古文の問題演習に進んだのに、文章がうまく読めない。そんなときは、読めなかった一文を選び、足りなかった単語・文法を復習してから、その一文へ戻る流れを作りましょう。新しい問題を解く予定と一緒に、知識を確かめ直す時間も入れることが大切です。
記事執筆者:朝倉(アクシブアカデミー宝塚校 プロコーチ)|プロフィール
今回は、演習を始めたあとに単語や文法をどう復習すればよいかを、教室の相談で扱う悩みと、アクシブの科目別勉強法をもとに整理します。
今日の復習は、この3つから。
①読めなかった一文に印をつける
②単語帳・文法書の該当項目を確認する
③元の一文を、自分で根拠を確かめながら読む
目次
「教材を終えた」と「文章で使える」は分けて確かめる
単語帳を一周した、文法の参考書を最後まで進めた。そこまで取り組めたことは、次の勉強の土台になります。ただ、以前答えられたことを今も思い出せるか、文章の中で判断できるかは、そのつど確かめる必要があります。
アクシブの古文勉強法では、単語や基本的な文法を押さえたうえで、読解の方法を学び、問題演習と丁寧な読み直しへ進みます。演習中に知識の抜けが見つかったら、学んだ教材へ戻って確認することも、この流れの一部です。
復習する場所を決めるために、まずは「どの一文の、どこで読む手が止まったか」を見てください。長い文章を丸ごと「分からない」とするより、疑問のある言葉や形に印をつける方が、確かめる内容を決めやすくなります。

読めない理由を、単語・文法・主語や文脈に分ける
選んだ一文の解説を開き、自分が考えた意味と、解説の現代語訳を比べます。現代語訳は、古文を今の日本語で表したものです。違っていた場所だけでなく、訳は合っていたけれど理由が曖昧だった場所も確認しましょう。
- 単語の意味が分からない:見たことがない語か、学んだ意味を忘れた語かを確かめます。
- 語の形や働きが分からない:活用や助動詞など、今回必要な文法項目を探します。
- 誰が何をしたか分からない:省略された主語、敬語、前後の文章を確認します。
一文の中に複数の疑問があっても大丈夫です。単語には丸、文法には下線など、自分で区別できる印をつけておきます。印はきれいにそろえるためではなく、あとで教材のどこを開くか分かるようにするためのものです。

単語の復習は、意味を隠して答えるところまで
単語が原因なら、使っている単語帳で該当する語を開きます。覚えた意味と、今回の文章での使われ方を照らし合わせましょう。古文には一つの語が複数の意味を持つ場合もあるため、最初に覚えた意味だけでは文脈に合わないことがあります。
具体例として、『重要古文単語315(4訂版)』の取説では、見出し語と意味を声に出して確認し、意味を隠して答える練習とセルフテストを行います。さらに翌朝にも前の範囲をテストし、間違えた語をルーズリーフへ書き出して復習します。
この方法を、演習中の復習に取り入れるなら、まず今回分からなかった語の説明を読み、単語帳を閉じる前に意味を隠して答えてみてください。翌日にも同じ語を確かめ、答えられなかったものを復習用の紙へ残します。今使っている教材でも、意味を隠して確かめる形にできます。
単語だけでは答えられるのに本文で迷う場合は、例文や今回の文章に戻り、どの意味が前後につながるかを見ます。意味を思い出せることと、文章に合う意味を選べることの両方を確かめましょう。
文法は、一覧表と例文を文章につなげる
文法が原因なら、参考書の目次や索引から該当項目を探します。文法用語が分からないときは、問題の解説に出ている言葉を手がかりにしてください。「助動詞」は、動詞などのあとについて、打消や過去などの意味を添える語です。
助動詞を調べる場合、意味だけでなく、どんな形の語につくかという「接続」と、その助動詞自身の形の変化である「活用」も確認します。アクシブの科目別勉強法でも、一覧表で基本を覚えたあと、例文で使われ方や見分け方を確かめる順番を示しています。
教材の例文を読み、今回の一文と比べてみましょう。助動詞の直前の語はどんな形か、その意味を選ぶ手がかりはどこか。解説を閉じても、文章の該当箇所を指して説明できるかを試します。同じ見た目の語でも働きが違う場合があるので、訳だけを当てはめて終えないようにします。
同じ項目で何度も止まるなら、その一問だけでなく、該当する単元の説明と練習問題をまとめて見直します。接続や活用そのものが曖昧なのか、基本は答えられるが文章で見分けられないのかを分けると、次に取り組む内容を決めやすくなります。
単語と文法が分かっても読めないときは、主語を補う
知っている言葉ばかりなのに、誰が何をした場面か分からないこともあります。その場合は、単語の意味を調べ続けるより、文章のつながりを見てください。古文では主語が省略されていることがあり、前後の内容や敬語が手がかりになります。
一文の動作を表す語に印をつけ、その動作を誰がしているのかを考えます。敬語があるなら、誰を高める表現かを文法書で確認します。そのうえで前の文、必要ならさらに前の場面へ戻り、人物の動きがつながるかを確かめましょう。
ここで役立つのが「品詞分解」です。これは文章を語ごとに分け、動詞や助動詞などの働きを確認することです。まず選んだ一文から、分からない語の働きと主語を補ってみてください。分け方で止まったら、その箇所を解説や先生と確認します。
復習したら、元の一文へ戻って読む
教材を読んで納得したら、最初に印をつけた一文へ戻ります。解説の現代語訳をいったん隠し、確認した単語や文法を使って、もう一度意味を考えましょう。最初の疑問が解決したかを確かめるところまでが、一回の復習です。
例えば、単語の意味は分かるようになったけれど、誰の動作かはまだ判断できない場合があります。そのときは、残った疑問を「主語が分からない」と書き、前後の文と敬語を確認します。先生へ質問する場合も、調べた項目と止まった場所を一緒に見せると、続きの確認がしやすくなります。
新しい問題と一緒に、復習の予定も作る
予定を新しい問題だけで埋めると、見つかった疑問を調べる時間が足りなくなります。次の日の予定には、解く問題に加えて「今日印をつけた単語」「確認する文法の単元」「元の一文の読み直し」を書きましょう。
例えば一問の復習で助動詞の疑問が見つかったなら、次の問題へ進む前に、その項目を確認する時間を置きます。どこまで復習するかで迷う場合は、問題数、復習に使った時間、残った疑問をメモして先生と予定を調整してください。
復習で予定より進みが遅れた場合も、何を確かめていたかを残します。毎回同じ範囲で長く止まるなら、問題の難しさや学ぶ順番も見直しましょう。進む量と、必要な復習を両方見ながら計画を決めることが大切です。
まずは、読めなかった一文を一つ選んでください。
疑問に印をつけ、教材で確かめ、元の文章へ戻る。この一回の復習を、次に解く問題の予定と一緒に入れてみましょう。
記事執筆者

朝倉|アクシブアカデミー宝塚校 プロコーチ。
1年間の浪人を経て大阪教育大学へ進学し、参考書を使った独学で受験勉強に取り組む。現在は、宝塚校で一人ひとりに合わせた進路指導・学習指導を行っています。
古文の進め方や復習の範囲で迷っている方は、アクシブアカデミー宝塚校へご相談ください。使っている教材と、読めなかった文章をもとに、次に何をするかを一緒に整理します。
関連する勉強法:古文の具体的な勉強法/重要古文単語315の使い方。この記事の参考書例は4訂版の取説を参照しています。
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