面接で経験を話すと結果の説明だけになってしまうときは、取り組んだこと、結果や難しかったこと、そこから考えたこと、その後に実際に取った行動を分けて整理しましょう。結果のあとに自分がどう動いたかまでたどると、経験を通して何を学んだのかを具体的に話しやすくなります。
記事執筆者:朝倉(アクシブアカデミー宝塚校 プロコーチ)|プロフィール
頑張った経験を聞かれて、活動の説明や結果は話せる。でも、その先をどう続ければよいか分からない。そんなときに、立派な結論を付け足そうとする必要はありません。まず、自分が経験したことを順番に振り返り、起きたことと、そこから考えたことを分けてみてください。
目次
まず、取り組んだことと結果を分けて書き出す
最初から面接用の文章にしようとすると、言葉を整えることに気を取られ、何を話したかったのかが曖昧になりがちです。初めは箇条書きで構いません。思い出せる経験を一つ選び、自分がしたことと、その結果を別々に書きます。
活動名だけを書いたら、そこからもう少し進めましょう。何に取り組んだのか。その中で自分は何を担当し、何を考えて動いたのか。周りと一緒にしたことなら、全体の出来事と自分の行動を分けます。全体の成果を、すべて自分一人の働きとして説明しないためです。
次に、取り組んだ結果や、途中で難しかったことを書きます。結果を話すこと自体は大切ですが、結果だけでは、そのとき自分がどう考えたかまでは伝わりません。まず事実を分けて置くと、次に考える場所が見えてきます。

役職や活動名から、自分の行動へ話を進める
何かの役割を務めたことや、長く活動を続けたことは、経験の背景になります。ただ、その名前だけでは、実際にどんな場面で何をしたのかは分かりません。話す内容を増やすなら、肩書の説明よりも、自分が動いた場面を確かめてみましょう。
その場で何に気づいたのか。なぜその動き方を選んだのか。自分で決めたことと、周りに教わって取り組んだことは何か。思い出せる範囲で書き足します。相手の気持ちは、確かめていないのに決めつけず、自分が見聞きしたことをもとに説明します。
経験を大きく見せるために、出来事を増やす必要はありません。一つの場面を選んで、自分がしたことを具体的な言葉に直す方が、話の中身を確かめられます。自分が関わっていない部分まで、無理に説明しようとしなくて大丈夫です。
学んだことは、その後の行動とつなげて考える
結果の次に、努力の大切さを学んだとだけ書いても、それだけでは、自分にとって何が変わったのかが分かりにくいことがあります。そこで、その経験のあとに、考え方や動き方を変えた場面があったかを振り返ります。
同じような場面で、以前と違うことをしたか。取りかかる前に確かめることが増えたか。うまくいかなかった点を受けて、何かをやり直したか。これは振り返るための問いの例です。当てはまる出来事があれば、その行動と、そうした理由を書いてみましょう。
順番は、結果、そこで気づいたこと、その後にしたことです。学びを表す言葉と実際の行動がつながっているかを見ます。難しい言葉に言い換えるより、自分がどこを見直したのかが分かる説明を目指してください。
まだ考えがまとまっていないなら、無理に成長した話へ仕上げなくて構いません。何が難しかったのか、今も考えている点は何かを確かめます。別の経験の方が具体的に話せるなら、題材を選び直す方法もあります。
実際にしたことと、これからしたいことを分ける
経験を振り返っていると、今ならこうすると思うことも出てきます。その気づきは、次の行動を考える材料になります。ただし、今考えた改善案と、当時実際に行ったことは分けて書きましょう。
まだ試していないことを、すでに実行して成果が出たように話す必要はありません。そのときはできなかったこと、あとから気づいたこと、これから試したいことを、それぞれの段階に合う言葉で説明します。
改善した行動があっても、結果まで確認できていない場合はあります。その場合も、行動したことと、その結果として分かっていることを分けます。経験を整理するときは、自分が説明できる事実と考えをはっきりさせましょう。
振り返りメモで、説明が抜けている場所を見つける
何から書けばよいか迷う場合は、次の項目を使ってみてください。これは、自分の経験を振り返るための整理メモの一例です。
- 自分が取り組んだこと:何を目指し、自分は何をしたか。
- 結果や難しかったこと:何が起き、どこで困ったか。
- そこから気づいたこと:どの出来事を受けて、何を考えたか。
- その後に実際にしたこと:動き方を変えた場面があるか。
- これからのこと:まだしていないが、次に試したいことは何か。
空欄があっても、すぐに言葉を埋めようとしなくて構いません。思い出せていないのか、まだ行動していないのかで、考えることは変わります。記録が残っているなら確認し、覚えていない細部は想像で補わないようにします。
また、気づいたことだけが抽象的になっていたら、その前後を読み直します。どの出来事からその考えが出たのか。その後のどの行動につながったのか。この二つをたどると、説明を足したい場所が見つかります。
面接で答えるときは、聞かれたことから話す
メモができたら、質問に合わせて話す順番を考えます。整理した項目を、どの質問でも最初から全部話す必要はありません。最初に聞かれたことへの答えを置き、その説明に必要な経験や行動を続けます。
学んだことを聞かれたなら、何を学んだと考えているかを先に伝え、その理由となる出来事や、その後の行動を説明します。取り組んだ内容を聞かれたなら、自分が何をしたかを先に伝えます。準備する内容は共通でも、質問によって入口は変わります。
一度声に出し、話の途中で主語が曖昧になっていないかも確認してください。自分がしたことなのか、周りと一緒にしたことなのか。結果の説明が長くなり、その後の行動が抜けていないか。聞き手に説明していない前提がないかを見直します。
先生などに練習を見てもらうときは、文章を直してもらうだけでなく、どこが分かりにくかったかを聞いてみましょう。追加で聞かれたところは、自分のメモへ戻って確認します。答えられない細部を、その場で作って埋めないことも大切です。
一つの経験を、その後までたどってみる
今日の準備は、話せそうな経験を一つ選ぶところから始めてください。取り組んだことと結果を書き、そのあとに何を考え、実際にどう動いたかを確かめます。まだ実行していないことは、これからの行動として分けて置きます。
面接用の言い回しを増やす前に、自分の経験のつながりを確かめましょう。具体的に話せる内容が整理できれば、質問を受けたときにも、どの事実や考えを伝えればよいか選びやすくなります。
記事執筆者

朝倉|アクシブアカデミー宝塚校 プロコーチ。
1年間の浪人を経て大阪教育大学へ進学し、参考書を使った独学で受験勉強に取り組む。現在は、宝塚校で一人ひとりに合わせた進路指導・学習指導を行っています。
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