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文系数学の良問プラチカ 数学Ⅰ+A+Ⅱ+B(3訂版)の使い方・レベル・勉強法など特徴を徹底解説!

参考書名
文系数学の良問プラチカ 数学1・A・2・B (河合塾シリーズ 入試精選問題集 4)
略称
文系数学の良問プラチカ 数学Ⅰ+A+Ⅱ+B(3訂版)
出版社
河合出版
発売日
2014/6/1
ページ数
48
科目
数学
タイプ
数と式,2次関数,図形と計量,データ分析,場合の数(事象)と確率,図形の性質,整数の性質,式と証明,複素数,図形と方程式,三角関数,指数関数と対数関数,微分法,積分法,ベクトル,数列
レベル
最難関ランク
目安時間
112.5時間

こんにちは、アクシブアカデミーです。プロ講師と、東大・早慶をはじめとする難関大生によるアクシブアカデミーの分析チーム「Axiv Lab」による参考書分析です。今回は「文系数学の良問プラチカ 数学Ⅰ+A+Ⅱ+B(3訂版) 」を解説しています。大学受験用の参考書は、たくさんあって現状の自分の学力や志望校にどれがあっているのか選ぶのが難しいですよね。そんな方へ向けて「文系数学の良問プラチカ 数学Ⅰ+A+Ⅱ+B(3訂版)」を参考書のレベル、特徴、使い方、勉強法、を解説していきます!

文系数学の良問プラチカの基本情報

参考書レベル・難易度

最難関ランク

東京大学や一橋大学といった、最難関大学に対応可能な問題集です。問題数は多くないですが網羅性は高いです。志望大学の過去問に入る前の数学演習の仕上げとしては最適の参考書と言えるでしょう

青チャートなどで基本的な解法を見つけた後に実施しましょう。ただ、青チャートを終えてすぐにこの問題集に取り組もうとする人の中には、せっかくの良問にもかかわらず、手も足も出なくなり、十分内容を吸収することができない人もいるでしょう。問題を解いたり、解説を理解したりするのに求められる数学力も、それ相応に高いものとなっています。そういった方は「標準問題精講」や「重要問題集」などで演習を挟んでから手を付けると効果的に学習することができます。

この問題集に取り組むことで文系数学最高峰の演習力はつきますが、逆を言えば、それほど数学の求められない大学を志望している生徒にとっては、必要性は高くありません。自分の志望校の数学のレベルをよく見定めてから取り組むようにしましょう。

文系数学の良問プラチカの習得までに必要な目安時間

112.5時間

収録されている問題数は149問となっています。1日に3~4問解いていけば、1周目は2ヶ月ほどで終わらせることができます。そこから2周目、3周目、と繰り返すことを考えると、習得にはおおよそ3~4ヶ月程度かかるとして良いでしょう。少しレベルが低く、問題数が100問の『文系数学入試の核心』が83時間であることと比較すると、112.5時間でもそれほど長くなく、標準的な時間であると言えるでしょう。

すぐ解答を見る、というようなことをせず、なるべくは自力で解き切れるように粘ってください最低10分は問題を考え続け、手がどうしても動かなければ解説を見てみましょう。過去問や模試を解く時と同じような緊張感で挑みましょう。丁寧な解説もついているので、見直しの時間もしっかりととってください

文系数学の良問プラチカの概要

数学ⅡBまでのレベルを一気に最難関まで引き上げるための参考書です。文系数学とありますが、理系の最難関大学を目指す生徒にも数学ⅠAⅡBの仕上げとしてもおすすめできる参考書といえます。数学ⅠAⅡBの、「三角数」や「場合の数・確率」といった各分野ごとに問題が用意されています。その全てが大学の過去問から集められており、分野に特化したもの、というよりは、テーマとする分野をベースとしつつも他の要素も取り入れた複合的なものが多いです

全ての解説に解法メモがついており、問題の特徴や解法の導き方がよくまとまっています。プロセス要約法を実施する場合にはピッタリの問題集であると言えます。この参考書を終えて過去問演習に入る生徒も一定数いると思いますが、最後のレベルアップにも合ったものだと言えるでしょう。

文系数学の良問プラチカはこんな生徒におすすめ

  • 志望校の過去問に入る前に、数学の演習力を完成させたい生徒
  • 基礎的な数学の定石はすでにインプット済みで、数学の全分野における更に高度な解法を身につけたい生徒

 

その難易度の高さゆえに、数学力がまだ十分についていない生徒にとっては、進めるのがかなりきつくなります。もし問題を解いていく中で難しすぎるなと感じたら、一旦少し下のレベルの問題集に取り組むことをお勧めします。

  • 一橋大学、東京大学を目指す生徒

最難関の大学を目指す生徒にとっては過去問への助走に適しています。ただ、MARCHといったレベルを目指しているのであれば、本書はオーバーワークと言えるでしょう。

  • 数Ⅲ習う前の最難関理系志望者

高レベルな演習力が身につくので、理系志望の生徒でも、十分に役立つ問題集です。

文系数学の良問プラチカの特徴

網羅的、高難度かつ少ない問題数

問題集の中では収録されている問題が少ないですが、そのどれも厳選されていて、漏れが少ないです。4ヶ月程度という比較的短い期間に、数学の全分野まんべんなく演習力をつけることができます。

体系的に整理された解法メモ

解説の冒頭に概観を示した「解法メモ」があり、演習問題の攻略法を体系的に学ぶのに適しています。問題の特徴や、なぜその解法を導くに至ったのかなどが言葉で書かれており、問題の理解を助けてくれます。ただ闇雲に問題を解くのではなく、客観的に問題を分析し、論理に基づいて答えを導けるようになります。

解説内の豊富なグラフ

本書の解説には「解法メモ」の他にも、豊富なグラフが特徴として挙げられます。グラフは図形問題やxy平面に限った話ではなく、例えば場合の数の問題におけるフローチャートなども掲載されています。数学の問題の解き方の道筋が可視化されており、ひと目見て解法の本質を理解しやすくなっていますグラフによって解法が印象的なイメージとして残り、定着率も高くなります。

実践的な多くの別解

答えまでの複数の道筋が用意されています。難関大学の入試問題になればなるほど、1つの問題に対して複数のアプローチが考えられる場面が増えていきます。そうした時に、いかにたくさんの候補を考えつき、それを素早く試していくか、という技能が求められます。本書の別解の多さは、1つの問題への手札を増やす助けとなるでしょう。

文系数学の良問プラチカの使い方と注意点

ある程度数学力がついたなと自信がついてから、過去問に入る前の総仕上げとして本書を利用してください。

本書の特徴は問題一つ一つの難易度の高さです。計算ミスなどをせずに完答するのはかなり難しくなっています。1日3問程度を、1問あたり30分などと制限時間をつけて、本番と同じような緊張感を持ちながら取り組みましょう。分からなくなったとしても、制限時間の中で問題をグラフ化してみたり、条件を書き出してみたり、他の解法を試してみたりと、じっくり粘るのが大事ですその際、答えを書くだけではなく、記述式の問題だと思って論述にも気を配りましょう。それでも、10分経って全く手が動かなければ解説を見ましょう。苦手だな、と思った分野については、少しレベルを下げた問題集で個別に復習しても良いでしょう。

解けなかった問題については解説の「解法メモ」を読んで大雑把な部分を掴んでから、もう一度解き直してみましょう。解けた問題についても、論述に足りない部分や余分な部分がないか、そして別解がないかどうかを解説を見て確認しましょう。

解説では計算過程が省略されています。分からなかった問題については実際に自分で手を動かして、計算がその通りになることを確認する作業を行いましょう。また、自分が途中まで考えていた解法では答えが出てこないのか、模範解答との違いは何なのか、考えてみましょう。答えが出そうなら、最後まで計算して、模範解答はどうしてその解法を選択したのか考えてください

問題に取り掛かる際には、二周目以降の学習がスムーズになるように、解いた時の感触を◯△×?などと記録しておいてください。解説を読んで思ったことを端の方にメモしておくなども良いアプローチです。1周しただけで定着することは難しいので、できるようになるまで繰り返すことをお勧めします。本書が身についたら志望校の過去問へと移っていきましょう。

文系数学の良問プラチカの詳細な進め方 

1周目は1日3問程度を解いていきましょう。なるべく一つの分野だけではなく複数分野にまたがって進めると良いです。

平均目安:30分/1問

数学Ⅰ

1章 2次関数、2次方程式、2次不等式(9問)

S01  4.5h 問題   1~9→  復習(△✕?のみ)→Partテスト No.1-1

2章 三角比(5問)

S02  2.5h 問題   10~14→  復習(△✕?のみ)→ Partテスト No.2-1

数学A

3章 場合の数、確率(20問)

S03  10.0h 問題   15~34→  復習(△✕?のみ)→Partテスト No.3-1

4章 図形の性質(5問)

S04  2.5h 問題   35~39→  復習(△✕?のみ)→Partテスト No.4-1

5章 整数(8問)

S05  4.0h 問題   40~47→  復習(△✕?のみ)→Partテスト No.5-1

数学Ⅱ

6章 いろいろな式(13問)

S06  6.5h 問題   48~60→  復習(△✕?のみ)→Partテスト No.6-1

7章 図形と方程式、不等式(15問)

S07  7.5h 問題   61~75→  復習(△✕?のみ)→ Partテスト No.7-1

8章 三角関数(8問)

S08  4.0h 問題   76~84→  復習(△✕?のみ)→Partテスト No.8-1

9章 指数関数、対数関数(8問)

S09  4.0h 問題   85~92→  復習(△✕?のみ)→PartテストNo. 9-1

10章 微分法、積分法(16問)

S10  8.0h 問題   93~108→  復習(△✕?のみ)→PartテストNo,10-1

数学B

11章 数列(19問)

S11  9.5h 問題   109~127→  復習(△✕?のみ)→PartテストNo.11-1

12章 ベクトル(22問)

S12  11.0h 問題   128~149→  復習(△✕?のみ)→PartテストNo.12-1

2周目(修了テスト前復習)

S132.5hS01の復習(△✕?のみ)
S141.5hS02の復習(△✕?のみ)
S155.0hS03の復習(△✕?のみ)
S161.5hS04の復習(△✕?のみ)
S172.0hS05の復習(△✕?のみ)
S183.5hS06の復習(△✕?のみ)
S194.0hS07の復習(△✕?のみ)
S202.0hS08の復習(△✕?のみ)
S212.0hS09の復習(△✕?のみ)
S224.0hS10の復習(△✕?のみ)
S235.0hS11の復習(△✕?のみ)
S245.5hS12の復習(△✕?のみ)

3週目以降

S13~S24(2周目も△✕?だった問題)を繰り返す。

全ての問題が◯になったら過去問へ。

修了後に復習する場合

S01から同じ手順で行う。

文系数学の良問プラチカの具体的な勉強法

1周目

S01-S12

 

①何も見ずに問題をノートに解く。

②わからなくても必ず手を動かして試行錯誤する(25分程度は考える、どうしても手が動かない場合はその時点で③に進む)。「よって」や「①より」などもきちんと記述形式で解く。

③答え合わせをして、理解度別マーク法をもとに印を本書に書き込む。(◯△×?をつける)

④◯の問題も解説を読み、自分の解き方と同じか確認する。

同じ場合は一つ一つの操作をなぜ行っているのか言葉で説明できるようにする。説明できない場合は先生に確認する。解き方が違う場合は解説の解き方を理解してもう一度何も見ずに解く。

⑤△×?の場合は解説の解き方を理解してもう一度何も見ずに解く。

⑥別解も必ず理解して実際に解く。

⑦正解したら次の問題へ。①〜⑥を繰り返す

2周目

S13-S24

◯△×?のみ1周目の①〜⑦と同じ手順で解く

文系数学の良問プラチカの分析者コメント

過去問の前の総仕上げ、という印象です。過去問を始めたい時期から4ヶ月逆算すると良いでしょう。私の周りの友人たちは面白いことにこのプラチカへの評価が二分していて、一方は「とても丁寧な解説」と言いもう一方は「解説が雑」と言っていました。解説を読んでみると確かに、別解やグラフ化は丁寧なのですが計算過程が省略されがちでした。解説を理解するための十分な数学力が身についていないと、せっかくの親切な説明も意味をなさないということです。しっかりと基礎的な演習力を身につけてから挑みましょう。(東京大学理学部)

文系数学とありますが、理系の最難関大学を目指す生徒にもお勧めです。数学ⅠAⅡBの範囲は理系数学の良問プラチカよりレベルが高く、かなり良い問題が集まっています。理系の生徒は数学ⅠAⅡBがどうしても手薄になりがちなので、このような参考書で意識して取り組むと良いと思います。(東京大学理科一類)

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