問題集を何周もしたのに、答えを見ないと解けない。解説を読んだときは分かったはずなのに、次に取り組むと最初の式さえ思いつかない。そんなとき、さらに周回数を増やすべきか迷うかもしれません。
私は、解説を読んで分かることと、自力で解けることは別だと考えています。まずは基本問題で確かめ、繰り返しても進まなければ、問題を解く時間だけでなく、考え方を理解する時間に戻ることが大切です。
ここでは、できない部分に絞って復習する方法を紹介します。
目次
1. 基本問題で、どこまで解けるかを確かめる
まず、すでに学習した範囲から基本問題を一つ選び、答えと解説を閉じて解いてみましょう。正解か不正解かだけでなく、途中のどこまで自分で進められたかを見ます。
例えば数学なら、問題文の条件を読み取れたか、必要な公式を選べたか、式を立てられたか、最後まで計算できたかを確認します。
公式が出てこない場合と、公式は分かるのに計算で間違える場合では、復習すべき内容が違うからです。
手が止まったら、そこで書いた式や図を残し、「公式が思い出せない」「式の立て方が分からない」「計算の途中で間違えた」など短くメモしておきます。
長い文章を書く必要はありません。「条件は読めたが、公式を選べなかった」程度でも十分です。後で解説と見比べるときに、どこを確認すればよいかがはっきりします。
何度も解いた問題では、解答の数字や式の並びを覚えていることもあります。
正解できても「なぜこの式を使うのか」を説明できないなら、考え方をもう一度確認する余地があります。
反対に、解き方を理解して一人で解けた問題まで、毎回すべて書き直す必要はありません。
2. 解説や例題に戻り、分からなかった部分を埋める
次は、止まった理由に合う説明を探しましょう。同じ問題を繰り返すだけでは、解き方の理由ではなく、解答の順番を覚えて終わることがあります。
用語を知らなければ、その言葉の説明へ。公式は覚えていても使う場面が分からなければ、公式の説明と例題へ戻ります。
教材を最初から読み直すのではなく、いま解いている問題に関係する単元を探してください。
説明を読むときは、ただ読み終えるのではなく、「この公式で何を求めるのか」「どんな条件で使えるのか」を考えます。
例題なら、問題文のどの条件からその解き方を選んでいるのかを確かめましょう。
例えば、例題では公式を使う理由が説明されていても、自分が解いている問題では、どの条件に注目すればよいか分からないことがあります。その場合は、二つの問題文を見比べて、共通する条件を探してみてください。
参考書に書かれた説明を、そのまま暗記する必要はありません。なぜその方法で解けるのかを、自分の言葉で説明できるか確かめることが大切です。
教科書や参考書で説明を読み、対応する問題集の基本問題で確かめる方法もあります。
例えば化学には、図解を読んでから関連する例題に取り組める参考書があります。大事なのは教材の種類より、説明と問題をつなげることです。
ただし、説明の文章や図そのものが理解できない場合は、無理に次へ進まなくて構いません。分からない言葉や図に印を付け、後で質問できるようにしておきましょう。
3. 説明が分かったら、答えを閉じて最後まで解く
説明に納得できたら、同じ問題をもう一度解きます。解説を見ながら式を追うのと、最初から自分で考えるのとでは、必要な力が違います。

説明や例題で疑問を解消したら、解説を閉じ、問題文を最初から読み直します。どの考え方を使うか決め、自分で式を立ててください。
「頭の中では解けそう」と思うだけで終えず、計算が必要な問題なら最後の答えまで書き、答え合わせをします。
数学や理科では、方針が合っていても、計算の途中で間違えることがあります。
答えが違ったら、最初から全部覚え直すのではなく、公式を選ぶ段階、式を作る段階、計算の段階のどこでずれたかを見直しましょう。
途中の式を残しておけば、解説と一行ずつ見比べることもできます。正解するまで解答を写すのではなく、自分が間違えた部分を直すことが目的です。
また、問題の数字や式を暗記してしまい、理解できているか判断しにくい場合もあります。
そのときは、同じ単元の別の基本問題で確かめます。数字や条件が変わっても解けるか試すことで、覚えた答えに頼っていないか判断しやすくなります。
4. またつまずいたら、原因に合わせて復習を変える
説明に戻って解き直しても、うまくいかない場合があります。
そんなときに必要なのは、一律に暗記し直すことではなく、間違えた理由に合わせて戻る場所を変えることです。

例えば、計算だけを間違えたなら、途中の式を見比べて間違えた行を直します。
公式を選べなかったなら、例題に戻って、問題文の条件と解き方の関係を確認します。
どちらも、単元全体を最初からやり直すとは限りません。
復習する問題を選ぶために、次のような記号を付けておく方法もあります。
○:自分で考えて正解できた
△:解き方は分かったが、計算などで間違えた
×:自分では解けなかったが、解説を読めば分かった
?:解説を読んでも分からなかった
△なら間違えた部分を確認し、×なら説明を確認した後にもう一度解きます。
?なら、説明のどこが分からないかを探し、必要に応じて先生に質問しましょう。
記号を付けること自体が目標ではありません。次に何を復習するか決めるための目印です。
質問するときは、問題集に加えて途中まで書いたノートや、読み直した説明を見せると伝わりやすくなります。
「公式の意味は分かるけれど、この問題で使う理由が分からない」といった伝え方でも構いません。
原因を言葉にできなければ、「ここまではできたけれど、この先が分からない」と、途中の式を示すだけでも大丈夫です。
説明を聞いた後は、その内容を使ってもう一度問題を解きます。聞いて納得したところで終わらず、実際に使えるかまで確かめておきましょう。
5. まとめ|何周したかより、自分で解けるかを大切に
問題集を繰り返しても答えなしで解けないなら、周回数を増やす前に復習の仕方を見直しましょう。
基本問題でどこまで解けるか確認し、必要な説明や例題に戻ってから、計算まで自分で解きます。
再びつまずいたら、用語、考え方、計算、答えの記憶のどれが原因かを見て、戻る場所を変えてください。分からない部分は、途中までできたことを示して質問しましょう。
すでに解ける問題まで一律にやり直す必要はありません。今日学習した範囲から、まず基本問題を一つ選んで試してみてください。
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