「目標達成のためにはどう勉強していいのかわからない」「効率的に学力がつく勉強を知りたい」という学生が少なくありません。目標達成のために必要な学力を効率よくつけるためには、勉強計画を立てる必要があります。この記事では、勉強計画の立てるメリットや具体的な立て方、失敗しないためのポイントを紹介します。
目次
勉強計画を立てる4つのメリット
効率的に学力をつけるためには、勉強計画を立てる必要があります。特に、大学受験のような限られた時間で学力をあげることが求められる試験では、適切な勉強計画を立てることが合格への近道となります。ここでは勉強計画を立てる4つのメリットについて説明します。
勉強する習慣が身につく
しっかりとした学力をつけるためには、地道に勉強していくことが必要であるため、勉強する習慣を身につけることが大切です。そもそも大部分の学生は勉強が好きではなりません。授業や部活動、学校行事、遊びなど勉強しない言い訳ができるため、定期テストや大学入試などがなければ大部分の学生は勉強しないでしょう。
そのため、勉強をしなければいけなくなっても、思うように勉強を進められず失敗してしまう生徒が少なくありません。特に受験など長期間継続して勉強しなければならない試験では、短期間集中して勉強しても間に合わない可能性が高くなります。
そのような失敗を避けるために、勉強計画を立てて毎日の生活に勉強することを組み込み、習慣にしてしまうことが大切です。最初は大変かもしれませんが一度勉強する習慣を身につけてしまえば、それほど苦痛に感じることなく毎日勉強できるようになります。
モチベーションを維持しやすい
継続して勉強をするときに問題となるのがモチベーションの維持です。勉強計画で立てた毎日の目標をクリアしていくことで、モチベーションを維持しやすくなります。遠い目標に向かって勉強し続けるよりも、近い目標をクリアすることで達成感が得られモチベーションを保ちやすくなるからです。
また、毎日の目標をクリアしていくことが安心感にもつながり、自信を持って勉強を進められるでしょう。
勉強効率が向上する
勉強する内容をその都度決めていては、時間が取られるだけでなく内容や科目の偏り、非効率な勉強につながり、期待通りに学力があがらないリスクがあります。
勉強計画を立てておけば、勉強する内容が決まっているのですぐ始められ、無駄な時間を使わずに済みます。また、効率よく学力がつく勉強計画を立てて、その通りに進めれば学力もつきやすくなるでしょう。そのため、勉強効率を向上させるためには、勉強を始める前に勉強計画を立てておくことが重要です。
勉強進度を把握しやすくなる
多くの生徒は、長期間勉強しなければいけないとき、試験に間に合うのかと不安を感じながら勉強しています。不安が焦りにつながり、勉強に集中できない悪循環に陥ってしまう可能性を避けるために、勉強計画を立てて勉強進度を把握しておくことは大切です。
試験日から逆算して間に合うように勉強計画を立てておけば、落ち着いて勉強を進めることができます。また、学力が思い通りにつかなかった科目が出てきた場合、各科目の勉強進度を把握しておけば、進度に余裕がある科目の勉強時間を学力をあげたい科目に使うことも可能です。
勉強計画を立てる前にすべきこと
ここでは勉強計画を立てる前にしておかなければいけないことについて説明します。適切な勉強計画を立てるために大切なことなので、必ず行うようにしましょう。
目標を明確にする
最初に勉強する目標を明確にする必要があります。目標を立てずに漠然と勉強計画を立てても、具体性に欠けた計画になってしまいます。また、勉強するモチベーションがあがらず、スケジュール通りに勉強を進めることも難しいでしょう。
志望校が決まっている生徒は、志望校に合格することを目標にしてください。志望校がまだ決まっていない生徒は、3ヶ月後の定期試験で90点以上とる、半年後の模試で偏差値60をとるなどできるだけ具体的な目標を立てることが望ましいです。
具体的な目標を立てることで、具体性を持った計画を立てられるようになり、効率的に学力があがりやすくなります。
現在の学力状況を把握する
目標を明確にしたら、目標までに必要な内容やかかる時間などを知るために、現在の学力状況を把握する必要があります。学力を効率的につけるには、適切なステップで進めなければなりません。現在の学力では難しい内容の勉強をしても、期待通りの学力がつかないからです。
現在の学力を把握する方法は、模擬試験の活用をおすすめします。まだ、模擬試験を受けたことがない学生は、網羅系の問題集に掲載されている難易度別の問題を解くことで、どのレベルまで理解できているか確認するとよいでしょう。
現在の学力をできるだけ正確に把握して、目標達成までに勉強しなければいけないことを明確にすることで、具体性を伴った勉強計画を立てられるようになります。
勉強計画の具体的な立て方
勉強計画をどのように立てたらよいかわからない生徒も多いでしょう。勉強計画は以下の手順に従って立てることをおすすめします。
- 目標を達成するために必要な勉強内容を決める
- 使用する教材を勉強するためにかかる時間を調べる
- 試験までの時間から1日の勉強時間を決める
- 長期的な勉強計画を立てる(1~3ヶ月単位)
- 短期的な勉強計画を立てる(1日~1週間単位)
以下で各ステップを詳しく説明するので、勉強計画を立てる際の参考にしてみてください。
目標を達成するために必要な勉強内容を決める
目標とする試験までに必要な勉強内容を決めます。現在の学力と試験で取りたい点数を考えて、どのレベルの問題まで解けるようになる必要があるのかを調べて、使用する教材を決定しましょう。
使用する教材を勉強するためにかかる時間を調べる
使用する教材のページ数や問題数を確認して、勉強するためにかかる時間を調べましょう。例えば、200ページ、掲載されている問題数が100問の教材を使用する場合、1ページ勉強するためにかかる時間が5分、1問解くためにかかる時間が10分だとしたら、合計で2000分かかることになります。勉強するためにかかる時間がわからない生徒は、実際に最初の数ページ、数問だけ勉強してかかった時間を確認しましょう。
試験までの時間から1日の勉強時間を決める
勉強を始める日から試験までの日数を調べ、使用する教材を勉強するためにかかる合計時間から、1日の勉強時間を決めます。
例えば、試験まで300日で1日に勉強できる時間が5時間の場合は、1500時間勉強できます。もし、使用教材を勉強するのにかかる時間が勉強できる時間より多い場合は、使用教材を代えましょう。使用する教材のレベルは下げずボリュームが少ない教材、もしくは教材数を減らせるか調べてください。教材の中には、基本レベルから応用レベルまで網羅されており、1冊で目標を達成する学力を身につけられるものもあります。自分で教材が見つけられない生徒は、目標とする試験に詳しい人に聞くことをおすすめします。
長期的な勉強計画を立てる(1~3ヶ月単位)
使用教材の勉強にかかる時間と勉強できる時間を考えて、1〜3ヶ月単位の勉強計画を立てます。
例えば、「4~6月には基本レベルの問題を解けるようになるために、~と~の問題集は終わらせる」「7~8月は苦手分野を強化するために、~の問題集の苦手分野だけ3回解く」といったできるだけ具体的な計画を立てましょう。
1〜3ヶ月単位の勉強計画を立てることで、勉強進度を把握しやすくなるだけでなく、モチベーションの維持にもつながります。
短期的な勉強計画を立てる(1日~1週間単位)
1〜3ヶ月単位の勉強計画を立てたら、次は1日〜1週間単位の勉強計画を立てます。勉強時間を決めるだけではなく、使用教材のページ数や問題数など勉強する内容を具体的にしておくことが大切です。
例えば、「月曜日は数学の問題を10問解く」「火曜日は英単語を20語覚え、物理の問題集の10ページから20ページまでを勉強する」など具体的な勉強計画を立てることで、日々の勉強内容が明確になりスムーズに勉強を進められます。
1日〜1週間単位の勉強計画を立てることで、日々達成感を得ながら効率的に学力をあげられるでしょう。
勉強計画の立て方で失敗しないためのポイント
せっかく勉強計画を立ててもスケジュール通りに進められなければ、目標達成は難しくなってしまいます。そのため、失敗せずにスケジュール通りに進められる勉強計画の立て方のポイントを説明します。
無理なく進められるよう余裕を持った計画を立てる
勉強計画通りに勉強してみたら詰め込み過ぎていて、毎日必死に取り組まないとスケジュール通りに進められないことがよくあります。勉強計画を立てるときはやる気に満ちている生徒が多いため、詰め込み過ぎる計画を立てがちです。詰め込み過ぎてしまうと、理解が難しい分野や難しい問題などが出てきただけで、スケジュール通りに進められなくなってしまいます。そのため、無理なく進められるよう余裕を持った計画を立てることが大切です。
勉強計画を立てる際、実行可能だと思った勉強量の6〜7割を目安にすることをおすすめします。また、スケジュール通りに進められなかった分の勉強をするための時間を、あらかじめ設定しておくこともおすすめです。
自分が無理なく進められる勉強量がわからない生徒は、勉強計画を立てて数日試しに勉強して、無理のない勉強計画に修正しましょう。
勉強することを生活のルーティンにしてしまう
「〜時になったら始めよう」「今日はもう遅いから明日から」などの理由をつけて勉強をしない学生が少なくありません。そのため、多くの学生にとって勉強に取り組むまでが最も大きなハードルとなっています。
勉強計画をスムーズに進めるには、毎日勉強をする時間を決めてしまい生活のルーティンにしてしまうことがおすすめです。勉強が嫌いな学生でも一度始めてしまえば、意外と長い時間勉強できます。そのため、勉強することをルーティンにしてしまえば、勉強する習慣が身に付きスケジュール通りに進められるようになります。
調整日を計画に組み込む
週に1日は勉強予定を入れない調整日を計画に組み込んでおくことがおすすめです。無理なく進められる余裕を持った勉強計画を立てたとしても、体調不良や突然の用事などで勉強が予定通り進められない日が出てくる可能性が高いからです。また、予想以上に時間がかかる分野が出てきてしまった場合でも、調整日があれば焦らずじっくり取り組めます。
予定通りに勉強が進んでおり調整する必要がない場合は、調整日を復習や苦手教科・科目対策に当てれば今後の勉強をスムーズに進められるようになります。
得意科目を苦手科目をバランスよく配置する
多くの生徒は、苦手科目の勉強をしたくなくて後回しにしがちです。苦手科目対策を試験近くにまとめて勉強する計画を立ててしまい、スケジュール通りに進められず試験に間に合わなかったという話をよく聞きます。そのため、計画を立てるときに、得意科目と苦手科目をバランスよく配置しましょう。
休憩時間を計画に組み込む
勉強を長時間続けるほど集中力が低下して効率が落ちてきます。そのため、休憩を取りながら勉強することが大切です。
理想的な休憩時間には個人差がありますが、10〜15分がおすすめです。5分以下と短すぎる休憩では、リフレッシュできず集中力の低下が回復しません。20分以上取ってしまうと勉強する意欲が低下して、再開するのが難しくなってしまう学生が多いようです。
休憩時間の頻度は、目標とする試験時間に合わせて取ることをおすすめします。80分の試験を受ける生徒は80分勉強したら10分休憩を取り、60分の試験を受ける生徒は60分勉強したら10分休憩を取りましょう。
効率良く勉強計画を進めるためのポイント
学力を確認し必要に応じて勉強計画を修正する
スケジュール通りに勉強を進めても、期待通りに学力がつく科目とつかない科目が出てくることがあります。その場合は、目標達成に必要な学力をつけるために、勉強計画を修正しなければいけません。
3ヶ月以上学力を確認しないと、勉強計画を修正しても試験に間に合わないリスクが高くなります。そのため、1〜2ヶ月に1回は学力を確認し、このままスケジュール通りに進めてもよいのかをチェックしましょう。
復習するしながら勉強を進める
人間は、1度覚えたとしても忘れてしまいます。そのため、効率よく学力をあげるためには新しい内容を勉強するのと並行して復習もしながら進めることが重要です。
勉強した内容を翌日必ず復習し、1週間に1回はその週に勉強した内容を復習すると、効率よく学力がつきやすくなります。
眠くなったら仮眠を取る
十分な睡眠を取ったとしても、勉強中に眠くなってしまうことがあります。眠くなってしまったときは、立ち上がりストレッチをしたり顔を洗ったりしてみましょう。それでも眠気が取れない場合は、我慢して勉強しても効率が悪いため仮眠することがおすすめです。
仮眠は、疲労を回復させ眠気を和らげる効果が期待できます。
30分以上の仮眠をとってしまうと、本格的な睡眠モードに入ってしまうため、20分程度にとどめましょう。また、横になって仮眠を取ると睡眠モードに入ってしまうので、椅子に座ったまま仮眠をとることをおすすめします。
まとめ
勉強計画の立てるメリットや具体的な立て方、失敗しないためのポイントなどを紹介しました。長期間の勉強が必要な試験をクリアするには、勉強計画を立てることが近道です。また、勉強計画を立てることで目標達成に必要な学力を確認することにも役立ちます。自分に合った勉強計画を立て実行することで、効率的に学力をつけ目標達成を目指しましょう。



