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【共通テスト英語】リスニングの試験概要と対策ポイントを解説


センター試験に代わり大学入学共通テストが開始され、英語の出題形式や傾向にも変更がありました。まだ新しい形式に代わって間もないため、試験対策をどうしたらよいか戸惑っている人もいるのではないでしょうか?この記事では、共通テストのリスニング試験概要や、得点アップの必勝法についてお伝えしていきます。リーディング対策を行うことでリスニング力アップにもつながる観点から、リーディングの勉強方法についても触れていきます。センター試験と比べて配点が高くなったリスニング。傾向を分析し、しっかり対策をすれば必ず得意分野にすることができます。ぜひリスニングを得点源にしていきましょう!

 

【共通テスト】英語の傾向

共通テストの英語の試験概要は以下の通りです。

  • リーディング:80分、100点満点
  • リスニング:60分(解答時間は30分)、100点満点

試験時間は合計140分ですが、リスニング60分のうち30分間はICプレーヤーの作動確認や音量調節の時間になるため、リスニングは実質30分間です。令和4年度の試験要項によると、英語リーディングは15時10分~16時30分。その後休憩が40分間入ったあとに17時10分~18時10分までリスニングが行われます。リスニングは30分間で大問6題が出題されます。学生同士の短い会話や社会問題に関する講義を聞き取って答えるもの、図やグラフ、表を読み取って解答する問題が出題されます。リスニングは後半になるにつれて難易度が上がり、目安として英検2級程度の理解力が要求されます。

センター試験との違いとは

センター試験から共通テストに代わり、より思考力、表現力、判断力を問う問題が増えてくると言われています。それに伴い、センター試験と異なる点がいくつか出てきました。

リスニングの比率が高くなった

共通テストの英語は、200点満点のうち「リーディングが100点、リスニングが100点」という1:1の比率になっています。しかし、センター試験では「リーディングが200点、リスニングが50点」という4:1の比率でした。「大変だ!リスニングの配点が高すぎる!」と思うかもしれませんね。しかし実際には、大学側で共通テストの配点比率を自由に決めています。たとえば広島大学では、共通テストそのままの1:1の比率で計算するのに対し、筑波大学など従来のセンター試験同様、4:1の配点比率を採用している大学もあります。リスニングの比率が高まったのは間違いありませんが、志望大学によって配点比率が異なりますので、必ず受験要項を確認するようにしましょう。

読み上げ回数の減少

リスニングの音声読み上げ回数に変更がありました。センター試験では全て2回でしたが、共通テストでは問題によっては1回しか読み上げられません。そのため、1回で内容を理解できるようにしておく必要があります。

ネイティブスピーカー以外の英語も混じる

アメリカ英語やイギリス英語以外の非ネイティブスピーカーの英語が混じるようになりました。世界中の人々がコミュニケーションの手段として英語を活用している現状を反映し、英語を公用語としていない国で話されている英語がリスニング問題に加えられたということでしょう。話し手の人数も4人になる出題パターンがあり、誰が何を言ったのか?それぞれ聞き分け整理する必要が出てきます。

表やグラフを使った問題が増加

センター試験でも表やグラフの読み取りをさせる問題が出題されていましたが、共通テストではその分量が増えました。リスニングそのものの理解力はもちろん、聞き取った内容に基づき、表やグラフと差異がないかどうか判断する力がより求められるようになったからです。今までは、聞こえてきた単語を頼りに解答すれば正解だったケースでも、表やグラフを使うことで本当に理解しているかが判断されていると言えます。

正答が2つ以上ある問題が出題される

センター試験では、選択肢の中から正しいものをひとつだけ選ぶスタイルでした。しかし共通テストでは、答えがひとつだけとは限りません。「当てはまるものをすべて」選びなさいと言った問題が出題されるため、以前よりも根拠をもって解答選択することが重要です。

【共通テスト】リスニングの勉強方法

次に、共通テストのリスニング勉強方法についてお伝えしていきます。基本的には、センター試験時代と対策方法は変わりませんが、リスニング力は一朝一夕で身に付くものではありません。以下の方法を参考にして、聞き取り能力をアップさせ、リスニングを得点源にしていきましょう。

シャドーイングを行う

リスニングの勉強方法と聞くと、ただひたすらに英語を聞けばよいのでは?と思う人もいるかもしれません。しかし、意味の分からない英語を流していても、時間ばかりかかってしまい学習効果が上がりません。リスニングの勉強をする際には、必ず問題集や過去問で解いた問題のシャドーイングを行っていきましょう。

シャドーイングとは、英語が聞こえてきたら手元のスクリプト(英文の書き起こし)を見ずに、影のように後をついて発話する学習方法です。発音はもちろんイントネーションも完璧に再現できるようになるまで繰り返します。シャドーイングを行う際には、意味が分からない単語や熟語があれば調べて覚え、文法事項であいまいな部分があれば必ず確認するようにしてください。そうすることで、リスニング力アップだけではなく、英文法や単語などの確認もできるため、リーディング分野での理解力も上がっていきます。

一般的に、シャドーイングはひとつの英文につき50回程度繰り返すことが推奨されています。しかし、理解力や使う英文の長さにもよりますので、繰り返す回数は適宜調整してください。ちなみに、実践してみると分かりますが、シャドーイングはかなりの集中力を必要とする学習方法です。長時間やるよりも、短時間で集中して繰り返し練習していくことをお勧めします。

リスニングが苦手な人は音読から

「英語が苦手で、シャドーイングはどうしても出来ない!」という人は、無理をせず音読から始めてください。英文を聞いた後に、手元にあるスクリプトを見ながら音読しましょう。慣れてきたら、英文を聞きながら発話してみます。この時はスクリプトを見ながらでも構いません。この作業はリピーティングと呼ばれますが、シャドーイングと同様に英語力アップに効果的な方法です。シャドーイングと同様、長時間まとめてやる必要はありませんので、スキマ時間を見つけて毎日少しずつ練習していきましょう。

過去問を解く

英語リスニングに限らず、試験を受ける場合は過去問を上手に利用していくことがポイントです。過去問に触れることで、問題や質問に一定のパターンがあることが分かったり、次の問題に進むまでに何秒くらい時間があるのかといった細かい部分についても体感できるからです。参考までに、朝日新聞デジタルがインターネット上で公開している2021年度の共通テスト「英語 リスニング」の問題、解答、音声へのリンクは以下になります。もしまだどんな問題が出題されるか知らないようであれば、ぜひ一度チェックしてみてください。

過去問を解いた後は答え合わせをするだけではなく、先ほど述べたようにシャドーイングや音読を交えながら、問題文全体の理解を高めるようにしましょう。また、過去問で勉強することで「先読みテクニック」も鍛えることができます。試験テクニックの話になってしまいますが、音声が流れる前に事前に選択肢に目を通しておくのです。

たとえば、バス停に並んでいる人たちの絵が選択肢に出ている場合。並んでいる人たちの服装がそれぞれ違えば、「きっと、バス停に並んでいる人たちの服装について説明する音声が流れてくるかな?」と推測できますよね。John, Taroといった名前が選択肢に並んでいれば、「JohnとTaroという人が登場する会話かな」とあたりをつけることができます。少しでも背景知識があることで、気持ちに余裕をもって聞き取り理解することができます。過去問演習に限らず、模擬試験などでも使えるテクニックですので、ぜひ試してみてください。ふだんから先読みをするクセをつけておくことで、共通テスト本番でも落ち着いて実践することができるでしょう。

【共通テスト】リスニングの対策ポイント

それでは、以下でどのような点に気を付けてリスニングをしていく必要があるのか、具体的にお伝えしていきます。

位置関係など頻出表現をおさえる

共通テストでは図やグラフを使った問題がよく出ますが、リスニングでは地図を使って場所の位置を尋ねる問題などが出題される傾向があります。この場合、「角を曲がったところにあります(around the corner)」「チラシはレストランの前にあります(in front of)」「目的地はペットショップの真向かいです(across from)」など、位置を表す表現を聞き落してしまうと正解できません。過去問や対策問題集を見てよく出題される場面が分かったら、使われる単語や英語表現を頭に入れておき、その部分に注意して聞き取るクセをつけていきましょう。

弱形をおさえる

発音が変化し、弱く発音されているように聞こえる語句を「弱形」といいます。通常、学校や塾で習う英単語の発音は「強形」なので、初めて聞いた時には戸惑うかもしれません。弱形になる単語は、前置詞(ofやatなど)や助動詞(canなど)、人称代名詞(himなど)などと決まっています。弱形になると、音が省略されたりします。たとえば、himは「ヒム」ではなく「イム」や「イ」のように最初のhが省略されて聞こえます。音読やシャドーイング練習を行う際には、これらの弱形に気を付けて、音の変化を確認しながら学習していきましょう。

【共通テスト】リーディングの対策ポイント

この記事はリスニング対策についてお伝えしていますが、リーディング対策を行うことでリスニング力アップにもつながるため、以下でリーディング力アップのポイントについて解説します。

 文法事項を定着させる

センター試験では発音やアクセント、文法問題がありましたが、 共通テストではすべてが読解問題となりました。単独でこれらの知識を問う問題は出題されません。そのため、文法は特に勉強しなくても大丈夫と思うかもしれませんが、そんなことはありません。すべての問題が読解問題になったことで、センター試験よりも「早く正確に」英文を読む力が必要になりました。そのためには、文法をはじめとする英語の基礎知識が頭に入っている必要があります。これまでの模擬試験で不正解だった単元や、学校や塾の授業で理解があやふやだった文法事項を徹底的に見直していきましょう。人によって苦手単元は異なりますが、一般的につまずきやすいところとしては、仮定法や分詞構文、完了形などが挙げられます。これらの文法を用いた英語がリスニングの中で使われる場合もありますが、読んで理解できない英文は聞いても理解できません。文法事項はきちんと理解し、定着させるよう心がけましょう。

 英単語や英熟語を覚える

共通テストの対策に限らずですが、英単語や英熟語(英語表現)は積極的に覚えていってください。「ひとつひとつの単語にこだわりすぎずに、文脈から内容を推測する練習が大切」とよく言われます。これも正しいのですが、そうは言ってもひとつの英文に知らない単語や熟語がいくつもあったら、まったく理解できないでしょう。これでは推測する以前の問題です。単語も熟語も覚えているに越したことはありません。学校や塾の単語テストも活用し、確実に語彙力を増やしていきましょう。語彙力を増やすことで、リーディングだけではなくリスニングにも役立ちます。聞いた英文を一度で理解するためにも、できるだけ英単語や英熟語を覚えるよう心掛けてください。

共通テストの英語科目対策におすすめの参考書・問題集

以下で、共通テストの英語対策におすすめの参考書や問題集を紹介します。リスニング、リーディングともに高得点を狙えるように取り組んでいきましょう。

 

大学入学共通テスト 英語が1冊でしっかりわかる本(かんき出版)

大学受験やTOEIC対策のカリスマと呼ばれている関正生先生が執筆した、共通テストのリーディング・リスニング対策の問題集です。使用されているテストはプレテスト2回分ですが、具体的な解き方が解説されており、実際の試験に臨む際にどう解いていったらよいのかのイメージ付けもできる良書です。前述したリスニングの弱形についても取り上げられており、共通テスト対策はもちろん、TOEICや英検などに向けて学習をしている人にとっても役立つ内容となっています。

 

 

CD2枚付 大学入試 関正生の英語リスニング プラチナルール(KADOKAWA)

こちらも関正生先生執筆の本ですが、前述した位置関係に関する表現を整理してくれており、共通テストのリスニング対策に役立ちます。共通テスト以外に各大学の問題も含まれているため、二次試験対策を行いたい人にも適した書籍です。イギリス英語も含まれているため、アメリカ英語以外の発音やイントネーションにも慣れておきたい人にもお勧めと言えます。

 

 

2022年版 共通テスト過去問研究 英語(教学社)

共通テストの本試験やプレテストのほかに、実践創作問題やセンター試験時代の過去問も収録されています。リスニングだけでも11年分の量がありますので、演習量が確保できるのも嬉しいところです。前述した、「先読みテクニック」についても過去問を解きながら実践してみることをお勧めします。

 

 

2022 大学入学共通テスト実戦問題集 英語リスニング[CD付] (駿台文庫編)

駿台講師陣が作成したオリジナル問題が5回分収録されています。分かりやすい詳細な解説に加え、重要事項が掲載された「直前チェック総整理」が付属。解答・解説は使いやすいよう別冊になっています。

 

 

CD2枚&音声ダウンロード付 大学入学共通テスト 英語[リスニング]の点数が面白いほどとれる本(KADOKAWA)

駿台予備校の講師や竹岡塾で知られている竹岡先生による、リスニング対策の問題集です。共通テストで問われる重要テーマを取り上げて解説しています。出題パターンについても網羅されているため、過去問研究をする前にこの本に取り組んでおくと、スムーズに過去問に移行できるのではないでしょうか。

まとめ

今回の記事では、共通テストの英語リスニングについての概要や勉強方法についてお伝えしました。

センター試験から変わった点としては、下記が挙げられます。

  • 配点比率:共通テストではリーディングとリスニングが1:1の比率に変更
  • 読み上げ回数:センター試験では2回、共通テストでは1回のみの問題もある
  • ネイティブスピーカー以外の英語も聞き取る必要がある
  • 図やグラフを読み取って答える問題が増加
  • 正答が2つ以上ある問題が出題される

配点比率が上がったため、以前にも増してしっかりとリスニング対策をする必要があります。具体的な学習方法については、以下をおすすめしました。

  • シャドーイング
  • 音読もしくはリピーティング
  • 過去問を解く
  • 先読みテクニックを身に付ける

また、英語の音声を聞き取るポイントとしては、以下の2点に注意が必要です。

  • 位置関係などの頻出表現をおさえる
  • 弱形をおさえる

そして、リスニング力アップにもつながるリーディング対策として、以下について解説しました。

  • 文法事項を定着させる
  • 英単語や英熟語を覚える

ご紹介した問題集などを利用しながら、共通テストに向けて着実に力をつけていきましょう!

 

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