部」「文学部」などが人気です。その他の学部も倍率5.0を超えるものが多く、早稲田大学はどの学部も難関といえるでしょう。偏差値や倍率が比較的低い学部は、「創造理工学部」「先進理工学部」「スポーツ科学部」などがあります。しかしこれらの学部は専門性が高いため、そもそも受験しようという人が限られるでしょう。また上記3学部の偏差値は65前後、倍率も3.0を超えていますから、やはりこれらの学部も難関学部といえます。
慶應義塾大学の偏差値・倍率・特徴
学部 | 偏差値 | 倍率 | |
2021 | 2020 | ||
文学部 | 65 | 3.2 | 3.9 |
経済学部 | 67.5 | 3.3 | 4 |
法学部 | 67.5 | 3.9 | 4.2 |
商学部 | 65.0~67.5 | 3.1 | 3.5 |
医学部 | 72.5 | 6.1 | 7 |
理工学部 | 65 | 3 | 3.1 |
総合政策学部 | 72.5 | 7.1 | 8.4 |
環境情報学部 | 72.5 | 7.7 | 9.4 |
看護医療学部 | 60 | 2.9 | 3.1 |
薬学部 | 62.5 | 3.5 | 3.7 |
慶應義塾大学は、早稲田大学と並んで日本の最難関私立大学のひとつです。歴史は古く、1858年に福沢諭吉が開塾したところから始まりました。学部の多さが特徴で、13もの学部があります。また卒業生との「縦のつながり」が強いのも魅力で、金融・政治・大手企業など様々な分野にOB・OGが多いことから「就活に強い慶應」と言われます。
偏差値でみると、トップは「医学部」「総合政策学部」「環境情報学部」の3学部。「医学部」は歴史が長く、医学分野の卒業生も多いことから、人気となっています。倍率でみると、こちらもトップは「総合政策学部」「環境情報学部」の2学部。「総合政策学部」は通称SFCと呼ばれ、幅広い分野を学べる学部です。また「環境情報学部」は最先端の科学・技術、それに関わる社会学などを研究する学部です。
偏差値や倍率が比較的低いのは、「看護医療学部」です。しかし看護系の学部としては日本トップクラスの難易度となっています。慶應義塾大学の看護医療学部は、医学部や薬学部と連携した学習ができ、また医療分野において多くの卒業生を輩出していることから、日本トップの人気があると考えられます。
上智大学の偏差値・倍率・特徴
学部 | 偏差値 | 倍率 | |
2021 | 2020 | ||
神学部 | 57.5 | 4.5 | 6.8 |
文学部 | 62.5~65.0 | 3.6 | 4.2 |
総合人間科学部 | 57.5~67.5 | 6.2 | 6.1 |
法学部 | 65.0~67.5 | 3.7 | 5.4 |
経済学部 | 62.5~70.0 | 4.8 | 5.1 |
外国語学部 | 60.0~67.5 | 2.7 | 3.9 |
総合グローバル学部 | 65 | 3.7 | 4.8 |
理工学部 | 60.0~62.5 | 2.9 | 3.9 |
国際教養学部 | * 65.5 | 2 | 2 |
上智大学は、キリスト教の教えを根底にもつ、いわゆる「ミッション系」の大学として有名です。看板学部は「神学部」で、日本で唯一の「カトリック系神学部」となっています。また上智大学は「グローバル教育」に力を入れていて、外国語学部は「英語学科」「ドイツ語学科」「フランス語学科」「イスパニア語学科」「ロシア語学科」「ポルトガル語学科」と6カ国もの学科を有しています。グローバル教育センターの設置や留学支援など、全学生を対象としたグローバル教育に力を入れているのも、特徴のひとつです。
偏差値でみると、トップは「経済学部経営学科 (共通テスト併用型)」で、偏差値70となっています。その他にも「総合人間学部」「法学部」「外国語学部」など偏差値67.5の学部もあります。倍率でみると、トップは「総合人間学部」の6.2倍、次いで「経済学部」の4.8倍、「神学部」の4.5倍となっています。総合人間学部は「心理学科」が特に人気で、ここ数年は10倍近い倍率です。
偏差値や倍率が比較的低い学部・学科では、「外国語学部 ロシア語学科、ポルトガル語学科」「理工学部 物質生命理工学科、機能創造理工学科、情報理工学科」などがあります。
東京理科大学の偏差値・倍率・特徴
学部 | 偏差値 | 倍率 | |
2021 | 2022 | ||
理学部第一部 | 57.5~62.5 | 2.6 | 3.2 |
工学部 | 57.5~62.5 | 3.4 | 4 |
薬学部 | 57.5~60.0 | 2.9 | 3 |
先進工学部 | 57.5~60.0 | 3.8 | 3.5 |
経営学部 | 57.5~60.0 | 3.3 | 4.2 |
理学部第二部 | 42.5 | 1.5 | 2.1 |
理工学部 | 55.0~60.0 | 2.4 | 3.3 |
東京理科大学は「理学の普及を以て国運発展の基礎とする」という精神を掲げてけて建学された大学です。教育方針のひとつに「実力主義」があり、卒業までのハードルは高く設定されているようですが、その分しっかりとした力を身につけることができます。
偏差値でみると、トップは「理学部第一部」「工学部」の62.5です。しかし平均して偏差値が50代後半の学部・学科も多く、早慶に比べると偏差値は低いといえるでしょう。倍率でみると、トップは「先進工学部」の3.8倍、次いで「工学部」の3.4倍、「経営学部」の3.3倍となっています。工学部は「情報工学科」や「建築学科」が人気で、建築学科は進路面の強さ、情報工学科は新しい学部ならではの設備の良さが魅力となっています。
偏差値や倍率が比較的低い学部・学科では、「理学部一部 応用数学科、応用物理学科」「先進工学部 生命システム工学科」「理工学部 数学科、物理学科、先端化学科、電気電子情報工学科、経営工学科、機械工学科、土木工学科」などがあります。
早慶上理の難易度を比較!
早慶上理の4大学の中では、「早稲田大学」と「慶應義塾大学」の2校がとくに高難易度といえます。偏差値の高さはもちろん、倍率も5〜7倍の学部が複数あり、合格ラインは非常に高いといえるでしょう。また、「上智大学」も偏差値65以上の学部が多く、倍率も4倍ほどの学部が複数あります。学科ごとだと、倍率が10倍を超えるものも多いですから、高倍率を勝ち抜くための準備が必要です。
「東京理科大学」は、偏差値や倍率を見ると他3校よりは低い数字となっています。しかし「実力主義」を掲げているからこそ、卒業するまでが大変という評判が目立ちます。入学するハードルは低いですが、卒業するためのハードルは高いといえるでしょう。
まとめ
「早慶上智の特徴と難易度」について、解説しました。各校とも特色がしっかりとあるので、難易度やブランドだけでなく、やりたいことができる大学かをしっかりと見ていく必要があるでしょう。また、学部ごとの偏差値・倍率はかなりばらつきがあるので、行きたい学科の偏差値・倍率をしっかりと確認してください。
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