「勉強スケジュールを立てても、いつも計画倒れしてしまう」「やることが多すぎて、どうやって計画を立てたらいいか分からない」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。効率よく受験勉強をするためには、スケジュールの立て方のコツを知る必要があります。人によって勉強に使える時間も違えば、学習する科目も異なりますが、どんな人でも必ず押さえておくべきポイントがあるのです。この記事では、スケジュールを立てるときに注意すべきポイントや、具体的な年間・月間・週間・1日の勉強スケジュールの立て方を例とともに解説していきます。
目次
受験勉強スケジュールを立てる前に考えるべき3つのポイント
受験勉強のスケジュールを作成する際には、日常の授業の予復習や、中間テストといった短期間の目標に向けて学習する場合とは違った目線で計画を立てる必要があります。大学受験までという長いスパンでスケジュールを立てるためには、まずは志望大学を決め、合格するためにはいつまでに何をしなくてはならないのか、逆算して計画を立てていくことが大切です。 以下で、大学受験に向けた勉強スケジュールを立てる前に考えるべき、3つのポイントについて解説していきます。
大学受験の志望校を決める
大学合格に向けた受験勉強スケジュールを立てる前に、まずは志望校を決めましょう。もちろん、あとから志望校が変わる可能性もありますが、現段階で一番行きたい大学と学部を決めてください。その結果、志望学部が文系なのか理系なのかによって、どの科目を集中して学ぶべきなのかが変わってきます。また、国公立大学を希望するのか、私立大学を希望するのかによっても必要な科目数が異なるため、効率よく受験勉強するためにも志望校を決めていきましょう。
もし、まだ志望校が決められない場合は、ひとまず国公立大学を志望すると仮定しておいてください。なぜなら、最初から私立大学志望に限定してしまうと、科目数が限られてしまうため、あとから国立大学に行きたいと思っても学習が間に合わない可能性があるからです。
模試を受けて今の立ち位置を知る
志望大学が決まったら、模試を受けて今の立ち位置を知っておきましょう。偏差値や合格判定については、あまり気にしすぎる必要はありません。まずは、目標とする大学と現時点の実力に、どのくらいの差があるか客観的に判断してください。現在の立ち位置と苦手分野について知ることで、どの部分を集中して学習する必要があるかも分かり、スケジュールを立てる際に参考になるでしょう。
ゴールから逆算して時間配分を考える
スケジュールを立てる際には、大学合格というゴールから逆算して時間配分を考えることが大切です。基本的には苦手科目や苦手単元は早めに学習をスタートし、できるだけ早い時期に克服していくのが理想的ですが、学年によっても受験までに使える時間が変わってきます。
高校3年生を例に挙げると、1月中旬に行われる共通テストを受験する場合は、以下のように逆算して時間配分を考えます。
- 共通テスト実施は1月中旬
- 共通テストのプレテストが11月にはスタート
- 10月中には過去問に取り組めるように力をつけておく
- 夏休みの終わりまでに基礎力を完成させる
また、二次試験や私立大学の試験は早いところで1月の終わり、遅いところで2月の後半に行われます。その場合は、年末までには過去問に取り組めるように力をつけておく必要があるため、苦手単元は12月までに克服しておこうといった具合に、常にゴールから逆算して考えていってください。
年間、月間、週間、1日単位のスケジュールの立て方
「できるだけ勉強を頑張っていこう!」という気持ちがあるのは良いことですが、大学受験までは期間も長くやるべきことも多いため、やる気だけではなく、計画を上手に立てて効率よく学習していくことが大切です。基本的に、大学受験に向けた勉強スケジュールは、年間計画などの期間が長いものについては大まかに。週間や1日などの期間が短いスケジュールについては、細かく立てていくようにしてください。以下で、具体的にスケジュールの立て方について解説していきます。
年間スケジュールの立て方
年間スケジュールを立てる際は、「基礎固めを行う期間」「応用力や実践力をつける期間」など、大まかな目標を設定しましょう。夏休みなどの長期休暇には、部活動が毎日ある人をのぞけば、普段よりもまとまった勉強時間を確保できるでしょう。そのため、苦手分野を集中的に勉強するといった、弱点克服プランも組み入れておいてください。高校2年生の場合、1月の共通テストを目標に学習スケジュールを立てるとよいでしょう。共通テストは、高校2年生までの学習範囲で解答できるテストです。そのため、自宅や同日模試で本番の共通テストを解く際に、何割得点しようと目安を決め、逆算して年間の学習スケジュールを立てると効果的です。
高校3年生は、以下のような年間スケジュールを立ててみてください。
高3の年間スケジュール例
春 | ・苦手科目、苦手単元に時間を多く割き、克服に努める ・全科目、基礎力を完成させる ・苦手科目の共通テスト対策を開始(6月頃) |
夏 | ・共通テスト対策開始 ・基礎力を完成させる。志望大学の過去問はまだやらないこと。 |
9月~12月 | ・塾や予備校などで配布されているものを中心に、志望校対策の教材に取り組む ・苦手分野があれば、12月までに対策を完了させる ・共通テスト対策完了(10月) |
直前期 | ・過去問をやり込み、必ず出る単元があれば見直しをする ・共通テスト最終見直し(1月) ・二次試験や私大対策(2月まで) |
月間スケジュールの立て方
月間スケジュールは、年間スケジュールで立てた目標から逆算して組み立てていきましょう。たとえば、5月、7月、9月と模試の受験を予定している場合、「次の模試までには、今取り組んでいる英文法の問題集を3回繰り返そう」「次の模試までに、物理の〇〇の単元を克服する」といった具合です。月間スケジュールは、週間スケジュールのズレが4回分まとまって出てくるので、修正が必要になってきます。科目によっては進度がだいぶ遅れてしまうなど、週ごとの微調整では追い付かないものが出てくるかもしれません。翌月のスケジュールを立てる際に、前月の課題を検討し、無理なく達成できるように柔軟に計画を組み立てていってください。
週間スケジュールの立て方
週間スケジュールは、事前に決めた1か月の目標を4週で割り、週ごとの計画を組んでいきます。繰り返し学習できるように、特定の科目に偏らず、できるだけすべての教科を1週間の中で勉強するようにしてください。そうすることで、ひとつの単元を学ぶ場合でも、たとえば1週目に導入、2週目と3週目に問題演習をして、4週目に復習といった流れを確立できます。
また、週間スケジュールには、必ず復習タイムを設けてください。余裕があれば、たとえば週末の1日を復習日としても良いですし、時間が足りなければ半日を復習タイムとしても良いでしょう。やることが多くて復習まで手が回らないと思うかもしれませんが、復習することで記憶に定着するため、優先してスケジュールに組み込むようにしてください。
1日のスケジュールの立て方
1日のスケジュールを立てる際には、学校の時間や睡眠、食事などをのぞき、無理なく学習できる時間を計算してください。休憩時間も、質の良い学習をするためには大切です。友人からのお誘いなど、予想外の用事が入ってくることもあるので、そこも考慮して計画を立てていきます。1日の中で、たとえば「夜8時から10時は英語の勉強をしよう」と決めておいて構いませんが、時間よりも決めた勉強量をクリアすることが大切です。そのため、決めた勉強時間を過ぎても予定の半分も終わらないようであれば、計画自体を修正していく必要があります。
最初から上手にスケジュールを立てるのは難しいものです。毎日の勉強が終わったあとに、その日の学習で上手くいったこと、いかなかったことを振り返り、改善点について考えてください。勉強量を多く見積もりすぎて終わらなかったのであれば、翌日以降は量を減らすなど調整していきます。こうすることで、徐々に自分に合った勉強スケジュールを立てられるようになるでしょう。以下で、平日と休日に分けてスケジュール例を紹介します。
勉強スケジュールの例:学校がある平日
5時30分~6時30分 | 起床後、英単語集のチェックと毎日の計算、漢字練習を行う |
6時30分~7時30分 | 朝食や登校準備 |
7時30分~8時20分 | 登校。通学電車の中で、古文や日本史の暗記ものチェックを行う |
8時20分~16時 | 学校 |
16時~17時 | 友人とおしゃべりしながら帰宅。ひとりの時は暗記ものチェック |
17時過ぎ~19時 | 勉強(月曜は英語文法、火曜は現代文演習、水曜は日本史など) |
19時~20時30分 | 夕飯や入浴など |
20時30分~22時30分 | 勉強(授業の予復習やテスト対策、苦手分野の問題集など) |
22:30 | 就寝 |
スケジュールのポイントとしては、朝はできるだけ計算練習や英単語など単純な勉強を行い、脳を目覚めさせるようにしましょう。夜寝る前にはできれば暗記ものに取り組むと、眠っている間に記憶が整理され、定着しやすくなると言われています。また、登下校の時間は手軽に行える暗記ものチェックなどにあてると効果的です。しかし、移動時間まで勉強では息が詰まってしまうと感じる場合は、無理をせずに友人とおしゃべりをして気分転換したり、睡眠にあてたりしても構いません。
勉強スケジュールの例:学校がない休日
5時30分~6時30分 | 起床後、英単語集のチェックと毎日の計算、漢字練習を行う |
6時30分~8時 | 朝食や散歩などの自由時間 |
8時~12時 | 休憩を挟みつつ勉強。数学の演習問題など、思考力が問われるものを中心に行う。 |
12時~13時 | お昼休憩 |
13時~19時 | 復習タイム(1週間の復習、追いついていない課題があればこの時間に取り組む。早く終われば自由時間にする) |
19時~20時30分 | 夕飯や入浴など |
20時30分~22時30分 | 勉強(授業の予復習やテスト対策、苦手分野の問題集など) |
22:30 | 就寝 |
スケジュールのポイントとしては、休日でも起きる時間と寝る時間を変えないことが挙げられます。生活リズムを崩さないように、できるだけ平日に近いスケジュールで過ごしましょう。また、午後に復習タイムを設定しています。一日中勉強するとなると、どうしても疲れてしまうものです。1時間ごとに10分の休憩を入れて、軽くストレッチをしたり、お茶を飲んだりしながらリラックスする時間も入れていきましょう。
受験勉強スケジュールを立てる際の注意点やコツ
以下で、大学受験に向けたスケジュールを立てる際の注意点やコツについて解説します。学習効果を高めるために、ぜひ実践してみてください。
必ず休日や予備日を設ける
週間スケジュール、月間スケジュールを立てる際には、必ず休日や予備日を設けましょう。ずっと勉強では疲れてしまい、能率が上がりません。たとえば週末の午前中は勉強して、午後からは自由時間にするなど、最低でも半日は休日を確保してください。また、予定外の用事が入ると計画が遅れてしまうことがあります。遅れを取り戻すために、予備日をあらかじめ決めておきましょう。丸1日を予備日にあてるのは難しい場合は、週末のうち半日をあてることをお勧めします。
このようにすると、たとえば土曜日の午後が予備日、日曜日の午後が自由時間となります。もちろん、高校1年生、2年生の前半などで余裕がある場合は、日曜日は丸一日を休日としても良いですね。部活動などとの兼ね合いもあるでしょうから、現実的に可能なスケジュールを立ててみてください。
勉強の順番はある程度パターン化させる
学習スケジュールを立てる際は、勉強の順番をある程度パターン化させましょう。たとえば、朝は前日の復習や漢字練習、英単語のチェックなど簡単な勉強で脳を活性化させ、午前中は数学演習など思考力を使う問題にじっくり取り組む。夜寝る前は暗記ものを行うなど、ある程度パターン化させると、学習にリズムができます。
また、休日でも寝る時間、起きる時間は変えずに、生活リズムを乱さないようにしてください。試験前だからと徹夜をしたり、極端に睡眠時間を削ったりすると翌日以降に響き、逆効果です。
週の終わりにスケジュールを見直し、必要であれば軌道修正する
スケジュールは、一度立てて終わりではありません。週末などに10分程度スケジュールを見直す時間を取り、計画通りに勉強できたか?うまくいかなかったところがあれば、どんなことが原因でうまくいかなかったのかをチェックしてください。簡単なメモ程度で構わないので、毎日、勉強記録をつけておくと思い出しやすいでしょう。うまくいかなかった原因が分かったら、たとえば翌週は学習量を減らすなど調整してみましょう。このようにして、随時週間スケジュールや1日のスケジュールを修正していってください。
まとめ
この記事では、大学受験に向けた勉強スケジュールの立て方についてお伝えしてきました。勉強スケジュールは、志望校合格というゴールから逆算して、いつまでに何をやる必要があるのかを考えて立てることが大切です。年間スケジュールで大まかに何をやるかがわかったら、次に月の目標を決めて月間スケジュールを作成し、週間スケジュール、1日のスケジュールと細かく勉強内容を決めていきます。最初から上手に学習計画を立てられなくても心配はいりません。うまくいかなかった場合は修正しつつ、自分にとって実行しやすいスケジュールを立てて成績をアップさせていきましょう!
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