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勉強の集中力を高める方法-科学的に効率の良い勉強法


大学受験で成功するためには多くの勉強時間と集中力が必要になります。この学習の量と質の向上を「気合いで努力する」という方法だけでは、成功できる確率が下がってしまいます。なぜなら人間は継続が苦手な生物だからです。そのため、気合いや努力だけでなく、科学的に効率良く勉強できる方法や習慣を変えていくことで、学習の量も質も向上させることができます。効果的な方法は早い時期から実践し、その勉強時間が長くなるほど効果が高まります。今回は高い集中力で勉強するためにどうしたら良いかをお伝えします。

習慣化の継続テクニック 活性化エネルギーのハードルを下げる

次に踏み出した一歩を継続していくために必要なことは、「ゲーム性」と「環境」の2つです。

継続の2要素内容
ゲーム性適切な難易度設定・スピード感・報酬
環境周りの空気・協力者・手間がかからない勉強との距離

継続の要素ゲーム性について

まずはゲーム性です。これが生徒には一番イメージし易いと思います。簡単に言うと勉強をすることが楽しいという感覚になれば良いわけですスマホやテレビゲームを思い出してみてください。ゲームでは目の前の課題や敵をクリアすると、敵も少しずつ強くなります。それを超えると報酬がもらえて、自分も強化されていく、また敵も強くなっていくことを繰り返します。成長がわかり、サクサクと進んでいく。簡単すぎるゲームではすぐ飽きてしまうし、難しすぎると諦めてやめてしまうと思います。

このような状態を勉強でもスモールステップで達成していくのが理想です。そのために、適切な難易度設定・スピード感・報酬の3点を意識します。

はじめに非常に重要なものが、適切な難易度設定です。勉強を継続する上で、モチベーションに大きく影響を与えるのが難易度です。一般的にアスリートが集中力が高くパフォーマンスが向上する状態を「ゾーンに入る」と言います。心理学的には、時間を忘れて、他のことが気にならないくらい没頭している集中状態のことをフローと言います。

コロンビア大学の研究では難易度設定が難しいけどできそうな状態で勉強をしてるときが集中力が持続でき、難易度が上がると集中力は下がっていき、問題が簡単すぎても、集中力は大きく下がることがわかっています。つまり、高いモチベーションと集中力があるフローに入るためには、難しいけどできそうという難易度設定が大事です。これを勉強で考えると教材を選ぶ理想は「25-50%は現状でも正解できる」かつ「解説読んだら90%以上は理解できる」です

残りの要素であるスピード感と報酬に関しては、目標を大きくしないことが重要です。勉強は英語のように「単語」「文法」「構文解釈」「読解」など要素が複数あり、簡単には模試の結果に現れないものがあります。そのため、特に勉強が習慣化されるまでは、模試の結果を求めるのではなく、英語であれば翌日に英単語テストを実施する、歴史であれば一問一答テストを実施するなど、ハードルを下げて結果を見えるようにしていきましょう。勉強の悩みは成績を上げることでしか解決できないことが多いため、点数を取れたという結果が報酬になることが多いです。また、点数だけを求めるのでなく、習慣化のための朝8時に勉強を開始できたらアプリを1日で30分使える、1週間勉強を継続できたら好きなドラマを1本見る、などの報酬を設定するのも無理をしないコツです

どうしても模試の結果にこだわりたいのであれば、スピード感を出すために科目を絞って短期集中で点数を上げに行くことをおすすめします。

最強の勉強空間とは

勉強する環境を固定するか変えるかは、一長一短のようです。ただ、受験勉強の場合、長時間勉強することになるので、勉強する場所に関しては、記憶力が上がるかよりも、勉強以外に気を取られない「勉強に集中しやすい環境」で継続することの方が重要です

私は予備校を運営していることもあり、塾や予備校の自習室や受験生用の有料自習室が最強だと考えています。理由は2点、「勉強しかできない環境」と「ライバルの存在」です。自習室では勉強しかできない環境であり、かつライバルたちの勉強している姿を見ることで、強制的に勉強時間が確保できます。中には周りに人がいて、視界や小さな雑音が気になって集中できない人もいるでしょう。しかし、その集中力の少しの低下と、一人でスマホやSNSとの自制の戦いで勝ち続けないといけない環境を比べると、自習室での勉強の方が良いと考えています。

人の目があることで適度な緊張感を感じられる環境であれば、勉強に集中する良い環境が形成されます。適度な集中状態により、ときにゾーン体験にも繋がっていきます。

すでに一人でも勉強する習慣ができていて、自制心の強い人はリラックスして集中でき、そこまでの移動時間のかからない場所で勉強するのが最も良いです。もちろん自習室に通うのには費用も必要ですし、距離が遠い人もいると思います。その場合は図書館や家で勉強すると思いますが、私は勉強が習慣化されるまでは一人にならず「勉強しかできない環境」に身を置くことが重要だと考えています。もし習慣化できる前に家で勉強する場合はスマホの「タイムラプス」で記録して、見られているような環境を作ったり、スマホを玄関に置いて手元から離しておくなどの手間をかけておくと勉強時間が確保できるでしょう。

勉強が習慣化できたら、集中力を上げるために、時間によって外に出て単語を暗記したり、家で問題を解いたりして場所を変えていくのも良いでしょう。習慣化できるまでは勉強時間を確保できる環境に身を置くことを目標にし、それを達成できるようになってきてから集中力高く勉強できるように意識していくと生徒は勉強に向かえるようになっています。「勉強時間」を確保できるようにしてから「勉強効率」を上げるという順番を意識しましょう。

辻村壮平准教授(茨城大学)らによる騒音が学習効率に及ぼす影響についての実験では、一定の時間内に相当集中することが求められる場合「騒音なし>空調音>会話音」の順に成績が高くなっていました受験勉強は科目により勉強内容も異なり、さらに、理解したり、単に記憶したり、まとめたりと、タスクが異なり、また長時間に及びます。そのため、勉強内容と脳の状態によって適した音環境も異なりますが、集中して問題を解くときには騒音なしや空調音くらいの環境が良いでしょう。また、電車内や待ち時間など強制的に時間が決まってしまう環境は、暗記や脳内復習で「5分で10語暗記する」「さっきの授業を思い出す」のような逆に時間制限をつけて効果の高い学習に変えてしましましょう。

集中力を高く継続する15分勉強法

人間の脳の活動状態は常にゆらいでいて、変化しています。そのため、根性だけで高い集中力を継続させようとするのは困難です。勉強をする高校生や受験生は、日常の中の様々な場面で勉強することになります。そのため、4種類の時間による集中パターンを持っておくと良いでしょう。

まず電車の待ち時間やスキマ時間には5分でできる復習を用意しましょう。スキマ時間ではこれを復習すると決めて持ち歩くのをおすすめします。毎回同じものでもいいですし、例えば、朝であれば、前日の勉強の参考書高速復習、単語の間違えリストの復習、夕方や夜であれば、今日やった授業の脳内復習など内容は変わってもルーティンとして決めておくのも良いでしょう。

スキマ時間以外の集中パターンは15分を中心に構成していきましょう。池谷裕二教授(東京大学)の研究では、「60分の学習」よりも「15分×3(計45分)の学習」のほうが学習効率が高いという結果があります。電車やバスなど勉強に取り組める時間が決まっているものは、少し焦る状態をわざと作り出すことで集中力を上げることができます。日常生活の中で終了時間が強制されている環境をうまく利用することで学習効果を上げることができます

高校生の日常生活では学校の授業や多くの時間の区切りは50分から60分に設定されていることが多いでしょう。そのため、50分の集中パターンを最も多く使うことになります。また、問題演習では数学の問題や英語の読解問題では15分以上かかってしまうことも多い点、休憩からの切り替えが難しい点からも50分を意識していきます。

 

45分勉強(区切れるものは15分×3回) → 5分脳内復習 → 休憩5-10分

という時間を1クールとして運用していくことをおすすめします。小問が多い問題集や暗記の場合は15分×3回は1回目で理解、2回目で暗記、3回目でテストなどと役割を変えても良いです。5分脳内復習は、45分で勉強した内容を思い出したり整理したりする時間を作り、自分の言葉で説明やアウトプットできる練習をしましょう。また、休憩ではスマホゲームや動画を見るのは脳を休めることにならず、疲労が溜まってしまいます。そのため、休憩は外でボーっとしたり、景色をみて身体を休めるようにしましょう。

実際の入試は80分や90分が多く、稀に60分や120分など短いものや長いものがあります。でも人間の集中力は90分も続きません。実際の試験や過去問を解くときは45分×2回のつもりで、一度目を閉じて深呼吸する時間を取ると、焦りや思考の切り替えがしやすくなります。本番では人生のかかった勝負になるため、「この問題で間違えたらまずい」「これは解けるはずだ」など様々な邪念が浮かび、通常よりも時間がかかります。思考をクリアにするためにも、間に一度リセットする時間を取るように生徒には勧めています

高い集中力で勉強をするためにすべきこと

高い集中力で勉強をするためには、「勉強に制限時間をつける」「覚醒レベルの高い状態で勉強する」「雑念を減らす」の3つに注意しましょう。

勉強に制限時間をつける

精神科医のエミール・クレペリン氏によると、効率は開始直後に高まり、中盤は低く、終了直前に再び高くなります。この開始直後と終了直前の集中力アップ時間帯はほぼすべての人に当てはまる再現性のよい現象です。勉強に制限時間をつけることで、この開始と終了の集中状態を増やしていきます。ただ、終了タイミングを自分でコントロールできる場合、こうした効果が薄れます。したがって、強制的に終了時間が決められているスキマ時間や電車の時間でも勉強をすることで効率が高まります。集中に適した15分を意識することで、この開始直後と終了直前の集中力アップを増やしていきましょう。

覚醒レベルの高い状態で勉強する

集中力の高い時間帯は「起きてからの2〜3時間」と言われています。起床後は、脳がフレッシュな状態で、疲労が溜まっていないので、集中できる状態になっています。そのため、集中力を必要とする勉強に向いています。例えば、深く考える必要のある数学や物理の問題演習、英語や現代文の読解問題、過去問演習などです。現役生であれば、学校についたあたりか1時間目にあたると思いますが、この時間を有効活用するためには起きる時間を1時間早めて、学校に行く前に勉強したり、早く学校について図書館で勉強するなど工夫すると効果的です。

逆に夜の脳は疲労が溜まっているため、集中力を必要とする勉強には向いていません。睡眠により情報が整理されるため、暗記系のインプットに向いているとされています。しかし、実は入浴後は覚醒度が上がっています。そのため、入浴後の1時間を勉強に当てるのが良いでしょう。入浴後にすぐ寝ようとしたり、スマホで遊んだりするのはもったいないです。入浴後に1時間勉強し、少しリラックスして、頭を休めて就寝する。というリズムを心がけましょう。

反対に覚醒度や集中力が下がるタイミングは、昼食後に勉強開始して20分程度経過した後などの眠気が誘発されやすい時間帯です。こうした時間帯は、身体を動かしていると眠くなりにくいため、図にまとめたりと、手を動かす作業に向いています。また、この時間に昼寝を10分するのも良いでしょう。

雑念を減らす

集中力が落ちる原因には、眠気、脳の疲労、他から入る雑念等があります。眠気を解消するには、立って歩く等、からだを動かすのが一番です。安全なところを歩きながら暗記するのも効果があります。他に顔を洗う、歯を磨く、シャワーを浴びる、炭酸飲料を飲む、お気に入りの音楽を聴くなど、気分転換と脳への刺激を通して覚醒度を上げることができます。脳の疲れを解消するためには睡眠が最重要です。また、ボーっとする時間も大切で、電車から窓の外をボーっと見ている、景色をボーとみているなど、頭の中に情報を入れた直後、ボーとすることで、ごちゃごちゃした思考を無意識にまとめてくれたりしているものと思われます。一方、他から入る雑念については、昨今、友達からの連絡やSNSなどを受け取ったり、返信することなどが原因となることが多いですので、スマホは勉強中はその部屋へ持ち込まない等の工夫が必要です。

まとめ

集中力を高く保って勉強するためには、「どのように勉強を進めるか」「どのような環境で勉強をするか」が重要です。また、今回紹介した科学的に効率の良い勉強方法は長期的に実施することでより効果が高まっていきます。そのためしっかり継続できるようご家族の協力を仰ぐことも必要です。特にまだ勉強に慣れていないという人は、ぜひできそうなものから実践してみてください。

アクシブでは勉強を習慣化する方法も紹介しています。こちらもあわせてご覧ください

勉強を習慣化する方法-科学的に効率の良い勉強法

 

技術協力:片岡洋祐氏(脳科学者)

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