「私は理系です。面談で学校の先生から国公立大学を勧められました。なぜでしょう?」
「私は将来何したいのかわからないけど、国公立大学しか進学できません。文系理系どっちがいいでしょう?」
このように悩んではいませんか?
- 理系選択をしたら、先生に「国公立大学に行きなさい」と勧められた。
- 経済的な理由で国公立大学しか進学できないけれど、将来どうしたらいいか分からず、文系・理系学部選びで迷っている。
このようなお悩みは日々私達の校舎にも届いています。
今回は、国公立大学の理系学部に通っていた人の声も交えつつ、国公立大学にいくメリット・デメリットについてお伝えします。
また国公立大学に行きたい理系受験生ですが、数Ⅲを取らなくても受験できる受験方式をとっている大学を紹介した記事も作成しました。よければこちらもご覧ください。
参考:【理系の受験生必見】2次試験で数Ⅲなしで受験できる国公立大学
目次
国公立大学にある主な理系学部のご紹介
さて、早速国公立大学にある主な理系学部のご紹介をしていきます。
理学部
理系と聞くと、理学部等をイメージする方も多いのではないでしょうか?理学という学問は、物事の本質を考え、原理を解き明かす学問です。例えば、美味しいご飯を食べたとき、「どうしてこれは美味しいのかな?」と原因と結果の関係(これを因果関係といいます)を解き明かすのが理学の考え方です。
例えば、
- 数学科では、数学ですでに解き明かされている定理や証明法について、因果関係を明らかにします。
- 物理学科では、自然界で起こるありとあらゆる現象について、かんたんな法則にできないか?他の理論に応用できないか研究します。
- 化学科では、ここの分子の性質を解析したり、性質について解析する解析法を検討したりします。
また理学部の卒業後の進路について、平成30年の文部科学省のデータによると、約40%の方が大学院等に進学するなど、その後も大学で学んだ内容について研究を深めていく人もいます。
参考:平成30年 学校基本調査
※弊社では実際に国公立大学の理学部に通う先輩の記事も作成しています。よければこちらもご覧ください。
参考:現役生が伝える! 神戸大学 理学部 化学科で学べること
参考:現役生が伝える!神戸大学 理学部 物理学科で学べること
工学部
工学とは、私達が生活する生活の中にあるモノの仕組みのための、技術や知識を学ぶ学問です。工学を学ぶことを通して、「人の生活を豊かにする「仕組み」や「もの」を作ること」ができ、人々の幸せに貢献できるかもしれません。
例えば、
- 機械工学系の学科では、機械に関する設計等の基本的な知識が学べます。ここでの学びを通して、新しい機械、便利な機械が作れるかも知れません。
- 情報学科では、今話題のAI(人工知能)を研究したり、初音ミクなどのヴォーカロイドなどの信号処理技術等が学べます。
- 建築学科では、建物の設計や、建物を設計する外の環境について学びます。この学科で学ぶことで、建築士等の受験資格が得られる場合があります。
工学部の卒業後の進路として、設計や開発等をするエンジニアになったり、建築士等になり自分の専門性を活かしたり、システムエンジニアなどソフトウェアを開発する仕事につくなど様々です。大学での自分の専門性を活かしながら就職する方もいます。また理学部ほどではありませんが、大学院に進学し、自分の専門をより深めて勉強したいと考える人もいます。
※弊社では工学部や理学部について解説している記事があります。よければこちらもご覧ください。
おススメ→工学部?理学部?現役東大生が解説するその違いと選び方
農学部
近年、バイオサイエンスなどが流行っていることからも農学部は人気です。また、農学部出身の大学生が、食品系のメーカー、化粧品等の化学メーカーなどに就職することからも、女子学生で志望する方も少なくありません。
農学部とは、農作物の栽培だけでなく、農業の政策や経営なども勉強し、人間と自然が共に生きていくことについて勉強する学問です。農学部と聞くと、一見林業や畑仕事を連想する方もいるかも知れません。もちろん、自然保護について、農作物の生産性をどうあげていくかなども勉強します。それ以外にも、人間を含む生物の命について、遺伝子学等も扱います。例えば、種なしぶどうや美味しい果物などが私達の生活に少しずつ登場しますが、これらも農学部で研究された研究の賜物です。また、動物や家畜等をどう増やしていくのか等の獣医学や畜産学なども農学部で学べる学問の1つです。特に獣医学を学び、動物の病気や怪我の治療法やケアの仕方等を学ぶ学部もあります。(獣医学部の一部では、卒業後獣医師の受験資格がもらえたり、動物看護師の受験資格がもらえます。)
※弊社では実際に国公立大学の農学部に通う先輩の大学生活について解説した記事も執筆しています。よければこちらもご覧ください。
参考:現役生が伝える! 神戸大学 農学部 資源生命科学科で学べること
※弊社では私立大学の農学部についての記事も作成しています。よければこちらもご覧ください。
参考:【大学受験生必見】私立大学でおススメの農学部一挙大公開!
医学部
医学部と聞くと、お医者さんをイメージする方も多いかも知れません。一般的には、医師を養成する学部が医学部というイメージの方もいるかも知れませんが、それだけでなく、病気や怪我の治療法の開発なども医学部で行われています。医学部卒業後は臨床医になる方が多いですが、大学院に進み研究を続け研究者となる方も少なくありません。
薬学部
薬学部と聞くと、薬剤師をイメージする方も多いでしょう。薬学部は、薬剤師を養成する6年制のコースと、薬学研究や病気の治療法などを研究する薬学科の4年制のコースの主に2つのコースがあります。6年制の薬学部を卒業し、薬剤師の資格を取得すると、薬剤師として働く方や、製薬会社で新薬開発などを行う技術者などとして働く人が多いです。4年制の薬学部を卒業すると、薬剤師国家試験の受験資格は得られないものの、大学での学びを活かし、製薬会社やバイオテクノロジーの分野に進み、研究をする人もいます。
※弊社では私立大学の薬学部についての記事も作成しています。よければこちらもご覧ください。
参考:【大学受験生必見】私立大学でおススメの薬学部一挙大公開!
看護学部
看護学部では、病院等で医師をサポートしつつ、病気を持つ方や障害を持つ方の心身のケアの仕方を学ぶ学部です。看護学部を卒業すると、看護師受験資格だけでなく、特定の単位を履修することで助産師などの受験資格も得られる可能性があります。大学卒業後は、病院や診療所で看護師として働きます。それ以外にも医薬品会社等の民間企業で就職し研究を行う人もいます。
※関西の看護学部について、まとめたブログを公開しています。看護学部に興味のある方は良ければご覧ください。※リンク
国公立大学の理系学部の偏差値一覧
続いて、国公立大学の理系学部の偏差値の調べ方をお伝えします。
Benesseのマナビジョンのサイトには、2019年度入試対応 国公立大学・学部の偏差値一覧があり、国公立大学・学部の偏差値が確認できます。国公立大学の理系学部についても偏差値が載っておりますのでよければ参考にしてみてください。
理系で国公立大学に通うメリット・デメリット
ここまで国公立大学の理系学部の紹介と偏差値紹介をいたしました。
最後に、実際に理系学部の国公立大学を卒業し、社会人になった方にインタビューしてみました。良ければご参照ください。
Q1 今日はインタビューを受けていただきありがとうございます。まずは自己紹介をお願いします。
はじめまして。5S大学の1つを卒業した、Aです。現在教育系の企業で働いています。大学は、理学部を卒業しています。卒業した大学には、理科等の科目が好きだったという理由で進学しました。
ありがとうございます。どんどん質問をしていきますね。
Q2 まず、「なぜAさんはその大学に進学したか」を差し支えなければ教えていただけませんか?
はい。自分は地方に住んでいるのですが、家族の経済的な負担を考えて、国公立に進学すれば、負担がかからないと考えたためです。また、自分は理系ということもあって、私立理系に進学すれば、年間150万程度かかってしまうことも考えて進学しました。また、自分は理科科目が好きだったため、理学部に進学しました。
とても、親思い・家族思いですね!
Q3 国公立大学でよかったなと思うことを教えて下さい。
先生と生徒の距離がとても近い気がしました。国公立大学ということで、私立大学に比べれば、学生数が少ないので、丁寧に指導してもらえる印象をうけました。また自分は理系でも、生物系の学科だったため、実験等を多くするのですが、1人の学生あたりの実験器具の個数も私立に比べれば多い気がします。また、地方ということもあって、物価もやすく、時間がのんびりと流れている印象を受けました。東京の都心のようなパリピのような校風でもないので、自分の好きなこと・したいことに力を注ぐことができました。私は、学校の勉強以外にも、家庭教師や塾講師のアルバイト、教職課程などを取りながら、充実した4年間を過ごしました。また、生徒と生徒の距離も比較的近い気がしました。卒論執筆間際は友達と研究室に泊まり込みで研究しつつも、鍋をしたり、お酒を片手に語り合ったりとても楽しかったです。
すごい。理系にも関わらず教職課程、バイトも精力的にされていたんですね。これらの経験が今の会社で働く際にも生きている気がします。
【不安】成績が伸びる勉強できていますか?
Q4 逆に国公立大学に進学して、微妙だったなと思うことがあれば教えて下さい。
自分が地方の国公立に進学したことも関係しますが、就職活動が大変でした。会社説明会、1次選考、2次選考などが東京や大阪で行われていることもあり、そのたびに交通費や宿泊費を捻出することが大変でした。また、大学の勉強や研究、教育実習と同時進行で、都心に行って選考を受けることは時間的な制約が大きく、時間のやりくりが大変でした。また、自分が地方国公立大学ということもあり、就職活動についての情報が少なかったのが印象です。そのためブログやツイッターを駆使して情報を集めました。また、私は田舎での生活がゆったりしていて好きでしたが、パリピであったり、派手な生活が好きな方からすると、刺激の少ない生活になるかもしれません。
今では良い思い出ですと笑っているAさんが印象的です。
Q5 国公立大学に進学した理系の学生にアドバイス等ありましたら教えて下さい。
自分は理科科目が好きという理由で理学部に進学しました。大学で様々な人との出会いを通して、大学の勉強も楽しみながらも、アルバイト経験やボランティア経験を通して、「人を教える仕事は楽しい」と気づきました。就職活動のときも、大学院進学と迷いながらも、「人に直接関わって、教える仕事につきたい」と考え、教育系の企業に就職しました。今、社会人をしながら、非常に充実した生活をしています。理系の大学に進学すると、大学院に進学する人・企業に就職し、理系の知識のみを活かす人・研究職につく人などさまざまで、とても個性的で面白い人ばかりでした。また、授業も実験も実習もあり、テストもレポートも大変かも知れませんが、私はそれらすべてが自分の糧になったと感じています。理系の大学生活は大変かも知れませんが楽しんでほしいです。
すてきな言葉ありがとうございます!私も、自分が高校生の時、A先生に習ってみたかったです^_^
理系で国公立大学に進学するメリット・デメリット
メリット1 学費等が安い
国公立大学の理系の学部の学費は、4年間で総額250万前後だそうです。一方私立大学の理系の学部の学費は、4年間で550万前後だそうです。そのため、4年間で約300万円程度の開きが生まれます。300万円あれば、海外留学等の経験も、行く国や期間によってはできますし、浮いたお金で、自己鍛錬等ができます。
何より経済的にやすいので、ご家庭の懐的にもお得ですね。
メリット2 生徒1人あたりの教授の数や機材の数が多い
私立大学だと、教授一人あたりに生徒は数十人ですが、国公立大学だと、教授1人あたり、生徒は数人だそうです。大型の私立大学に比べ、国公立大学は学生の人数の桁が違うので、より丁寧に指導してもらえるかも知れません。
デメリット 1 都内に就職する場合、就活が大変
今回インタビューに協力してもらったAさんもですが、都内に就職する際は青春18きっぷを使用していたそうです。それでも経済的な負担は大きかったといいます。就活のたびに都内に行き、学校の授業のためにまた戻ってくるという生活もあり、もし国公立大学でも地方国立に進学し、都内の就職を考える場合は、就活が大変かも知れません。
デメリット 2 刺激が少ない
東京でキャンパスライフをエンジョイしたい。クラブにいって、お酒を飲んで、色んな人とたくさん出会いたい。このように考える人にとっては、地方の国公立大学に進学してしまうと、刺激が少ない(=つまらない)と考える人も多いかも知れません。地方国公立でも、各県の県庁所在地周辺の場所は比較的栄えている場合もありますが、学校によっては、田舎にキャンパスがあり、あまり遊ぶ場所がない場合もあります。
とはいえ、今回のAさんのように、遊び回らず、勉強にバイトにと様々な活動をして、自分を成長させていく大学生活をしたいひとにとっては誘惑もなく、楽しく充実した大学生活ができると思います。
まとめ
長い間お付き合いいただきありがとうございます。最後に今回の内容をまとめます。
①国公立大学の理系学部は様々あり、理学部・工学部・農学部・医学部・薬学部・看護学部など細分化されています。
②国公立大学の理系の偏差値一覧には、Benesseのマナビジョンのサイトが便利です。
③理系で国公立大学に進学するメリットとして、学費が安い、教授に丁寧に指導してもらえるなどがあります。
国公立大学受験はセンター試験も2次試験も必要になるケースが多く大変ですが、その分経済的に家庭の負担が少なくなるなどメリットも大きいです。また理系の難関国公立大学の中には、理化学研究所等の日本を代表する研究所とコラボして研究できる場合があり、研究をたくさんしたい人にとっては、国公立大学に進学することも1つの手と言えるかも知れません
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